鎘

鎘，化學かがく元素げんそ也，符號ふごう為ためCd，原子げんし序じょ四よん十じゅう八はち。其質軟，呈てい藍あい灰はい白しろ，反應はんのう有ゆう類るい鋅、汞，同屬どうぞく族ぞく十じゅう二に故こ也。氧化態たい以正二に為ため最さい，有ゆう似に於鋅；較諸各かく過渡かと金屬きんぞく，熔點亦また低てい，有ゆう近きん於汞。蓋ぶた此三者しゃ，電子でんし殼から悉滿，異常いじょう於過渡かと金屬きんぞく故ゆえ。是ぜ以，或ある不ふ予よ列れつ籍せき。

地殼ちかく之これ中ちゅう，幾いく稀まれ，少しょう則のり千せん萬物ばんぶつ一いち，多た則のり有ゆう五ご。一いち八はち一いち七なな年ねん，德とく人ひと史ふみ當とう米べい亞あ（Stromeyer）、夏なつ亞あ文ぶん（Hermann）並なみ索さく得どく之の，蓋ぶた雜ざつ在ざい碳酸鋅中也ちゅうや。鎘多雜ざつ處しょ鋅礦之これ中ちゅう，取と鋅並得とく鎘。鍍鎘於鐵てつ，可か免めん於鏽。鎘化合かごう物ぶつ，紅べに、橙だいだい、黃き紛まがえ陳ひね，成なり玻璃はり色いろ。平穩へいおん塑膠，亦また取と用よう之の。當世とうせい，漸やや省しょう其用，有毒ゆうどく故こ也。昔むかし鎳鎘充電じゅうでん池ち，泛而用よう之の，今いま亦また代だい以鎳氫充電じゅうでん池ち、鋰離子こ充電じゅうでん池ち。獨どく日にち能のう電池でんち板ばん，新添にいぞえ碲化鎘以為用よう。