ぽこぽこクラブ×西沢にしざわ栄治えいじ、ぽコラボ第だい1弾だん「不動ふどうの衆しゅう」に中原なかはら三千代みちよら

ぽコラボ第だい1弾だん「不動ふどうの衆しゅう」が、8月がつ3日にちから7日にちまで東京とうきょうのOFF・OFFシアターで上演じょうえんされる。

ぽコラボは、ぽこぽこクラブが外部がいぶの演出えんしゅつ家かを招まねき公演こうえんを行おこなうコラボレーション企画きかく。その第だい1弾だん「不動ふどうの衆しゅう」では、演出えんしゅつを西沢にしざわ栄治えいじ、脚本きゃくほんを渡辺わたなべ芳博よしひろが担当たんとうする。劇げき中ちゅうでは、“新型しんがたエロナウィルス”に感染かんせんした男おとこの物語ものがたりが、不条理ふじょうり劇げきとして描えがかれる。自宅じたく待機たいきが解除かいじょされず苛立いらだっていた男おとこは、妻つまから「アパートの駐車ちゅうしゃ場じょうに食卓しょくたくを出だして仕事しごとすれば？」と提案ていあんされ……。

出演しゅつえん者しゃには渡辺わたなべのほか、杉浦すぎうら一輝いっき、坂本さかもと健けん、マナベペンギン、都倉とくら有加ゆか、辻つじ捺々、中原なかはら三千代みちよが名なを連つらねた。渡辺わたなべと西沢にしざわのコメントは以下いかの通とおり。

渡辺わたなべ芳博よしひろコメント

私わたしは作品さくひんを書かき始はじめる前まえに、まずはサミュエル・ベケットの「ゴドーを待まちながら」をいつも読よみます。さらに今回こんかいは、別役べつやく実みのるさんの戯曲ぎきょくが持もつニオイを漂ただよわせ、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの戯曲ぎきょくが持もつスパイスを大おおいにお借かりしました。これらに含ふくまれた構造こうぞうやキャラクター性せいを下地したじにしつつ、私わたしなりの設定せっていをそこに組くみ込こんで書かき上あげたものが「不動ふどうの衆しゅう」です。

この作品さくひんでは、分わからないことは分わからないものとして存在そんざいさせ続つづけています。それは決けっして物語ものがたりを難解なんかいにさせる為ためではありません。分わからないこともまた、物語ものがたりの原動力げんどうりょくとなり得えると信しんじているからです。そしてそこにはいくつもの物語ものがたりの可能かのう性せいを孕はらむものだと思おもっています。

私わたしが描えがいた物語ものがたりも可能かのう性せいの一ひとつです。今いま、私わたしから作品さくひんは手放てばなされ、俳優はいゆう、演出えんしゅつ家か、音響おんきょう、照明しょうめい……この作品さくひんに関かかわる全すべての人ひとが、また新あらたな物語ものがたりの可能かのう性せいを見出みいだしてくれるはずです。

そして分わからないことを恐おそれず、それでも分わかりたいというあなたの想おもいを希望きぼうに、本ほん作品さくひん「不動ふどうの衆しゅう」を上演じょうえんします。あなたの物語ものがたりが見みつかることを願ねがって。

ご来場らいじょうお待まちしています。

西沢にしざわ栄治えいじコメント

初はつぽこぽこの西沢にしざわです。コラボ第だい一いち弾だんという大事だいじな公演こうえんに参加さんかできること、たいへん光栄こうえいに思おもっています。勢いきおいのある若わかい連中れんちゅうから声こえがかかるのはとても嬉うれしい。その期待きたいに応こたえるべく、オッサンは頑張がんばろうとはりきっています。と、思おもっていたら、渡辺わたなべがキテレツな脚本きゃくほんを書かいてきた。おい。なんだ挑戦ちょうせんか。私わたしに対たいする挑戦ちょうせん状じょうなのか？ いや違ちがう。知しっていたはずだ、これが渡辺わたなべワールドなのだと。くう。けれど世よの中なかわからないことだらけですからね。だからまずは、「わからない」というところから始はじめてみます。混乱こんらんにまみれ、遊あそびつくしたその先さきで、私わたしたちは何なにを見みつけられるのか、今いまは楽たのしみで仕方しかたありません。世界せかいの不条理ふじょうりから、ひととき解とき放はなたれ、ふかく深呼吸しんこきゅうをするような、そんな芝居しばいにしたいと思おもっています。