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証人(ショウニン)とは? 意味や使い方 - コトバンク

証人しょうにんみ)ショウニン

デジタル大辞泉だいじせん証人しょうにん」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

しょう‐にん【証人しょうにん

ある事実じじつ証明しょうめいするひと。あること証明しょうめいするために事実じじつべるひと。「遺言ゆいごんしょ作成さくせい証人しょうにんとしてう」
あるひと身元みもと人柄ひとがらなどを保証ほしょうするひと保証人ほしょうにん
裁判所さいばんしょその機関きかんから、自己じこることのできた事実じじつ供述きょうじゅつするようめいじられた第三者だいさんしゃ。「証人しょうにん喚問かんもんする」
江戸えど時代じだい幕府ばくふ人質ひとじち意味いみをもって、江戸えど屋敷やしき居住きょじゅうさせた大名だいみょう妻子さいし

あかし‐びと【証人しょうにん

事実じじつ証明しょうめいするひと。しょうにん。
「其をすくためいちひとりの―にならねばならぬ」〈木下きのした尚江なおえはしら

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精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてん証人しょうにん」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

しょう‐にん【証人しょうにん

  1. 名詞めいし
  2. あかしをたてるひと事実じじつ証明しょうめいするひと証拠しょうこじん
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「きてげていなばだれれを証人しょうにんとしてかただしさむとする」(出典しゅってんかんさとし院本いんぽん三宝さんぼう(984)じょう)
    2. [その文献ぶんけん]〔きた‐循吏でん瓊〕
  3. 保証ほしょうひと請人うけにん(うけにん)保証人ほしょうにん
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「てらよしため守之もりゆきゆかりかわすみ証人しょうにんしょう憑、以其筋いちりゃく遊行ゆうこう藤沢ふじさわ書状しょじょうかわすみ筆跡ひっせきにてみとめおけ」(出典しゅってん上杉うえすぎ文書ぶんしょ‐(とししょう)(室町むろまちいちいちがつよんにちぶく阿彌陀あみだ仏書ぶっしょじょう)
  4. 人質ひとじちとして相手あいてわたされるしゃ。また、江戸えど時代じだい幕府ばくふ人質ひとじち意味いみをもって、江戸えど屋敷やしき居住きょじゅうさせた大名だいみょう妻子さいし
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「就御疑心ぎしん証人しょうにん余儀よぎこうじょうつえはやしひとしぜんしかこと」(出典しゅってん上杉うえすぎ文書ぶんしょえい祿ろくいちいちねん(1568)きゅうがつはちにち本庄ほんじょうはじめなる河田かわた長親ながちかよしゆたかもり連署れんしょじょうしょ)
  5. 裁判所さいばんしょまたは裁判官さいばんかんたいし、尋問じんもんこたえて、自分じぶん過去かこ経験けいけんした事実じじつ供述きょうじゅつする第三者だいさんしゃ出頭しゅっとう宣誓せんせい証言しょうげん義務ぎむうほか、虚偽きょぎ証言しょうげんをすれば偽証罪ぎしょうざい処罰しょばつされる。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ゆえ公衙こうが(〈ちゅう〉さいばんしょ)におい証人しょうにんなら誓詞せいしひだりごとし」(出典しゅってん泰西たいせいすすむぜん訓蒙くんもう(1873)〈箕作みつくり麟祥りんしょうやくよん)

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日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)証人しょうにん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

証人しょうにん
しょうにん

裁判所さいばんしょその機関きかん国会こっかいりょう議院ぎいん地方ちほう議会ぎかい)にたい自己じこ経験けいけんからりえたことを供述きょうじゅつするようめいぜられる第三者だいさんしゃをいう。

内田うちだ一郎いちろう 2018ねん4がつ18にち

刑事けいじ訴訟そしょうにおける証人しょうにん

人証じんしょう一種いっしゅで、訴訟そしょうがいにおいて実際じっさい経験けいけんした事実じじつ裁判所さいばんしょたいして陳述ちんじゅつする訴訟そしょう第三者だいさんしゃをいう。

