目次もくじ

  1. 1. 相続そうぞく登記とうきとは
  2. 2. 相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこなうメリット|専門せんもんへの報酬ほうしゅう節約せつやくできる
  3. 3. 相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこなうデメリット
    1. 3-1. 時間じかん労力ろうりょくがかかる
    2. 3-2. 登記とうきれがしょうじるおそれがある
  4. 4. 相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこなさい見落みおとしがちな注意ちゅういてん
    1. 4-1. 必要ひつよう戸籍こせき謄本とうほんがすべてそろっていない
    2. 4-2. 登記とうき簿じょう住所じゅうしょ死亡しぼう住所じゅうしょちが
    3. 4-3. 自筆じひつ証書しょうしょ遺言ゆいごんけんみとめけていない
  5. 5. 相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこな場合ばあいなが
    1. 5-1. ステップ1:必要ひつよう書類しょるい準備じゅんび
    2. 5-2. ステップ2:申請しんせいしょ作成さくせい
    3. 5-3. ステップ3:法務局ほうむきょく申請しんせい
    4. 5-4. ステップ4:登記とうき識別しきべつ情報じょうほう通知つうち権利けんりしょう)の受領じゅりょう
  6. 6. 相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこな場合ばあい必要ひつよう書類しょるい
  7. 7. 相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこな場合ばあい費用ひよう
    1. 7-1. 必要ひつよう書類しょるい取得しゅとく費用ひよう
    2. 7-2. 登録とうろく免許めんきょぜい
  8. 8. 相続そうぞく登記とうき司法しほう書士しょし依頼いらいすべきケース
    1. 8-1. 相続そうぞく関係かんけい複雑ふくざつ場合ばあい
    2. 8-2. 相続そうぞくした不動産ふどうさん登記とうきだった場合ばあい
    3. 8-3. いそいで相続そうぞく登記とうき完了かんりょうしたい場合ばあい
    4. 8-4. 遠方えんぽう不動産ふどうさんについて相続そうぞく登記とうき手続てつづきをおこな場合ばあい
    5. 8-5. 相続そうぞくじんいそがしい場合ばあい
  9. 9. まとめ|相続そうぞく登記とうき司法しほう書士しょし相談そうだん

相続そうぞく登記とうきとは、相続そうぞくじん以下いかくなったひと」)が所有しょゆうしていた不動産ふどうさん名義めいぎ相続そうぞくじん名義めいぎ変更へんこうすることをいます。

不動産ふどうさん所有しょゆうしゃだれなのかは法務局ほうむきょく管理かんりされている登記とうき簿登記とうき記録きろく)に記録きろくされていますが、所有しょゆうしゃくなったときに法務局ほうむきょく勝手かって名義めいぎ変更へんこうをしてくれるわけではありません。

その不動産ふどうさん相続そうぞくしたひとが、「相続そうぞく原因げんいんとする所有しょゆうけん移転いてん登記とうき」、いわゆる相続そうぞく登記とうき申請しんせいする必要ひつようがあるのです。たとえば、くなった父親ちちおや名義めいぎ不動産ふどうさん長男ちょうなん相続そうぞくした場合ばあい長男ちょうなんはその不動産ふどうさん所在地しょざいち管轄かんかつする法務局ほうむきょくたいして相続そうぞく登記とうき申請しんせいして父親ちちおや名義めいぎから自分じぶん名義めいぎ変更へんこうする必要ひつようがあります。

2024ねんれい6ねん)4がつ1にちから、相続そうぞく登記とうき義務ぎむする法律ほうりつ施行しこうされました。申請しんせい期限きげんは「不動産ふどうさん相続そうぞくしたことをったときから3ねん以内いない」で、正当せいとう理由りゆうなく期限きげんない登記とうきをしなかった場合ばあいには10まんえん以下いか過料かりょうせられます。

