小林こばやし顕あらわ作さく・松田まつだ凌りょうら20名めいで日本にっぽん初演しょえん、サミュエル・D・ハンター作さく「A Bright New Boise」

「Stage Reading『A Bright New Boise』」が5月がつ10日とおかから19日にちまで神奈川かながわ・KAAT神奈川かながわ芸術げいじゅつ劇場げきじょう 大だいスタジオで上演じょうえんされる。

これは、昨年さくねん映画えいが化かされた「ザ・ホエール」で知しられる劇げき作家さっかサミュエル・D・ハンターの戯曲ぎきょく「A Bright New Boise」の日本にっぽん初演しょえん。「A Bright New Boise」は2010年ねんにアメリカ・ニューヨークで初演しょえんされ、昨年さくねんリバイバル上演じょうえんされた。そのリバイバル版ばんを観劇かんげきした演出えんしゅつ・脚本きゃくほん・翻訳ほんやく家かの下平しもだいら慶けい祐ゆうの「日本にっぽんで上演じょうえんしたい」との思おもいから、今回こんかいの公演こうえんが実現じつげんした。 5名めいの登場とうじょう人物じんぶつを総勢そうぜい20名めいの日替ひがわりキャストが演えんじ、リーディング形式けいしきで上演じょうえんされる。

アメリカ西部せいぶアイダホ州しゅう。ウィルは故郷こきょうを離はなれ、州都しゅうとの街まちボイシーにやって来きた。大手おおてスーパーマーケットチェーン店てんホビー・ロビーに就職しゅうしょくしたウィルだが、そこにはさまざまな従業じゅうぎょう員いんたちがいた。ある日ひ、ウィルが抱かかえていた過去かこの出来事できごとが明あかるみになり、従業じゅうぎょう員いんたちの歯車はぐるまが徐々じょじょにずれ始はじめていき……。

主人公しゅじんこうのウィル役やくに小林こばやし顕あらわ作さく、片桐かたぎり仁ひとし、北川きたがわ能のう功こう、竹尾たけお一真かずまさ、利益りえきの追求ついきゅうに固執こしつする店長てんちょうのポーリーン役やくに西尾にしおまり、貴き城しろけい、蓮はちす城じょうまこと、松本まつもと紀おさむ保ほ、ロマンチストでどこか不器用ぶきようなアンナ役やくに傳でん谷たに英里えり香が、福永ふくながマリカ、大内おおうち彩あや加か、藤谷ふじたに理子さとこ、独特どくとくのアート志向しこうを持もつ大学生だいがくせいのリロイ役やくに榎木えのき淳あつし弥わたる、荒木あらき健太郎けんたろう、鈴木すずき勝大かつおお、松田まつだ凌りょう、内向ないこう的てきで他者たしゃとの関かかわりを避さける少年しょうねんアレックス役やくに小西こにし成しげる弥わたる、井い阪ばん郁いく巳み、大野おおの瑞みずほ生せい、佐藤さとう信長のぶなががキャスティングされた。

下平しもだいらは「サミュエル・D・ハンターの戯曲ぎきょくの魅力みりょくは『小ちいさな町まちの大おおきな渦うず』だと思おもっています」「何気なにげない平易へいいな会話かいわから生うみ出だされる大おおきな渦うずを、 劇場げきじょうで体感たいかんしていただければと思おもいます」と呼よびかけた。チケットの一般いっぱん販売はんばいは4月がつ10日とおか10:00にスタート。

下平しもだいら慶けい祐ゆうコメント

サミュエル・D・ハンターの戯曲ぎきょくの魅力みりょくは「小ちいさな町まちの大おおきな渦うず」だと思おもっています。 本ほん作さくではアイダホ州しゅうのスーパーマーケットを舞台ぶたいに、新あらたに雇用こようされた主人公しゅじんこうのウィルが抱かかえている、 ある過去かこの出来事できごとが発端ほったんとなり、従業じゅうぎょう員いんたちの間あいだで巻まき起おこるドラマを描えがいています。

私わたしは昨年さくねんNYでのリバイバル上演じょうえんを実際じっさいに現地げんちで観劇かんげきしたのですが、日本にっぽんから遠とおく離はなれたアイダホ州しゅうを舞台ぶたいにしたこの物語ものがたりに、とても親近しんきん感かんを覚おぼえました。 国くには違ちがえど、どんな場所ばしょでもそこには誰だれかの生活せいかつがあり、作中さくちゅうで描えがかれている普遍ふへん的てきな人間にんげんドラマは、 私わたしたちにとっても身近みぢかな物語ものがたりだと感かんじました。

それが日本にっぽんで上演じょうえんしたいと強つよく思おもった理由りゆうです。

今回こんかいのプロジェクトでは20人にんの俳優はいゆうに集あつまっていただき、戯曲ぎきょくの力ちから、そして俳優はいゆうの力ちからを最大限さいだいげんに活いかすことを大切たいせつにしています。 演劇えんげきという渦うずを生うみ出だすためには、俳優はいゆうに全幅ぜんぷくの信頼しんらいをおき、また、翻訳ほんやく台本だいほんも俳優はいゆうが信頼しんらいできるものを用意よういしなければなりません。

本ほん作さくの見みどころはまさにそこにあり、何気なにげない平易へいいな会話かいわから生うみ出だされる大おおきな渦うずを、 劇場げきじょうで体感たいかんしていただければと思おもいます。