(1)証人しょうにんには出頭しゅっとう義務ぎむがあり(刑事けいじ訴訟そしょうほう150じょう、151じょう、152じょう、153じょうの2、162じょう)、宣誓せんせい義務ぎむがあり(どうほう154じょう、160じょう、161じょう)、証言しょうげん義務ぎむがある(どうほう160じょう、161じょう)。宣誓せんせいした証人しょうにん虚偽きょぎ陳述ちんじゅつをした場合ばあい偽証罪ぎしょうざいわれる(刑法けいほう169じょう)。守秘しゅひ義務ぎむ公務員こうむいんまたは公務員こうむいんであったものりえた公務こうむじょう秘密ひみつかんする事実じじつについて証人しょうにん尋問じんもんをするには、当該とうがい監督かんとく官庁かんちょう刑事けいじ訴訟そしょうほう144じょう本文ほんぶん)、衆議院しゅうぎいんまたは参議院さんぎいんどうほう145じょう1こう1ごう)、内閣ないかくどうほう145じょう1こう2ごう)の承諾しょうだくようする場合ばあいがある(どうほう144じょう但書ただしがき、145じょう2こう)。他方たほう証人しょうにん権利けんりとして、何人なんにん(なんぴと)も自己じこまたは法定ほうてい近親きんしんしゃ刑事けいじ訴追そついけまたは有罪ゆうざい判決はんけつけるおそれのある証言しょうげんこばむことができる(証言しょうげん拒絶きょぜつけん)(どうほう146じょう、147じょう)。憲法けんぽうだい38じょう1こう自己じこまけざい拒否きょひ特権とっけんもとづく権利けんりである。ただし、2016ねん平成へいせい28)の刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいにより、いわゆる刑事けいじ免責めんせき制度せいど導入どうにゅうされたので、証人しょうにん刑事けいじ免責めんせき付与ふよしてその証言しょうげん拒絶きょぜつけん消滅しょうめつさせたうえ、証人しょうにん証言しょうげん義務ぎむしたがって証言しょうげん強制きょうせいすることが可能かのうとなった(どうほう157じょうの2、157じょうの3)。また、一定いっていしょくにあるものまたはあったものは、業務ぎょうむじょう委託いたくけたためにりえた他人たにん秘密ひみつかんする事実じじつについて、原則げんそくとして証言しょうげんこばむことができる(どうほう149じょう)。なお、証人しょうにんには、旅費りょひ日当ひなた宿泊しゅくはくりょう請求せいきゅうけんがある(どうほう164じょう1こう)。

(2)証人しょうにん保護ほご制度せいどとして、だいいちに、公開こうかい法廷ほうていにおける証人しょうにん保護ほごとして、2007ねん刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいは、せい犯罪はんざいとう一定いってい事件じけん場合ばあいに、被害ひがいしゃ証人しょうにん氏名しめい住居じゅうきょその被害ひがいしゃ特定とくていさせる事項じこう公開こうかい法廷ほうていあきらかにしない決定けってい被害ひがいしゃ特定とくてい事項じこう秘匿ひとく)をすることができることとなった(どうほう290じょうの2)。この証人しょうにん保護ほごは、2016ねん刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいにより、被害ひがいしゃ以外いがい証人しょうにん一般いっぱんみとめられることになり、証人しょうにんたいする加害かがいのおそれや証人しょうにん平穏へいおんがいされるおそれがあるとう場合ばあいに、証人しょうにんとう特定とくていする事項じこう公開こうかい法廷ほうていあきらかにしない秘匿ひとく決定けっていをすることができるようになり(どうほう290じょうの3)、その起訴きそじょう証拠しょうこ書類しょるい朗読ろうどくにあたっての証人しょうにん特定とくてい事項じこう秘匿ひとく決定けってい可能かのうとなった(どうほう291じょう2こう・3こう、305じょう3こう・4こう、295じょう4こう)。だいに、被害ひがいしゃとう証人しょうにん尋問じんもん方法ほうほうについて、2000ねん刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいにより、いわゆるビデオリンク方式ほうしき証人しょうにん尋問じんもん可能かのうとなった。裁判所さいばんしょは、どういち構内こうないにある公判廷こうはんてい以外いがい場所ばしょ証人しょうにん在席ざいせきさせ、映像えいぞう音声おんせい送受信そうじゅしんにより相手あいて状態じょうたい相互そうご認識にんしきしながら通話つうわすることのできるビデオリンク方式ほうしきによって尋問じんもんすることができる(どうほう157じょうの6だい1こう)。なお、2016ねん刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいにより、上記じょうきどういち構内こうないかぎったビデオリンク方式ほうしきあらためられ、どういち構内こうない以外いがい場所ばしょ(たとえば遠隔えんかく裁判所さいばんしょ)でのビデオリンク方式ほうしきによる証人しょうにん尋問じんもん可能かのうとなった(どうほう157じょうの6だい2こう)。また、被告人ひこくにん傍聴ぼうちょうじん面前めんぜん証言しょうげんすることの精神せいしんてき負担ふたん軽減けいげんするため、証人しょうにん被告人ひこくにん傍聴ぼうちょうじんとのあいだ衝立ついたて(ついたて)などの遮蔽しゃへい(しゃへい)措置そちをとることができることとなった(どうほう157じょうの5)。さらに、証人しょうにんいちじるしく不安ふあんまたは緊張きんちょうおぼえるおそれがある場合ばあいには、適当てきとうもの証人しょうにん付添つきそいじんとすることができるとされた(どうほう157じょうの4)。だいさんに、証拠しょうこ開示かいじにおける証人しょうにん保護ほご措置そちとして、まず1999ねん平成へいせい11)の刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいは、検察官けんさつかんは、証人しょうにんとう身体しんたい財産ざいさんへの加害かがい行為こういとう防止ぼうしするため、証人しょうにんとう住所じゅうしょとう関係かんけいしゃられないようにする配慮はいりょもとめることができるとしたが(どうほう299じょうの2)、2007ねん刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいにより、被害ひがいしゃ特定とくてい事項じこう被告人ひこくにんとうられないようにすることをもとめることができるとされ(どうほう299じょうの3)、さらに、2016ねん刑事けいじ訴訟そしょうほう改正かいせいにより、証人しょうにんとう氏名しめい住所じゅうしょ被告人ひこくにんらせないむね条件じょうけんづけ開示かいじ措置そちどうほう299じょうの4だい1こう)または氏名しめいにかわる呼称こしょう住居じゅうきょにかわる連絡れんらくさき機会きかいあたえる代替だいたい開示かいじ措置そちみとめられた(どうほう299じょうの4だい2こう)。

