岸田きしだ文雄ふみおは上川かみかわ陽子ようこ外相がいしょうの「うまずして」失言しつげんを待まっていたという不穏ふおんな情報じょうほう

　日本にっぽん初はつの女性じょせい総理そうりとの声こえがある上川かみかわ陽子ようこ外務がいむ大臣だいじんが、大だい炎上えんじょうしてしまった。

　上川かみかわ外相がいしょうは過去かこ３回かいの法務大臣ほうむだいじん時代じだいに、愛知あいち県けんの闇やみサイト殺人さつじん、千葉ちば県けんの市川いちかわ市し一家いっか４人にん殺人さつじん、そしてオウム真理教おうむしんりきょう事件じけんで死刑しけい判決はんけつを受うけた教団きょうだん関係かんけい者しゃ13人にんの死刑しけいを執行しっこうした「日本にっぽん版ばん　鉄てつの女おんな」だ。

　衆院しゅういん選せん静岡しずおか１区く選出せんしゅつの上川かみかわ外相がいしょうが静岡しずおか県知事けんちじ選せんの応援おうえん演説えんぜつに入はいったのは、５月がつ18日にちだった。自民党じみんとう推薦すいせん候補こうほの応援おうえん演説えんぜつで「この方ほう（候補者こうほしゃ）を私わたしたち女性じょせいがうまずして何なにが女性じょせいでしょうか」と発言はつげんするや、共同通信社きょうどうつうしんしゃや朝日新聞社あさひしんぶんしゃ、毎日新聞社まいにちしんぶんしゃが「うまずして何なにが女性じょせいか」と発言はつげんの一部いちぶを切きり取とって配信はいしんした。

　この三さん社しゃによる「切きり取とり発言はつげん」が報ほうじられるや、他たの立候補者りっこうほしゃ陣営じんえいからは猛もう批判ひはんが展開てんかいされた。

「子供こどもを産うまない女性じょせいは女性じょせいではない、と受うけ取とられかねない不適切ふてきせつな発言はつげんだ」（立憲りっけん民主党みんしゅとう・逢坂おうさか誠二せいじ代表だいひょう代行だいこう）

「子供こどもを産うまない選択せんたくをした女性じょせい、産うみたくても産うむことが叶かなわない女性じょせい、そのパートナーやご家族かぞくなどに少すこしでも思おもいを馳はせるなら、こんな言葉ことばは決けっして出でてきません。大臣だいじん、国会こっかい議員ぎいんの人権じんけん感覚かんかくとして問題もんだいになるのは当然とうぜん」（日本にっぽん共産党きょうさんとう・谷川たにがわ智行ともゆき党とう中央ちゅうおう委員いいん、政策せいさく委員いいん会かい副ふく委員いいん長ちょう）

　知事ちじ選挙せんきょ期間きかん中ちゅうというのに、一部いちぶメディアと野党やとうがし合めしあわせたのではと邪推じゃすいしたくなるような、絶妙ぜつみょうのタイミングだ。上川かみかわ外相がいしょうは翌日よくじつ、この発言はつげんを、

「女性じょせいのパワーで未来みらいを変かえる、という私わたしの真意しんいと違ちがう形かたちで受うけ止とめられる可能かのう性せいがある」

　として撤回てっかいした。だが、全国ぜんこく紙し政治せいじ部ぶデスクからは、

「岸田きしだ文雄ふみお総理そうりも一部いちぶメディアも、静岡しずおか県知事けんちじ選せんの応援おうえん演説えんぜつで上川かみかわ氏しが失言しつげんするのを待まっていた」

　という不穏ふおんな発言はつげんが聞きかれるのだ。その理由りゆうを問とうと、

「上川かみかわ外相がいしょうは自身じしんの公式こうしきＸアカウントに、外交がいこうスケジュールをこまめにアップしています。注目ちゅうもくされるのは５月がつ16日にち、来日らいにち中ちゅうのドイツ・ベルリン州しゅうのカイ・ウェグナー州しゅう首相しゅしょうの表敬ひょうけい訪問ほうもんと、５月がつ22日にちに予定よていされている中ちゅう米べいグアテマラのマルティネス外相がいしょうとの会談かいだん。上川かみかわ氏しは16日にちの表敬ひょうけい訪問ほうもんでベルリン市しミッテ区くの公用こうよう地ちに設置せっちされた『韓国かんこく従軍じゅうぐん慰安いあん婦ふの少女しょうじょ像ぞう』を撤去てっきょすると、ウェグナー州しゅう首相しゅしょうから言質げんちを引ひき出だした。さすがの手腕しゅわんです。さらに22日にち、台湾たいわんの頼よりゆき清徳せいとく総統そうとう就任しゅうにん式しき出席しゅっせきのため、訪台ほうたい後ごに日本にっぽんに立たち寄よるマルティネス外相がいしょうとの会談かいだんでは、台湾たいわん有事ゆうじや東ひがしアジアの安全あんぜん保障ほしょうについても話はなし合あうとみられている。今回こんかいの炎上えんじょう騒動そうどうはあまりに恣意しい的てきで、韓国かんこくの従軍じゅうぐん慰安いあん婦ふ団体だんたいや中国共産党ちゅうごくきょうさんとうに近ちかしい新聞しんぶん記者きしゃと野党やとう勢力せいりょくが、ベルリン『韓国かんこく従軍じゅうぐん慰安いあん婦ふの少女しょうじょ像ぞう』撤去てっきょの報復ほうふくとして、マルティネス外相がいしょうとの会談かいだん前まえに上川かみかわ外相がいしょうを引ひきずり下おろしたい意図いとがあったのでは、との憶測おくそくを呼よんでいます」

　上川かみかわ外相がいしょうの発言はつげんをめぐっては、岸田きしだ内閣ないかくにすきま風かぜが吹ふいていると、前出ぜんしゅつの政治せいじ部ぶデスクは明あかすのだ。

「岸田きしだ総理そうりが『発言はつげんを撤回てっかいしたと報告ほうこくを受うけている。誤解ごかいを招まねく表現ひょうげんは避さけるべきだ』と語気ごきを強つよめたのに対たいし、自民党じみんとうの森山もりやま裕ひろし総務そうむ会長かいちょうは『女性じょせいを蔑視べっしした意思いしは全まったくない。全まったく知事ちじ選せんに与あたえる影響えいきょうはない』と、あっさり否定ひてい。林はやし芳正よしまさ官房かんぼう長官ちょうかんも『引ひき続つづき外相がいしょうの職務しょくむをしっかり果はたしてほしい』と意いに介かいさなかった。自民党じみんとうに大だい逆風ぎゃくふうが吹ふき荒あれる中なかで自民党じみんとう候補こうほが当選とうせんするとなると、選挙せんきょ応援おうえんに入はいった上川かみかわ外相がいしょうが功労こうろう者しゃとしてポスト岸田きしだに最もっとも近ちかい存在そんざいになる。時事通信じじつうしんの世論せろん調査ちょうさでは支持しじ率りつ18.7％であり、しかも近ちかしい記者きしゃには外務省がいむしょう批判ひはん発言はつげんをしているとされる岸田きしだ総理そうりにとって、面白おもしろくはないでしょう」

　静岡しずおか県けんの有権者ゆうけんしゃはどんな審判しんぱんを下くだすのか。

（那須なす優子ゆうこ）