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理趣經 - 维基百科，自由的百科全书
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理り趣おもむき經けい

（重定しげさだ向こう自じ实相般若はんにゃ波は罗蜜经）

《般（bō）若わか（rě）理り趣おもむき經けい》，相當そうとう於梵文ぼんぶん《般若はんにゃ理り趣おもむき百ひゃく五ご十じゅう頌》（Prajñāpāramitā-naya-śatapañcaśatikā、Adhyardhaśatikā prajñāpāramitā）全ぜん一いち卷かん。唐とう不空ふくう三藏さんぞう譯やく。全ぜん稱しょう《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三さん摩耶まや經けい·般若はんにゃ波羅蜜はらみつ多た理り趣おもむき品ひん》。在ざい《大だい正藏しょうぞう》收入しゅうにゅう《般若はんにゃ部ぶ》。相當そうとう於《大だい般若はんにゃ經けい》般若はんにゃ十じゅう六ろく會かい中ちゅう之の第だい十じゅう會かい“般若はんにゃ理り趣おもむき分ぶん”。理り趣おもむき是ぜ道理どうり旨趣ししゅ的てき意思いし。本ほん經けい是ぜ大日如來だいにちにょらい為ため金剛こんごう手しゅ菩薩ぼさつ所說しょせつ，內容共ようきょう分ぶん十じゅう七なな章しょう[1]，說明せつめい了りょう實相じっそう般若はんにゃ和わ密教みっきょう無上むじょう秘密ひみつ[2][3]。

mahā-cakra-vajra dhāraṇi(大輪たいりん金剛こんごう陀羅尼だらに):
namas tryadhvikānāṃ tathāgatānāṃ oṃ virāji virāji mahā-cakra-vajri sata sata sarate sarate trayī trayī vidhamani saṃbhañjani tramati siddhāgryatraṃ svāhā。
《陀羅尼だらに集しゅう經けい》：誦此陀羅尼だらに三さん七なな遍へん。即そく當とう入いれ一切いっさい曼茶羅ら(此云壇だん也)所作しょさ皆みな成なり。誦呪有ゆう身み印しるし等とう種種しゅじゅ印しるし法ほう。若わか作手つくで印しるし誦諸呪法じゅほう。易えき得とく成なり驗けん。若わか未み曾入灌頂壇だん者しゃ。不ふ得とく輒作一いち切手きって印しるし。若人わこうど誦此陀羅尼だらに者しゃ。即そく同どう入いれ壇だん。作さく印行いんこう用よう。不ふ成なり盜ぬすめ法ほう也。
金きむ剛つよし薩埵五ご秘密ひみつ法ほう。

漢かん譯本やくほん

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本ほん經けい譯やく本有ほんゆう六ろく本ほん：

簡介

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本ほん經けい也是《金きむ剛つよし頂いただき經けい》瑜伽ゆが十じゅう八はち會かい中ちゅう的てき第だい六ろく會かい。在ざい金剛こんごう界かい曼荼羅まんだら的てき九會中設有理趣會。不空ふくう譯わけ《金きむ剛つよし頂いただき經けい瑜伽ゆが十じゅう八はち會かい指ゆび歸き》：

般若はんにゃ理り趣おもむき

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《大だい般若はんにゃ經けい·第だい十會般若理趣分》[7]：

  1. 謂いい大だい貪むさぼ等ひとし最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ。
  2. 大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ一切如來大覺最勝成就。
  3. 一切いっさい如來にょらい大覺だいかく最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ降伏ごうぶく一切大魔最勝成就。
  4. 降伏ごうぶく一切いっさい大だい魔ま最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ普ひろし大だい三界さんがい自在じざい最さい勝かち成就じょうじゅ。
  5. 普ひろし大だい三界さんがい自在じざい最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ能のう無む遺のこ餘よ拔有情うじょう界かい、利益りえき安樂あんらく一切いっさい有情うじょう畢竟ひっきょう大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ。

