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フランケンとは? 意味や使い方 - コトバンク

フランケン英語えいご表記ひょうき)Franken

デジタル大辞泉だいじせん 「フランケン」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

フランケン(Franken)

ドイツちゅう南部なんぶ歴史れきしてき地方ちほうめい現在げんざいバイエルンしゅう北西ほくせいにあたり、ゲルマン民族みんぞくいち部族ぶぞくフランクぞく居住きょじゅうしたマインかわ流域りゅういきをさす。ワインビール産地さんちとしてられる。おも都市としビュルツブルクニュルンベルクバイロイトバンベルクなど。

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん 「フランケン」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

フランケン
Franken

ゲルマンじん部族ぶぞくめい。また中世ちゅうせいドイツの歴史れきしてき地域ちいきめい。ゲルマンじん一部いちぶぞくとしてのフランケン(フランクぞくラテン語らてんごではフランキFranciで〈自由じゆうひと〉〈勇敢ゆうかんひと〉の)はラインがわウェーザーがわなかあいだ地域ちいきのゲルマンもろぞく(カマウィ,ブルクテリなど)の呼称こしょうとして3世紀せいきちゅうごろから使用しようされた。民族みんぞくだい移動いどう定住ていじゅう地域ちいききたブラバントから西にしはフランドル,北海ほっかい沿岸えんがんまで,みなみモーゼル・ラインがわ地方ちほうまでひろがり,多数たすうしょう王国おうこくをつくった。5世紀せいきまつクロービスによって統一とういつされてメロビングあさフランク王国おうこくとなり,6世紀せいきごろキリスト教きりすときょう改宗かいしゅうした。カロリングあさのころ定住ていじゅう地域ちいきはマインかわ流域りゅういき拡大かくだいし,ザクセンぞく,チューリンガーぞく,アラマンぞく,バイエルンぞく融合ゆうごうした。中世ちゅうせい東方とうほう植民しょくみんにもふか関与かんよしている。定住ていじゅう地域ちいき南東なんとうひろがるにつれて部族ぶぞく呼称こしょうとしてのフランケンはあずまフランクにのみもちいられ,ライン川下かわしも流域りゅういきではラインラントじん,ロートリンゲンじん,フラマンじんなどの呼称こしょうもちいられた。

 歴史れきしてき地域ちいきとしてのフランケンは,このころから定住ていじゅう地域ちいきとなったマイン川中かわなかりゅううえ流域りゅういきバーデンビュルテンベルクしゅうバイエルンしゅうにまたがる地域ちいきである。この地域ちいきでは6世紀せいきごろまでチューリンゲンぞくとアラマンぞく勢力せいりょくきそっていたが,フランク王国おうこく編入へんにゅうされ,9世紀せいき分割ぶんかつあずまフランク(ドイツ)にぞくした。在地ざいち豪族ごうぞくちからび,911ねんカロリング断絶だんぜつするとフランク部族ぶぞく大公たいこうコンラート1せい国王こくおうえらばれたが,オットー1せい封建ほうけんてき臣従しんじゅう要求ようきゅうしたがわなかったため部族ぶぞくだいおおやけりょう国王こくおう直轄ちょっかつ編入へんにゅうされた。11世紀せいきにザリエルのシュパイヤーはくコンラートはフランケンこうしょうし,ザクセンあさハインリヒ2せい死後しごの1024ねん,ドイツ国王こくおうコンラート2せいとなり,フランケンあさザリエルあさ)をおこした。ドイツ国王こくおうかみきよしローマ皇帝こうてい王家おうけとしてのザリエルは,1125ねんザクセンこうロタール2せいたおされるまで,ハインリヒ3せい,4せい,5せいと4だいつづいた。中世ちゅうせいドイツ帝国ていこく最盛さいせいから叙任じょにんけん闘争とうそうつづく100ねんである。