内田うちだ一郎いちろう田口たぐち守一しゅいち 2018ねん4がつ18にち

民事みんじ訴訟そしょうにおける証人しょうにん

民事みんじ訴訟そしょう証人しょうにんとは、裁判所さいばんしょいのちによりみずか過去かこにおいて実験じっけんした具体ぐたいてき事実じじつ裁判所さいばんしょにおいて供述きょうじゅつすべき訴訟そしょう第三者だいさんしゃをいう。証人しょうにん証言しょうげんによって、当事とうじしゃ事実じじつじょう陳述ちんじゅつ真偽しんぎ判断はんだんするものであるから、当事とうじしゃおよび当事とうじしゃ代表だいひょうする法定ほうてい代理人だいりにんには、証人しょうにんとしての適格てきかくはないが、そのほか、事実じじつ認識にんしきすることができ、かつ裁判所さいばんしょでそれを供述きょうじゅつできるものには、すべて証人しょうにんとしての能力のうりょくがある(民事みんじ訴訟そしょうほう190じょう以下いか)。したがって、民事みんじ事件じけんについて、とくに規定きていある場合ばあいのほかは、日本にっぽん司法しほうけんふくするものはすべて証人しょうにんとして出頭しゅっとう宣誓せんせい供述きょうじゅつすべき公法こうほうじょう義務ぎむがあり、その拒否きょひたいしては制裁せいさいせられ、また宣誓せんせいをしたにもかかわらず虚偽きょぎ供述きょうじゅつをしたときは、偽証罪ぎしょうざいとして処罰しょばつされる。ただし、どうほうだい196じょう、197じょう所定しょてい公務こうむじょうあるいは職業しょくぎょうじょう秘密ひみつかんする事項じこうおよび証人しょうにんまたはその親族しんぞくとう訴追そついまたは処罰しょばつまねくおそれのある事項じこうかんするときは、証人しょうにん証言しょうげんこばめる。これらのひとには証言しょうげん拒絶きょぜつけんみとめられている。

内田うちだ武吉たけよし加藤かとう哲夫てつお

議会ぎかいにおける審査しんさ調査ちょうさ

国会こっかいかく議院ぎいんもしくは普通ふつう地方ちほう公共こうきょう団体だんたい議会ぎかいが、議案ぎあんその審査しんさまたは調査ちょうさのため、必要ひつようあるとき、強制きょうせいてき出頭しゅっとうさせ証言しょうげんさせるひとをいう(日本国にっぽんこく憲法けんぽう62じょう衆議院しゅうぎいん規則きそく53じょう、257じょう参議院さんぎいん規則きそく182じょう地方ちほう自治じちほう100じょう)。明治めいじ憲法けんぽう時代じだいは、かく議院ぎいん人民じんみん召喚しょうかんすることができなかった(議院ぎいんほう73じょう)ので、調査ちょうさけんはきわめてよわかった。

