相続そうぞくトラブルに強つよい弁護士べんごしの選えらび方かた 相談そうだんするメリットや費用ひようも解説かいせつ

1. 遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎでもめそうなら、弁護士べんごしに相談そうだんを

遺言ゆいごん書しょがない場合ばあい、相続そうぞく人じん全員ぜんいんで話はなし合あい、遺産いさんの分わけ方かたを合意ごういする必要ひつようがあります。

この遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎが決裂けつれつしてしまったら、家庭かてい裁判所さいばんしょで「遺産いさん分割ぶんかつ調停ちょうてい」を申もうし立たてる必要ひつようがあります。もし調停ちょうていでも解決かいけつできなければ「審判しんぱん」という手続てつづきで争あらそって裁判所さいばんしょに遺産いさん分割ぶんかつの方法ほうほうを決定けっていしてもらわねばなりません。いったん争あらそいになると3年ねんや5年ねんが経たっても解決かいけつしないケースが少すくなくありません。

遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎでもめそうな雰囲気ふんいきがあるなら、早はやめに弁護士べんごしに相談そうだんし、争あらそいが深刻しんこく化かすることを未然みぜんに防ふせぐことが得策とくさくです。

弁護士べんごしから法的ほうてきに正ただしい考かんがえ方かたを聞きき、適切てきせつな対処たいしょ方法ほうほうについてアドバイスを受うけておけば話はなし合あいを有利ゆうりに進すすめられます。遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎや調停ちょうていなどの手続てつづきを弁護士べんごしに依頼いらいすることも可能かのうです。

自分じぶんたちだけで話はなし合あいを進すすめると、どうしても感情かんじょう的てきになってしまったり正ただしい解決かいけつ方法ほうほうがわからなかったりしてトラブルが拡大かくだいする原因げんいんになるので、法律ほうりつの専門せんもん家かの知恵ちえを利用りようしましょう。

2. 弁護士べんごしに早はやめに相談そうだんするメリット

遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎに不安ふあんがあるとき弁護士べんごしに相談そうだんすると以下いかのようなメリットがあります。

2-1. 法的ほうてきなアドバイスを受うけられ、正まさしく反論はんろんできる

遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎでは、「私わたしは長男ちょうなんだから多おおめに財産ざいさんを継承けいしょうするのは当然とうぜん」などのように、相手あいてから無茶むちゃな請求せいきゅうをされ、トラブルになるケースがよくあります。自分じぶんでは相手あいてのい分いぶんが正ただしいかわからなくても、弁護士べんごしに聞きけば相手あいてが間違まちがっていることが明あきらかになります。正まさしく反論はんろんできるので、相手あいての不当ふとうない分いぶんを受うけ入いれて不利ふりな結果けっかになるのを防ふせげます。

2-2. 遺産いさん調査ちょうさを依頼いらいすれば遺産いさん隠かくしを防止ぼうしできる

相手あいてが預貯金よちょきんなどの遺産いさんを隠かくしているために遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎを進すすめられないケースがあります。そんなとき、弁護士べんごしに相談そうだんして遺産いさんの調査ちょうさをしてもらうと、隠かくされていた遺産いさんが明あきらかになり、遺産いさん隠かくしを防止ぼうしできる可能かのう性せいがあります。

2-3. 代理人だいりにんになってもらい、有利ゆうりに交渉こうしょうを進すすめられる

相続そうぞく人じんだけで話はなし合あいを進すすめるとお互たがいが感情かんじょう的てきになって進すすまないケースがあります。弁護士べんごしに代理人だいりにんになってもらえば相手あいても冷静れいせいになりますし、法的ほうてきな考かんがえ方かたをベースに適正てきせいな方法ほうほうで交渉こうしょうを進すすめられます。なお、交渉こうしょうの代理人だいりにんとなれるのは、士し業ぎょうの中なかでも弁護士べんごしだけです。

2-4. 遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎ書しょの作成さくせいやその後ごの手続てつづきも依頼いらいできる

遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎが成立せいりつしたら「遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎ書しょ」を作成さくせいしなければなりません。その後ご、預貯金よちょきんの払はらい戻もどしや相続そうぞく登記とうきなどの手続てつづきも必要ひつようです。弁護士べんごしに依頼いらいすれば、こうした対応たいおうもまとめて依頼いらいできるので、手間てまを省はぶくことができます。

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3. 相続そうぞくトラブルを防ふせぐ弁護士べんごしの選えらび方かたのポイント

