人海じんかい戦術せんじゅつで中世ちゅうせいヨーロッパを再現さいげん！佐々木ささき蔵ぞう之の介かい・上田うえだ竜也たつやら出演しゅつえん「破門はもんフェデリコ」開幕かいまく

佐々木ささき蔵ぞう之の介かい、上田うえだ竜也たつやらが出演しゅつえんする「PARCO PRODUCE 2024『破門はもんフェデリコ～くたばれ！十字軍じゅうじぐん～』」が、本日ほんじつ8月がつ6日にちに東京とうきょう・PARCO劇場げきじょうで開幕かいまく。これに先駆さきがけ昨日きのう5日にちに、フォトコールと取材しゅざい会かいが行おこなわれた。

本ほん公演こうえんでは、佐々木ささきが主宰しゅさいするTeam 申さるが2021年ねんに上演じょうえんした「君子くんし無む朋とも（くんしにともなし）～中国ちゅうごく史上しじょう最もっとも孤独こどくな『暴君ぼうくん』雍正帝みかど～」以来いらい、約やく3年ねんぶりに佐々木ささき、阿部あべ修おさむ英えい、東あずま憲司けんじがタッグを組くむ。阿部あべが作さく劇げき、東ひがしが演出えんしゅつを務つとめる本ほん作さくでは、キリスト教きょうに支配しはいされていた中世ちゅうせいヨーロッパで、当時とうじの最高さいこう権力けんりょく者しゃであるローマ教皇きょうこうから、最大さいだいの罪つみである破門はもんを3度どい渡いわたされながらも次つぎの時代じだいを開ひらいた神聖しんせいローマ皇帝こうていフェデリコの物語ものがたりが描えがかれる。フェデリコ役やくを務つとめるのは佐々木ささき。またフェデリコの息子むすこでありながら対立たいりつしてしまうドイツ王おうハインリヒを上田うえだが演えんじる。

フォトコールは約やく30分間ふんかんにわたって行おこなわれた。劇げき中ちゅうでは、アンサンブルたちの身体しんたい表現ひょうげんや可動かどう式しきの舞台ぶたい装置そうちなどを用もちいながら、シーンが次々つぎつぎに展開てんかい。フェデリコ、ハインリヒ親子おやこの複雑ふくざつな関係かんけいや、フェデリコが平和へいわを目指めざして策略さくりゃくを巡めぐらせる様子ようすなどが、スピーディに描えがかれた。

フェデリコは、十字軍じゅうじぐん遠征えんせい中ちゅうに毎日まいにち風呂ふろに入はいるなど、予想よそうがつかない行動こうどうをとる人物じんぶつ。佐々木ささきはあっけらかんとした笑顔えがおを浮うかべつつ、時折ときおり目めをぎらぎらと輝かがやかせ、フェデリコの底そこ知しれなさを体現たいげんする。また上田うえだは、そんな父ちちフェデリコにひざまずきながらも反発はんぱつ心しんを抱いだくハインリヒを、熱あつくまっすぐに演えんじた。

フォトコール前まえに行おこなわれた初日しょにち前ぜん取材しゅざいには、作者さくしゃの阿部あべ、演出えんしゅつの東ひがし、出演しゅつえん者しゃの佐々木ささき、上田うえだ、那な須凜、栗原くりはら英雄ひでお、六角ろっかく精きよし児じが登壇とうだん。佐々木ささきは「暑あつい夏なつに、熱あつい稽古けいこをしてきました。800年ねん前まえのヨーロッパを、人海じんかい戦術せんじゅつでこの渋谷しぶやに再現さいげんします。その時代じだいに命いのちをかけて指名しめいを果はたそうとした人ひと、正義せいぎを貫つらぬこうとした人ひと、夢ゆめを実現じつげんさせようとした人ひとの感情かんじょうが渦巻うずまいています。お客様きゃくさまには、大おおきな希望きぼうの翼つばさに乗のって劇場げきじょうをあとにしてもらいたい」と言葉ことばに力ちからを込こめる。上田うえだは「舞台ぶたいで感情かんじょうを爆発ばくはつさせ、素晴すばらしいものを届とどけたい。お客様きゃくさまが劇場げきじょうを出でたときに何なにを持もち帰かえってくれるのか楽たのしみですし、僕ぼくたちも全力ぜんりょくでがんばりますのでご期待きたいください」と意気込いきごみを語かたった。

