打倒広陵で挑んだ呉港・木曽選手「今までの試合で一番楽しかった」
遠藤花
(25日、第106回全国高校野球選手権広島大会準決勝 広陵4―1呉港)
「打倒広陵」を目標に挑んだ最後の夏が、終わった。
「変化球は自分には打てないが、真っすぐが来たら必ず返す」。四回1死一塁、呉港の4番・木曽悠伸選手(3年)は決めていた。2球目の直球にバットの芯を合わせると、右中間を破る適時二塁打に。ガッツポーズを決めると、片岡新之介監督が「ナイス・バッティング」とガッツポーズを返してきた。うれしさのあまり、塁上で笑みがこぼれた。
昨夏の準決勝で、広陵に0―10で負けた。広陵エースの高尾響投手(同)を意識し、マシンを使った打撃練習で、速球に目を慣らしてきた。その高尾投手が六回途中に登板すると、「タイミングが合えば打てる」と確信。八回、高尾投手の直球を二塁打にした。
だが、広陵投手陣に要所を締められ、惜敗。「3年間苦しいことばかりだったが、最後に練習してきたことが出せてうれしかった」。そして、こう言った。
「間違いなく、今までの試合で一番楽しかったです」(遠藤花)
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