羽生はぶ結ゆい弦つるが残のこした「負まけのイメージ」を葬ほうむり去さるフィギュアスケート坂本さかもと花織かおり「完全かんぜん女王じょおうの時代じだい到来とうらい」

　カナダ・モントリオールでのフィギュアスケートの世界せかい選手権せんしゅけんで、女子じょしは坂本さかもと花織かおりが優勝ゆうしょうした。

　ショートプログラム4位いからフリーで159.67点てんをマークし、合計ごうけい222.96点てんで逆転ぎゃくてん。56年ねんぶりの史上しじょう3連覇れんぱを達成たっせいすると、

「いい緊張きんちょう感かんでできました。この結果けっかが嬉うれしいです」

　と涙なみだを流ながしたのである。前半ぜんはんに3回転かいてんのルッツとサルコウを決きめると、ダブルアクセル、3回転かいてんトーループ、2回転かいてんトーループの連続れんぞくジャンプも難なんなく着き氷ごおり。終盤しゅうばんの3回転かいてんループもミスなく終おえて、2位いに10点てん以上いじょうをつける圧勝あっしょうだった。

　神戸こうべのお嬢様じょうさま育そだちの坂本さかもとは、2003年ねんにテレビドラマで女優じょゆうがフィギュアスケート選手せんしゅを演えんじていることに興味きょうみを持もち、4歳さいで競技きょうぎ入いり。スピードとダイナミックなジャンプ、天真爛漫てんしんらんまんなキャラクターで人気にんきを博はくしている。

　昨年さくねん、神戸学院大学こうべがくいんだいがくを無事ぶじに卒業そつぎょうしてフリーになる際さいには、

「これからはフリーター、スケーターです」

　とダジャレで笑わらわせた。スポーツジャーナリストが言いう。

「感情かんじょうをストレートに出だすタイプなので、中野なかの園子そのこコーチとはよくケンカのような言いい争あらそいをしています。思おもいを伝つたえられているからこそ、強固きょうこな師弟してい関係かんけいが結むすばれているのでしょう」

　今こんシーズンは「グランプリファイナル」「グランプリエスポーグランプリ」「グランプリスケートカナダ」といった国際こくさい大会たいかいすべてで優勝ゆうしょうする、無双むそう状態じょうたいだ。

「ケガや体調たいちょう不良ふりょうがあってもアイスショーに割さく時間じかんを控ひかえて、練習れんしゅうに取とり組くんできました。女王じょおうとしての気品きひんや優雅ゆうがさも備そなわってきており、坂本さかもとの時代じだいはしばらく続つづきますよ」（前出ぜんしゅつ・スポーツジャーナリスト）

　羽生はぶ結ゆい弦つるの結婚けっこん即そく離婚りこんスキャンダルに見舞みまわれたフィギュアスケートだが、しばらく日本にっぽんの女子じょしエースが盛もり上あげてくれることだろう。

（佐藤さとう恵めぐみ）