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相続そうぞく登記とうきは、司法しほう書士しょしなどの専門せんもん依頼いらいせずに相続そうぞくじん本人ほんにん自分じぶんおこなうこともできます。相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこな最大さいだいのメリットは、専門せんもん支払しはら報酬ほうしゅう節約せつやくできることです。

相続そうぞく登記とうきには、おおきくけて下記かき3つの費用ひようがかかります。

登録とうろく免許めんきょぜい
戸籍こせき謄本とうほんなどの取得しゅとく費用ひよう
専門せんもん支払しはら報酬ほうしゅう

登録とうろく免許めんきょぜいおよび②戸籍こせき謄本とうほんなどの取得しゅとく費用ひようは、いわゆる実費じっぴ相当そうとうするもので専門せんもん依頼いらいしても自分じぶんおこなってもおな金額きんがくがかかりますが、③専門せんもん支払しはら報酬ほうしゅうについては自分じぶんおこなえばしょうじない費用ひようとなります。どんなに手間てまがかかっても必要ひつよう最小限さいしょうげん費用ひよう相続そうぞく登記とうきをしたい場合ばあい専門せんもん支払しはら報酬ほうしゅう節約せつやくできるメリットはおおきいでしょう。

なお、相続そうぞく登記とうき業務ぎょうむとしておこなえる専門せんもん弁護士べんごし司法しほう書士しょしのみです。相続そうぞく登記とうき業務ぎょうむとしてあつかっている弁護士べんごしすくないので、相続そうぞく登記とうきえば司法しほう書士しょし依頼いらいするのが一般いっぱんてきです。司法しほう書士しょしへの報酬ほうしゅう自由じゆうされているため一概いちがいにいくらとはえませんが、相続そうぞく登記とうき報酬ほうしゅうは5~15まんえんぐらいが目安めやすになるでしょう。

登記とうき申請しんせいのみを依頼いらいするのか、戸籍こせき謄本とうほん取得しゅとく遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎしょ作成さくせいなどの付随ふずい業務ぎょうむ依頼いらいするのかによって報酬ほうしゅうわってきます。

必要ひつよう書類しょるいはすべて自分じぶんでそろえて登記とうき申請しんせいのみを依頼いらいすることで報酬ほうしゅうひくおさえられることもありますので、どこまで依頼いらいしたら報酬ほうしゅうがいくらになるのかしっかり確認かくにんすることが重要じゅうようです。

相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこなうと費用ひようおさえることができますが、デメリットもすくなくありません。

登記とうき不動産ふどうさん権利けんり関係かんけい公示こうじする重要じゅうよう制度せいどですから、その内容ないよう変更へんこうする手続てつづきは法律ほうりつこまかくルールがめられています。相続そうぞく登記とうき例外れいがいではなく必要ひつよう書類しょるいから申請しんせいしょかたまでルールに沿っておこな必要ひつようがあり、けっして簡単かんたん手続てつづきとはえません。

必要ひつよう書類しょるいひとつである戸籍こせき謄本とうほんについては、2024ねんれい6ねん)3がつ1にちからスタートした広域こういき交付こうふ制度せいどによって、本籍ほんせき遠方えんぽうにあったとしても最寄もよりの市区しく町村ちょうそん窓口まどぐちでまとめて取得しゅとくできるようになりました。ただし、請求せいきゅうしゃ兄弟きょうだい姉妹しまい戸籍こせきやコンピューターされる以前いぜん戸籍こせきについては、該当がいとうする市区しく町村ちょうそん役場やくば取得しゅとく申請しんせいおこな必要ひつようがあります。

広域こういき交付こうふ制度せいどによって戸籍こせき謄本とうほん取得しゅとくしやすくなりましたが、相続そうぞく登記とうきには戸籍こせき謄本とうほん以外いがい書類しょるい必要ひつようです。インターネットなどでどんなに下調したしらべしていたとしても、実際じっさい必要ひつよう書類しょるい不足ふそくなくあつめて、正確せいかく申請しんせいしょ作成さくせいするには相当そうとう時間じかん労力ろうりょく必要ひつようです。

