「おお振ぶり」続編ぞくへんが開幕かいまく、三橋みつはし廉れん役やくの西銘にしめ駿しゅん「皆みなさんを支ささえていける主演しゅえんに」

舞台ぶたい「おおきく振ふりかぶって 夏なつの大会たいかい編へん」が、本日ほんじつ9月がつ6日にちに東京とうきょう・サンシャイン劇場げきじょうで開幕かいまく。これに先駆さきがけて同日どうじつ、公開こうかいゲネプロと囲かこみ取材しゅざいが行おこなわれた。

舞台ぶたい「おおきく振ふりかぶって」は、「月刊げっかんアフタヌーン」（講談社こうだんしゃ）で連載れんさい中ちゅうのひぐちアサによる同名どうめい野球やきゅうマンガを原作げんさくとした作品さくひん。2月に上演じょうえんされた第だい1弾だんに引ひき続つづき、脚本きゃくほん・演出えんしゅつを演劇えんげき集団しゅうだんキャラメルボックスの成井なるい豊ゆたかが手てがける。キャストには三橋みつはし廉れん役やくの西銘にしめ駿しゅんをはじめ、阿部あべ隆也たかや役やくをWキャストで務つとめる猪野いいの広樹ひろきと大橋おおはし典之のりゆき、渡邊わたなべ安やすし理り、白しろ又また敦あつし、一色いっしき洋平ようへい、さらに安川やすかわ純じゅん平たいら、中村なかむら嘉よしみ惟おもんみ人じん、副島そえじま和樹かずき、湯本ゆもと健一けんいち、亀井かめい賢治けんじ、元木もとき諒りょう、澤田さわだ美紀みきらが名なを連つらねた。

公開こうかいゲネプロでは、舞台ぶたい上じょうに再現さいげんされた球場きゅうじょうを所ところ狭せましと走はしり回まわるキャストたちによって、白熱はくねつした試合しあいがスピーディに展開てんかい。前作ぜんさくで、強豪きょうごうの桐きり青あお高校こうこうを相手あいてに見事みごと勝利しょうりをおさめた西浦にしうら高校こうこう野球やきゅう部ぶは、今回こんかい、崎さき玉だま高校こうこう、美よし丞すすむ大だい狭山さやま高校こうこうとの2試合しあいを繰くり広ひろげる。

西銘にしめは、弱気よわきな性格せいかくのピッチャー・三さん橋きょうが試合しあいを通つうじエースとしての自覚じかくに芽生めばえていく姿すがたをくっきりと見みせ、猪野いいのは相方あいかたである三さん橋きょうの強つよさを引ひき出だしていくキャッチャー・阿部あべをパワフルに表現ひょうげんする。さらに今いま作さくから参加さんかした渡邊わたなべは、男勝おとこまさりで抜群ばつぐんの統率とうそつ力りょくを発揮はっきする野球やきゅう部ぶの女おんな監督かんとく・百枝ももえだまりあを激はげしく、ときに優やさしく包つつみ込こむように演えんじ、白しろ又または西浦にしうら高校こうこう野球やきゅう部ぶキャプテン・花井はない梓あずさの繊細せんさいな性格せいかくゆえの勝負しょうぶ弱よわさと、その葛藤かっとうを細ささやかな演技えんぎで表現ひょうげんした。

ゲネプロ前まえに行おこなわれた囲かこみ取材しゅざいには出演しゅつえん者しゃから西銘にしめ、猪野いいの、大橋おおはし、渡邊わたなべ、白しろ又また、そして演出えんしゅつの成井なるいが登壇とうだん。白しろ又または「今回こんかいは続編ぞくへんですが、西浦にしうら高校こうこうのキャストは半分はんぶん近ちかく入いれ替かわっています。その中なかで、前回ぜんかい、桐きり青あお戦せんを乗のり越こえたチーム感かんを出だしたいという思おもいがあったので、キャプテンとして選手せんしゅたちのことを考かんがえていました」と稽古けいこを振ふり返かえる。また「今年ことしの夏なつは甲子園こうしえんが100回かい記念きねん大会たいかいだったこともあり、高校こうこう野球やきゅうにとっても大事だいじな年とし。そんな年としにこの作品さくひんをやらせていただけるのは、すごくありがたいです」と感慨かんがいを語かたった。

