「彼方かなたからのうた」本日ほんじつ開幕かいまく、1つの役やくを4人にんで演えんじることに宮崎みやざき秋あき人じんら苦労くろう「相当そうとうな集中しゅうちゅう力りょくを要求ようきゅうされる」

サイモン・スティーヴンス、マーク・アイツェル作さく「彼方かなたからのうた -SONG FROM FAR AWAY-」が、本日ほんじつ8月がつ2日にちに東京とうきょう・吉祥寺きちじょうじシアターで開幕かいまくした。

「彼方かなたからのうた -SONG FROM FAR AWAY-」は、2015年ねんにイヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出えんしゅつで初演しょえんされた作品さくひん。これまでの各国かっこくにおける上演じょうえんでは、一人ひとり芝居しばいとして上演じょうえんされてきたが、日本にっぽん初演しょえんとなる今回こんかいは、高田たかだ曜子ようこの翻訳ほんやく、桐山きりやま知也ともやの演出えんしゅつのもと、四よん人にん芝居しばいとして立たち上あげる。宮崎みやざき秋あき人じん、溝口みぞぐち琢みがく矢や、伊達だて暁あきら、大石おおいし継つぎ太ふとしが出演しゅつえんする。舞台ぶたいは冬ふゆのアメリカ・ニューヨーク。主人公しゅじんこうの34歳さいビジネスマン・ウィレムのもとへ、オランダ・アムステルダムに住すむ母親ははおやから「弟おとうとのパウリが死しんだ」と電話でんわがかかってきて……。

宮崎みやざきは「元々もともと一人ひとり芝居しばいの作品さくひんを、台本だいほんをそのままで4人にんで演えんじるというのは想像そうぞう以上いじょうに難むずかしいことでした。1人ひとりに見みせる。なぜわざわざ4人にんにするのか。色いろんなものを自分じぶんたちで落おとし込こまなくてはならず、それに加くわえて相当そうとうな集中しゅうちゅう力りょくを要求ようきゅうされるから稽古けいこはほんっっっとうに疲つかれました!!!! 全然ぜんぜん動うごかない芝居しばいなのに食たべても食たべても、会あう人ひとに『痩やせた？』と聞きかれる日々ひびで、どれだけ脳のうみそ使つかってんだろうと思おもってました」と苦労くろうを明あかし、桐山きりやまは「4人にんで演えんじることで、この作品さくひんの新あらたな魅力みりょくや真価しんかが発揮はっきされた舞台ぶたいになりました」「劇場げきじょうはこの酷暑こくしょを忘わすれさせる凛りんとした空気くうきに充みちています。お待まちしています」と呼よびかけた。

上演じょうえん時間じかんは約やく1時じ間あいだ15分ふん。公演こうえんは8月がつ13日にちまで行おこなわれる。桐山きりやまとキャスト4人にんのコメント全文ぜんぶんは以下いかの通とおり。

桐山きりやま知也ともやコメント

初日しょにちが開ひらきました。1人ひとり芝居しばいとして書かかれたこの「彼方かなたからのうた」を、4人にんで演えんじるという今回こんかいのアイデアにのってくれた勇気ゆうきあるキャストとスタッフの皆みなさんにまず感謝かんしゃを。初日しょにちを迎むかえ、そのアイデアが劇場げきじょうで表現ひょうげんとして結実けつじつし、それを観客かんきゃくの皆みなさんと共有きょうゆうできて本当ほんとうに嬉うれしいです。4人にんで演えんじることで、この作品さくひんの新あらたな魅力みりょくや真価しんかが発揮はっきされた舞台ぶたいになりました。この今回こんかいだけの特別とくべつな「彼方かなたからのうた」を、ぜひ観かんに（聴ききに）きて下ください。劇場げきじょうはこの酷暑こくしょを忘わすれさせる凛りんとした空気くうきに充みちています。お待まちしています。

宮崎みやざき秋あき人じんコメント

なんとかこの日ひを迎むかえられてホッとしています。元々もともと一人ひとり芝居しばいの作品さくひんを、台本だいほんをそのままで4人にんで演えんじるというのは想像そうぞう以上いじょうに難むずかしいことでした。1人ひとりに見みせる。なぜわざわざ4人にんにするのか。色いろんなものを自分じぶんたちで落おとし込こまなくてはならず、それに加くわえて相当そうとうな集中しゅうちゅう力りょくを要求ようきゅうされるから稽古けいこはほんっっっとうに疲つかれました!!!! 全然ぜんぜん動うごかない芝居しばいなのに食たべても食たべても、会あう人ひとに「痩やせた？」と聞きかれる日々ひびで、どれだけ脳のうみそ使つかってんだろうと思おもってました。ご観劇かんげきくださった皆様みなさまが何なにを感かんじるか、心しんがどう動うごくのか楽たのしみです。この空間くうかんを共有きょうゆうする楽たのしさは、劇場げきじょうじゃないとわからないですよ。

溝口みぞぐち琢みがく矢やコメント

先輩せんぱい方かたの繊細せんさいな魅力みりょくと共存きょうぞんすることの難むずかしさ、楽たのしさを肌はだで感かんじながら稽古けいこさせていただきました。Zoomでサイモン・スティーヴンスさんとお話はなしした際さいに「正直しょうじきであること」を大事だいじにしてほしいという言葉ことばがありました。この1カ月かげつずっと考かんがえていても何なにが正解せいかいなのか分わかっていません。確実かくじつに言いえることは、全員ぜんいんがこの空間くうかんに真摯しんしに、正直しょうじきであるということだけです。スタッフ・キャストが“全員ぜんいん”で試行しこう錯誤さくごして作つくり上あげた「彼方かなたからのうた」。どうぞお楽たのしみください。

伊達だて暁あきらコメント

「彼方かなたからのうた」吉祥寺きちじょうじシアターにていよいよ開幕かいまくです。うだるような酷暑こくしょの毎日まいにち、武蔵野むさしのの一角いっかくに佇たたずむ劇場げきじょう内ないはひんやりと肌寒はだざむいです。羽織はおるものが必要ひつようなくらいです。雪ゆきがしんしんと降ふり積つもるアムステルダムの風情ふぜいにぴったりです。

彼方かなたへと旅立たびだった弟おとうとパウリへ綴つづる長ながい手紙てがみ、今回こんかいの日本にっぽん上演じょうえんバージョンでは1人ひとりではなく4人にんで挑いどみます。兄あにウィレムをリレーしていきます。静寂しじまが支配しはいする透すき通とおるような緊張きんちょう感かんのある舞台ぶたいですが、千せん穐楽まで楽たのしむことを忘わすれずに突つき進すすみたいと思おもいます。ぜひ一いち夏なつの涼りょうを求もとめて吉祥寺きちじょうじシアターへお越こしください。お待まちしています。

大石おおいし継つぎ太ふとしコメント

皆様みなさまありがとうございました。無事ぶじ初日しょにちを迎むかえる事ことが出来できました。猛暑もうしょの中なかキャストスタッフ大だい汗あせを流ながしながら稽古けいこして来きました。稽古けいこ初日しょにちからモノローグとの闘たたかいでした。1つの役やくを4人にんで演えんじるという事こと、自分じぶんの中なかでなかなか消化しょうか出来できず苦戦くせんしていました。が、恐おそれるべし稽古けいこ！ 次第しだいに4人にんの声こえ、表情ひょうじょうが歌うたのように、そこに動うごきが加くわわり想像そうぞうを超こえた素敵すてきな作品さくひんになったと思おもいます。

皆様みなさまにこの空気くうきが伝つたわると信しんじ千秋楽せんしゅうらくまで走はしります。