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方(ホウ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

ほうみ)ホウ

デジタル大辞泉だいじせんかた」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

ほう【かた】[漢字かんじ項目こうもく

おとホウ(ハウ)()(かん) [くんかた まさに
学習がくしゅう漢字かんじ]2ねん
〈ホウ〉
起点きてんから上下じょうげ左右さゆうなどにかう直線ちょくせんき。「方位ほうい方角ほうがく方向ほうこう方針ほうしん方方かたがたほうぼう方面ほうめん一方いっぽう下方かほう快方かいほう後方こうほうひだりかた四方しほう諸方しょほう西方せいほう前方ぜんぽう双方そうほう他方たほう当方とうほう南方なんぽう八方はっぽう両方りょうほう
中心ちゅうしんから四方しほう土地とち。ある範囲はんい地域ちいき。「かたがい方言ほうげん遠方えんぽう地方ちほう
上下じょうげ左右さゆう直線ちょくせんてたかたち四角よつかど。「方円ほうえん方形ほうけい方丈ほうじょう方眼ほうがん正方形せいほうけい前方後円ぜんぽうこうえん直方体ちょくほうたい
まっすぐできちんとしている。「方正ほうせい
ちょうどその時点じてんにあたる。まさに。「方今ほうこん
やりかた。「方策ほうさく方式ほうしき方便ほうべん方法ほうほう
特殊とくしゅ技術ぎじゅつくすり調合ちょうごうほう医術いじゅつ。「かた方術ほうじゅつ医方いほう漢方かんぽう処方しょほう秘方ひほう薬局方やっきょくほう
[せつ]歴史れきしてき仮名遣かなづかを「ハウ」とするが、四角よつかど医方いほう場合ばあいは「ホウ」とするせつ有力ゆうりょくである。
〈かた(がた)〉「裏方うらかた大方おおかた親方おやかた上方かみがた里方さとかた一方いっぽう味方みかた目方めかた夕方ゆうがた
のり]あたる・お・しげ・すけ・たか・ただし・たもつ・つね・なみ・のり・ふさ・まさ・まさし・み・みち・やす・より
難読なんどく貴方あなたあなた吉方えほうえほう彼方かなたかなた彼方かなたあなた彼方かなたあちら彼方かなたあっち此方こちらこなた此方こちらこちら此方こちらこっち蘇方すおうすおう其方そなた其方そちら其方そっち
何方どなたどなた何方どなたどちら何方どなたどっち方舟はこぶねはこぶね

かた【かた


方角ほうがく方向ほうこう。むき。「西にしほうのぞむ」
物事ものごと方向ほうこう決着けっちゃく始末しまつ
時間じかんじょう方向ほうこう。ころ。とき。時節じせつ。「きたほうおもう」
方角ほうがくしめすことによって間接かんせつてきに》ひとをさすうやまったいいかた。「おんなほう」「しのほう
方法ほうほう手段しゅだん。「せんほうもない」
たいとしてかんがえられるものの一方いっぽう人数にんずうくみける場合ばあいにいうことがおおい。
「―のひと男女だんじょきょわかれて」〈まくらいちよんさん
方面ほうめん箇所かしょ関係かんけいするてん
和歌わかの―にもいみじうませきゅうへり」〈さかえはながつうたげ
そのようなありさま。ようす。
「おのづからかるかろき―にぞおぼえはべるかし」〈みなもと・帚木〉
接尾せつび
動詞どうし連用形れんようけいいて、方法ほうほう手段しゅだん、また、ようす・ありさまなどのあらわす。「ひものむすほう」「くるまほう
動詞どうし連用形れんようけい動作どうさせい漢語かんご名詞めいしいて、…すること、のあらわす。「ほうやめ」「調査ちょうさほう依頼いらいされる」
他人たにん氏名しめいなどにいて、そのひとのもとにせていることをあらわす。「中村なかむらさんほう」「田中たなか太郎たろうさまほう
かずあらわかたりいて、ひとかぞえるのにもちいる。現在げんざいでは、「お」をかんして、丁寧ていねいないいかたとしてもちいられる。「おひとほう」「おふたほう
《「がた」とも》名詞めいしく。
ふたつあるものの一方いっぽうがわ、また、それにぞくするひとあらわす。「相手あいてほう」「ははほう
㋑その物事ものごと担当たんとうするかかりであることをあらわす。「まかないほう」「会計かいけいほう
《「がた」とも》数量すうりょうなどをあらわ名詞めいしいて、だいたいそのくらいのあらわす。「さんわりほうやすい」「はちわりほう片付かたづいた」
方向ほうこうあらわす。
「いづ―にもとくだりかむ」〈伊勢いせいち
[類語るいご]4ひとものやつ6ざっとおよそかれこれやくほぼ程度ていどくらいばかりほど内外ないがい見当けんとうプラスマイナス