遺産いさん相続そうぞくについて相談そうだんするなら、以下いかのような弁護士べんごしを選えらびましょう。

3-1. 相続そうぞく案件あんけんの実績じっせきが豊富ほうふである

まずは相続そうぞく分野ぶんやに詳くわしいことが重要じゅうようです。弁護士べんごしによって得意とくい分野ぶんやがあるため、全員ぜんいんが相続そうぞくに積極せっきょく的てきに取とり組くんでいるわけではありません。

各かく法律ほうりつ事務所じむしょのホームページの記載きさい内容ないようをチェックして、相続そうぞく案件あんけんをどれだけ扱あつかっているのか確認かくにんしましょう。事務所じむしょ全体ぜんたいの取とり扱あつかい件数けんすうだけではなく、弁護士べんごし個人こじんのこれまでの経験けいけん年数ねんすうや解決かいけつ実績じっせきなどを確認かくにんしてみるようお勧すすめします。あくまで目安めやすですが、年間ねんかんで20件けん程度ていどの相続そうぞく案件あんけんを担当たんとうする弁護士べんごしであれば、経験けいけん豊富ほうふといってよいでしょう。

3-2. 相続そうぞく税ぜいの観点かんてんからも遺産いさん分割ぶんかつをしてくれる

遺産いさん相続そうぞくを依頼いらいする場合ばあい、「相続そうぞく税ぜいの知識ちしき」も重要じゅうようです。「トラブルの解決かいけつ」という点てんでは良よい対応たいおうをしてくれたとしても、高額こうがくな相続そうぞく税ぜいが発生はっせいしたならば依頼いらい者しゃの不利益ふりえきは大おおきくなってしまいます。相続そうぞく税ぜいの負担ふたんを減へらすさまざまな制度せいどや節税せつぜい対策たいさくについても、ある程度ていどは知しっている弁護士べんごしを選えらびましょう。

せっかく専門せんもん家かに相談そうだんするのですから、相続そうぞく税ぜいの負担ふたんも減へらせると、メリットがより大おおきくなります。

3-3. 司法しほう書士しょしや税理士ぜいりしなど他たの専門せんもん家かと連携れんけいしている

相続そうぞく案件あんけんでは、弁護士べんごし以外いがいの専門せんもん業種ぎょうしゅのサポートも必要ひつようとなるケースが多々たたあります。

たとえば、不動産ふどうさんを相続そうぞくするときには相続そうぞく登記とうき（名義めいぎ変更へんこう）のために司法しほう書士しょしのサポートが必要ひつようです。多額たがくの遺産いさんを相続そうぞくするときには相続そうぞく税ぜいの申告しんこくのため、税理士ぜいりしに相談そうだんしなければなりません。

相続そうぞくに力ちからを入いれている弁護士べんごしは、依頼いらい者しゃに負担ふたんをかけないために司法しほう書士しょしや税理士ぜいりしと連携れんけいしているものです。相談そうだんするなら司法しほう書士しょしや税理士ぜいりしと提携ていけいしておりワンストップで相続そうぞく問題もんだいを解決かいけつしてくれる弁護士べんごしを選えらびましょう。

3-4. 説明せつめいがわかりやすい、質問しつもんしやすい弁護士べんごしを選えらぶ

弁護士べんごしを選えらぶとき、実績じっせきや経験けいけんは重要じゅうようですが、それだけで依頼いらい先さきを決きめてしまうのはお勧すすめではありません。必かならず直接ちょくせつ対面たいめんして話はなしてみて「説明せつめいがわかりやすい」「こちらからも質問しつもんしやすい」「親身しんみになってくれる」弁護士べんごしを選えらびましょう。

どんなに相続そうぞくに詳くわしくても、依頼いらい者しゃに対たいして冷つめたい態度たいどをとる弁護士べんごしに依頼いらいすべきではありません。案件あんけんを進すすめている最中さいちゅうにストレスが溜たまりますし、満足まんぞくのいく結果けっかを得えられる可能かのう性せいも低ひくくなってしまいます。

それよりも「相性あいしょうが良よい」「信頼しんらいできる」と感かんじられる人ひとを探さがしましょう。

3-5. 相談そうだん者しゃに不利ふりなことも指摘してきしてくれる

良よい弁護士べんごしは、依頼いらい者しゃにとってリスクとなる点てんも指摘してきしてくれるものです。たとえば相談そうだん者しゃの希望きぼうやい分いぶんに法的ほうてきに無理むりがある場合ばあい、そのまま進すすめても結局けっきょくは実現じつげんできません。それであれば当初とうしょの段階だんかいで指摘してきしてくれた方ほうが依頼いらい者しゃにとってもありがたいものです。

