中国ちゅうごくスマホ｢シャオミ｣､人員じんいんカットの背景はいけい事情じじょう 出荷しゅっか台数だいすうと売上うりあげ高だかが3四半期しはんき連続れんぞくで大幅おおはば縮小しゅくしょう

スマホ販売はんばいの低迷ていめいを受うけ、シャオミは全ぜん社員しゃいんの10％弱じゃくを解雇かいこした。写真しゃしんは北京ぺきんの本社ほんしゃビル（同社どうしゃウェブサイトより）

中国ちゅうごくのスマートフォン大手おおての小米こごめ（シャオミ）が、人員じんいんカットに踏ふみ切きったことが明あきらかになった。12月20日にち、財ざい新しん記者きしゃの取材しゅざいに応おうじた同社どうしゃ関係かんけい者しゃが「社員しゃいんの合理ごうり化かと組織そしき再編さいへんが実施じっしされた」と証言しょうげんした。ただし、ネット上じょうに流ながれていた「6000人にん規模きぼの人員じんいんカット」は誇張こちょうされた噂うわさだという。

人員じんいんカットの実際じっさいの規模きぼについて、この関係かんけい者しゃは「全ぜん社員しゃいんの10％以下いか」だと述のべた。シャオミの2022年ねん7～9月がつ期きの決算けっさん報告ほうこく書しょによれば、同年どうねん9月がつ末まつ時点じてんの正社員せいしゃいん数すうは3万まん5314人にん。そこから計算けいさんすると、人員じんいんカットの対象たいしょう者しゃ数すうは最大さいだいでも3500人にん余あまりということになる。

2022年ねんのグローバル経済けいざいには、ロシアのウクライナ侵攻しんこうや新型しんがたコロナウイルスの中国ちゅうごく国内こくないでの感染かんせん拡大かくだいなど「ブラックスワン」（訳注やくちゅう：過去かこの経験けいけんからは想定そうていできないリスク）が立たて続つづけに出現しゅつげんした。景気けいきに逆風ぎゃくふうが吹ふき付つけるなか、消費しょうひ者しゃ向むけエレクトロニクス製品せいひんの需要じゅようは世界せかい的てきに縮小しゅくしょう。なかでもスマホの販売はんばいは大おおきく落おち込こんだ。

シャオミも例外れいがいではない。決算けっさん報告ほうこく書しょによれば、同社どうしゃのスマホ出荷しゅっか台数だいすうは2022年ねん1～3月がつ期きが前年ぜんねん同期どうき比ひ22.1％減げん、4～6月がつ期きが同どう26.2％減げん、7～9月がつ期きが同どう8.4％減げんと、3四半期しはんき連続れんぞくのマイナスを記録きろくした。

大量たいりょうの在庫ざいこの消化しょうかが重荷おもにに

出荷しゅっか台数だいすうの減少げんしょうに連動れんどうして、シャオミの業績ぎょうせきは悪化あっか。2022年ねん1月がつから9月がつまでの累計るいけい売上うりあげ高だかは2139億おく9700万まん元げん（約やく4兆ちょう1924億おく円えん）と、前年ぜんねん同期どうき比ひ11.8％減少げんしょうした。また、投資とうし損益そんえきなどの一時いちじ損益そんえきを控除こうじょした調整ちょうせい後ご純じゅん利益りえきは70億おく5700万まん元げん（約やく1383億おく円えん）と、前年ぜんねん同期どうきの半分はんぶん未満みまんに縮小しゅくしょうしてしまった。

スマホ業界ぎょうかいの動向どうこうに詳くわしいアナリストによれば、2021年ねん末まつから2022年ねん初はじめにかけて、業界ぎょうかい内ないでは2022年ねんのスマホ市場いちばの成長せいちょうを楽観らっかんする見方みかたが主流しゅりゅうだった。中国ちゅうごくでは複数ふくすうの大手おおてメーカーが、2022年ねんの出荷しゅっか台数だいすうは前年ぜんねん比ひ1割わり以上いじょう増加ぞうかすると予想よそうしていた。ところが、現実げんじつには（ロシアのウクライナ侵攻しんこうを引ひき金がねに）市場いちばが急激きゅうげきに冷ひえ込こんだため、メーカーは大量たいりょうの部品ぶひん在庫ざいこと完成かんせい品ひん在庫ざいこを抱かかえて厳きびしい経営けいえいを迫せまられた。

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スマホの完成かんせい品ひん在庫ざいこが通常つうじょうの水準すいじゅんに戻もどる時期じきについて、業界ぎょうかい関係かんけい者しゃの多おおくは2022年ねん末まつから2023年ねん3月がつにかけてと予想よそうしている。シャオミの決算けっさん報告ほうこく書しょによれば、2022年ねん9月がつ末まつ時点じてんの完成かんせい品ひん在庫ざいこは272億おく9400万まん元げん（約やく5347億おく円えん）に上のぼるが、同年どうねん6月がつ末まつ時点じてんと比くらべると16％減少げんしょうしている。

（財ざい新しん記者きしゃ：翟少輝てる）
※原文げんぶんの配信はいしんは12月20日にち

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