ほう〔ハウ〕【かた

方向ほうこう方角ほうがく方位ほうい。「西にしほう」「えきほうあるく」「こえのするほうる」「九州きゅうしゅうほうく」
部門ぶもん分野ぶんや漠然ばくぜんかたり。その方面ほうめん。また、しめすものをあいまいにするために使つかかたり。「将来しょうらい音楽おんがくほうすすみたい」「そのほうでは有名ゆうめいひとだ」「ちち防衛ぼうえいしょうほうつとめています」「ちかごろおうちのほうはいかがですか」「くすり効果こうかほうはいかがなものでしょう」
ふた以上いじょうあるもののうちのひとつをとりあげてさすかたり。「くろほうきだ」「もっとあじくしたほうがいい」「こちらのほうわるかった」
どちらかといえばこちらだという部類ぶるい。「性質せいしつ臆病おくびょうほうだ」
もののやりかた。しかた。方法ほうほう。また、処方しょほう
「あの場合ばあいああでもためなければ―がかないんだもの」〈漱石そうせきもん
四角よつかど。また、正方形せいほうけいいちへんながさ・距離きょりしめかたり。「ほうかたち」「ほう100さと
「―さんあいだばかりのせま法廷ほうてい」〈木下きのした尚江なおえ良人りょうじん自白じはく
[せつ]2から派生はせいして、表現ひょうげんをあいまいにするためやぼかすためにける、意味いみのないかたりとしてももちいる。「お料理りょうりのほうをおちしました」「お荷物にもつのほう、おあずかりします」
1990年代ねんだいなかばくらいから若者わかものあいだにはやりだした。多用たようするはなかたを「ほうべん」という。→とかてき
[類語るいご]方位ほうい方向ほうこう方角ほうがく

がた【かた

接尾せつび
ひとあらわ名詞めいしいて、複数ふくすう人々ひとびと尊敬そんけいしていうあらわす。「先生せんせいほう」「奥様おくさまほう
どきかんする名詞めいし動詞どうし連用形れんようけいいて、だいたいその時分じぶんというあらわす。「ほう」「ほう
かた(かた56」におなじ。
いたるたち用法ようほう
[類語るいご]いたるともひとしれんひとしとうひとしひとし

え〔へ〕【かた

接尾せつびおおよその位置いち方向ほうこう時間じかんなどをあらわす。…のあたり。…のころ。「くだりゆくほう」「ふるいにほう」→へ(かた

けた【かた

かたちどうナリ]《「けだ」とも》四角しかくかたち方形ほうけい。また、かどばったさま。
「―なるかたちつくりたる円柱えんちゅうろう」〈鴎外おうがいわけ即興そっきょう詩人しじん

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精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてんかた」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

