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　100年ねん以上いじょう前まえに建たてられたれんが造づくりの工場こうじょうで、ウクライナの運命うんめいを決きめる兵器へいきの生産せいさんが進すすめられていた。

　人工じんこう知能ちのう（AI）を駆使くしした先端せんたん兵器へいきではない。大砲たいほうの弾丸だんがん、「155ミリ砲弾ほうだん」だ。

　ロシアの侵攻しんこうを受うけたウクライナの前線ぜんせんでは2年ねん以上いじょう、出口でぐちの見みえない戦たたかいが続つづく。そこで明あきらかになったのは、「大砲たいほう」「砲弾ほうだん」という旧来きゅうらいの武器ぶきが依然いぜん、きわめて重要じゅうような意味いみを持もつということだった。そしていま、ウクライナやそれを支ささえる米べい欧おうは、この「ローテク兵器へいき」の物量ぶつりょうでロシア側がわに圧倒あっとうされつつある。

　4月がつ、米べい軍ぐんへの取材しゅざい申請しんせいが認みとめられ、訪おとずれたのは、戦地せんちに送おくる砲弾ほうだんの生産せいさんを急いそぐ米べいペンシルベニア州しゅうの工場こうじょうだ。スクラントンという山やまあいの古ふるい町まちにある。町まちの名なは19世紀せいき前半ぜんはん、この地ちに製鉄せいてつ会社かいしゃを設立せつりつした実業じつぎょう家かにちなむ。バイデン大統領だいとうりょうのふるさとでもあり、生家せいかが残のこる。

　「戦場せんじょうで危険きけんな目めに遭あってい…