 中世ちゅうせい後期こうきになるとビュルツブルク,バンベルクなどの司教しきょうりょう,ニュルンベルクじょうはくりょうのアンスバハ,バイロイトおおやけりょう),ヘンネベルク,ホーエンローエ,カステルなどのはくりょう,ニュルンベルク,ローテンブルクシュワインフルトなどの帝国ていこく都市とし,そのおおくの帝国ていこく直属ちょくぞく騎士きしりょう村落そんらく分裂ぶんれつし,フランケンには有力ゆうりょくりょうくに国家こっか成立せいりつしなかった。1500ねん帝国ていこく地方ちほう(ライヒスクライス)のひとつとしてフランケン・クライスがもうけられ,地域ちいきとしての文化ぶんかてき社会しゃかい経済けいざいてき統一とういつたもたれた。19世紀せいきはじめにフランケンのだい部分ぶぶんはバイエルンに,一部分いちぶぶんはバーデンとビュルテンベルクに編入へんにゅうされたが,1837ねん以来いらいバイエルンの行政ぎょうせい地区ちくとしてうえ(オーバー),ちゅう(ミッテル),した(ウンター)フランケンの名称めいしょうもちいられている。北東ほくとうのフィヒテル山地さんち,フランケンのもり,オーバーファルツのもりたいして,マインかわ流域りゅういき集約しゅうやく農耕のうこう地帯ちたいで,こくさくサトウダイコン,ブドウ栽培さいばいさかんで,あつまりむらがた定住ていじゅう一子いっし相続そうぞく支配しはいてきである。ニュルンベルク,ホーフに工業こうぎょう各地かくち家内かない工業こうぎょう山地さんちせいすえぎょうおこなわれている。
執筆しっぴつしゃ

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山川やまかわ 世界せかいしょう辞典じてん 改訂かいてい新版しんぱん 「フランケン」の解説かいせつ

フランケン
Franken[ドイツ],Franconia[ラテン]

中世ちゅうせい初期しょきあずまフランクおおやけりょうひとつで,マインかわ流域りゅういき中心ちゅうしんあずまフランクの中核ちゅうかくであったが,内部ないぶ分裂ぶんれつから939ねんおおやけりょう消滅しょうめつし,1124ねんザリエルがこのおおやけしょうしてザリエルあさひらいた。

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世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうちフランケン言及げんきゅう

【ゲルマンじん】より

…やがて民族みんぞくだい移動いどう展開てんかいするひがしゲルマンしょ部族ぶぞくのあの活発かっぱつかつ遠距離えんきょりへの迅速じんそく移動いどう可能かのうせいは,ひとつにはこうした歴史れきしてき背景はいけいがあったせいである。ぎゃくにいうならば,その歴史れきしてき環境かんきょうからみて,ゲルマンのからきわめて漸次ぜんじかつ長期ちょうきにわたって南西方みなみにしかた移動いどうした西にしゲルマンもろぞく(フランクFranken,ザクセンSaxen,フリーゼンFriesen,アラマンAlamannen,バイエルンBayern,チューリンガーThüringerなど)には,ローマ文明ぶんめいとの融合ゆうごう現象げんしょうがあり,きたゲルマンもろぞく(デーネンDänen,スウェーデンSchweden,ノルウェーNorwegerなど)には,ふるいゲルマンてき伝統でんとう保持ほじする可能かのうせいつよかったということになる。民族みんぞくだい移動いどう増田ますだ 四郎しろう】。…

民族みんぞくだい移動いどう】より

…そのひとつは,移動いどうまえ,ゲルマニアの東部とうぶにいたひがしゲルマンしょぞくはその西部せいぶにいた西にしゲルマンしょぞく,そしていまひとつは北方ほっぽうスカンジナビア半島はんとうやユトランド半島はんとうにいたきたゲルマンしょぞくである。ひがしゲルマンにぞくする部族ぶぞくとしては,ひがしゴート,西にしゴート,バンダルWandalen,ブルグントBurgunder,ランゴバルドLangobardenなどがかぞえられ,西にしゲルマンでは,フランクFranken,ザクセンSachsen,フリーゼンFriesen,アラマンAlamannen,バイエルンBayern,チューリンガーThüringerなどが,またきたゲルマンでは,デーンDänen,スウェーデンSchweden(スベアSvear),ノルウェーNorwegerなどがげられる。このうちきたゲルマンしょぞくは,ぜん2しゃよりややおくれ,8世紀せいきから11世紀せいきにかけ,ノルマンじんでイングランド,アイルランド,ノルマンディー,アイスランドならびに東方とうほうとおくキエフ・ロシアにまで移動いどうし,それぞれの建国けんこくしたため,通常つうじょうこれをだい2の民族みんぞく移動いどうしょうする。…

※「フランケン」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

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