畠山はたけやま満家みついえ（読よみ）はたけやまみついえ

室町むろまち時代ときよの武将ぶしょう。基国もとくに(もとくに)の子こ。尾張おわり守もり(おわりのかみ)、右みぎ衛門えもん佐さ(うえもんのすけ)、左衛門さえもん督とく(かみ)。1399年ねん（応おう永なが6）に従したがえ(じゅ)五ご位い上じょうに昇進しょうしんしたが、将軍しょうぐん足利あしかが義満よしみつ(あしかがよしみつ)に忌避きひされ、応おう永ひさし(おうえい)の乱らんでは大内おおうち義弘よしひろ(よしひろ)を追討ついとうし功こうをあげたが、なお許ゆるされなかった。1406年ねんの父ちち基国もとくにの死後しごは弟おとうと満まん慶けい(みつよし)が家督かとくを嗣(つ)ぎ、満家みついえは河内かわうち(かわち)、紀伊きい(きい)、越中えっちゅう(えっちゅう)、能登のと(のと)の四よんか国こく守護しゅごとなった。しかし、1408年ねんの義満よしみつの死後しごは満まん慶けいより家督かとくを譲ゆずられ、能登のとを残のこして三さんか国こく守護しゅごとなり、さらに大和やまと(やまと)宇智(うち)郡ぐんの分ぶん郡ぐん守護しゅごともなった。将軍しょうぐん義持よしもち(よしもち)・義量よしかず(よしかず)の下したで10年ねんから12年ねんまでと、21年ねんから29年ねん（永えい享とおる1）までの二に度ど管領かんりょう(かんれい)に補任ほにん(ぶにん)され、晩年ばんねんには山城やましろ(やましろ)守護しゅごともなった。義持よしもちの死後しごの後継こうけい者しゃ問題もんだいでは三宝さんぼう院いん(さんぽういん)門跡もんぜき満まん済すみ(まんさい)らと石清水八幡宮いわしみずはちまんぐう(いわしみずはちまんぐう)で籤くじ(くじ)を引びき青あお蓮れん院いん義円ぎえん(しょうれんいんぎえん)（義教よしのり(よしのり)）に決定けっていしたことは有名ゆうめい。『建けん内記ないき(けんないき)』には、満家みついえは文字もじに疎うとく、畳字じょうじ(じょうじ)（漢字かんじの熟語じゅくご）などが理解りかいできないので、和語わごでわかりやすく話はなす必要ひつようがあるとみえている。永えい享とおる(えいきょう)5年ねん9月がつ19日にち没ぼつ。法号ほうごうは真しん観かん寺てら殿どの直ちょく源道げんどう端はし。

［石田いしだ晴男はるお］

『米べい原はら正義まさよし著ちょ『戦国せんごく武士ぶしと文芸ぶんげいの研究けんきゅう』（1976・桜さくら楓かえで社しゃ）』▽『小川おがわ信しん著ちょ『足利あしかが一門いちもん守護しゅご発展はってん史しの研究けんきゅう』（1980・吉川弘文館よしかわこうぶんかん）』