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天府(テンプ)とは？ 意味や使い方 - コトバンク

天てん府ふ（読よみ）テンプ

デジタル大辞泉だいじせん 「天てん府ふ」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご

てん‐ぷ【天てん府ふ】

１ 地味じみが肥こえ、物産ぶっさんの豊富ほうふな土地とち。
２ 天然てんねんの要害ようがいの地ち。
３ 天子てんしの庫くら。天皇てんのうの倉くら。

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精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん 「天てん府ふ」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご

てん‐ぷ【天てん府ふ】

  1. 〘 名詞めいし 〙
  2. ① 土地とちが肥こえていて産出さんしゅつ物ぶつの豊ゆたかなところ。
    1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「君きみ不ふレ見み治ち承うけたまわ丞相じょうしょう気き如レ虎とら、遷レ都と自じ謂いい開ひらく二に天てん府ふ一いち」(出典しゅってん：南海なんかい先生せんせい文集ぶんしゅう（1784）一いち・丁未ていみ中秋ちゅうしゅう与あずか諸子しょし泛明光浦ひかりうら)
    2. [その他たの文献ぶんけん]〔戦国せんごく策さく‐秦しん策さく・恵めぐみ文ぶん君くん〕
  3. ② 天然てんねんの要害ようがい地ち。
    1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「以レ我わが観かん二に鎌倉かまくら一いち則のり四塞之地而天府之所也」(出典しゅってん：羅山らざん先生せんせい文集ぶんしゅう（1662）二に二に)
    2. [その他たの文献ぶんけん]〔後こう漢書かんしょ‐耿弇伝でん〕
  4. ③ ( 「天てん府ふを上あげる」の形かたちで ) 速はやく動うごくこと。速度そくどを上あげること。
    1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「百ひゃく疋からだんだん夫おっと相応そうおうに天てん府ふ(テンフ)を上うえますといはれて」(出典しゅってん：談義だんぎ本ほん・当世とうせい穴あな穿ほじ（1769‐71）一いち)
  5. ④ 天地てんち自然しぜんの府ふ庫こ。無限むげんの容量ようりょうをもつところから転てんじて、学問がくもんの深遠しんえんなこと。また、学識がくしきの深ふかいこと。〔荘そう子こ‐斉ひとし物論ぶつろん〕
  6. ⑤ ( 「府ふ」は倉くらの意い ) 天子てんしの府ふ庫こ。天皇てんのうの倉くら。
    1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「小しょう大公たいこう行ぎょう。同どう帰き二に於天府ふ一いち」(出典しゅってん：令れい義ぎ解かい序じょ（833）)
    2. [その他たの文献ぶんけん]〔魏ぎ書しょ‐韓かん顕宗けんそう伝つたえ〕
  7. ⑥ 中国ちゅうごく、周しゅう代だいの官かん名めい。天子てんしの祖先そせんの祭祀さいしに供きょうする伝来でんらいの祭器さいきや宝物ほうもつをつかさどるもの。〔周しゅう礼あや‐春はる官かん・天てん府ふ〕
  8. ⑦ 入いれ墨ずみの入いれ所しょの名称めいしょう。
    1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「天てん泉いずみ・天てん府ふ(テンフ)・狭せま白しろの穴あな(けつ)の順じゅんは事ことふりたりとて」(出典しゅってん：評判ひょうばん記き・色道しきどう大だい鏡きょう（1678）六ろく)
  9. ⑧ ⇒てんぷ（天てん桴）

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普及ふきゅう版ばん 字じ通どおり 「天てん府ふ」の読よみ・字形じけい・画数かくすう・意味いみ

【天てん府ふ】てんぷ

ゆたかな地ち。〔戦国せんごく策さく、秦はた一はじめ〕秦はた～秦しんの惠めぐみ王おうにきて曰いわく、大王だいおうの國くには、～田でん肥こえ美びにして、民みん殷いん富とみ、～沃野よくや千里せんり、積せき饒にょう多た(ぜうた)にして、地勢ちせい形がた、此これ謂いい(いはゆる)天てん府ふにして、天下てんかの雄ゆう國こくなり。

字じ通どおり「天てん」の項目こうもくを見みる。

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ブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん 小しょう項目こうもく事典じてん 「天てん府ふ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

天てん府ふ
てんぷ
balance wheel

天てん符ふとも書かいた。近時きんじ，テンプと表記ひょうきすることが多おおい。語源ごげんはおそらくオランダ語ごの tempo (速度そくど，拍子ひょうしの意い) であろう。時計とけいの刻時こくじ速度そくどの基準きじゅんとなるはずみ車ぐるま。一定いっていの質量しつりょうと直径ちょっけいをもち，これを動うごかすひげぜんまいの締しまり加減かげんによって，一定いっていの回転かいてん振動しんどうを続つづけ，レバーを通つうじて時計とけい歯車はぐるまの調しらべ速そくをする。腕時計うでどけい，目めざまし時計とけい，電池でんち時計とけいのほとんどに使つかわれているが，最近さいきんは，水晶すいしょう発振器はっしんきなどに取とって代かわられてきている。

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世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてん（旧版きゅうばん）内うちの天てん府ふの言及げんきゅう

【てんぷ】より

…現在げんざいのようなてんぷは17世紀せいき，オランダのC.ホイヘンスの考案こうあんによるといわれている。てんぷは和わ時計とけいの用語ようごで天てん府ふ，天てん桴，天てん符ふなどと書かかれるが，語源ごげんは明あきらかでない。【小野おの 茂しげる】。…

※「天てん府ふ」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつの一部いちぶを掲載けいさいしています。

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