ビュルツブルク（英語えいご表記ひょうき）Würzburg

ドイツ南部なんぶ，バイエルン州しゅうの都市とし。人口じんこう12万まん7350（1999）。マイン川かわに沿そう。付近ふきん一帯いったいは，袋ふくろ形がたの瓶びん〈ボックスボイテルBocksbeutel〉で知しられる良質りょうしつのフランケン・ワインの産地さんち。機械きかい工業こうぎょうのほか，ワイン，ビールの製造せいぞうが行おこなわれる。741-742年ねん以降いこう司教しきょう座ざが置おかれ，政治せいじ的てき・宗教しゅうきょう的てきにフランク王国おうこくの東部とうぶへの拠点きょてんとなる。交通こうつう路ろの交点こうてんに当あたり，早はやくから毛皮けがわや毛織物けおりものの市場いちばが開ひらかれ，11～12世紀せいきに鋳い貨，関税かんぜい，渡船とせんの特権とっけんをもつ都市としとなった。シュタウフェン朝ちょう期きには皇帝こうていが滞在たいざいし，帝国ていこく議会ぎかいがひんぱんに開ひらかれた。笛ふえ吹ふきハンスの一揆いっき（1476）に続つづき，農民のうみん戦争せんそうには多おおくの市民しみんが参加さんかした。三さん十じゅう年ねん戦争せんそうで被害ひがいを受うける。1796年ねんフランス革命かくめい軍ぐんの侵入しんにゅうをうけ，1814年ねんバイエルンに編入へんにゅうされた。イエズス会かいの学校がっこうが起源きげんの大学だいがく（1582年ねん創設そうせつ。現げん，ユリウス・マクシミリアン大学だいがく）は，18世紀せいきにドイツ最大さいだいのカトリックの大学だいがくとなったが，19世紀せいきにプロテスタントにも門もんを開ひらいた。医学部いがくぶはとくに名高なだかい。レントゲンは1895年ねんここでX線せんを発見はっけんした。大だい聖堂せいどう（11～13世紀せいき），マリーエンベルク城じょう（13世紀せいき初はじめ），バロック様式ようしきの司教しきょう館かん（J.B.ノイマン設計せっけい，1744）など歴史れきし的てき建造けんぞう物ぶつも多おおい。
執筆しっぴつ者しゃ：諸田もろた 實みのる