デジタル大辞泉だいじせん 「市場いちば価格かかく」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご しじょう‐かかく〔シヂヤウ‐〕【市場いちば価格かかく】 市場いちばにおいて、需要じゅようと供給きょうきゅうとの関係かんけいによって現実げんじつに成立せいりつする価格かかく。 出典しゅってん 小学館しょうがくかんデジタル大辞泉だいじせんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい
精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん 「市場いちば価格かかく」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご しじょう‐かかくシヂャウ‥【市場いちば価格かかく】 〘 名詞めいし 〙 資本しほん制せい社会しゃかいにおいて、市場いちばにおける競争きょうそう、需要じゅようと供給きょうきゅうとの関係かんけいを通つうじて形成けいせいされ変動へんどうする価格かかく。市価しか。マーケットプライス。〔最新さいしん百科ひゃっか社会しゃかい語ご辞典じてん(1932)〕 出典しゅってん 精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい
改訂かいてい新版しんぱん 世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてん 「市場いちば価格かかく」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ 市場いちば価格かかく (しじょうかかく)market price 目次 マルクス経済学財ざいを需要じゅようする側がわと供給きょうきゅうする側そくが相しょうつどう市場いちばにおいて形成けいせいされる価格かかくをいう。それは第だい1に,需要じゅようと供給きょうきゅう双方そうほうの力ちから関係かんけいに依存いぞんし,したがって需給じゅきゅうの変動へんどうとともに変化へんかする。たとえば供給きょうきゅう量りょうが不変ふへんで需要じゅよう量りょうのみが増加ぞうかしたときには市場いちば価格かかくは騰貴とうきし,逆ぎゃくに供給きょうきゅう量りょうのみが増加ぞうかしたときには市場いちば価格かかくは下落げらくすることが多おおい。一般いっぱんに,市場いちば価格かかくは相対そうたい的てき概念がいねんである財ざいの価値かちを推おし量はかるための重要じゅうような指標しひょうであるといえる。第だい2に,市場いちば価格かかくは市場いちばの状態じょうたい,すなわち需要じゅよう側がわ・供給きょうきゅう側がわそれぞれの内部ないぶ構成こうせいがどのようなものであるかに影響えいきょうされる。この点てんから,市場いちばに非常ひじょうに多おおくの競合きょうごう的てきな需要じゅよう者しゃ・供給きょうきゅう者しゃが存在そんざいする競争きょうそう市場いちばで成立せいりつする市場いちば価格かかくを競争きょうそう価格かかくという。また需要じゅよう者しゃ・供給きょうきゅう者しゃのいずれか一方いっぽう,もしくは双方そうほうが比較的ひかくてき少数しょうすうである不完全ふかんぜん競争きょうそう市場いちばにおいて成立せいりつする市場いちば価格かかくを広ひろく独占どくせん価格かかくと呼よび,競争きょうそう価格かかくから区別くべつする。執筆しっぴつ者しゃ:佐藤さとう 寿博としひろマルクス経済けいざい学がく市場いちば価格かかくは市場いちばで現実げんじつにあらわれる価格かかくであって,需要じゅようと供給きょうきゅうの相互そうごの関連かんれんのなかで決定けっていされる。すなわち需要じゅようが多おおく供給きょうきゅうが少すくなければ価格かかくは競争きょうそうによって騰貴とうきし,また逆ぎゃくに需要じゅように対たいして供給きょうきゅうが過剰かじょうな場合ばあいには価格かかくは競争きょうそうによって引ひき下さげられる。こうして需要じゅようと供給きょうきゅうとが合致がっちするところで価格かかくは定さだまるものとされる。しかしこれは,価格かかくが需要じゅよう供給きょうきゅう関係かんけいそれ自身じしんによって定さだまることを意味いみしない。その形成けいせいは短期たんき的てき,偶然ぐうぜん的てきな場合ばあいを除のぞけば,社会しゃかい的てきな基準きじゅんをもった価格かかくの運動うんどうを通とおして行おこなわれる。すなわちそれぞれの産業さんぎょう部門ぶもんの資本しほんに平均へいきん利潤りじゅんを保証ほしょうするような供給きょうきゅうに対たいして需要じゅようが多おおければ価格かかくが騰貴とうきするが,それは平均へいきん利潤りじゅん以上いじょうの超過ちょうか利潤りじゅんをもたらすために,資本しほんの参入さんにゅうあるいは蓄積ちくせきの増進ぞうしんによって供給きょうきゅうを増加ぞうかさせ,その結果けっかとして供給きょうきゅうが過剰かじょうになり,需要じゅようの側がわの制約せいやくとあいまって価格かかくの反転はんてんが生しょうじる。逆ぎゃくに供給きょうきゅうが需要じゅようを上回うわまわって利潤りじゅんが平均へいきん利潤りじゅん以下いかに低落ていらくすると供給きょうきゅうが制約せいやくされ,需要じゅようの拡大かくだいとあいまって価格かかくは回復かいふく傾向けいこうをたどることになる。