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幻の企画も飛び出した,「『鈴木爆発』『ストライダー飛竜』通好みのゲームはどのようにつくられるのか?」聴講レポート
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印刷2017/05/22 16:24

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まぼろし企画きかくした,「『鈴木すずき爆発ばくはつ』『ストライダーりゅうどおりこのみのゲームはどのようにつくられるのか?」聴講ちょうこうレポート

 2017ねん5がつ21にち京都きょうとのみやこめっせで開催かいさいされたインディーゲームイベント「A 5th of BitSummit」では,「『鈴木すずき爆発ばくはつ』『ストライダーりゅうどおりこのみのゲームはどのようにつくられるのか?」という講演こうえんおこなわれた。

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 「ストライダーりゅうがけたよん浩一こういちと,よんとも鈴木すずき爆発ばくはつつくった,シシララの安藤あんどう武博たけひろ登壇とうだん。PlayStation初期しょき熱気ねっきや,なぜ2人ふたりつくるゲームはつうこのみになってしまうのか? といったテーマがかたられた。

「ストライダーりゅう」をがけたよん浩一こういちひだり)。そしてよんともに「鈴木すずき爆発ばくはつ」をつくったシシララの安藤あんどう武博たけひろみぎ
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 よん安藤あんどうは,つうこのみのゲームをつくるクリエイターだ。ここでいう「つうこのみ」とは,個性こせいてきかつ斬新ざんしんで,一部いちぶ熱狂ねっきょうてきなファンをようするゲームのことである。
 よん代表だいひょうさくは,うまでもなく伝説でんせつのアクションゲーム「ストライダーりゅう」だ。そんなよんともに,美女びじょばくだん解体かいたいする「鈴木すずき爆発ばくはつ」を制作せいさくしたのが安藤あんどうである。安藤あんどうはこのほかにも,ヤンキーライフを疑似ぎじ体験たいけんできる「疾走しっそう、ヤンキーたましい」や,iPodの音楽おんがくファイルからキャラクターがまれるRPG「ソングサマナー うたわれぬ戦士せんし旋律せんりつ」といった個性こせいてき作品さくひんおくしている。いずれもつよいインパクトをち,続編ぞくへん制作せいさくのぞこえおお作品さくひんといえるだろう。
 このように,つくるゲームがなぜかどおりこのみになってしまう両氏りょうしだが,その理由りゆうさぐっていくのが,今回こんかいのトークショーだ。

よん代表だいひょうさく「ストライダーりゅう
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安藤あんどう代表だいひょうさく「ソングサマナー うたわれぬ戦士せんし旋律せんりつ」「ケイオスリングス」
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よん安藤あんどうがけた「鈴木すずき爆発ばくはつ」「MOON DIVER」
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 両氏りょうしがけた「鈴木すずき爆発ばくはつ」は,主人公しゅじんこう美女びじょ鈴木すずきさんが「みかん」や「みきり」「つき」など,ありえないばくだん解体かいたいしていく。モデルの緒沢おざわ りんさんが鈴木すずきさんをえんじたほか,実写じっしゃみを積極せっきょくてき使つかったことにより,結果けっかとしてきわめてシュールな雰囲気ふんいきかもすことになった。安藤あんどういわく「いまとなっては“バカゲー”とわれるつうこのみな作品さくひんになっている」作品さくひんだが,当時とうじ本気ほんきで100まんほんるつもり」で開発かいはつしたのだという。

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 「鈴木すずき爆発ばくはつ」がこうした作風さくふうになった理由りゆうとしては,ソニーがPlayStationでゲーム業界ぎょうかい参入さんにゅうしてあいだもないころ時代じだいせいおおきく影響えいきょうしているという。安藤あんどうはこのころを「ゲームが映画えいが音楽おんがくのようなポップカルチャーになるのではないかということで,SCEが積極せっきょくてきにプレイヤーの裾野すそのひろげようとしていた時期じき」と表現ひょうげん。こうした空気くうきけてか,大手おおてメーカーもだいヒットをねらわずに自由じゆうにゲームをつくることができ,その雰囲気ふんいきはインディーゲームイベントであるBitSummitとたものがあった……と述懐じゅっかいする。当時とうじのエニックスにもユニークな作品さくひん奨励しょうれいする空気くうきがあり,安藤あんどう常々つねづね「ほかとおなじようなものをつくるな」とわれていたそうだ。
 時代じだいせいとSCEのみがこうそうし,音楽おんがくをゲームにした「パラッパラッパー」や,アナログスティックで料理りょうりつくおれ料理りょうりなど個性こせいてき作品さくひんだいヒットを記録きろく。これを安藤あんどう「とにかくユニークなゲームをつくれば100まんほんれるんじゃないか」かんがえ,プレイヤーの裾野すそのひろげ,普段ふだんゲームをあそばないひとにも作品さくひんとどけるべく,モデルを起用きようした実写じっしゃみのグラフィックスをえらんだのだという。