また裁判さいばんになったときの見通みとおしも、伝つたえてくれると依頼いらい者しゃにとっては安心あんしんできるます。自分じぶんにとって不利ふりなことも伝つたえてくれる誠実せいじつな弁護士べんごしを選えらびましょう。

3-6. 依頼いらい時じの費用ひようが明確めいかくで、相場そうばと比くらべ高額こうがくではない

弁護士べんごし費用ひようも非常ひじょうに重要じゅうようです。必かならず明朗めいろう会計かいけいで費用ひようがリーズナブルな弁護士べんごしを選えらびましょう。ただし、「安やすかろう悪わるかろう」と言いうように、安やすければいいというものでもありません。また、相場そうばよりも異常いじょうに高額こうがくな弁護士べんごしは過剰かじょうな商業しょうぎょう主義しゅぎであり、依頼いらい者しゃ目線めせんに立たっていない可能かのう性せいが高たかいです。

3-7. 事務所じむしょへの通かよいやすさ、相談そうだん時間じかん、オンラインでの対応たいおう

事務所じむしょへのアクセスも重要じゅうようです。たとえば自宅じたくや職場しょくばから通かよえる距離きょり内ないにあることは事務所じむしょを選えらぶ際さいの必須ひっす条件じょうけんといえるでしょう。

ただし遺産いさん分割ぶんかつ調停ちょうていを行おこなうときには、調停ちょうていの裁判所さいばんしょが自宅じたくや職場しょくばから遠とおい場合ばあいもよくあります。たとえば自分じぶんは関西かんさいに住すんでいて他たの相続そうぞく人じんが東京とうきょうに住すんでいるので、遺産いさん分割ぶんかつ調停ちょうていが東京とうきょう家庭かてい裁判所さいばんしょで行おこなわれている場合ばあいなどです。

こういったケースで大阪おおさかの弁護士べんごしに依頼いらいすると高額こうがくな出張しゅっちょう費用ひようがかかるので、東京とうきょうの法律ほうりつ事務所じむしょに依頼いらいした方ほうが手続てつづきや費用ひよう面めんでも有利ゆうりになる可能かのう性せいがあります。

相談そうだん時間じかんについてもフレキシブルに対応たいおうしてくれる事務所じむしょを選えらびましょう。たとえば仕事しごとをしている方ほうの場合ばあい、平日へいじつ日び中ちゅうに法律ほうりつ事務所じむしょへ出向でむくと負担ふたんになります。夕方ゆうがた以降いこうや、土日どにち祝日しゅくじつの相談そうだんに対応たいおうしてくれる事務所じむしょが助たすかります。

さらにオンライン相談そうだんも役立やくだちます。これからの時代じだい、できるだけオンライン会議かいぎに対応たいおうしている法律ほうりつ事務所じむしょを選えらぶのがおすすめです。

3-8. 遺産いさん相続そうぞくの弁護士べんごしランキングや口くちコミを過信かしんしない

雑誌ざっしやネットサイトの「弁護士べんごしランキング」はあまり参考さんこうにしないのが得策とくさくです。情報じょうほうソースが信頼しんらいできないケースが多おおいですし、そもそも相続そうぞくに強つよい弁護士べんごしを格付かくづけする制度せいどはありません。

ネット上じょうに書かかれた口くちコミや評判ひょうばんについてもあくまで「個人こじんの主観しゅかん的てきな感想かんそう」に過すぎません。ときには特定とくていの法律ほうりつ事務所じむしょへ誘導ゆうどうするためのアフィリエイトサイトなどもあるので「話はなし半分はんぶん」にみておくのが得策とくさくです。

弁護士べんごし選えらびで重要じゅうようなのは、今回こんかいご紹介しょうかいしたポイントを理解りかいした上うえで、実際じっさいに事務所じむしょに足あしを運はこび、自分じぶん自身じしんで弁護士べんごしの対応たいおうや人ひととなりなどを確認かくにんすることです。口くちコミや評判ひょうばん、ランキングなどを過信かしんしないようにしましょう。

