“ナチュラルボーンさらさ”志田しだ音おと々らが届とどける青春せいしゅん物語ものがたり、舞台ぶたい「かげきしょうじょ!!」開幕かいまく

斉木さいき久美子くみこのマンガ「かげきしょうじょ!!」（白泉社はくせんしゃ）を原作げんさくとした舞台ぶたい「かげきしょうじょ!!」が、本日ほんじつ10月がつ18日にちに東京とうきょうのこくみん共済きょうさい coop ホール / スペース・ゼロで開幕かいまく。これに先駆さきがけ本日ほんじつ、劇場げきじょうでゲネプロと囲かこみ取材しゅざいが行おこなわれた。

「かげきしょうじょ!!」は、女性じょせいのみからなる紅べに華はな歌劇かげき団だんの人材じんざい育成いくせいを目的もくてきとした紅べに華はな歌劇かげき音楽おんがく学校がっこうに、第だい100期生きせいとして入学にゅうがくした十じゅう代だいの少女しょうじょたちの奮闘ふんとうや葛藤かっとうを描えがいたマンガ。2021年ねんにはテレビアニメ化かもされた。舞台ぶたい「かげきしょうじょ!!」では、脚本きゃくほんを鈴木すずき智さとし晴はれ、演出えんしゅつをキムラ真しん、音楽おんがくを斉藤さいとう恒ひさし芳よし、振付ふりつけを松本まつもと稽古けいこが担当たんとうする。

物語ものがたりは紅べに華はな歌劇かげき音楽おんがく学校がっこうの合格ごうかく発表はっぴょうシーンからスタート。階段かいだんが組くまれたステージには、“オスカル様さま”に憧あこがれる渡辺わたなべさらさ（志田しだ音おと々）、元もと・国民こくみん的てきアイドルの奈良田ならだ愛あい（二瓶にへい有加ゆか）、首席しゅせきで合格ごうかくした“紅べに華はなオタク”の委員いいん長ちょう・杉本すぎもと紗しゃ和わ（佐藤さとう日向ひなた）、元もと娘むすめ役やくの祖母そぼと母ははを持もつ星野ほしの薫かおる（新谷しんたに姫ひめ加か）、抜群ばつぐんの歌唱かしょう力りょくを持もつ気弱きよわな少女しょうじょ・山田やまだ彩子あやこ（佐々木ささき李り子こ）、双子ふたごそろっての入学にゅうがくを果はたした沢田さわだ千夏ちなつ（高橋たかはし果はて鈴すず）・沢田さわだ千秋ちあき（和泉いずみ風花かざばな）姉妹しまいといった第だい100期生きせいたちが次々つぎつぎと登場とうじょうし、オープニング曲きょく「星ほしのオーケストラ」に乗のせて華はなやかにパフォーマンスした。

劇げき中ちゅうでは第だい100期生きせいたちの青春せいしゅん物語ものがたりが、歌うたやダンス、劇げき中ちゅう劇げきなどを交まじえながら展開てんかい。紅べに華はな歌劇かげき音楽おんがく学校がっこうの生徒せいとたちが清掃せいそうに取とり組くむ場面ばめんでは、キャストたちがほうきをステッキ、バケツをハットのように使つかい、ダンスパフォーマンスを繰くり広ひろげた。

さらさ役やくの志田しだは、くるくると変かわる表情ひょうじょうや明あかるい笑顔えがおで観客かんきゃくを魅了みりょう。天真爛漫てんしんらんまんなさらさをエネルギッシュに演えんじ、ストーリーを牽引けんいんした。二に瓶びんは周囲しゅういの人々ひとびとに関心かんしんがない愛あいを、声こえの抑揚よくようや表情ひょうじょうを抑おさえた演技えんぎで表現ひょうげんする。愛あいがさらさに心しんを開ひらき、将来しょうらいの夢ゆめを見みつける場面ばめんでは、瞳ひとみを輝かがやかせて愛あいの心境しんきょうの変化へんかを表あらわした。

佐藤さとうはきびきびとした動うごきで紗しゃ和わの真面目まじめさを表あらわす。その一方いっぽうで佐藤さとうは、紅べに華はな歌劇かげき団だんの話題わだいになると自分じぶんの世界せかいに入はいってしまう紗しゃ和わのオタクな一いち面めんをコミカルに演えんじ、観客かんきゃくを和なごませた。さらに佐々木ささき演えんじる彩子あやこは2幕まくでソロ曲きょく「My Sunset」を披露ひろう。佐々木ささきの澄すんだ力強ちからづよい歌声うたごえに、観客かんきゃくは大おおきな拍手はくしゅを送おくった。