かた【かた

  1. [ 1 ] 名詞めいし
    1. 方向ほうこうしめす。
      1. (イ) ( その方向ほうこう存在そんざいする具体ぐたいてきものなどを連体れんたい修飾しゅうしょくとしてともなって ) その方向ほうこう
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「はしけやし 我家わがや(わぎへ)の迦多(カタ)雲居くもいらい(く)も」(出典しゅってん古事記こじき(712)ちゅう歌謡かよう)
        2. 父母ちちははまくら(カタ)妻子さいし(めこ)どもは あし(あと)ほうかこえ(かく)て」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8Cはちきゅう)
      2. (ロ) 方位ほうい方位ほういしめ修飾しゅうしょくともなうことがおおいが、陰陽いんようどうでいう場合ばあいなどは、単独たんどくもちいられる。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「みなみほうよりまわこう(い)でまししとき」(出典しゅってん古事記こじき(712)ちゅう)
        2. 「此のふうはよきかたのふうなり、あしきかたのふうにはあらず」(出典しゅってんたけ物語ものがたり(9Cまつ‐10Cはつ))
    2. その場所ばしょ地点ちてん
      1. (イ) ( ひとあらわす連体れんたい修飾しゅうしょくともなって ) そのひとのもと。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「むかし、をとこ、宮仕みやづかえへしけるおんなほうに」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえいちきゅう)
        2. 黒羽くろはかんだいきよしぼうてらなにがしのほう音信いんしん(おとづ)る」(出典しゅってん俳諧はいかいおく細道ほそみち(1693‐94ごろ黒羽くろは)
      2. (ロ) 場所ばしょ
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「しもだにもかぬかたぞとげんふなれどのなかにはゆきりける」(出典しゅってんひだり日記にっき(935ごろうけたまわひらねんいちがついちろくにち)
        2. ははあまになりて、おなうちなれど、かたことはなれてあり」(出典しゅってん更級さらしな日記にっき(1059ごろ))
    3. ふたつにかれたものの一方いっぽう
      1. (イ) 一方いっぽうがわ人数にんずうくみけたりする場合ばあいにいうこともおおい。くみ仲間なかま
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かくれこう(こもりく)初瀬はつせかわかれ(をち)かたいもうと(いも)らはたし 此の(カタ)ちて」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8Cいちさんさんきゅうきゅうある本歌ほんか))
        2. 「ひだりみぎとかたわかたせきゅうふ」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ絵合えあわせ)
      2. (ロ) ( そのくみ仲間なかまから ) 味方みかた
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かまいてしんせいでたけおうのかたをせい」(出典しゅってん両足りょうあし院本いんぽん詩抄ししょう(1535ごろいちろく)
    4. 抽象ちゅうしょうてきに、ある方向ほうこうをさし、その方面ほうめんかんする事物じぶつあらわす。連体れんたい修飾しゅうしょくともなう。
      1. (イ) その方面ほうめん。それらにかんするてん
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「烏帽子えぼし物忌ものいみつけたるは〈りゃく功徳くどくのかたにはさはらずとえんとにや」(出典しゅってん枕草子まくらのそうし(10Cおわりさんさん)
        2. 哥のかたにもいみじうしませきゅうへり」(出典しゅってん栄花物語えいがものがたり(1028‐92ごろがつうたげ)
      2. (ロ) そのような有様ありさま様子ようす、おもむき。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あまりむげにうちゆるべはなちたるも、心安こころやすくらうたきやうなれど、おのづからけい(かろ)きかたにぞおぼえはべるかし」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ)帚木)
        2. さま(やう)かわりてゆう(いう)なるかたもはべり」(出典しゅってん方丈ほうじょう(1212))
      3. (ハ) そのようなこと、もの。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「おもひかはしたるわかひとなかの、せくかたありてしんにもまかせぬ」(出典しゅってん枕草子まくらのそうし(10Cおわりいちいちきゅう)
    5. 方角ほうがくしめすことによって、間接かんせつてきひとをさしていう。敬意けいいをもった表現ひょうげんで、方角ほうがく場所ばしょなどをあらわす連体れんたい修飾しゅうしょくや、そのひと呼称こしょうあらわすかたりともなったり、敬意けいい接頭せっとういたりする。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「春宮とうぐう女御にょうご御方おかたはなしあづけられたりけるに」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえきゅう)
