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程(ホド)とは? 意味や使い方 - コトバンク

ほどみ)ホド

デジタル大辞泉だいじせんほど」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

ほど【ほど】[ふくすけ連語れんご

ふくすけ名詞めいし名詞めいしてきかたり活用かつよう連体れんたいがたなどにく)
おおく、数量すうりょうあらわかたりや、「いか(如何いか)」「どれ」などのかたりいて、おおよその分量ぶんりょう程度ていどあらわす。…くらい。「いち週間しゅうかんほど旅行りょこうする」「どれほどねむったろうか」
ちょう―もたら」〈すべり浮世うきよゆかはつ
ある事柄ことがらをあげることによって、動作どうさ状態じょうたい程度ていどあらわす。…くらい。「二人ふたりおどろほどている」
「ワガはは―ノ慳貪けんどんけんどんだいいちしゃニアルマジイ」〈天草あまくさほんはは
打消うちけしのあらわかたり呼応こおうして、程度ていど比較ひかくする基準きじゅんあらわす。…くらい。「きのうほどあつくはない」「かれほど正直しょうじきひとはいない」
東国とうごく武士ぶしおそれろしかりけるものはなし」〈平家ひらかきゅう
おおく「…ば…ほど」のかたちで)一方いっぽう程度ていどたかまるのに比例ひれいして、他方たほう事柄ことがら状態じょうたい一層いっそうたかまるあらわす。…につれていちそう。「めばほど面白おもしろくなる」
限度げんどあらわす。…だけ。
「ほしい―みて」〈よんかわ入海いりうみ
[せつ]名詞めいし「ほど(ほど)」からてんじたもので、中世ちゅうせい以降いこうになって助詞じょしとしてもちいられるようになった。2おおく、動作どうさ状態じょうたい程度ていどがはなはだしいことをあらわす。→ほどに連語れんご
[類語るいご]ざっとおよそかれこれやくほぼ程度ていどくらいばかりほうかた内外ないがい見当けんとうプラスマイナス

てい【ほど】[漢字かんじ項目こうもく

おとテイかん) [くんほど
学習がくしゅう漢字かんじ]5ねん
テイ
物事ものごとをはかる基準きじゅんまり。度合どあい。「程度ていど規程きてい章程しょうてい方程式ほうていしき
ある範囲はんい一定いっていながさ・分量ぶんりょう一区切ひとくぎりずつにしたもの。また、みちのり。道筋みちすじ。「音程おんてい過程かてい教程きょうてい工程こうてい行程こうてい射程しゃてい道程どうていどうてい日程にってい里程りてい歴程れきてい
〈ほど〉「程程ほどほど先程さきほど
のり]たけ・のり・みな
難読なんどく道程どうていみちのり

ほど【ほど】[

物事ものごと動作どうさ状態じょうたい程度ていど段階だんかい。「としほどじゅうはたち前後ぜんご」「実力じつりょくほどはわからない」「ほどをわきまえる」
ゆるされる範囲はんいない程度ていど。ちょうどよい程度ていど。「ふざけるにもほどがある」「何事なにごとほどごさないようにしろ」
あるひろがりをもった時間じかん
㋐ある程度ていど時間じかんあいだ。「ほどもなくかえってきた」「ほど返事へんじとどいた」
㋑おおよその時間じかん時刻じこく。ころ。おり。「夕暮ゆうぐほどいえる」「のあいたほどをみて連絡れんらくします」
(「…のほど」のかたちで)断定だんていけ、表現ひょうげんをやわらげるのにもちいる。「自愛じあいほどいのります」「詳細しょうさいほどは、おわせください」
あるひろがりをった空間くうかん
㋐おおよその距離きょりみちのり。
明石あかしあかしうらは、ただはひわたる―なれば」〈みなもと須磨すま
㋑おおよそのひろさ・面積めんせき
「―なくものはかなきじゅうまひを」〈みなもと夕顔ゆうがお
㋒おおよその場所ばしょ。あたり。
中御門なかみかど京極きょうごくなかのみかどきゃうごくの―より、おおきなるつじふうつじかぜこりて」〈方丈ほうじょう
[類語るいご]程度ていど度合どあ

