小川おがわ絵梨子えりこ、「ピローマン」は「物語ものがたりが如何いかなる存在そんざい意義いぎを持もち得えるか」を問とう作品さくひん

東京とうきょう・新しん国立こくりつ劇場げきじょう 小しょう劇場げきじょうで上演じょうえんされる「ピローマン」に向むけて、翻訳ほんやく・演出えんしゅつの小川おがわ絵梨子えりこよりコメントが届とどいた。

新しん国立こくりつ劇場げきじょうの2024/2025シーズンは、マーティン・マクドナー作さく「ピローマン」で幕まくを開あける。本ほん作さくは2004年ねんのローレンス・オリヴィエ賞しょうの作品さくひん賞しょうに輝かがやいた戯曲ぎきょくで、架空かくうの“独裁どくさい国家こっか”で生活せいかつしている兄弟きょうだいを中心ちゅうしんに物語ものがたりが展開てんかい。作家さっかである弟おとうとが書かいたおとぎ話ばなしに、彼かれらの現実げんじつが侵食しんしょくされていく様子ようすが描えがかれる。

小川おがわは作品さくひんについて「マーティン・マクドナーの傑作けっさくの一ひとつであり、今いまなお世界中せかいじゅうで愛あいされ続つづけている作品さくひん」と言いい、「作家さっかとその兄あにの凄惨せいさんな過去かこが暴あばかれていくにつれ、作家さっかの描えがく禍々まがまがしい童話どうわの世界せかいは、現実げんじつ世界せかいへと侵食しんしょくしていき、そして痛いたましく恐おそろしい事件じけんに繋つながっていきます。本ほん作さくは、ダークコメディの一いち面めんを持もちつつ、理不尽りふじんな世界せかいの中なかで、物語ものがたりという存在そんざいが如何いかなる存在そんざい意義いぎを持もち得えるかを問といかけます。人類じんるいが発明はつめいした『物語ものがたり』が持もつ底力そこぢからと、絶望ぜつぼうの中なかでも繋つないでいくべき希望きぼうの糸いとを描えがき出だす物語ものがたりとなっています」とコメントした。

出演しゅつえん者しゃには、既報きほうの通とおり、弟おとうとカトゥリアン役やくで成なり河かわ、兄あにミハエル役やくで亀田かめだ佳明よしあきが参加さんか。さらに、斉藤さいとう直樹なおき、松田まつだ慎也しんや、大滝おおたき寛ひろし、那須なす佐代子さよこが名なを連つらねる。公演こうえんは10月3日にちから27日にちまで。なお、3・4日にちはプレビュー公演こうえんとなる。チケットの一般いっぱん販売はんばいは8月がつ10日とおか10:00にスタート。