 それにひきかえ日本国にっぽんこく憲法けんぽうにおいては、国政こくせい調査ちょうさけん強化きょうかのために、かく議院ぎいん裁判所さいばんしょじゅんずる証人しょうにん出頭しゅっとう要求ようきゅうけんなどがあたえられ(憲法けんぽう62じょう)、その実施じっしのための細目さいもくとして証人しょうにん喚問かんもん手続てつづきさだめた「議院ぎいんにおける証人しょうにん宣誓せんせいおよ証言しょうげんとうかんする法律ほうりつ議院ぎいん証言しょうげんほう)」が制定せいていされた。それによれば、かく議院ぎいんから証人しょうにんとして出頭しゅっとうもとめられればそれにおうずることが義務ぎむとされ(1じょう)、宣誓せんせいした証人しょうにん虚偽きょぎ陳述ちんじゅつをすれば3かげつ以上いじょう10ねん以下いか懲役ちょうえきに(6じょう)、理由りゆうなく出頭しゅっとうせず、または宣誓せんせい証言しょうげんこばんだときは1ねん以下いか禁錮きんこまたは10まんえん以下いか罰金ばっきんしょせられる(7じょう)。ただし公務員こうむいんについて職務しょくむじょう秘密ひみつかんして証言しょうげんもとめられたときは、行政ぎょうせいちょう承認しょうにん必要ひつようとされる(5じょう)。このような調査ちょうさのための証人しょうにん出頭しゅっとう要求ようきゅうけんは、普通ふつう地方ちほう公共こうきょう団体だんたい議会ぎかいについてもさだめられており、出頭しゅっとう証言しょうげん拒絶きょぜつたいしては6かげつ以下いか禁錮きんこまたは10まんえん以下いか罰金ばっきんしょせられることになっている(地方ちほう自治じちほう100じょう)。

池田いけだ政章まさあき

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん証人しょうにん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

証人しょうにん (しょうにん)

裁判所さいばんしょその国家こっか機関きかんたい自己じこ経験けいけんによりることのできた事実じじつ供述きょうじゅつする第三者だいさんしゃ。その供述きょうじゅつが〈証言しょうげん〉である。裁判所さいばんしょ証言しょうげんする証人しょうにん資格しかく権利けんり義務ぎむ尋問じんもん方法ほうほうとうは,民事みんじ訴訟そしょうほう刑事けいじ訴訟そしょうほうさだめられている。このほか国会こっかいりょう議院ぎいんはその国政こくせい調査ちょうさけんもとづき証人しょうにん喚問かんもんして証言しょうげんもとめることができる(憲法けんぽう62じょう衆議院しゅうぎいん規則きそく53,54,257じょう参議院さんぎいん規則きそく182~185じょう議院ぎいん証言しょうげんほう)。また地方ちほう議会ぎかいにも類似るいじ制度せいどがある(地方ちほう自治じちほう100じょう)。証人しょうにん過去かこにみずから体験たいけんしたことがら(たとえばぼうつきぼう午後ごご9ごろAが犯行はんこう現場げんばからはしるのをた)を供述きょうじゅつするものであるから他人たにんにはえがたく,このてん特別とくべつ学識がくしき経験けいけんもとづいて一定いってい経験けいけん法則ほうそくやこれを適用てきようして自己じこ判断はんだん意見いけん(たとえば,焼跡やけあとから発見はっけんされた死体したい観察かんさつして殺害さつがいかれたものと判断はんだんする)をべる〈鑑定かんていじん〉(鑑定かんてい)と区別くべつされる。なお特別とくべつ学識がくしき経験けいけんをもつためにることのできた過去かこ事実じじつにつき供述きょうじゅつするものを〈鑑定かんてい証人しょうにん〉という(たとえば,被害ひがいしゃ診察しんさつした医師いしがその病状びょうじょう原因げんいんとうべる場合ばあい)。鑑定かんてい証人しょうにん証人しょうにんとしてあつかわれる(民事みんじ訴訟そしょうほう217じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう174じょう)。