必要ひつよう書類しょるいおおすぎてどの書類しょるい取得しゅとくすればいいのかわからなくなってしまった」とか「自分じぶん申請しんせいしてみたが間違まちがいがおおすぎて申請しんせいをやりなおすようにわれてしまった」といった理由りゆうで、途中とちゅう挫折ざせつしてしまうケースもすくなくありません。

自分じぶん相続そうぞく登記とうきおこなったときにこりがちなのが「登記とうきれ」です。登記とうきれとは登記とうきすべき物件ぶっけん見逃みのがしてしまうことです。

たとえば、実家じっか一戸建いっこだての場合ばあいには、建物たてものとその敷地しきち以外いがい道路どうろ後退こうたい(セットバック)部分ぶぶん私道しどう持分もちぶんっていることがあります。マンションの場合ばあいでも、所有しょゆうしている部屋へや専有せんゆう部分ぶぶん以外いがい集会しゅうかいしょやポンプしつなどの共用きょうよう部分ぶぶん持分もちぶんっていることがめずらしくありません。

このような私道しどう共用きょうよう部分ぶぶん持分もちぶんは、相続そうぞくじんはもちろん、くなったひと自身じしん所有しょゆうしていることをわすれているケースがおおいです。法務局ほうむきょく申請しんせいしょ記載きさいされた物件ぶっけんについて登記とうきおこないますが、それ以外いがいくなったひと名義めいぎ物件ぶっけんがあるか調査ちょうさしてくれるわけではありません。物件ぶっけん特定とくてい申請しんせいじんである相続そうぞくじんおこな必要ひつようがあるため、くなったひと所有しょゆうしていた物件ぶっけんをしっかり把握はあくしていないと登記とうきれがこるのです。

私道しどうなどの共有きょうゆう持分もちぶん登記とうきれがあったとしても日常にちじょう生活せいかつこまることはありませんが、売却ばいきゃくえをおこなうときに登記とうきれが問題もんだいになることがあります。契約けいやくむすぶときに買主かいぬし業者ぎょうしゃから登記とうきれを指摘してきされて、あわてて相続そうぞく登記とうきをやりなおすことになります。ほかの相続そうぞくじんから協力きょうりょくられず相続そうぞく登記とうきができない場合ばあいには、売却ばいきゃくえができなくなる可能かのうせいもあります。

相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこなうこともできますが、手続てつづきは法律ほうりつこまかくルールがめられています。すすかたがわからないひとは、司法しほう書士しょし相談そうだんすると手間てまはぶけ、確実かくじつです。

登記とうき以外いがいにも相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこなうときに見落みおとしがちな注意ちゅういてんがたくさんあります。代表だいひょうてき注意ちゅういてんをいくつかあげてみましょう。

相続そうぞく登記とうきにはくなったひと出生しゅっしょうから死亡しぼうまでの戸籍こせき謄本とうほん除籍じょせき謄本とうほんあらためせいげん戸籍こせきふくみます)が必要ひつようとなります。転籍てんせき本籍ほんせきえること)をかえしていたり、結婚けっこん離婚りこんにともなってなん本籍ほんせきわっていたりする場合ばあいには注意ちゅうい必要ひつようです。必要ひつよう戸籍こせき謄本とうほんがすべてそろっていないと相続そうぞく登記とうきはできません。

くなったひと登記とうき簿じょう住所じゅうしょ死亡しぼう住所じゅうしょことなる場合ばあいには、住所じゅうしょつながりを証明しょうめいする書類しょるい必要ひつようとなります。くなったひと住民じゅうみんひょうじょひょうぜん住所じゅうしょとして登記とうき簿じょう住所じゅうしょ記載きさいされていればいですが、住所じゅうしょ転々てんてんとしている場合ばあいには戸籍こせきじょひょうあらためせいげんひょう取得しゅとくしなければいけません。戸籍こせきひょうは、前述ぜんじゅつした広域こういき交付こうふ制度せいど対象たいしょうになっていないので、本籍ほんせき市区しく町村ちょうそん窓口まどぐち取得しゅとくする必要ひつようがあります。相続そうぞく登記とうき申請しんせいするまえ登記とうき簿謄本とうほん登記とうき事項じこう証明しょうめいしょ)を取得しゅとくして登記とうき簿じょう住所じゅうしょ確認かくにんしてみましょう。

