元もと楽天らくてん・安楽あんらく智さとし大だいが来季らいき「日本にっぽん球界きゅうかいに逆ぎゃく輸入ゆにゅうされる」メキシカンリーグでの「標高ひょうこう2200メートル投球とうきゅう」

　後輩こうはい選手せんしゅへのハラスメント行為こういで楽天らくてんを退団たいだんした安楽あんらく智さとし大だいに、日本にっぽん球界きゅうかい復帰ふっきの可能かのう性せいが出でてきた。スポーツ紙し遊ゆう軍ぐん記者きしゃが声こえを潜ひそめて明あかす。

「日本にっぽん球界きゅうかいはメジャーほどコンプライアンス、ハラスメントにうるさくない。日本にほんハム時代じだいに暴力ぼうりょく事件じけんを起おこした中田なかた翔しょうもその後ご、巨人きょじん、中日ちゅうにちでプレーしていますからね。今季こんき中ちゅうは無理むりでも、来季らいきに向むけて獲得かくとく調査ちょうさをしている日本にっぽんの球団きゅうだんがあると聞きいています」

　安楽あんらくは現在げんざい、メキシカンリーグのディアブロス・ロホス・デル・メヒコ（メキシコシティ・レッドデビルズ）でプレーし、試合しあい数すうの半分はんぶんをゆうに超こえる登板とうばん数すうを誇ほこっている。防御ぼうぎょ率りつこそ３点てんを超こえているが、メキシカンリーグにはメジャーリーグや日本にっぽん球界きゅうかいにはない特殊とくしゅ事情じじょうがある。特とくにレッドデビルスの本拠地ほんきょちがあるメキシコシティの球場きゅうじょうは、標高ひょうこう2200メートルを超こえる高地こうちだ。これはメジャーリーグで最もっともボールが飛とぶといわれる、コロラド・ロッキーズの本拠地ほんきょちクアーズフィールドの標高ひょうこう1600メートルを大おおきく超こえている。

　通常つうじょう、高地こうちは気圧きあつが低ひくいため空気くうき抵抗ていこうが少すくなく、結果けっかとして打球だきゅうの飛ひ距離きょりが伸のびる。ドジャース・大谷おおや翔しょう平へいが先さきのロッキーズ戦せんで今季こんき最長さいちょう弾だんとなる一発いっぱつを放はなったが、球場きゅうじょうの恩恵おんけいは否定ひていできないだろう。

　ロッキーズの公式こうしきサイトにも〈海面かいめんと同おなじ高たかさにある球場きゅうじょうに比くらべ、約やく９％から10％も飛ひ距離きょりが延のびる〉と書かかれている。具体ぐたい例れいとしては、ヤンキースタジアムでの122メートルの一発いっぱつは、クアースフィーズでは134メートルになるという。

　そうした打者だしゃ有利ゆうりな地ちでの活躍かつやくが評価ひょうかされた安楽あんらくは、現地げんち時間じかん５月がつ26日にちに行おこなわれた同どうリーグの球宴きゅうえんに出場しゅつじょうしており、レベルアップしているかもしれない。先さきの遊ゆう軍ぐん記者きしゃが、今後こんごの見通みとおしを語かたる。

「日本にっぽんでの実績じっせきをみれば、そこそこは使つかえますからね。しかも、今いまなら足元あしもとを見みて安やすく獲得かくとくできる。低迷ていめいするチームにはお買かい得どくかもしれません」

　パワハラ体質たいしつが改善かいぜんされたかどうかは分わからない。だが、過酷かこくな条件じょうけんで戦たたかい、精神せいしん面めんでのタフさを増ました可能かのう性せいはある。来季らいき、「逆ぎゃく輸入ゆにゅう選手せんしゅ・安楽あんらく」が誕生たんじょうするかもしれないのだ。

（阿部あべ勝彦かつひこ）