 日本にっぽん司法しほうけんふくするものはすべて証人しょうにんとして出頭しゅっとう宣誓せんせい供述きょうじゅつする義務ぎむう。もっとも民事みんじ訴訟そしょうにおいては,訴訟そしょう当事とうじしゃについては証人しょうにんという形式けいしきをとらず,これにえて当事とうじしゃ尋問じんもん制度せいどがある(民事みんじ訴訟そしょうほう207じょう)。刑事けいじ訴訟そしょうにおいても被告人ひこくにん証人しょうにんとすることができない。えいべいほうけい刑事けいじ訴訟そしょうでは被告人ひこくにん証人しょうにんとなりうるし,また証人しょうにんとしてのみ供述きょうじゅつできるとされているが,日本にっぽんでは被告人ひこくにん任意にんい供述きょうじゅつする場合ばあいかぎり,〈被告人ひこくにん質問しつもん〉をおこなうこととなっている(刑事けいじ訴訟そしょうほう311じょう)。このほかみん刑事けいじつうじて,公務員こうむいんまたは公務員こうむいんであったものたい職務しょくむじょう秘密ひみつかんする事項じこうにつき尋問じんもんする場合ばあいには監督かんとく官庁かんちょう承諾しょうだくようするとされている(民事みんじ訴訟そしょうほう191じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう144じょう,145じょう)。

 証人しょうにんとしての義務ぎむ司法しほうにとって重大じゅうだいなものであるから,証人しょうにん正当せいとう事由じゆうがないのに出頭しゅっとうしないときは,勾引こういんされたり(民事みんじ訴訟そしょうほう194じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう152じょう),また行政ぎょうせいじょう強制きょうせいとしての過料かりょう民事みんじ訴訟そしょうほう192じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう150じょう),さらに刑罰けいばつとして罰金ばっきん拘留こうりゅう民事みんじ訴訟そしょうほう193じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう151じょうとう制裁せいさいける。出頭しゅっとうした証人しょうにん宣誓せんせいして証言しょうげんしなければならない(民事みんじ訴訟そしょうほう201じょう1こう刑事けいじ訴訟そしょうほう154じょう例外れいがい民事みんじ訴訟そしょうほう201じょう2~4こう刑事けいじ訴訟そしょうほう155じょう)。そしてこれを拒絶きょぜつした場合ばあいはやはり過料かりょう刑罰けいばつ制裁せいさいける(民事みんじ訴訟そしょうほう201じょう5こう刑事けいじ訴訟そしょうほう160,161じょう)。また宣誓せんせいのうえで虚偽きょぎ供述きょうじゅつをすれば〈偽証罪ぎしょうざい〉として処罰しょばつされる(刑法けいほう169じょう)。ただし証人しょうにんは,自己じこまたは近親きんしんしゃ刑事けいじ訴追そつい有罪ゆうざい判決はんけつけるおそれがある証言しょうげん弁護士べんごし医師いしとうについて,その業務ぎょうむじょうりえた他人たにん秘密ひみつかんする証言しょうげんとうほうさだめる一定いってい事項じこうについては証言しょうげんこばむことができる。これを〈証言しょうげん拒絶きょぜつけん〉という(民事みんじ訴訟そしょうほう196じょう,197じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう146~149じょう)。また証人しょうにん旅費りょひ日当にっとうおよび宿泊しゅくはくりょう請求せいきゅうすることができる(〈民事みんじ訴訟そしょう費用ひようとうかんする法律ほうりつ〉18じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう164じょう)。なお刑事けいじ事件じけん証人しょうにんかんしては,その出頭しゅっとう確保かくほ証言しょうげん不当ふとう影響えいきょうけないようにするため〈証人しょうにんはさまざい〉(刑法けいほう105じょうの2)がもうけられるとともに,証人しょうにん他人たにんから身体しんたいまたは生命せいめい危害きがいくわえられた場合ばあいくに給付きゅうふおこなうことをさだめた〈証人しょうにんとう被害ひがいについての給付きゅうふかんする法律ほうりつ〉が制定せいていされている。

証人しょうにんたいしては,まず裁判さいばんちょう人違ひとちがいでないかどうかをたしかめるための〈人定じんてい尋問じんもん〉をおこない,宣誓せんせいをさせ,偽証ぎしょうばっがあることを警告けいこくする。尋問じんもんは,みん刑事けいじとも証人しょうにん取調とりしらべを請求せいきゅうした当事とうじしゃはじめに〈しゅ尋問じんもん〉をおこない,つづいて相手方あいてがた当事とうじしゃが〈反対はんたい尋問じんもん〉をおこなうという〈交互こうご尋問じんもん〉の方式ほうしきるのが通常つうじょうである(民事みんじ訴訟そしょうほう202じょう刑事けいじ訴訟そしょうほう304じょうでは裁判所さいばんしょがまず尋問じんもんおこなうものとされているが,実際じっさい交互こうご尋問じんもん原則げんそくとなっており,その方式ほうしき刑事けいじ訴訟そしょう規則きそく199じょうの2以下いかくわしくさだめられている)。なお裁判さいばんちょう随時ずいじ介入かいにゅうしてみずから尋問じんもんすることもできる(刑事けいじ訴訟そしょう規則きそく201じょう)。