出典しゅってん 小学館しょうがくかんデジタル大辞泉だいじせんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい

精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてんほど」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

ほど【ほど

  1. [ 1 ] 名詞めいし ( ふるくは「ほと」 ) おおよその程度ていどあらわすかたり物事ものごと種々しゅじゅ段階だんかいを、あるはばった範囲はんいとしてしめかたり
    1. [ いち ] 時間じかんてき程度ていどあらわす。
      1. すぎてときあいだ
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「青波あおなみそでさへぬれてふねのかしがたな(ホト)にさふけなむか」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8C〇・よんさんいちさん)
      2. 時分じぶん。ころ。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「宮仕みやづかえへいそがしく、しんもまめならざりけるほどのいえ刀自とじ(いへとうじ)」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえろく〇)
      3. 時日じじつ時間じかん。しばらくのあいだ
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「なんちがたすけにとて、かたほどとてくだししを」(出典しゅってんたけ物語ものがたり(9Cまつ‐10Cはつ))
      4. ある時間じかんたいわり。ときかぎり。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「田子たごうら波間なみまあそ浜千鳥はまちどりいつをほとにてこいしかるらん」(出典しゅってん古今ここん和歌わかろくじょう(976‐987ごろ)
    2. [ ] 空間くうかんてき程度ていどあらわす。
      1. 大体だいたい距離きょりみちのり。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「行者ぎょうじゃけい(う)ちししょと、なが(をさ)いえとのほど(ホト)いちさともと(ばかり)なり。〈真福寺しんふくじほんくんしゃく ほど ホト〉」(出典しゅってん日本にっぽん霊異れいい(810‐824)した)
      2. 途中とちゅう。あいだ。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「みちのほども、よものうら々みわたしきゅうて」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ明石あかし)
      3. 大体だいたい場所ばしょ。あたり。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「むかし、をとこ、はるかなるほどにきたりけるに」(出典しゅってん阿波あわこく文庫ぶんこきゅう蔵本ぞうほん伊勢物語いせものがたり(10Cまえ)Q)
      4. ひろさ、ながさなど。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ほどせばく、ひとさはがしきところにて、いきもえせず」(出典しゅってん蜻蛉とんぼ日記にっき(974ごろちゅう)
      5. ある空間くうかん展開てんかいしている有様ありさま状態じょうたい
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「よものこずゑそこはかとなうけぶりわたれるほど、にいとよくもたるかな」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ若紫わかむらさき)
    3. [ さん ] 人事じんじかんする事柄ことがら程度ていどあらわす。
      1. 社会しゃかいてき、または個人こじんてき関係かんけい程度ていど身分みぶん分際ぶんざい間柄あいだがら
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「このことば、なにとはなけれども、ものいふやうにぞきこえたる。ひとのほどにあはねば、とがむるなり」(出典しゅってんひだり日記にっき(935ごろうけたまわひらねんいちがついちにち)
      2. 年齢ねんれい。また、その年齢ねんれい相応そうおう成長せいちょう
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「よきほどなるひとになりぬれば、かみあげなどさうして、かみあげさせ、もきす」(出典しゅってんたけ物語ものがたり(9Cまつ‐10Cはつ))
      3. 言動げんどう性格せいかく人柄ひとがら心情しんじょうなど、精神せいしん活動かつどうのある範囲はんいにおける程度ていど段階だんかい
