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96年ねんにデビューした持田もちだ香織かおり（vo）、五十嵐いがらし充たかし（key&programing）、伊藤いとう一朗いちろう（g）から成なる、通称つうしょうELT。ユニット名めいには「宇宙うちゅうから見みれば小ちいさな存在そんざいである人間にんげんや動物どうぶつなど、あらゆるものたちへ」というメッセージが含ふくまれている。
96年ねん、シングル「Feel My Heart」でデビューし、97年ねんのアルバム『everlasting』は200万まん枚まい近ちかくの売上うりあげを記録きろく、一躍いちやくトップ・スターの仲間入なかまいりを果はたす。作詞さくし／作曲さっきょく／編曲へんきょくを一いち手てに引ひき受うける五十嵐いがらしは、シンセサイザーを駆使くしして、キャッチーで誰だれもが口くちずさめるメロディとドラマティックな転調てんちょうを多用たようしたサウンドを展開てんかい。持田もちだの歌うたう男女だんじょの心しんの機微きびをテーマにした歌詞かしも、彼女かのじょの親したしみやすいキャラクターと相あいまって10代〜20代だい層そうから圧倒的あっとうてきな支持しじを得えている。また、デヴィット・フォスターとジェイ・グレイドン（ともにAORの名めいグループ、エアプレイのメンバー）をフェイヴァリット・アーティストに挙あげる五十嵐いがらしと伊藤いとう。こういった２人ふたりの嗜好しこうから、このユニットの目指めざしている方向ほうこう性せいが明確めいかくに見みえてくる。それは完璧かんぺきなコマーシャル・ポップ・ミュージック——つまり、テクニカルなギターと、隙すきのないシンセサイザーがフィーチャーされたロマンティック・ハードネス・ミュージックといったところではないだろうか。
00年ねんに入はいり五十嵐いがらしがメンバーを卒業そつぎょう、プロデュースに専念せんねんすることになった。しかしELTの人気にんきはまったく衰おとろえず、依然いぜんミリオン・セラーを連発れんぱつしていく。
「また あした」（03年ねん）、「ソラアイ」、アルバム『commonplace』（04年ねん）あたりからは従来じゅうらいの完成かんせいされたデジタル・ポップよりアコースティック路線ろせんの楽曲がっきょくが増ふえ、感情かんじょうの振ふれ幅はばを広ひろく解とき放はなつようになった持田もちだのヴォーカルも含ふくめ人肌ひとはだ感覚かんかくにシフトしつつあるようだ。