「すばらしき世界せかい」西川にしかわ美和みわ、監督かんとく作さくの変化へんか語かたる「社会しゃかいに目めが向むくようになった」

「すばらしき世界せかい」のメイキング写真しゃしんと、監督かんとく・西川にしかわ美和みわのコメントが到着とうちゃくした。

佐さ木き隆三りゅうぞうの小説しょうせつ「身分みぶん帳ちょう」をもとにした本ほん作さく。人生じんせいの大半たいはんを獄中ごくちゅうで暮くらした実在じつざいの男性だんせいをモデルに、出所しゅっしょ後ごに戻もどった社会しゃかいで必死ひっしに生いきる男おとこの姿すがたを描えがき出だす。13年ねんの刑期けいきを終おえて出所しゅっしょした元もと殺人さつじん犯はん・三上みかみ正夫まさおを役所広司やくしょこうじが演えんじ、彼かれにすり寄よる若手わかてテレビディレクター・津つ乃田役やくで仲野なかの太賀たが、やり手てテレビプロデューサーの吉澤よしざわ役やくで長澤ながさわまさみが出演しゅつえんした。このたび到着とうちゃくしたメイキング写真しゃしんには、現場げんばでの西川にしかわや、撮影さつえいの合間あいまに笑顔えがおを見みせる役所やくしょの姿すがたが切きり取とられている。

前作ぜんさくにあたる2016年ねんの「永ながいい訳いわけ」では、事故じこで妻つまを失うしなった人気にんき作家さっかが、ある出会であいから“誰だれかのために生いきる幸しあわせ”を知しるさまを映うつし出だした西川にしかわ。自身じしんのフィルモグラフィにおける「すばらしき世界せかい」の位置付いちづけについて「前作ぜんさくの『永ながいい訳いわけ』は私小説ししょうせつ的てきな側面そくめんがあって、物ものを作つくる人間にんげん、文章ぶんしょうを書かく人間にんげんの虚むなしさや、子供こどものいない人生じんせいなども含ふくめて、自分じぶんの人生じんせいの実感じっかんを物語ものがたりに入いれた作品さくひんでした。その意味いみで、それまでの集大成しゅうたいせいのような気分きぶんもありました。だからその後ごは、自分じぶんの事情じじょうよりも、世界せかいとか、時代じだいとか、社会しゃかいっていうものの方ほうに少すこし目めが向むくようになったんです。観客かんきゃくは主人公しゅじんこう三さん上じょうの人生じんせいを見みるうちに、実じつは私わたしたちが生いきる社会しゃかいや、自分じぶん自身じしんの人生じんせいを見みつめることになる、そんな映画えいがになればいいと思おもっています」とコメントした。

なお西川にしかわの初はつ監督かんとく作さくである2003年ねんの「蛇へびイチゴ」や、オダギリジョーと香川かがわ照之てるゆきが共演きょうえんした2006年ねんの「ゆれる」、笑福亭鶴瓶しょうふくていつるべが主演しゅえんした2009年ねんの「ディア・ドクター」、松まつたか子こと阿部あべサダヲが夫婦ふうふ役やくを務つとめた2012年ねんの「夢ゆめ売うるふたり」、そして「永ながいい訳いわけ」は、U-NEXTで見み放題ほうだい配信はいしん中ちゅう。

「すばらしき世界せかい」は2月がつ11日にちに全国ぜんこく公開こうかい。