自筆じひつ証書しょうしょ遺言ゆいごんもとづいて相続そうぞく登記とうきおこな場合ばあいには、その前提ぜんていとして家庭かてい裁判所さいばんしょ遺言ゆいごんけんみとめけなければなりません。けんみとめとは、遺言ゆいごんしょ内容ないよう明確めいかくにして偽造ぎぞう変造へんぞう防止ぼうしするために家庭かてい裁判所さいばんしょにおいて相続そうぞくじんいのもとで遺言ゆいごんしょ開封かいふうする手続てつづきです。

けんみとめけていない遺言ゆいごんしょでは登記とうきができませんので注意ちゅういしましょう。なお、公正こうせい証書しょうしょ遺言ゆいごん法務局ほうむきょくにおける遺言ゆいごんしょ保管ほかん制度せいど利用りようした自筆じひつ証書しょうしょ遺言ゆいごん場合ばあいにはけんみとめ不要ふようとなります。

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相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこな場合ばあいおおまかなながれや必要ひつよう書類しょるい以下いかのとおりです。必要ひつよう書類しょるい取得しゅとく費用ひよう登録とうろく免許めんきょぜいについても簡単かんたん解説かいせつします。

相続そうぞく登記とうきおこなうまでにはおおきく4つのステップがあります。

相続そうぞく登記とうきには、申請しんせいしょのほかにさまざまな添付てんぷ書類しょるい必要ひつようです。くわしくは後述こうじゅつしますが、戸籍こせき謄本とうほん住民じゅうみんひょうなどを市役所しやくしょ区役所くやくしょ取得しゅとくし、相続そうぞく人間にんげん分割ぶんかつ協議きょうぎをした場合ばあいには遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎしょ作成さくせいする必要ひつようがあります。

必要ひつよう書類しょるいがすべてととのったら申請しんせいしょ作成さくせいします。申請しんせいしょかたこまかくルールがまっており、必要ひつよう事項じこう過不足かふそくなく記載きさいされている必要ひつようがあります。申請しんせいしょ提出ていしゅつにチェックをしてもらえるわけではないので、不備ふびがあると後日ごじつ修正しゅうせいもとめられたり、申請しんせい自体じたいがやりなおしになったりすることもあります。

登記とうき申請しんせい方法ほうほうには以下いかの3つがあります。

  1. 法務局ほうむきょく出向でむいて申請しんせい書類しょるい一式いっしき窓口まどぐち提出ていしゅつする方法ほうほう窓口まどぐち申請しんせい
  2. 申請しんせい書類しょるい一式いっしき郵送ゆうそう送付そうふする方法ほうほう郵送ゆうそう申請しんせい
  3. インターネットを利用りようして申請しんせいデータを送信そうしんする方法ほうほう(オンライン申請しんせい

オンライン申請しんせいには電子でんし署名しょめい電子でんし証明しょうめいしょ必要ひつようになるため、一般いっぱんほう相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこな場合ばあいには窓口まどぐち申請しんせい郵送ゆうそう申請しんせい方法ほうほうになるでしょう。

申請しんせいしょ必要ひつよう書類しょるい不備ふびがなければ、申請しんせいから1~2週間しゅうかん登記とうき完了かんりょうし、登記とうき識別しきべつ情報じょうほう通知つうち交付こうふされます。これが一般いっぱんてき権利けんりしょうばれる大切たいせつ書類しょるいです。登記とうき識別しきべつ情報じょうほう通知つうち受領じゅりょうし、登記とうき簿謄本とうほん登記とうき事項じこう証明しょうめいしょ)で名義めいぎわったことを確認かくにんすれば相続そうぞく登記とうき完了かんりょうとなります。