別べつ生せい經けい

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本ほん經けい第だい一章的別生經有六部：

  • 《大だい樂らく金剛こんごう薩埵修行しゅぎょう成就じょうじゅ儀ぎ軌》，屬ぞく於第八はち會かい勝かち初はつ瑜伽ゆが，
  • 《金きむ剛つよし頂いただき勝しょう初はつ瑜伽ゆが經けい·中略ちゅうりゃく出で大だい樂らく金剛こんごう薩埵念誦ねんじゅ儀ぎ》，屬ぞく於第八はち會かい勝かち初はつ瑜伽ゆが，
  • 《金きむ剛つよし頂いただき普ひろし賢けん瑜伽ゆが大だい教きょう王おう經けい·大だい樂らく不空ふくう金剛こんごう薩埵一切いっさい時じ方かた成就じょうじゅ儀ぎ》，
  • 《金きむ剛つよし頂いただき瑜伽ゆが他た化か自在じざい天理てんり趣おもむき會かい·普ふ賢けん修行しゅぎょう念誦ねんじゅ儀ぎ軌》，
  • 《金きむ剛つよし頂いただき勝しょう初はつ瑜伽ゆが·普賢菩薩ふげんぼさつ念誦ねんじゅ法ほう》，屬ぞく於第八はち會かい勝かち初はつ瑜伽ゆが，
  • 《普ひろし賢けん金剛こんごう薩埵略りゃく瑜伽ゆが念誦ねんじゅ儀ぎ軌》，

都と說せつ與あずか第だい一いち章しょう十じゅう七なな清淨せいじょう句く[8]相應そうおう的てき菩薩ぼさつ的てき供養くよう念誦ねんじゅ法ほう。還かえ有ゆう

  • 《般若はんにゃ波羅蜜はらみつ多た理り趣おもむき經けい·大だい樂らく不ふ空そら三昧真實金剛薩埵菩薩等一十七聖大曼茶羅義述》，

說せつ與あずか十じゅう七なな清淨せいじょう句く對應たいおう的てき菩薩ぼさつ[9]的てき本ほん誓ちかい。

第だい十じゅう七なな章しょう的てき別べつ生せい經けい有ゆう

  • 《金きむ剛つよし頂いただき瑜伽ゆが金剛こんごう薩埵五祕密修行念誦儀軌》，

以金きむ剛つよし薩埵、金きむ剛つよし欲よく、金きむ剛つよし觸さわ[10]、金剛こんごう愛あい、金きむ剛つよし慢五位菩薩攝第一章十七尊，並なみ說せつ其修行しゅぎょう念誦ねんじゅ法ほう。

注疏ちゅうそ

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在ざい密教みっきょう的てき經典きょうてん儀ぎ軌之中ちゅう，本ほん經けい特別とくべつ受到重視じゅうし。重要じゅうよう注疏ちゅうそ有ゆう：

參まいり見み

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维基文ぶん库中なか的てき相しょう关原始げんし文献ぶんけん：理り趣おもむき經けい