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「おのが、かくけふあすにおぼゆるいのちをば、なんともおぼしたらで、すずめしたひきゅうふほどよ」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ若紫わかむらさき)
      4. ありさま様子ようす調子ちょうしなど、ひと態度たいど状態じょうたい技能ぎのうについての程度ていど段階だんかい
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「上中かみなか、ほどうるはしくて(あまり)しんある也」(出典しゅってん和歌わかきゅうひん(1009ころか))
      5. 体裁ていさい愛想あいそ世辞せじ具合ぐあい色気いろけなど。また、それらがよいこと。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「わたし(わち)きゃアおまえはんの口前くちまえ(ホド)せられて」(出典しゅってん人情本にんじょうぼん春色しゅんしょくませうめ(1838‐40ごろ)
    4. [ よん ] 事物じぶつ程度ていどあらわす。
      1. 数量すうりょう程度ていど数量すうりょうあらわす名詞めいしかく助詞じょし「の」または「が」をえたものにける。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「天竺てんじく(てんぢく)ふたつとなきはちを、ひゃくせんまんさとほどきたりとも、いかでかるべき」(出典しゅってんたけ物語ものがたり(9Cまつ‐10Cはつ))
      2. ものの状態じょうたい、ありさま、しつなどの程度ていどあらわす。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かくいちまちおなほどなるをにんきよし(ひじり)あづけつ」(出典しゅってん今昔こんじゃく物語ものがたりしゅう(1120ころか)いちさん)
      3. ちょうどよい程度ていど
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ただめるさけではなし、ほど(ホド)んでくがいい」(出典しゅってん歌舞伎かぶき蝶々ちょうちょう孖梅きく(1828)さんまく)
    5. [ ] ( 「…のほど」のかたちで ) 名詞めいしについて表現ひょうげん婉曲えんきょくにするのにもちいるかたり。「無礼ぶれいのほど、おゆるしください」
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「何卒なにとぞ従前じゅうぜんとお見捨みすてなく愛顧あいこほどねがいひます」(出典しゅってんっちゃん(1906)〈夏目なつめ漱石そうせききゅう)
  2. [ 2 ] 副詞ふくしじょ ( [ いち ]助詞じょししたもの ) 名詞めいし、または活用かつよう連体れんたいがたける。
    1. だいたいの数量すうりょうあらわす。概数がいすうあらわす。ばかり。くらい。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ちょうほども往たら」(出典しゅってん滑稽本こっけいぼん浮世うきよゆか(1813‐23)はつ)
    2. くらべる基準きじゅんしめしたり、あるいは程度ていどちいさいものまたは、おおきいものとして強調きょうちょうする。ばかり。くらい。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「はしのうへのいくさ、いづるほどぞたたかいける」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえよん)
      2. 「このそそいかがると、一筆いっぴつのたまはせぬほどの、ひがひがしからんひとのおほせらるること」(出典しゅってん徒然草つれづれぐさ(1331ごろさんいち)
    3. ある範囲はんいなかの、すべてをあらわす。かぎり。だけ。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「しん中納言ちゅうなごんるべきほどのことはつ、いまは自害じがいせん』とて」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえいちいち)
    4. ( 「もの(こと)はなし(ない)」のかたちともなって ) それが最高さいこう程度ていどであることをしめす。くらい。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あはれ、弓矢ゆみやとるほどくち惜かりけるものはなし。武芸ぶげいいえうまれずは、なにとてかかるうきをばみるべき」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえきゅう)
    5. 一方いっぽう程度ていどたかいぶんだけ、それに見合みあった結果けっか他方たほうあらわれるあらわす。また、「…すれば…するほど」のかたちで、一方いっぽう程度ていどたかまるにつれて、他方たほう程度ていどたかまるあらわす。…につれてますます。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「たかい爵ほどぶげんがおおぞ」(出典しゅってんたまちりしょう(1563)ろく)