相続そうぞく登記とうきには、おおきくけて①法定ほうてい相続そうぞくぶんによる相続そうぞく登記とうき、②遺産いさん分割ぶんかつによる相続そうぞく登記とうき、③遺言ゆいごんによる相続そうぞく登記とうきの3つがあります。どの相続そうぞく登記とうき申請しんせいするかによって必要ひつよう書類しょるいわります。3つの相続そうぞく登記とうき一般いっぱんてき必要ひつようとなる書類しょるいは「相続そうぞく登記とうき添付てんぷ書類しょるい」の図表ずひょうとおりです。

相続登記の添付書類
相続そうぞく登記とうき添付てんぷ書類しょるい一覧いちらん。どの相続そうぞく登記とうき申請しんせいするかによって必要ひつよう書類しょるいわります

相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこな場合ばあいでも、つぎの2つの費用ひようかならずかかります。

相続そうぞく登記とうきでは、戸籍こせき謄本とうほんとう各種かくしゅ証明しょうめいしょ添付てんぷ書類しょるいとして提出ていしゅつする必要ひつようがあります。これらの証明しょうめいしょ市役所しやくしょ区役所くやくしょ発行はっこうしてもらえますが、発行はっこう手数料てすうりょうがかかります。相続そうぞく登記とうき必要ひつようとなる証明しょうめいしょとその発行はっこう手数料てすうりょう下記かきのとおりです。

  • 戸籍こせき謄本とうほん戸籍こせき全部ぜんぶ事項じこう証明しょうめいしょ):1つうにつき450えん
  • 除籍じょせき謄本とうほん除籍じょせき全部ぜんぶ事項じこう証明しょうめいしょ):1つうにつき750えん
  • あらためせいげん戸籍こせき謄本とうほん:1つうにつき750えん
  • 戸籍こせきひょううつし:1つうにつき300えん
  • じょ住民じゅうみんひょううつし:1つう200~300えん程度ていど ※
  • 印鑑いんかん証明しょうめいしょ:1つう200~300えん程度ていど ※
  • 固定こてい資産しさん評価ひょうか証明しょうめいしょ:1つう200~400えん程度ていど ※
  • ※は自治体じちたいによりことなります

1つうあたりの手数料てすうりょうおおきな金額きんがくではありませんが、相続そうぞく登記とうきにおいて必要ひつよう証明しょうめいしょは1つうではありません。配偶はいぐうしゃ法定ほうてい相続そうぞくじんになるような一般いっぱんてき相続そうぞく場合ばあいでも5~10つう程度ていどになることがおおいです。転籍てんせき本籍ほんせき変更へんこうすること)をかえしている場合ばあい兄弟きょうだい姉妹しまい法定ほうてい相続そうぞくじんになる場合ばあいにはさらにつうすうえます。だいかさね相続そうぞく数次すうじ相続そうぞく場合ばあいには、必要ひつよう戸籍こせきすうじゅうつうにもなることもあります。

登録とうろく免許めんきょぜいとは、登記とうき申請しんせいするときにくにおさめる税金ぜいきんのことです。税額ぜいがく土地とち建物たてもの固定こてい資産しさんぜい評価ひょうかがく法律ほうりつさだめられた税率ぜいりつをかけて算出さんしゅつします。相続そうぞく登記とうき税率ぜいりつは1000ぶんの4とさだめられていますので、たとえば固定こてい資産しさんぜい評価ひょうかがくが1000まんえん土地とちであれば4まんえん登録とうろく免許めんきょぜいおさめる必要ひつようがあります。ただし、遺言ゆいごんによって相続そうぞくじんでないひと不動産ふどうさん取得しゅとくする場合ばあいには税率ぜいりつが1000ぶんの20になるので注意ちゅうい必要ひつようです。

