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日本経済見通し:2024年4月 2024年04月26日 | 大和総研 | 神田 慶司 | 岸川 和馬 | 田村 統久

日本にっぽん経済けいざい見通みとおし:2024ねん4がつ

1-3がつGDPはマイナス成長せいちょうへ/電気でんき機械きかい顕著けんちょ国際こくさい競争きょうそうりょく低下ていか

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2024ねん04がつ26にち

サマリー

日本にっぽん経済けいざいは2024ねんはるにかけて停滞ていたいしたようだ。3がつぶん公表こうひょう基礎きそ統計とうけいがあるため暫定ざんていてき数字すうじではあるが、1-3がつ実質じっしつGDP成長せいちょうりつ前期ぜんき年率ねんりつ▲2%前後ぜんこう見込みこむ。一部いちぶ工場こうじょう稼働かどう停止ていしによる自動車じどうしゃ大幅おおはば減産げんさん影響えいきょうおおきく、サービス輸出ゆしゅつ反動はんどうげん成長せいちょうりつげたとみられる。4-6がつは、自動車じどうしゃ挽回ばんかい生産せいさん家計かけい所得しょとく環境かんきょう改善かいぜんなどもあって2%だい後半こうはんのプラス成長せいちょう見込みこんでいる。

◆4-6がつ以降いこう景気けいきしたれリスクとしては、中東ちゅうとう情勢じょうせい緊迫きんぱく中国ちゅうごく不動産ふどうさんきょうなどの海外かいがい要因よういんくわえ、国内こくない物価ぶっか上昇じょうしょうりつたかまりがげられる。今後こんご賃上ちんあげによる人件じんけん増加ぞうかだけでなく、足元あしもとすすえんやす原油げんゆだかや5月で終了しゅうりょうする政府せいふ電気でんきガス補助ほじょなどの影響えいきょうで、人件じんけん以外いがい事業じぎょうコストも増加ぞうかするだろう。企業きぎょうがこうしたコストぞう販売はんばい価格かかく積極せっきょくてき転嫁てんかすれば、物価ぶっか上昇じょうしょう想定そうてい以上いじょう加速かそくしたり、実質じっしつ賃金ちんぎん上昇じょうしょう時期じきおくれたりする可能かのうせいがある。

日本にっぽんの2023年度ねんど貿易ぼうえき収支しゅうしは3ねん連続れんぞく赤字あかじとなったが、その一因いちいん輸出ゆしゅつなやみにある。そこで、顕示けんじ貿易ぼうえき統合とうごう比較ひかく優位ゆうい指数しすう(RTA)から日本にっぽん貿易ぼうえきざい国際こくさい競争きょうそうりょく業種ぎょうしゅべつ評価ひょうかすると、2000年代ねんだい以降いこう素材そざい業種ぎょうしゅ輸送ゆそう機械きかい改善かいぜんられたが、電気でんき機械きかいではPCやスマホなどの資本しほんざいや、家電かでんなどの消費しょうひざいが「比較ひかく劣位れつい」にてんじるなど競争きょうそうりょく低下ていか顕著けんちょだ。他方たほうでサービス収支しゅうしけると、いわゆる「デジタル赤字あかじ」が拡大かくだいしている。貿易ぼうえき・サービス収支しゅうし今後こんご赤字あかじ基調きちょう継続けいぞくする可能かのうせいたかく、収支しゅうし構造こうぞう強靱きょうじん国際こくさい競争きょうそうりょく維持いじ強化きょうかけたみの重要じゅうようせいしている。

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