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 また,よんすでかたまったシステムをつくるのはつまらない」ということで,あたらしいジャンルをつくるつもりで制作せいさくすすめていき,ついにはデータセーブにすらゲームせいんだというのだから徹底てっていしている。
 結果けっかとしてつうこのみな作品さくひんとなった「鈴木すずき爆発ばくはつ」だが,つくしゅつうこのみになるようねらってつくるわけではなく,みなさんにたのしんでもらおうとかんがえている」安藤あんどうかたる。は「いまからかんがえると,絶対ぜったいに100まんほんれるものではない」企画きかくであるとかたっていたが,制作せいさく回収かいしゅうできる程度ていどにはれたうえ,現在げんざいでもファンのしんのこ作品さくひんとなったのだから,これはあるしゅ成功せいこうえるのではないか……と筆者ひっしゃにはおもえる。

 こうしていままでないゲームをつくるべく努力どりょくかさねたよん安藤あんどうだが,なかには開発かいはつ中止ちゅうしになってしまったものもあるという。ここで両氏りょうしはPlayStation 2よう発売はつばいレースゲーム「マッドスティック(MAD STIX)」資料しりょうはつ公開こうかいした。

PS2よう発売はつばいレースゲーム「マッドスティック(MAD STIX)」
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 「ハンドル,アクセル,ブレーキで操作そうさ“しない”レースゲームをつくってみよう」という着想ちゃくそうから,「みぎのアナログスティックをまわせばまわすほどカーアクションが危険きけんになっていき,ぎゃくひだりのアナログスティックをまわすとはしりが安全あんぜんになっていく」という独特どくとく操作そうさけい考案こうあん左右さゆうのスティックを適宜てきぎまわしつつ,事故じここさないギリギリのところで見応みごたえのあるカーアクションをおこなう「チキンレースのような」(安藤あんどう内容ないようになる予定よていだったそうだ。
 このシステムの利点りてんは,カメラを自由じゆう位置いちにおけることにあると安藤あんどうかたる。通常つうじょうのレースゲームだと,ハンドル,アクセル,ブレーキで操作そうさするため,カメラを運転うんてんせき車体しゃたい後方こうほうはいさなければならない。しかし,ほんさく場合ばあいはそうした制限せいげんがないため,映画えいがようなカメラワークが可能かのうだったそうだ。想像そうぞうするに,レースゲームのリプレイのような迫力はくりょくある画面がめんだが,くるま自分じぶん操作そうさできるというシステムのようだ。
 「発売はつばいされていたらやはりつうこのみなゲームになっていたかもれないが,当時とうじ自動車じどうしゃのゲームに革命かくめいこそうとして一生懸命いっしょうけんめい頑張がんばっていた」と,安藤あんどうかえる。このように制作せいさく中止ちゅうしになるケースもめずらしくなかったそうで,ほかにも「セクシーな女性じょせいになってってくるたたく」ゲームなどは試作しさくまでされていたとのこと。おぞうりとなってしまったのはもったいないようながしてしまう。

 最後さいご安藤あんどうは「つくしゅの“ヒットしてほしい,たくさんのひとたのしんでほしい”という気持きもちが,どこかボタンをちがえたことによって,つうこのみのゲームはまれる」と結論けつろんづけ,最後さいごに「またよんさんと一緒いっしょに,つうこのみにならない,たくさんダウンロードしてもらえるゲームをつくってBitSummitに参戦さんせんしたい」とかたって講演こうえんめくくった。
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