ゲネプロ前まえに行おこなわれた囲かこみ取材しゅざいには、さらさ役やくの志田しだ、愛あい役やくの二に瓶びん、紗しゃ和わ役やくの佐藤さとう、彩あや子役こやくの佐々木ささきが登壇とうだん。志田しだは「みんなに支ささえられた1カ月かげつでした」と稽古けいこを振ふり返かえり、「みんなで助たすけ合あい、切磋琢磨せっさたくまできた。『初はじめまして』の皆みなさんともすぐに仲良なかよくなれました。舞台ぶたい上じょうにもその仲なかの良よさが出でていると思おもうので、楽たのしんで」と観客かんきゃくにメッセージを送おくる。二に瓶びんは「舞台ぶたいでしか観みられない『かげきしょうじょ!!』になりました。何なん度ども足あしを運はこびたくなると思おもいます」と出来栄できばえに自信じしんをのぞかせ、「今いまの私わたしたちにしか作つくれない作品さくひんです。千秋楽せんしゅうらくまでこの思おもいをぶつけてがんばりたい」と言葉ことばに力ちからを込こめた。

佐藤さとうは自身じしんが演えんじる紗しゃ和わについて「自分じぶんで髪かみを結むすびながら『紗しゃ和わにも、毎まい朝ちょうこうしてピシッと髪かみを整ととのえるルーティーンがあるのかも』と思おもっています。キャラクターとリンクできている気きがする」と述のべ、「原作げんさくマンガとアニメ版ばんがありますが、紅べに華はな歌劇かげき音楽おんがく学校がっこうの雰囲気ふんいきをリアルに体感たいかんできるのは舞台ぶたい版ばんだけだと思おもいます」と話はなす。また佐々木ささきは自身じしんが演えんじる彩子あやこに対たいし、「歌うたが好すきで引ひっ込こみ思案じあんなところが自分じぶんと似にています」と共感きょうかんを寄よせ、「何なん度ど演えんじても涙なみだが枯かれないくらい、彩子あやこに感情かんじょう移入いにゅうしています。大切たいせつに演えんじたい」と意気込いきごんだ。

会見かいけんでは共演きょうえん者しゃが、志田しだの“さらさらしさ”を語かたる場面ばめんも。佐藤さとうは「変へんな子こです！ 集団しゅうだん行動こうどうのシーンで、音おと々ちゃんはなぜか先導せんどう役やくの私わたしと一緒いっしょに『1・2！』と声こえを出だしていて……そういうところがさらさっぽい（笑）」と明あかす。二に瓶びんもうなずいて、「ダンス稽古けいこで、音おと々ちゃんは楽たのしくなると『ヘイ！』って言いってました」と裏話うらばなしを明あかし、会場かいじょうを笑わらいで包つつんだ。さらに二に瓶びんは「音おと々ちゃんは“ナチュラルボーンさらさ”。音おと々ちゃんは『みんなに支ささえられた』と言いってくれましたが、彼女かのじょの明あかるさにいつも救すくわれていました」と、志田しだに笑顔えがおを向むける。志田しだが喜よろこびのあまり泣なき出だしたふりをすると、二に瓶びんは即座そくざに「泣ないてないだろ！（笑）」とツッコみ、座ざ組ぐみの仲なかむつまじさをのぞかせた。

最後さいごに志田しだが「原作げんさくとアニメ版ばんをリスペクトして稽古けいこしてきました。『お客様きゃくさまが座席ざせきに座すわったらいつも通とおり演えんじられるかな？』という不安ふあんもありますが、そのリアルな感情かんじょうも乗のせてお芝居しばいし、お客様きゃくさまと一緒いっしょに味あじわえたら」とあいさつし、取材しゅざいは終了しゅうりょうした。

上演じょうえん時間じかんは休憩きゅうけい10分ふんを含ふくむ約やく2時じ間あいだ30分ふん。公演こうえんは10月22日にちまで行おこなわれる。

※初出しょしゅつ時じ、人名じんめいに誤あやまりがありました。訂正ていせいしてお詫わびいたします。