英国ロイヤル・オペラ5年ぶりの来日公演まもなく開幕、音楽監督アントニオ・パッパーノが意気込み
2024年6月19日 13:58
1 ステージナタリー編集部
「英国ロイヤル・オペラ2024日本公演」が6月22日にスタートする。5年ぶり7回目となる来日公演の開幕に先駆け、昨日18日に東京都内で開幕記者会見が行われた。会見には英国ロイヤル・オペラの音楽監督・指揮者であるアントニオ・パッパーノほかキャストらが登壇。公演に向けての意気込みを語った。
20年以上にわたり英国ロイヤル・オペラの音楽監督を務めたパッパーノは今シーズンをもって同職を退任。今回が英国ロイヤル・オペラ音楽監督としての最後の来日公演となる。公演では、ジュゼッぺ・ヴェルディ作曲「リゴレット」とジャコモ・プッチーニ作曲「トゥーランドット」が上演され、前者の演出をリヴァー・ミアーズ、後者の演出をアンドレイ・セルバンが手がける。なお、「トゥーランドット」にタイトルロールで来日を予定していたソンドラ・ラドヴァノフスキーは副鼻腔炎および重度の中耳炎を発症したため降板し、代役をマイダ・フンデリングが務める。
開幕記者会見にてパッパーノは、「4度目の私と一緒の英国ロイヤル・オペラ来日公演ということで、素晴らしいレパートリーをお届けすることになりました。『リゴレット』にはシェイクスピアを彷彿とさせる戯曲的な完成度の高さ、新しさがあり、また『トゥーランドット』は『リゴレット』とは異なる、儀式的な舞踊が入る特別なオペラとなります。新しいオペラの形を提唱してくれる作品で、オーケストラ、合唱すべてが繰り広げられている壮大な音の世界を観ることができます。この2作品が組み合わさることで、最高のコンビネーションができたと思います」と作品について語った。
2002年に英国ロイヤル・オペラの音楽監督に就任し、今シーズンをもって退任するパッパーノは、在籍した22年を振り返り、「何年間ではなく、作品の1つひとつに意味を見いだしています。非常にコントラストのあるさまざまな作品を貪欲にやることができました。それらを積み上げていく中で私自身の音楽的解釈をしっかりと固め、オペラハウスのみならず、劇場というものに対する確固たる考え方を持つに至ることができました。素晴らしい演出家や歌手との協力関係をはじめ、ここで働いた体験の質の高さこそが、この年月で私が得ることができたものだと思っています」と述べた。
「リゴレット」にはハヴィエル・カマレナ、エティエンヌ・デュピュイ、ネイディーン・シエラが、「トゥーランドット」にはフンデリング、ブライアン・ジェイド、マサバネ・セシリア・ラングワナシャが出演する。「リゴレット」は6月22日、25日に神奈川・神奈川県民ホール、28日、30日に東京・NHKホールにて、「トゥーランドット」は23日、26日、29日、7月2日に東京・東京文化会館にて上演される。
英国ロイヤル・オペラ2024日本公演
2024年6月22日(土)、25日(火) ※公演終了
神奈川県 神奈川県民ホール
2024年6月28日(金)、30日(日) ※公演終了
東京都 NHKホール
2024年6月23日(日)、26日(水)、29日(土)、7月2日(火) ※公演終了
東京都 東京文化会館
スタッフ
ジュゼッぺ・ヴェルディ「リゴレット」
指揮:アントニオ・パッパーノ
演出:オリヴァー・ミアーズ
ジャコモ・プッチーニ「トゥーランドット」
指揮:アントニオ・パッパーノ
演出:アンドレイ・セルバン
出演
ジュゼッぺ・ヴェルディ「リゴレット」
マントヴァ公爵:ハヴィエル・カマレナ
リゴレット:エティエンヌ・デュピュイ
ジルダ:ネイディーン・シエラ
ジャコモ・プッチーニ「トゥーランドット」
トゥーランドット姫:マイダ・フンデリング
カラフ:ブライアン・ジェイド
リュー:マサバネ・セシリア・ラングワナシャ
全文を表示
ステージナタリー @stage_natalie
【会見 レポート】英国 ロイヤル・オペラ5年 ぶりの来日 公演 まもなく開幕 、音楽 監督 アントニオ・パッパーノが意気込 み
https://t.co/xKDvwOoggb https://t.co/PAw2Pt7W8R