市場いちば価格かかくはこうして資本しほん主義しゅぎ的てき生産せいさんにおいて基準きじゅんとなる生産せいさん価格かかくと一時いちじ的てきに乖離かいり(かいり)した価格かかくにすぎない。市場いちば価格かかくが生産せいさん価格かかくと合致がっちしていれば社会しゃかい的てき労働ろうどう配分はいぶんが均衡きんこうしていることを意味いみするのであって,市場いちば価格かかくの変動へんどうはまさに社会しゃかい的てき労働ろうどう配分はいぶんの絶たえざる不ふ均衡きんこうを是正ぜせいしていく商品しょうひん経済けいざいのもつ社会しゃかい的てき機能きのうにほかならない。 以上いじょうは異ことなる産業さんぎょう部門ぶもん間あいだに生しょうじる価格かかく変動へんどうの問題もんだいだが,マルクスは《資本しほん論ろん》でさらに市場いちば価格かかく運動うんどうの内部ないぶ的てき構造こうぞうを形成けいせいするものとして市場いちば価値かちMarktwertという概念がいねんを提起ていきし,それと市場いちば価格かかくMarktpreisとの関係かんけいについて若干じゃっかんの説明せつめいを加くわえている。市場いちば価値かちとは,特定とくていの産業さんぎょう部門ぶもん内部ないぶで生産せいさん条件じょうけんの優劣ゆうれつなどの相違そういによって異ことなる個別こべつ的てき価値かちが成立せいりつしているとき,それらと区別くべつされ,かつその部門ぶもんの社会しゃかい的てき価値かちを決定けっていする,市場いちばを媒介ばいかいにして形成けいせいされる平均へいきん価値かちである。そして市場いちば価格かかくは市場いちば価値かちを基準きじゅんとして変動へんどうする価格かかくであり,同時どうじに市場いちば価値かちを社会しゃかい的てき必要ひつよう労働ろうどう量りょうに対応たいおうするものに調整ちょうせいする運動うんどうを媒介ばいかいしている。→価格かかく執筆しっぴつ者しゃ:桜井さくらい 毅あつし 出典しゅってん 株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ「改訂かいてい新版しんぱん 世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてん」改訂かいてい新版しんぱん 世界せかい大だい百科ひゃっか事典じてんについて 情報じょうほう
百科ひゃっか事典じてんマイペディア 「市場いちば価格かかく」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ 市場いちば価格かかく【しじょうかかく】 市場いちば競争きょうそうによって,需給じゅきゅうが一致いっちするように形成けいせいされる価格かかく。競争きょうそう価格かかくともいい,独占どくせん価格かかくと区別くべつされる。競争きょうそう価格かかくは市場いちばでの商品しょうひんの需要じゅよう量りょうと供給きょうきゅう量りょうの合致がっちするところに定さだまるが,需要じゅよう量りょうと供給きょうきゅう量りょうの相対そうたい的てき変化へんかに対応たいおうして価格かかくも変動へんどうする。また価格かかくが逆ぎゃくに需給じゅきゅう量りょうを決定けっていする作用さようもする。競争きょうそう市場いちばにおける価格かかくの不安定ふあんていな変動へんどうも,長期ちょうき的てきには生産せいさん価格かかくを軸じくに上下じょうげする。→関連かんれん項目こうもく価格かかく|需要じゅよう・供給きょうきゅうの法則ほうそく 出典しゅってん 株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ百科ひゃっか事典じてんマイペディアについて 情報じょうほう
日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ) 「市場いちば価格かかく」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ 市場いちば価格かかくしじょうかかく →市場いちば価値かち・市場いちば価格かかく 出典しゅってん 小学館しょうがくかん 日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)日本にっぽん大だい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)について 情報じょうほう | 凡例はんれい
ブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん 小しょう項目こうもく事典じてん 「市場いちば価格かかく」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ 市場いちば価格かかくしじょうかかく 「自然しぜん価格かかく」のページをご覧らんください。 出典しゅってん ブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん 小しょう項目こうもく事典じてんブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん 小しょう項目こうもく事典じてんについて 情報じょうほう