また、相続そうぞく登記とうき促進そくしんするために登録とうろく免許めんきょぜい免税めんぜい措置そちさだめられており、一定いってい要件ようけん該当がいとうする場合ばあいには登録とうろく免許めんきょぜい非課税ひかぜいとなります。詳細しょうさい法務局ほうむきょくの「相続そうぞく登記とうき登録とうろく免許めんきょぜい免税めんぜい措置そちについて」のページ参照さんしょうしてください。

一言ひとこと相続そうぞく登記とうきっても、相続そうぞくじんかず権利けんり関係かんけい複雑ふくざつさによってその難易なんいおおきくわります。以下いかのような場合ばあいには、司法しほう書士しょし依頼いらいするほうが安心あんしんです。

  • 相続そうぞく関係かんけい複雑ふくざつ場合ばあい
  • 相続そうぞくした不動産ふどうさん登記とうきだった場合ばあい
  • いそいで相続そうぞく登記とうき完了かんりょうしたい場合ばあい
  • 遠方えんぽう不動産ふどうさんについて相続そうぞく登記とうき手続てつづきをおこな場合ばあい
  • 相続そうぞくじんいそがしい場合ばあい

くなったひと離婚りこん再婚さいこんかえして異父いふはは兄弟きょうだいがいる場合ばあい認知にんちしたがいる場合ばあい養子ようし縁組えんぐみ離縁りえんをしている場合ばあいなど相続そうぞく関係かんけい複雑ふくざつ場合ばあいがあります。兄弟きょうだい姉妹しまい相続そうぞくじんになる場合ばあいだいかさね相続そうぞく相続そうぞくじんくなったひとよりまえ死亡しぼうしており相続そうぞくじんわって相続そうぞくじんになること)が発生はっせいしていると相続そうぞくじんかずおおくなります。

このような場合ばあいには戸籍こせき謄本とうほんをしっかりまないと法定ほうてい相続そうぞくじん間違まちがえてしてしまう可能かのうせいがあります。法定ほうてい相続そうぞくじん特定とくていは、遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎ相続そうぞく登記とうき前提ぜんていとして非常ひじょう大切たいせつなポイントです。相続そうぞく関係かんけい複雑ふくざつ場合ばあいには戸籍こせき謄本とうほん取得しゅとくから司法しほう書士しょしまかせたほうがいでしょう。

2024ねん4がつ1にちから相続そうぞく登記とうき義務ぎむされましたが、それまでは相続そうぞく登記とうきをするかどうかは任意にんいだったため、長年ながねんにわたって相続そうぞく登記とうきがされていない不動産ふどうさんはたくさん存在そんざいします。たとえば、父親ちちおやくなって相続そうぞく登記とうきをしようと登記とうき簿確認かくにんしたところ、なんじゅうねんまえ他界たかいした祖父そふ名義めいぎのままになっていたということもめずらしくありません。この場合ばあいには、祖父そふからちちちちからという2つの相続そうぞく登記とうき申請しんせいしなければなりません。

このようなケースは数次すうじ相続そうぞくばれますが、ちち兄弟きょうだい姉妹しまいがいる場合ばあいにはその兄弟きょうだい姉妹しまいからみると叔父おじ叔母おば)にも手続てつづきに協力きょうりょくしてもらう必要ひつようがあります。登場とうじょう人物じんぶつえるぶん、必要ひつよう書類しょるいえますので自分じぶん相続そうぞく登記とうきをするのはハードルがたかいとえます。

相続そうぞくぜい納税のうぜい資金しきん工面くめんするために相続そうぞくした不動産ふどうさん売却ばいきゃくしたり、不動産ふどうさん担保たんぽれて銀行ぎんこうから融資ゆうしけたりすることがあります。このような場合ばあいには、できるだけスムーズに相続そうぞく登記とうきおこな必要ひつようがあります。

