あの｢葛西かさい臨海りんかい公園こうえん｣がオシャレに変貌へんぼうした事情じじょう 公園こうえん再生さいせい事業じぎょうで独走どくそうするゼットンの強つよみ

もし当面とうめんの集客しゅうきゃくを優先ゆうせんするならば、複数ふくすうフロアからなるカフェや商業しょうぎょう施設しせつを建設けんせつしていたかもしれない。しかしその結果けっか、視界しかいが阻はばまれ、周囲しゅういから人ひとを引ひきつけられなくなってしまう可能かのう性せいがある。

足湯あしゆのおかげもあってザ・ワーフハウスは初年度しょねんどで3万まん人にんの来客らいきゃくを達成たっせいするというジェットスタートを切きった。これにより、従来じゅうらいのレストラン事業じぎょうではなしえなかった稼かせぎ方かたが可能かのうになった。ザ・ワーフハウスの足湯あしゆは1人ひとり200円えんで、もし3万まん人にんの半分はんぶんが足湯あしゆを利用りようするだけでも3000万まん円えんの売うり上あげ、それがほぼそのまま利益りえきにもなる。

飲食いんしょく店てんで3000万まん円えんの利益りえきを出だすのは大変たいへん

飲食いんしょく店てんで3000万まん円えんの利益りえきが出でる店みせを作つくろうとしたら、実現じつげんまでの道みちのりがかなり険けわしい。利益りえき率りつが10％だとしたら、年間ねんかんの売うり上あげは3億おく円えん必要ひつようだ。月間げっかんで2500万まん円えんの売うり上あげを叩たたき出だす店みせをつくるには、ある程度ていどの立地りっちに、それ相応そうおうの広ひろさの店みせを抱かかえるのと同時どうじに、莫大ばくだいな初期しょき投資とうしと、日々ひびのオペレーションを回まわす多数たすうのスタッフも雇用こようしないといけない。加くわえて、毎日まいにち、満席まんせき近ちかくまで埋うまるように販促はんそくを行おこないながら人件じんけん費ひと原材料げんざいりょう費ひをコントロールして、利益りえきを残のこしていく必要ひつようもある。

もちろん、人手ひとで不足ふそくで十分じゅうぶんなシフトを組くめなかったり、原材料げんざいりょう費ひの高騰こうとうでメニューの見直みなおしを迫せまられたりすることもあるだろう。そこまでしても10％の利益りえきさえ残のこらないケースはめずらしくない。外食がいしょく業界ぎょうかいの常識じょうしきから考かんがえると、山下やました公園こうえんの稼かせぎ方かたは規格きかく外がいだと言いわざるをえないのだ。

ゼットンがなぜPark-PFIで実績じっせきを出だせているのかというと、「店みせづくりは、人ひとづくり 店てんづくりは、街まちづくり」というビジョンの下した、その街まちで必要ひつようとされる店みせづくりをしてきたからだ。