中村なかむら勘九郎かんくろう・中村なかむら七之助しちのすけが「平成へいせい中村なかむら座ざ小倉こくら城じょう公演こうえん」4年ねんぶりの開催かいさいに感慨かんがい、チャリティイベントの開催かいさいも

北九州きたきゅうしゅう市制しせい60周年しゅうねん「平成へいせい中村なかむら座ざ小倉こくら城じょう公演こうえん」が、11月1日にちから26日にちまで福岡ふくおか・小倉こくら城じょう勝山かちやま公園こうえん内ない 特設とくせつ劇場げきじょうで行おこなわれることが決定けってい。これに併あわせて、本日ほんじつ6月がつ26日にちに東京とうきょう都内とないで製作せいさく発表はっぴょうが行おこなわれた。

平成へいせい中村なかむら座ざは、十じゅう八はち世せい中村なかむら勘三郎かんざぶろうの「江戸えど時代じだいの芝居しばい小屋こやを現代げんだいに復活ふっかつさせ、多おおくの方々かたがたに歌舞伎かぶきを楽たのしんでいただきたい」という思おもいから2000年ねんに誕生たんじょうした歌舞伎かぶき公演こうえん。小倉こくら城じょうで平成へいせい中村なかむら座ざの公演こうえんが行おこなわれるのは、2019年ねん以来いらい2度目どめとなる。昼ひるの部ぶには「義経よしつね千本せんぼん桜さくら」より「渡海とかい屋や」「大物おおもの浦うら」、「風流ふうりゅう小倉こくら俄にわか廓くるわ彩いろどり」、夜よるの部ぶには、前回ぜんかいの小倉こくら城じょう公演こうえんでも上演じょうえんされた通とおし狂言きょうげん「小笠原おがさわら騒動そうどう」がラインナップされた。

製作せいさく発表はっぴょうには、中村なかむら勘九郎かんくろう、中村なかむら七之助しちのすけのほか、松竹しょうちくの山根やまね成之しげゆき取締役とりしまりやく副ふく社長しゃちょう / 演劇えんげき本部ほんぶ長ちょう、博多はかた座ざの貞さだ刈かり厚あつ仁じん代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょうが出席しゅっせき。4年ねんぶりとなる小倉こくら城じょう公演こうえんに、勘九郎かんくろうは「実じつは、前回ぜんかいの小倉こくら城じょう公演こうえんの翌年よくねん秋あきに再演さいえんが予定よていされていたのですが、コロナ禍かでできなくなってしまって。なので、今回こんかい上演じょうえんが決きまったのは本当ほんとうにうれしかったですね」と感慨かんがいを語かたり、小倉こくらの街まちへの思おもいを「（小倉こくらの人々ひとびとは）本当ほんとうに良よい人ひとたち。お練ねりも活気かっきがあり、公演こうえん中ちゅうも歓迎かんげいムードでいっぱいで。ご飯はんもおいしくて安やすく、若手わかてたちも大だい喜よろこびしていました」と笑顔えがおで述のべる。

七之助しちのすけも「4年ねんぶりに小倉おぐらに伺うかがえるのが本当ほんとうにうれしい」と微笑ほほえみ、「前回ぜんかいの小倉こくら城じょう公演こうえんの期間きかん中ちゅう、（平成へいせい中村なかむら座ざの）衣裳いしょうさんが居酒屋いざかやで飲のんでいたら、たまたま、隣となりの大部屋おおべやで、小倉こくらの商店しょうてん街がいの方々かたがたが宴会えんかいをなさっていたようで。そこから『平成へいせい中村なかむら座ざさんのおかげで売上うりあげが上あがりました、バンザーイ！』という声こえが聞きこえて、衣裳いしょうさんは涙なみだが出でるほどうれしかったそうです」とエピソードを明あかす。「そういった熱あつい気持きもちをもった小倉おぐらの方々かたがたの前まえで、また舞台ぶたいをやらせていただけることをうれしく思おもいます」と言葉ことばに力ちからを込こめた。