ほどかたり

( 1 )おおよその程度ていどあらわす名詞めいし「ほど」は、本来ほんらいもっぱ時間じかんてき程度ていどあらわすものであったが、奈良ならまつ平安へいあん初期しょきには空間くうかんてき程度ていどをもあらわすようになり、平安へいあん中期ちゅうきの「ひだり日記にっき」「たけ物語ものがたり」あたりからは、さらに人事じんじかんする事柄ことがら程度ていど事物じぶつ程度ていどをもあらわすようになった。
( 2 )形式けいしき名詞めいしした「ほど」が活用かつよう連体れんたいがたうけたまわせっする、いわゆる接続せつぞく助詞じょしてき用法ようほうおおくは「ほどに」のかたち。→ほどに)は、この時期じきまでは時分じぶん継続けいぞく意味いみ用法ようほうあらわしていたのであるが、平安へいあんちゅう期末きまつあたりから、類義語るいぎご「あひだ」との交渉こうしょうおも要因よういんとして、期間きかん時期じき継起けいき原因げんいん理由りゆう逆接ぎゃくせつ用法ようほうをもあわつにいたった。とくに、原因げんいん理由りゆう用法ようほう漸次ぜんじ増加ぞうかして、中世ちゅうせい口語こうごにおいては接続せつぞく助詞じょし「ば」にとってわった。それも、近世きんせい以降いこうになると「~によって」に交替こうたいした。
( 3 )中古ちゅうこ以前いぜんには体言たいげん直接ちょくせつけるものがなく、「たけ物語ものがたり」の「あるひとあなさへゆるほどなり」などのように用言ようげんけるものがおおい。用言ようげんける場合ばあいは、やや形式けいしき名詞めいししてはいるものの、まだ名詞めいしである。体言たいげん自由じゆうけて助詞じょしするのは中世ちゅうせい以降いこうで、その成立せいりつあたらしさゆえか、和歌わかにはもちいられない。
( 4 )[ ]は、名詞めいし「ほど」の意味いみ用法ようほう新生しんせい分化ぶんかなかで、しゅとして後発こうはつ事柄ことがら程度ていど事物じぶつ程度ていどから派生はせいして助詞じょししたものであって、まず鎌倉かまくら初期しょきにおおよその程度ていどあらわす用法ようほう(~ぐらい、の)、限度げんどあらわす用法ようほう(~だけ、の)、けしかたり呼応こおうして程度ていど比較ひかくするじょうでの基準きじゅんあらわす用法ようほう(~ほど~はない、の)でもちいられはじめ、室町むろまちまつから江戸えど初期しょきいたってうえ事柄ことがら比例ひれいして結果けっかあらわれることをあらわす用法ようほう(~につれてますます、の)がしょうじた。
( 5 )上代じょうだいからおおよその程度ていど範囲はんいあらわす用法ようほうになっていたるいふく助詞じょし「ばかり」が、中古ちゅうこ以後いご限定げんていあらわす用法ようほう派生はせいしつつ相対そうたいてき衰退すいたいしてうらには、「ほど」とのせめぎごういがあったとかんがえられる。

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてんほど」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

ほど (ほど)

日本にっぽん音楽おんがく用語ようごふるくは拍子ひょうし関係かんけい用語ようごとしてもちいられた。雅楽ががくでは拍子ひょうしべつりゅうふえ(りゆうてき)の奏法そうほう説明せつめいした《じゅうみさお》(919ねん成立せいりつつたえられる)に,〈はく〉や〈あいだ〉とともに〈ほど〉がえるほか,のうでも世阿弥ぜあみしゅ心得こころえいた《習道しょ(しゆどうしよ)》(1430)に〈ほど拍子ひょうし〉(あいだ拍子ひょうし)としててくる。また歌舞伎かぶきでも,舞踊ぶよう中心ちゅうしん理論りろんしょである《舞曲ぶきょくおうぎりん(ぶきよくせんりん)》に〈ほど拍子ひょうし〉のかたりいだせる。しかしいつのころか拍子ひょうし関係かんけい用語ようごとしては伝承でんしょう途絶とだえたらしく,現在げんざいではまったくべつ意味いみもちいられている。現在げんざいのうでは小鼓こつづみおとめいひとつとしてもちいられる。〈プ〉と呼称こしょうされるよわくてひくおとで,または・フなどとされる。義太夫ぎだゆうぶしでは音節おんせつすために〈ン〉〈エ〉などのすけれることで〈口拍子くちびょうし(くちびようし)〉ともいう。
執筆しっぴつしゃ

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