 尋問じんもんはできるだけ個別こべつてき具体ぐたいてきおこなわなければならないので,通常つうじょういちもんいちとうかたちすすめられることになる。このさいに,威嚇いかくてき侮辱ぶじょくてき尋問じんもん重複じゅうふくする尋問じんもん証人しょうにん意見いけんもと議論ぎろんにわたる尋問じんもん証人しょうにん経験けいけんがいことがらにかんする尋問じんもんとう原則げんそくとしてゆるされない(民事みんじ訴訟そしょう規則きそく115じょう刑事けいじ訴訟そしょう規則きそく199じょうの13)。なお,証人しょうにん個別こべつ尋問じんもんするのが原則げんそくであるが,複数ふくすう証人しょうにん在廷ざいていさせて同時どうじ尋問じんもんする〈対質たいしつ〉をおこなうこともできる(刑事けいじ訴訟そしょう規則きそく124じょう)。
参考さんこうじん →証拠しょうこ →証人しょうにん審問しんもんけん →誘導ゆうどう尋問じんもん
執筆しっぴつしゃ


証人しょうにん (しょうにん)

(1)江戸えど時代じだい金銭きんせん債務さいむおよび明治めいじ初年しょねんきむこく債務さいむにおける保証人ほしょうにん意味いみしたかたり奈良なら時代じだい以来いらい保証人ほしょうにんには,債務さいむしゃ逃亡とうぼうしないことを保証ほしょうし,逃亡とうぼうもしくは死亡しぼう場合ばあい代償だいしょうする〈じん系統けいとうのものと,債務さいむしゃ債務さいむ弁済べんさいしない場合ばあい債務さいむしゃわって弁償べんしょうする〈つぐなえじん系統けいとうのものとの2種類しゅるいがあった。江戸えど時代じだい証人しょうにんは,はじめは当然とうぜんつぐなえ人的じんてき義務ぎむい,ただ債務さいむ証書しょうしょに,債務さいむしゃ死亡しぼうもしくは失踪しっそうした場合ばあいにつき,証人しょうにん責任せきにんうとの文言もんごんしつ文言もんごん)がしるされている場合ばあいかぎり,人的じんてき義務ぎむうものとされた。しかし1704ねん宝永ほうえい1)の評定ひょうじょうしょ一座いちざ取決とりき以後いご証人しょうにんしつ文言もんごん有無うむにかかわらず,債務さいむしゃがその債務さいむ弁済べんさいしない場合ばあいはもちろん,その死亡しぼう失踪しっそう場合ばあいにも責任せきにんうべきものとされ,りょう系統けいとう保証人ほしょうにん一本いっぽんした。なお証人しょうにんかたり江戸えど奉行ぶぎょうしょもちいられ,京都きょうと大坂おおさか町奉行まちぶぎょうしょではこれを請人うけにんしょうし,証人しょうにん原則げんそくとしてたんなる証明しょうめいじんとみなされた。しかしだいさか請人うけにん江戸えど証人しょうにん若干じゃっかんことなるめんもあったようである。