上演じょうえん演目えんもくに話はなしが及およぶと、勘九郎かんくろうはまず昼ひるの部ぶについて「『渡海とかい屋や』『大物おおもの浦うら』では、勘九郎かんくろう襲名しゅうめいの際さいに博多はかた座ざで行おこなって以来いらい、12年ねんぶりに銀ぎん平たいら・知ち盛もりを演えんじます。（片岡かたおか）仁左衛門にざえもんのおじ様ようから習ならった大切たいせつな役やくですし、九州きゅうしゅうという演目えんもくに縁えんのある土地とちでできることもうれしいです。『風流ふうりゅう小倉こくら俄にわか廓くるわ彩いろどり』は、『俄にわか獅子じし』をベースにした舞踊ぶよう。“小倉おぐら”という文字もじをタイトルに入いれさせていただきましたが、小倉こくらの風情ふぜいや場所ばしょにまつわる要素ようそを入いれて踊おどる予定よていです。前半ぜんはんは『渡海とかい屋や』『大物おおもの浦うら』という重厚じゅうこうな義太夫ぎだゆう狂言きょうげん、後半こうはんにはすっと爽さわやかな風かぜが吹ふくような、粋いきでいなせな舞踊ぶようを観みていただけたら」と話はなす。

通とおし狂言きょうげん「小笠原おがさわら騒動そうどう」は、小倉こくらの街まちで再演さいえんを求もとめる声こえが多おおく上あがったことから、上演じょうえんが決定けっていしたことを明あかし「前回ぜんかい、観みたかったけど完売かんばいして観みられなかった方ほうが、特とくに地元じもとで多おおくいらっしゃって。今回こんかいは、チケットの市民しみん先行せんこう発売はつばいもありますので、ぜひ観かんに来きていただきたいですね」と続つづけた。また、今回こんかいは中村なかむら橋之助はしのすけ、中村なかむら福之助ふくのすけ、中村なかむら歌うた之の助すけの3兄弟きょうだいが、それぞれ岡田おかだ良助りょうすけ / 小笠原おがさわら遠江とおとうみ守まもる、飛脚ひきゃく小平こだいら次じ、奴やつ菊平きくへい / 小笠原おがさわら隼人はやとをそれぞれ初役はつやくで勤つとめる。これに勘九郎かんくろうは「（中村なかむら）芝翫しかんのおじが上演じょうえんした『小笠原おがさわら騒動そうどう』があまりに面白おもしろくて。自分じぶんでチケットを買かって何なん回かいも観みたくらい、大好だいすきな演目えんもくです。その演目えんもくをやらせていただくうえで、芝翫しかんのおじの息子むすこである3兄弟きょうだいに思おもいをつなげていきたく、彼かれらをキャスティングしました。今回こんかい、私わたしと七之助しちのすけは、犬いぬ神かみ兵部ひょうぶとお大だいの方ほうと、そろって悪人あくにんを演えんじますの、彼かれらをビシバシいじめていきたいですね（笑）」と冗談じょうだん交まじりに語かたる。

小倉おぐらの商店しょうてん街がい・旦だん過か市場いちばは、昨年さくねん2度どの火災かさいに見舞みまわれた。勘九郎かんくろうは、前回ぜんかいの小倉こくら城じょう公演こうえんで交流こうりゅうのあった店みせも焼失しょうしつしたことに触ふれ「ニュースで見みて、本当ほんとうにショックでした。なにかできないかという思おもいも込こめて、6月13日にち公演こうえんの昼ひるの部ぶを休演きゅうえんして、チャリティイベントを行おこなう予定よていです」と話はなす。チャリティイベントでは、トークショーと『映画えいが 中村なかむら勘三郎かんざぶろう』の上映じょうえい会かいが開催かいさいされる予定よていで、売上うりあげはすべて旦だん過か市場いちばの復興ふっこうのために寄付きふされる。

また前回ぜんかいの小倉こくら城じょう公演こうえんで好評こうひょうだったテナント出店しゅってん“二に十じゅう軒けん長屋ながや”が、今回こんかい新規しんき店舗てんぽも加くわわり“三さん十じゅう軒けん長屋ながや”としてパワーアップする。“三さん十じゅう軒けん長屋ながや”は、平成へいせい中村なかむら座ざのチケットを持もっていない人ひとも楽たのしむことができる。七之助しちのすけは「平成へいせい中村なかむら座ざは、外そとの部分ぶぶんもテーマパークのように楽たのしんでいただけるよう、趣向しゅこうを凝こらしています」、勘九郎かんくろうは「年々ねんねん減へっている職人しょくにんさんの、優すぐれた技術ぎじゅつを生なまで見みられる機会きかいでもあります。皆みなさんで盛もり上あげていただければ」とそれぞれ思おもいを述のべた。チケットの販売はんばいは、9月16日にち10:00にスタート。

※2023年ねん11月13日にち追記ついき：11月13日にち夜よるの部ぶは中止ちゅうしになりました。
※2023年ねん11月14日にち追記ついき：11月14日にち夜よるの部ぶは中止ちゅうしになりました。