      2. またそれにみえさせきゅうふはいかやうなるかたにてこうぞ」(出典しゅってん虎明とらあきほん狂言きょうげんえびす大黒だいこく室町むろまちまつ近世きんせいはつ))
    6. 手段しゅだん方法ほうほう。やりかた。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あるときはいはんほうなくむくつけげなるものて、しょくひかからんとしき」(出典しゅってんたけ物語ものがたり(9Cまつ‐10Cはつ))
      2. 「ゆくはるをとむべきかたもなかりけり今宵こよいながらにせんせいぎなむ」(出典しゅってん宇津うつたもつ物語ものがたり(970‐999ごろ吹上ふきあげじょう)
    7. ( 時間じかんてき方向ほうこうから ) ごろ時節じせつ
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「だい足跡あしあとひとにし(カタ) 千代ちよつみさへ ほろぶとぞいふ のぞくとぞく」(出典しゅってんふつあしせき(753ごろ))
      2. ゆるがせにこのらんとするときにこそ、はじめてぎぬるかたのあやまれることらるなれ」(出典しゅってん徒然草つれづれぐさ(1331ごろよんきゅう)
  2. [ 2 ] 接尾せつび
    1. 他人たにん氏名しめいなどにけ、そのひとのもとにせていることをあらわす。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「標札ひょうさつしとくか、なにかたとしといてもらいはんとこまるな」(出典しゅってんはもかわ(1914)〈上司かみつかさ小剣しょうけんいち)
    2. ひとかぞえるのにもちいる。現在げんざいではきわめてていねいな、あらたまった表現ひょうげんで、「いち(ひと)」「(ふた)」「さん(さん)」に尊敬そんけいあらわす接頭せっとう「お」をのせたかたちにだけく。「おひとかた」「おふたかた」「おさんかた」
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「いまひとかたは、ぬしつよくなるとも、かはらずうちとけぬべくえしさまなるをたのみて」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ夕顔ゆうがお)
    3. 数量すうりょうなどをあらわす名詞めいしいて、だいたいそのくらいのあらわす。→ほう(がた)[ ]
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ほどなうして印度いんどべいは、価格かかくさんわりかた(ガタ)下落げらくせんず」(出典しゅってん内地ないち雑居ざっきょ未来みらいゆめ(1886)〈坪内つぼうち逍遙しょうようはち)
  3. [ 3 ] 造語ぞうご要素ようそ
    1. 方向ほうこうあらわす。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「いづかたにもとくだりかむともんでて」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえいち)
    2. 名詞めいしや、動詞どうし連用形れんようけいなどにいて、ある一方いっぽうがわ、またそれにぞくするひとたちをあらわす。「りかた」「いかた」→ほう(がた)[ いち ]
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「初瀬はつせかわかれ(をち)(カタ)いもうと(いも)らはたし 此のかたに ちて」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8Cいちさんさんきゅうきゅうある本歌ほんか))
      2. 「あのきゃくはわたくしかた一旦いったんだいしるし(おほいんつう)ゆうにて」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし好色こうしょく万金まんきん(1694)さん)
    3. 名詞めいししたいて、それをするかかりであることをあらわす。しゅとして近世きんせい使つかわれた表現ひょうげんで、敬意けいいふくまない。「まかないかた」「会計かいけいかた」「衣装いしょうかた」など。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「せんじょうおさめぶんりゃくいち いちぬききゅうひゃくぶん一之かずゆきわたり 此内ひゃくかり奉納ほうのうかた 蔵本ぞうほんかた 蔵人くろうどかたあつかい」(出典しゅってん上杉うえすぎ文書ぶんしょあきらおうろくねん(1497)なながつにち大関おおぜき政憲まさのりがいさんめい連署れんしょやくぜに注文ちゅうもん)
    4. 動詞どうし連用形れんようけいいて、それをする方法ほうほうあらわす。「きかた」「つくりかた」「おしえかた」「買物かいもののしかた」など。
    5. 動詞どうし連用形れんようけい、また動作どうさせい漢語かんご名詞めいしいて、それをするあらわす。「ちかたやめ」「事件じけん調査ちょうさかたをたのむ」
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「とうはるちゅう所持しょじ蒸気じょうきせんじんうれはらいかた(カタ)づけ家来けらい村田むらた蔵六ぞうろく花押かおうこれある証書しょうしょつかわし」(出典しゅってんきん世紀せいき聞(1875‐81)〈染崎そめざき延房のぶふさなな)