 1873ねん太政官だじょうかん布告ふこく195ごうきむこく貸借たいしゃく請人うけにん証人しょうにん弁償べんしょう規則きそく)は,ふたたじん系統けいとう保証人ほしょうにんつぐなえじん系統けいとう保証人ほしょうにんとを区別くべつし,それぞれ債務さいむ証書しょうしょかれた文言もんごんおうじた義務ぎむうものとした。しかし翌々年よくよくねん太政官だじょうかん布告ふこく102ごうによってこの規則きそく改正かいせいされ,保証ほしょう文言もんごん有無うむやその内容ないようにかかわらず,証書しょうしょ証人しょうにんもしくは請人うけにん記載きさいされたものは,借主かりぬし返済へんさいとどこおり,借主かりぬし身代限しんだいかぎりしょしてもなお不足ふそくする場合ばあい,および借主かりぬし逃亡とうぼう死亡しぼう相続そうぞくじんがない場合ばあい両方りょうほうにつき,債務さいむうものとされた。すなわち江戸えど時代じだい中期ちゅうき以降いこうりょう系統けいとう融合ゆうごう保証ほしょう制度せいどへの復帰ふっきおこなわれた。ただし明治めいじりょう布告ふこく保証ほしょう債務さいむ相続そうぞくじんおよぶとしており,これは保証人ほしょうにん義務ぎむは1だいかぎりという,おそくとも江戸えど時代じだい後期こうきには確立かくりつしていた原則げんそく変更へんこうするものであった。
請人うけにん(うけにん)
(2)江戸えど時代じだいしょ大名だいみょう忠誠ちゅうせいのあかしとして幕府ばくふした人質ひとじちをいう。盟約めいやく降服こうふく保証ほしょうするため人質ひとじちることは,とくに戦国せんごく頻繁ひんぱんおこなわれたが,江戸えど時代じだい証人しょうにんはそのなごりである。それは諸侯しょこうがそのまごおや兄弟きょうだいなどの親族しんぞくや,重臣じゅうしん子弟してい人質ひとじちとして幕府ばくふすもので,関ヶ原せきがはらせんさきだつ1599ねん慶長けいちょう4)から1600ねんにかけて,前田まえだ利長としなが藤堂とうどう高虎たかとらほり秀治しゅうじ細川ほそかわ忠興ただおきらが,そのははおとうと叔父おじ重臣じゅうしん子弟していとう江戸えどおくったのにはじまり,しょ大名だいみょうがこれにならうようになったのである。これらの証人しょうにん江戸城えどじょうない証人しょうにん屋敷やしきなどにかれた。なおこのほか,大名だいみょう妻子さいし江戸えど在住ざいじゅう義務ぎむづけられており,これまた事実じじつじょう人質ひとじちであって,ひろくこれら妻子さいしをも証人しょうにんしょうする場合ばあいもある。太平たいへいつづ人質ひとじち必要ひつようせいうすれたため,4だい将軍しょうぐん徳川とくがわ家綱いえつなの1665ねん寛文ひろふみ5)通常つうじょう証人しょうにんせい廃止はいしされたが,大名だいみょう妻子さいし江戸えど居住きょじゅう義務ぎむは,幕末ばくまつの1862ねん文久ぶんきゅう2)まで存続そんぞくした。
執筆しっぴつしゃ

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普及ふきゅうばん どおり証人しょうにん」のみ・字形じけい画数かくすう意味いみ

証人しょうにん】しようにん

事実じじつ立証りっしょうするひと。〔きた、循吏、瓊伝〕兄弟きょうだいそうひ、積年せきねんだんぜず。かくあいよりどころし、すなわひゃくにんいたる。瓊~(さと)していわく、天下てんかとく兄弟きょうだいもとやす田地でんちなり。假令たとい(たとひ)とくとも、兄弟きょうだいしんうしなはば如何いか(いかん)と。りてくだす。證人しょうにん、泣(なみだ)を灑(そそ)がざるは(な)し。

どおりあかし」の項目こうもく

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百科ひゃっか事典じてんマイペディア証人しょうにん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

証人しょうにん【しょうにん】

裁判所さいばんしょその機関きかんからめいぜられて,自己じこ経験けいけんにより事実じじつべるもの刑事けいじ訴訟そしょうほう143じょう以下いか)。当事とうじしゃ以外いがい第三者だいさんしゃかぎる。日本にっぽん司法しほうけんふくするものはすべて証人しょうにんとして出頭しゅっとうし,宣誓せんせいし,陳述ちんじゅつする義務ぎむう。ただし,国務大臣こくむだいじん国会こっかい議員ぎいんその公務員こうむいんは,職務しょくむじょう秘密ひみつまもるため証言しょうげん義務ぎむ免除めんじょされることがある。また一定いってい場合ばあいには証人しょうにん証言しょうげん拒絶きょぜつけん証言しょうげん)がみとめられる。→偽証罪ぎしょうざい守秘しゅひ義務ぎむ
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ブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてん証人しょうにん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

