将棋しょうぎファン騒然そうぜん！藤井ふじい聡さとし太ふとし・羽生はぶ善治よしはる・佐々木ささき勇気ゆうきの対局たいきょく「言いってはいけない結果けっか」を匂におわせた大だいベテラン棋士きし

　あまりの嬉うれしさに、つい口くちが滑すべってしまったのだろうか。将棋しょうぎの石田いしだ和雄かずお九きゅう段だんが3月6日にちに投稿とうこうしたYouTube動画どうがが、将棋しょうぎファンの間あいだで物議ぶつぎを醸かもしているのだ。

　石田いしだ九きゅう段だんは〈佐々木ささき勇気ゆうき八はち段だん、NHK決勝けっしょう進出しんしゅつで藤井ふじい-羽生はぶの勝者しょうしゃと対戦たいせん！〉と題だいする動画どうがを投稿とうこう。冒頭ぼうとうで、

「この前まえ、A級きゅう残留ざんりゅうを決きめました佐々木ささき勇気ゆうき八はち段だんでございます。今度こんど、NHK杯はい戦せんでもね、増田ますだ康宏やすひろ七なな段だんを倒たおして決勝けっしょうに進出しんしゅつしました」

　弟子でしの勝利しょうりを報告ほうこくしたのだった。続つづけて、もう一方いっぽうのトーナメント枠わくで藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かんと羽生はぶ善治よしはる九きゅう段だんが対決たいけつすることについて、

「藤井ふじいさんとやると、2年ねん連続れんぞくということです。しかも決勝けっしょうですから、大変たいへんに価値かちが高たかいと思おもいます。対たい藤井ふじい戦せんということになりますけど、NHK杯はいは全国ぜんこく放送ほうそうですから、凄すごい反響はんきょうですからね。これはデカいと思おもいますね。ぜひ、藤井ふじいさんが出でてきて優勝ゆうしょうと、師匠ししょうは切せつに願ねがってます。そしてそれを待まち望のぞんでいるファンも少すくなくないと思おもいますので、勇気ゆうきくん頑張がんばってください」

　ハイテンションでそう語かたったのである。

　現在げんざい、NHK杯はいは録画ろくが放送ほうそうのため、3月がつ10日とおかの放送ほうそう日びにならないと「藤井ふじいVS羽生はぶ」の結果けっかはわからない。石田いしだ九きゅう段だんはすっかり藤井ふじい八はち冠かんが決勝けっしょうに進出しんしゅつしているかのように語かたっており、さらに弟子でしの佐々木ささき八はち段だんの勝利しょうりを喜よろこんでいるようにも見みえる。将棋しょうぎファンから「匂におわせが過すぎる」との指摘してきが飛とんでいるのだ。将棋しょうぎライターが語かたる。

「NHK杯はいでは昨さく期き、藤井ふじい八はち冠かんが優勝ゆうしょうしており、連覇れんぱを達成たっせいするかどうかが注視ちゅうしされました。しかし、石田いしだ九きゅう段だんのあまりにもわかりやすい『匂におわせ』に、敗退はいたいを察さっしてしまった将棋しょうぎファンが続出ぞくしゅつしています。NHK杯はいは録画ろくがであり、結果けっかを知しっていても放送ほうそうされるまで公おおやけにしてはいけないことは、将棋しょうぎ関係かんけい者しゃの間あいだでは当然とうぜんのこと。石田いしだ九きゅう段だんがこのタイミングでわざわざ動画どうがを投稿とうこうしたのは、弟子でしの活躍かつやくを話はなしたくて仕方しかたなかったからかもしれません」

　2023年度ねんども残のこり後ごわずかになった将棋しょうぎ界かいでは現在げんざい、藤井ふじい八はち冠かんと藤本ふじもと渚なぎさ四よん段だんが史上しじょう最高さいこう記録きろくを上回うわまわる勝率しょうりつを維持いじしており、1967年ねんの中原なかはら誠まこと五ご段だん（当時とうじ）の0.8545が更新こうしんされるのかが、大おおきな関心事かんしんじに。

　藤井ふじい八はち冠かんは3月がつ3日にちの棋王きおう戦せん第だい3局きょくで伊藤いとう匠たくみ七なな段だんに勝利しょうりしたが、勝率しょうりつ記録きろくを更新こうしんするためには、残のこり4局きょくを全勝ぜんしょうしなければならない。当然とうぜん、NHK杯はいの羽生はぶ九きゅう段だんとの対局たいきょくも絶対ぜったいに負まけられない一いち局きょくなのだが、ここにきて記録きろく更新こうしんを期待きたいするメディアの声こえがピタッと止とまっているのはなぜなのか…。

　現在げんざい、石田いしだ九きゅう段だんのYouTubeチャンネルには厳きびしいコメントが殺到さっとうしている。NHK杯はいもそろそろ、録画ろくが放送ほうそうを見直みなおす時期じきにきているのかもしれない。

（ケン高田たかだ）