相続そうぞくぜい原則げんそくとして故人こじんくなったから10カ月かげつ以内いない納税のうぜいおこな必要ひつようがあります。「つかったけど、相続そうぞく登記とうきわっていないから契約けいやくができない」「相続そうぞく登記とうき完了かんりょうしないと銀行ぎんこう融資ゆうし実行じっこうしてくれない」という事態じたいしょうじるかもしれません。売買ばいばい担保たんぽけん設定せっていひかえている場合ばあいには、相続そうぞく登記とうき間違まちがいやおくれがおおきな影響えいきょうおよぼしますので、司法しほう書士しょし依頼いらいしたほうが安心あんしんでしょう。

相続そうぞく登記とうきは、不動産ふどうさん所在地しょざいち管轄かんかつする法務局ほうむきょく申請しんせいしなければなりません。たとえば、札幌さっぽろにある実家じっか相続そうぞく登記とうき東京とうきょうらしている相続そうぞくじん申請しんせいする場合ばあい東京とうきょう法務局ほうむきょくではなく札幌さっぽろ法務局ほうむきょく申請しんせいする必要ひつようがあるのです。

登記とうき申請しんせい前述ぜんじゅつのとおりオンラインでも申請しんせいすることができますが、一般いっぱんほう申請しんせいしょ法務局ほうむきょく直接ちょくせつむか郵送ゆうそうすることがおおいです。必要ひつよう書類しょるい申請しんせいしょ一回いっかい完璧かんぺきととのえられることはすくないので、法務局ほうむきょくとはなんかやりりをすることになるでしょう。

直接ちょくせつ出向でむくにしても郵送ゆうそうでやりりをするにしても法務局ほうむきょく遠方えんぽうにある場合ばあいには負担ふたんおおきいです。ほとんどの司法しほう書士しょしはオンライン申請しんせい対応たいおうしているため全国ぜんこくどこの物件ぶっけんでも相続そうぞく登記とうきおこなうことができます。まずは自宅じたく職場しょくば最寄もよりの司法しほう書士しょし相談そうだんしてみましょう。

法務局ほうむきょくひらきちょう時間じかん平日へいじつ830ふんから1715ふんまでです。戸籍こせき謄本とうほんなどを取得しゅとくする市役所しやくしょ区役所くやくしょ同様どうようです。印鑑いんかん証明しょうめいしょなど一部いちぶ書類しょるいはコンビニエンスストアで取得しゅとくすることもできますが、除籍じょせき謄本とうほんあらためせいげん戸籍こせきなど市役所しやくしょ区役所くやくしょでないと取得しゅとくできない書類しょるいのほうがおおいです。

また、遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎしょなど相続そうぞくじん全員ぜんいんから署名しょめい捺印なついんをもらわなければならない書類しょるいもあります。ある程度ていど時間じかん余裕よゆうがないと必要ひつよう書類しょるい準備じゅんびから申請しんせいまでを短期間たんきかん完結かんけつするのはむずかしいでしょう。

前述ぜんじゅつしたように、れい6ねん4がつ1にちから相続そうぞく登記とうき義務ぎむされました。いそがしいからといって放置ほうちしてしまうと過料かりょうせられる可能かのうせいもあります。そのため、無理むり自分じぶんでやろうとおもわず最初さいしょから司法しほう書士しょし依頼いらいしたほうがいかもしれません。

相続そうぞく登記とうき自分じぶんおこなうことは、費用ひよう節約せつやくできるというメリットがありますが、それ以上いじょうにデメリットや注意ちゅういてんがあります。

大切たいせつ親族しんぞくうしなって精神せいしんてきにもストレスをかかえている状況じょうきょうで、れない登記とうき手続てつづきを自分じぶんおこなうのはかなりの負担ふたんです。手続てつづきに自信じしんがない場合ばあいはもちろんのこと、いそがしくて時間じかんがない場合ばあい、できるだけはや相続そうぞく登記とうきをしたい場合ばあい司法しほう書士しょしへの依頼いらい検討けんとうしてみてください。

記事きじは2024ねん6がつ1にち時点じてん情報じょうほうもとづいています)

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