証人しょうにん
しょうにん
witness; Zeuge

(1) 民事みんじ訴訟そしょうほうじょう自己じこ経験けいけんにより認識にんしき知覚ちかくした事実じじつ裁判所さいばんしょ供述きょうじゅつする第三者だいさんしゃをいう。証拠しょうこ方法ほうほうひとつである。経験けいけん事実じじつ証言しょうげんするのに特別とくべつ知識ちしき経験けいけんようする場合ばあいには,鑑定かんてい証人しょうにんばれる。日本にっぽん裁判さいばんけんふくするものは,すべて証人しょうにん義務ぎむうが,特定とくてい公務員こうむいんたいしては職務しょくむじょう秘密ひみつ尋問じんもんするには一定いってい制限せいげんがある。証人しょうにん義務ぎむ内容ないよう出頭しゅっとう宣誓せんせい供述きょうじゅつであるが,これらの義務ぎむ違反いはんには制裁せいさいせられる。また法律ほうりつさだめる場合ばあいまたは法律ほうりつさだめる一定いってい職業しょくぎょう従事じゅうじしゃ証言しょうげん宣誓せんせい拒絶きょぜつけんみとめられる。

(2) 刑事けいじ訴訟そしょうほうじょう刑事けいじ被告ひこく事件じけん公判こうはん審理しんりのために裁判所さいばんしょまたは裁判官さいばんかん面前めんぜんで,尋問じんもんされた事項じこうにつき自己じこ体験たいけんした事実じじつもとづいて供述きょうじゅつする第三者だいさんしゃをいう。担当たんとう裁判官さいばんかん公判こうはん立会たちあいの検察官けんさつかん弁護人べんごにん被告人ひこくにんなどは証人しょうにんとはなりえず,鑑定かんていじんとも区別くべつされる。証人しょうにん原則げんそくとして出頭しゅっとう宣誓せんせい証言しょうげんかく義務ぎむうが,公務員こうむいんについては職務しょくむじょう秘密ひみつ保持ほじのため監督かんとく官庁かんちょう承諾しょうだくがなければ証人しょうにんとして尋問じんもんできない。また自己じこまたは近親きんしんしゃ刑事けいじ訴追そついけ,有罪ゆうざい判決はんけつけるおそれのある事項じこうについて,および医師いし弁護士べんごしなど特殊とくしゅ業務ぎょうむもの業務ぎょうむじょう秘密ひみつ事項じこうにつき証言しょうげん拒絶きょぜつけんみとめられている。証人しょうにん人的じんてき証拠しょうことしてもっと重要じゅうようなものであるから,被告人ひこくにんはすべての証人しょうにんたいして審問しんもんする機会きかい十分じゅうぶんあたえられ,公費こうひ自己じこのために強制きょうせいてき手続てつづきにより証人しょうにんもとめる権利けんり保障ほしょうされている。

(3) しゅうまいりりょう議院ぎいんは,審査しんさおよび調査ちょうさのため,証人しょうにん出頭しゅっとう証言しょうげんもとめる権限けんげんをもち,証人しょうにん出頭しゅっとう宣誓せんせい拒絶きょぜつ偽証ぎしょうなどについては制裁せいさいがある。

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山川やまかわ 日本にっぽんしょう辞典じてん 改訂かいてい新版しんぱん証人しょうにん」の解説かいせつ

証人しょうにん
しょうにん

江戸えど時代じだいしょ大名だいみょう幕府ばくふしだした人質ひとじち幕府ばくふは,しょ大名だいみょう統制とうせいする目的もくてきから妻子さいし江戸えど居住きょじゅう義務ぎむづけたが,江戸前えどまえには大名だいみょう重臣じゅうしん子弟していをも人質ひとじちとしてしださせ,これを大名だいみょう藩邸はんていない屋敷やしきにおいて監督かんとくした。後者こうしゃ狭義きょうぎ証人しょうにん(家中かちゅう証人しょうにんせい)であり,1665ねん(寛文ひろふみ5)廃止はいしされた。

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世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうち証人しょうにん言及げんきゅう

留守居るすい】より

初期しょきには将軍しょうぐん江戸城えどじょうはなれることもおおかったので,その地位ちいおもく,元老げんろうきゅう譜代ふだい老臣ろうしんを〈だい留守居るすい〉に任命にんめいし,将軍しょうぐん留守るすちゅう江戸城えどじょう守衛しゅえいそう指揮しきけんあたえ,平時へいじ老臣ろうしん一員いちいんとして政務せいむ担当たんとうさせることもあった。また初期しょきにはしょ大名だいみょう人質ひとじちとして幕府ばくふ登録とうろくし,江戸えど藩邸はんてい常住じょうじゅうさせた〈証人しょうにん〉の身柄みがら管理かんりするのも重要じゅうよう任務にんむであった。さらに1635ねん(寛永かんえい12)からは金銀きんぎん収納しゅうのうやくくわわった。…

※「証人しょうにん」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

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