ほうハウかた

  1. 名詞めいし
  2. 方向ほうこう方角ほうがく方位ほうい大体だいたいその方向ほうこうたるところ。かた。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「心細こころぼそうかなしうあはれなるもののおとりゃくひがしたつみのはうよりきこゆ」(出典しゅってん宇津うつたもつ物語ものがたり(970‐999ごろろう上下じょうげ)
    2. 「いささかかた(ハウ)たがえへべし」(出典しゅってんきむかたな本保ほんぼもと(1220ころか)ちゅう)
    3. [その文献ぶんけん]〔詩経しきょう大雅たいがすめらぎ矣〕
  3. 物事ものごとをふたつにけて場合ばあいに、そのひとぶつ、ことがらなどのぞくするがわ
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「野暮やぼうんはれてかねをためたほう(ホウ)かただの」(出典しゅってん滑稽本こっけいぼん浮世うきよゆか(1813‐23)はつ)
  4. ある物事ものごとぞくするところ。部門ぶもん方面ほうめん。それらをわざとぼかしていうのにももちいる。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「『此処ここらはらいひは奈何いかんしたらからう』〈りゃく〉『〈りゃくわれ(われわれ)ほうしてくから』」(出典しゅってんはる(1908)〈島崎しまざき藤村とうそんいちいち)
  5. どちらかというとその傾向けいこうであることをいうかたり。たぐい。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ちち不愉快ふゆかいかおをすれば、それだけ自分じぶん不愉快ふゆかいかおをするほうだった」(出典しゅってん和解わかい(1917)〈志賀しが直哉なおや)
    2. [その文献ぶんけん]〔れい緇衣しえ
  6. たて・よこのながさがおなじであること。また、そのひろさ。四方しほう平方へいほう
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ほう四丁していをこめて、大垣おおがきして瓦葺かわらぶきたり」(出典しゅってん栄花物語えいがものがたり(1028‐92ごろ)うたがひ)
    2. [その文献ぶんけん]〔孟子もうしりょうめぐみおうした
  7. ( かたちどう ) 四角形しかっけい四角よつかど。また、そのさま。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ほうなるいしみがけて」(出典しゅってん今昔こんじゃく物語ものがたりしゅう(1120ころか)なな)
    2. [その文献ぶんけん]〔ぼくけいじょう
  8. ただしいこと。品行ひんこう方正ほうせい。〔えきけい繋辞けいじじょう
  9. しかた。
    1. (イ) 方法ほうほう。てだて。また、基準きじゅん基準きじゅんとなるもの。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「すべきはうもなかりけるままに」(出典しゅってん古本ふるもと説話せつわしゅう(1130ころか)はち)
    2. (ロ) わざ。じゅつ技術ぎじゅつ
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「はちじょう式部しきぶきょうほうをつたへて」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ梅枝ばいし)
      2. [その文献ぶんけん]〔史記しきひらたかささぎでん
    3. (ハ) くすり調合ちょうごうほう処方しょほう
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「昨日きのう良薬りょうやくしかこれよし問答もんどうれい見方みかたりょう」(出典しゅってん実隆さねたかおおやけあきらおうねん(1496)なながつさんにち)
      2. [その文献ぶんけん]〔ろん衡‐ほどざい