作者さくしゃの阿部あべは「人間にんげんにはここまでできるのだという、可能かのう性せいと希望きぼうの物語ものがたり」と本ほん作さくに込こめた思おもいを明あかし、「フェデリコのことを調しらべるほどに、“英雄えいゆう”らしからぬ不完全ふかんぜんな面めんが見みえてきます。神かみによってではなく、不完全ふかんぜんな人間にんげんが平和へいわを実現じつげんする様子ようすを描えがきたかった」とコメント。演出えんしゅつの東ひがしは、「スケールが大おおきくテンポの良よい脚本きゃくほんをシンプルな舞台ぶたいで立たち上あげるために、キャストとスタッフのマンパワーに頼たよりました。それをお客様きゃくさまに観みてほしい」と述のべた。

那須なすは「キャストがマンパワーでシンプルな舞台ぶたいを動うごかし、アナログな手法しゅほうで作品さくひんを立たち上あげます。もう本番ほんばんを迎むかえるということが信しんじられませんが、楽たのしみにしていてください」、栗原くりはらは「この舞台ぶたいをどう受うけ止とめてもらえるのか楽たのしみ。暑あつい日ひが続つづきますが、涼すずしい劇場げきじょうで熱あつい舞台ぶたいを観みて」とそれぞれ観客かんきゃくにメッセージを送おくる。

また六ろく角かくは「7月がつは、（稽古けいこ場じょうで）佐々木ささきさんがくれる差さし入いれを食たべて暮くらしていた」と笑わらいを誘さそい、「ぼんやり観みて理解りかいできる作品さくひんではないかもしれない。でもしっかり観みることで、自分じぶんで面白おもしろさを勝かち得えることができる舞台ぶたいだと思おもうので、ぜひご覧らんください」と語かたった。

会見かいけんでは佐々木ささきと上田うえだが互たがいの印象いんしょうを明あかす場面ばめんも。上田うえだはフェデリコとハインリヒの対立たいりつに触ふれ、「最初さいしょは『あまり稽古けいこでも口くちを利きかないのかな』と思おもっていたけど、蔵ぞう之の介かいさんがたくさん差さし入いれをくれて餌付えづけされました」と記者きしゃたちを笑わらわせつつ、「蔵ぞう之の介かいさんの演技えんぎに圧倒あっとうされた。存在そんざい感かんがすごい。稽古けいこ中ちゅうは僕ぼくらにも気きを遣やってくれていたし、信頼しんらいしています」と佐々木ささきに視線しせんを送おくる。

佐々木ささきは「“KAT-TUNの上田うえだ竜也たつや”といえばやんちゃなイメージがあったけど（笑）、稽古けいこ場じょうの彼かれはとにかくまじめでした。彼かれは多おおくのお客きゃくさんがいる場所ばしょでのパフォーマンスもたくさん経験けいけんしているし、舞台ぶたいで“爆発ばくはつ”するやり方かたをよくわかっていると思おもうので、ついていきます！」と上田うえだに笑顔えがおを向むけた。

上演じょうえん時間じかんは、休憩きゅうけい20分ふんを含ふくむ約やく2時じ間あいだ40分ふん。東京とうきょう公演こうえんは本日ほんじつ8月がつ6日にちから9月がつ1日にちまで行おこなわれ、その後ご本ほん作さくは7・8日にちに愛知あいち・Niterra日本特殊陶業にっぽんとくしゅとうぎょう市民しみん会館かいかん ビレッジホール、11日にちから16日にちまで大阪おおさか・森ノ宮もりのみやピロティホール、21・22日にちに福岡ふくおか・久留米くるめシティプラザ ザ・グランドホールでも上演じょうえんされる。