深ふかくて、謎なぞがあって、哀かなしくて、美うつくしい…大竹おおたけしのぶ「ヴィクトリア」幕開まくあけ

大竹おおたけしのぶの一人ひとり芝居しばい、シス・カンパニー公演こうえん「ヴィクトリア」が、本日ほんじつ6月がつ24日にちに東京とうきょう・スパイラルホールで開幕かいまくする。

「ヴィクトリア」（原題げんだい：「A Spiritual Matter」）は、スウェーデンの映画えいが監督かんとくイングマール・ベルイマンが手てがけた一人ひとり芝居しばい。本ほん作さくはベルイマンにより映画えいが脚本きゃくほんとして書かき下おろされたが映画えいが化かが実現じつげんせず、1990年ねんにベルイマンが自みずから演出えんしゅつし、ラジオドラマとして発表はっぴょうされた。今回こんかいは、大竹おおたけしのぶの一人ひとり芝居しばいとして、藤田ふじた俊太郎しゅんたろうの演出えんしゅつで立たち上あげられる。

作品さくひんについて大竹おおたけは「最初さいしょに台本だいほんを読よんだ時とき、ベルイマンが描えがいた緻密ちみつで繊細せんさいな世界せかいがとても魅力みりょく的てきで、『これは面白おもしろそう！ やりたい！』と思おもったんです。が、すぐ『あ、これを全部ぜんぶ一人ひとりでやるんだ...一人ひとり芝居しばいなんだ..』という現実げんじつに改あらためて気きづき、どうしよう...と（笑）」とコメント。また開幕かいまくにあたり「この作品さくひんは、ヴィクトリアという孤独こどくな女性じょせいの脳のう内ないをグルグル旅たびしているかのような劇げき構造こうぞうで、孤独こどくな少女しょうじょ時代じだい、夫おっとの裏切うらぎり、夢ゆめの中なか、パーティー、一瞬いっしゅんにして変かわる場面ばめん、場面ばめんを衣装いしょうも装置そうちも変かわらず私わたしの声こえ、表情ひょうじょうだけで表あらわすのはとても難むずかしいことですが、だからこそやり甲斐がいがあります。言葉ことばで観客かんきゃくにイメージを渡わたす。それこそが、演劇えんげきの魅力みりょくです。しかも、ベルイマンの世界せかい！ 深ふかくて、謎なぞがあって、哀かなしくて、とても美うつくしいのです。 それが伝つたえられるよう、頑張がんばります」と意気込いきごみを語かたった。

東京とうきょう公演こうえんは6月がつ30日にちまで。その後ご、7月がつ5・6日にちに兵庫ひょうご・兵庫ひょうご県立けんりつ芸術げいじゅつ文化ぶんかセンター 阪急はんきゅう中ちゅうホール、8・9日にちに京都きょうと・京都きょうと芸術げいじゅつ劇場げきじょう 春秋しゅんじゅう座ざ、11日にちに愛知あいち・穂ほの国くにとよはし芸術げいじゅつ劇場げきじょうPLAT 主ぬしホールでも公演こうえんが行おこなわれる。なお、東京とうきょう公演こうえんの6月がつ28日にち14:00開演かいえん回かいと京都きょうと公演こうえんの7月がつ8日にち14:00開演かいえん回かいは八嶋やしま智さとし人じん、兵庫ひょうご公演こうえんの7月がつ5日にち14:00開演かいえん回かいには高橋たかはし克実かつみ、愛知あいち公演こうえんの7月がつ11日にち14:00開演かいえん回かいには中井なかい美穂みほをゲストに迎むかえたアフタートークが行おこなわれる。

さらに関連かんれん企画きかくとして、イングマール・ベルイマン監督かんとく作品さくひん「鏡かがみの中なかの女おんな」が、6月29日にちまで京都きょうと・出町でまち座ざで上映じょうえいされ、26日にち16:20上映じょうえい回かいでは、藤田ふじたをゲストに迎むかえたアフタートークが開催かいさいされる。