続つづく渡邊わたなべは野球やきゅう部ぶの女性じょせい監督かんとくという役やくどころについて「男勝おとこまさりな監督かんとくですが、他人たにんを思おもいやれる人ひとだなと感かんじたので、自分じぶんもそんな人間にんげんになれたらと思おもって稽古けいこしていました」と明あかす。今回こんかい初はつ参加さんかの大橋おおはしは役やく作づくりについて「阿部あべは狡猾こうかつだと言いわれますが、純粋じゅんすいに野球やきゅうで勝かちたいという気持きもちがあるからそ。僕ぼく自身じしん、高校こうこう野球やきゅうをやっていたので、野球やきゅうに対たいする純粋じゅんすいな気持きもちを根底こんていに役やくを作つくっていきました」と回想かいそうし、「本物ほんものの野球やきゅうより近ちかくでピッチャーを観みれたりするので、臨場りんじょう感かんを劇場げきじょうで味あじわっていただきたいです」と本ほん作さくをアピールした。

前作ぜんさくから続投ぞくとうの猪野いいのは「バッテリーの関係かんけいが試合しあいを大おおきく左右さゆうする作品さくひんです。変かわっていく阿部あべの心しんの変化へんかや成長せいちょうを素直すなおに演えんじたいです」と真摯しんしに語かたる。そして前作ぜんさくの千秋楽せんしゅうらくの約やく1週間しゅうかん後ごに20歳さいを迎むかえたことを明あかした西銘にしめは「前回ぜんかいは皆みなさんに支ささえていただきましたが、今回こんかいは皆みなさんを支ささえていける主演しゅえんになりたいと思おもって稽古けいこに臨のぞみました」と語かたり、「また三橋みつはし廉れんとしてマウンドに立たてることをうれしく思おもいます」と笑顔えがおを見みせた。

成井なるいは本ほん作さくについて「前作ぜんさくは野球やきゅうの試合しあいを上演じょうえんするうえで、ルールや方法ほうほう論ろんを開発かいはつするのに時間じかんがかかりました。今回こんかいはその方法ほうほう論ろんがあるから楽らくにできるだろうと思おもっていましたが、稽古けいこが始はじまってみたら大変たいへんさが全然ぜんぜん変かわらなくて。『なんでこんなに大変たいへんなんだろう？』と演出えんしゅつ助手じょしゅに聞きいてみたら、前作ぜんさくより得点とくてんがいっぱい入はいるから試合しあいが忙いそがしいと……。要ようするに今回こんかいの2試合しあいは乱戦らんせんになります！」と語かたる。

続つづけて成井なるいは「出演しゅつえん者しゃに野球やきゅう経験けいけん者しゃが増ふえたこともあり、捕と球たまや送球そうきゅうの仕方しかた、バッターボックスへの入いり方がたを前作ぜんさく以上いじょうにじっくり稽古けいこしました。試合しあいのリアリティは増ましたと思おもいます」とエピソードを話はなし、「今回こんかいは西浦にしうら高校こうこうに最大さいだいの危機ききが訪おとずれます。メンバーたちがどう乗のり越こえていくのか？というのが最大さいだいの見みどころです」と語気ごきを強つよめた。最後さいごに西銘にしめは「原作げんさくを忠実ちゅうじつに再現さいげんしつつ、本物ほんものの甲子園こうしえんに負まけないよう、必死ひっしに熱量ねつりょうを出だして戦たたかい抜ぬきたいです」と取材しゅざいを締しめくくった。

上演じょうえん時間じかんは途中とちゅう休憩きゅうけいなしの約やく2時じ間あいだ10分ふんを予定よてい。公演こうえんは9月6日にちから17日にちまで東京とうきょう・サンシャイン劇場げきじょう、28日にちから30日にちまで大阪おおさかの梅田うめだ芸術げいじゅつ劇場げきじょう シアター・ドラマシティにて。

なお9月がつ15日にち17:00開演かいえん回かいの公演こうえんがニコニコ生放送なまほうそうで配信はいしんされることが決定けってい。併あわせて本ほん作さくのDVDが来年らいねん2019年ねん2月がつ2日にちにリリースされることも発表はっぴょうされた。