かたかたり

歴史れきしてき仮名遣かなづかいでは、「かた」は、漢音かんおん呉音ごおんともに「ハウ」とされるが、呉音ごおんには「ハウ」と「ホウ」のふたつのおとがあった。四角よつかど(ハ)処方しょほう医方いほう意味いみ場合ばあいに、ごうおん「ホウ」でよむことがおおかったが、中世ちゅうせいまつより、この区別くべつ消失しょうしつしていった。


がた【かた

  1. [ 1 ] 造語ぞうご要素ようそ
    1. どきしめ名詞めいしや、時間じかんてきなことをふく動詞どうし連用形れんようけいいて、だいたいそのころあらわす。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「えい(よ)みはてがたに、あるじの兄弟きょうだい(はらから)なる、あるじしきゅうふときてたりければ、とらへてませける」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえいちいち)
      2. ろくそぢのえがたにおよびて」(出典しゅってん方丈ほうじょう(1212))
    2. 名詞めいしいて、一方いっぽうがわ、また、その方角ほうがく所属しょぞく仲間なかまなどであることをあらわす。→ほう(かた)[ さん ]
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「おんながたよりいだすはいさらに、うたをかきていだしたり」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえろくきゅう)
      2. 大方おおかた入道にゅうどういんがたの奉公ほうこうおもひきったり」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえ)
    3. ひとしめ名詞めいしいて、敬意けいいをもって複数ふくすうであることをあらわす。「皆様みなさまがた」「婦人ふじんがた」「殿しんがりがた」
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「明月めいげつこえかしましき女中じょちゅうかたたんかえで〉」(出典しゅってん俳諧はいかいぞくさるみの(1698)あき)
  2. [ 2 ] 接尾せつび 数量すうりょうしめ名詞めいしいて、だいたいそのくらいであることをあらわす。→ほう(かた)[ ]
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「婦人ふじん一生いっしょう半分はんぶんがた他人たにん讒訴ざんそにてくらすなり」(出典しゅってんはる迺屋漫筆まんぴつ(1891)〈坪内つぼうち逍遙しょうよういちえん紙幣しへい履歴りれきばなし)

けた【かた

  1. 名詞めいし
  2. ( かたちどう ) 四角しかくかたち四角しかくいさま。方形ほうけい。また、かどばったさま。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「きょうかた(ケタナル)りてえんなるにしし」(出典しゅってんだいから西域せいいきまきじゅう平安へいあん中期ちゅうきてん(950ごろ))
  3. ( かたちどう ) 品行ひんこう方正ほうせいであること。かたいこと。律義りちぎであること。また、そのさま。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「賢者けんじゃ方正ほうせいうんてけたに正直しょうじきものをば、当代とうだいあしなわてさかさまにく如にゆう天下でんかからだぞ」(出典しゅってん古文こぶんたからえみくもしょう(1525)いち)

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世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうちほう言及げんきゅう

ぽう】より

朝鮮ちょうせん百済くだらが538‐660ねんあいだ実施じっしした地方ちほうおよびおう軍政ぐんせい区画くかく百済くだらおうを泗沘(しひ)(忠清ただきよ南道みなみどう扶余)にうつすと,さんこく対立たいりつ激化げきかそなえて,おうみやこ地方ちほう政治せいじ体制たいせい軍政ぐんせいした。…

かず】より

つぎ段階だんかいせい分数ぶんすうであるが,この発展はってんについては地域ちいきによるおおきかった。中国ちゅうごくではずいぶんふるくから自然しぜんすう十進法じっしんほうによる表記ひょうきほうととのい,掛算かけざんきゅうきゅうととのっていて,分数ぶんすうも〈何分なにぶんなに〉といういいかたで,われわれと同様どうよう理解りかいをしていた(きゅうきゅうというかたりは,古代こだい中国ちゅうごくきゅうきゅうひょうが〈きゅうきゅうはちじゅういち〉からはじまっていたことによる)。古代こだいメソポタミアではろく十進法じっしんほう利用りようしていて,分数ぶんすうではなく,ろく十進法じっしんほう有限ゆうげん小数しょうすうあつかっていた。…

※「かた」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

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