4．無料むりょう相談そうだんを積極せっきょく的てきに活用かつようする

相続そうぞくに関かんしては「相談そうだんだけなら無料むりょう」の事務所じむしょもたくさんあるので、積極せっきょく的てきに活用かつようするようおすすめします。

4-1. 複数ふくすうの事務所じむしょに足あしを運はこび、比較ひかくする

遺産いさん相続そうぞくを依頼いらいする弁護士べんごしの選えらび方かたのポイントは上記じょうきのとおりですが、事務所じむしょのホームページをみるだけでは実態じったいはなかなかわからないものです。

実際じっさいに弁護士べんごしと会あって自分じぶんの目めと耳みみで確認かくにんするのが重要じゅうようといえます。「相談そうだんだけなら無料むりょう」の事務所じむしょもたくさんあるので、無料むりょう相談そうだんを積極せっきょく的てきに活用かつようし、複数ふくすうの事務所じむしょに足あしを運はこんで比くらべてみてください。

弁護士べんごしとの面談めんだんの際さいにはわからないことや悩なやみ、不安ふあんなことなどを積極せっきょく的てきに話はなし、聞ききたいことを質問しつもんしましょう。同おなじ質問しつもんをしても事務所じむしょによって対応たいおうや回答かいとう内容ないようが異ことなる可能かのう性せいがあります。どの事務所じむしょが満足まんぞくできる回答かいとうを返かえしてくれるか、弁護士べんごしとの相性あいしょうなど比較ひかくしましょう。

さらに弁護士べんごし費用ひようの見積みつもりも出だしてもらい、比較ひかくしてリーズナブルな事務所じむしょを選えらぶようにしてみてください。

4-2. 契約けいやく後ごの担当たんとう者しゃ確認かくにんを

委任いにん契約けいやく締結ていけつ後ごの「担当たんとう者しゃ」についても確認かくにんしておくべきです。

たとえば無料むりょう相談そうだんで担当たんとうした弁護士べんごしを「信頼しんらいできる」と感かんじて正式せいしきに依頼いらいしても、別べつの弁護士べんごしが担当たんとうすることになるケースも存在そんざいします。そういった状況じょうきょうになるとせっかく苦労くろうして弁護士べんごしを探さがした意味いみがなくなってしまうので、依頼いらい前まえに確認かくにんしましょう。

5. 弁護士べんごし費用ひよう（着手ちゃくしゅ金きん・報奨ほうしょう金きん）の相場そうば

遺産いさん相続そうぞく案件あんけんで弁護士べんごし費用ひようはどのくらいかかるのでしょうか？遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎや調停ちょうていを依頼いらいするときには「着手ちゃくしゅ金きん」と「報酬ほうしゅう金きん」が発生はっせいします。着手ちゃくしゅ金きんは依頼いらいした当初とうしょにかかる費用ひよう、報酬ほうしゅう金きんは解決かいけつされたときに発生はっせいする費用ひようです。

弁護士べんごし費用ひようには相場そうばがあり、着手ちゃくしゅ金きんが10～30万まん円えん程度ていど、報酬ほうしゅう金きんは得えられた経済けいざい的てき利益りえきの10～15％程度ていどとなっています。

弁護士べんごし費用ひようは同おなじ案件あんけんでも各かく法律ほうりつ事務所じむしょによって異ことなり、弁護士べんごしに相談そうだんしたときに直接ちょくせつ示しめされるのが通常つうじょうです。予算よさんと合あわなければ依頼いらいする必要ひつようはないので、まずは見積みつもりをお願ねがいすると良よいでしょう。

弁護士べんごし費用ひようが気きになる方ほうへ

相続そうぞく・遺産いさん分割ぶんかつの弁護士べんごし費用ひようはいくら？ 誰だれが払はらう？ 相場そうばや払はらえない時ときの対処たいしょ法ほうも解説かいせつ

6. まとめ　早はやめの弁護士べんごしへの相談そうだんが争あらそいを防ふせぐ

遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎでもめると長期間ちょうきかんにわたって解決かいけつできず、親族しんぞく同士どうしが骨肉こつにくの争あらそいとなってしまうケースが少すくなくありません。トラブルを防ふせいで早期そうきに解決かいけつするには弁護士べんごしのサポートを受うけるのが何なにより有効ゆうこうです。悩なやんだときには、早はやめに相続そうぞくトラブルに詳くわしい弁護士べんごしに相談そうだんしてみてください。

（記事きじは2022年ねん9月がつ1日にち時点じてんの情報じょうほうに基もとづいています）