註釋ちゅうしゃく與あずか引用いんよう

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  1. ^ 空海くうかい《真實しんじつ經文きょうもん句く》：「初はつ別明べつめい中ちゅう自じ有ゆう一いち十じゅう七なな章しょう。一いち大だい樂らく不空ふくう初はつ集會しゅうかい品ひん。二に毘盧遮那るしゃな理り趣おもむき會かい品ひん。三さん降くだ三さん世せい品ひん。四よん觀かん自在じざい菩薩ぼさつ理り趣おもむき會かい品ひん。五ご虚空藏こくぞう品しな。六ろく金剛こんごう拳けん理り趣おもむき品ひん。七なな文殊もんじゅ師し利り理り趣おもむき品ひん。八はち纔發意はつい菩薩ぼさつ理り趣おもむき品ひん。九きゅう虚空こくう庫こ菩薩ぼさつ理り趣おもむき品ひん。十じゅう摧一切いっさい魔ま菩薩ぼさつ理り趣おもむき品ひん。十じゅう一降三世教令輪品。十じゅう二に外がい金剛こんごう會かい品ひん。十じゅう三さん七なな母はは女おんな天てん集會しゅうかい品ひん。十じゅう四よん三さん兄弟きょうだい集會しゅうかい品ひん。十じゅう五ご四よん姉妹しまい集會しゅうかい品ひん。十じゅう六ろく四波羅蜜部大曼荼羅章。十じゅう七なな五ご種しゅ祕密ひみつ三さん摩ま地ち章あきら。」
  2. ^ 日本にっぽん平川ひらかわ彰あきら《印度いんど佛教ぶっきょう史し》第だい五章秘密佛教第四節純正密教的成立：《理り趣おもむき經けい》與あずか《金きむ剛つよし頂いただき經けい》相あい同どう，是ぜ屬ぞく於「瑜伽ゆが續つづけ」的てき經典きょうてん，也可見み到いた與あずか《金きむ剛つよし頂いただき經けい》相あい同どう的てき教理きょうり，可知かち兩者りょうしゃ是ぜ同種どうしゅ經典きょうてん。但ただし是ぜ在ざい表ひょう達たち密教みっきょう覺悟かくご境地きょうち上じょう，以男女だんじょ交會的てき愉悅ゆえつ來らい表示ひょうじ，這點可か說せつ較《金きむ剛つよし頂いただき經けい》還かえ更進こうしん一いち步ほ。在ざい《理り趣おもむき經けい》中ちゅう，有ゆう「妙みょう適てき清淨せいじょう句く，是ぜ菩薩ぼさつ位い。欲よく箭や清淨せいじょう句く，是ぜ菩薩ぼさつ位い。觸さわ清淨せいじょう句く，是ぜ菩薩ぼさつ位い。愛あい縛ばく清淨せいじょう句く，是ぜ菩薩ぼさつ位い。」宣せん說せつ了りょう大だい樂らく之の法門ほうもん。說明せつめい道どう：妙みょう適てき是ぜ二に根ね交會之の樂らく，欲よく箭や是ぜ心こころ為ため此欲望よくぼう射しゃ中ちゅう，男女だんじょ擁よう抱だき之の樂らく是ぜ觸さわ，依よ此觸而男女だんじょ不能ふのう分離ぶんり是ぜ愛あい縛ばく（栂尾つがお祥さち雲くも《理り趣おもむき経けいの研究けんきゅう》頁ぺーじ一いち二に二に）。但ただし是ぜ一如いちにょ說せつ為ため「清淨せいじょう句く」(viśuddhi-pada）般，這些性欲せいよく並なみ非ひ無條件むじょうけん受到肯定こうてい，而是要よう在ざい性欲せいよく被ひ淨化じょうか的てき狀態じょうたい中ちゅう，見み到いた證あかし悟さとる的てき境地きょうち，因いん此凡夫ぼんぷ的てき愛欲あいよく並なみ非ひ原げん封ふう不動ふどう地ち受到肯定こうてい，不ふ過か並なみ不ふ是ぜ要よう在ざい捨離愛欲あいよく處しょ來らい求もとめ悟さとる境さかい，這是將はた《維摩經けい》所說しょせつ的てき「不斷ふだん煩惱ぼんのう不入ふにゅう涅槃ねはん」（T 14.539c）的てき立場たちば，籍せき由よし《般若はんにゃ經けい》空そら的てき思想しそう而肯定こうてい地ち採用さいよう。婬いん欲よく雖是污穢的てき，但ただし是これ將はた其淨化か的てき話ばなし，則のり得とく以提高だか到いた清淨せいじょう的てき狀態じょうたい。如果不ふ得とく以婬欲ほし在ざい婬いん欲よく本身ほんみ就是清淨せいじょう，則のり不能ふのう說せつ一切いっさい法的ほうてき自性じしょう是ぜ清淨せいじょう的てき。但ただし是ぜ因いん為ため一切いっさい法的ほうてき本性ほんしょう是ぜ清淨せいじょう的てき，一切いっさい法ほう是ぜ平等びょうどう的てき，所以ゆえん深邃しんすい般若はんにゃ之の空そら智さとし，則のり以婬欲よく是ただし就婬欲よく本身ほんみ即そく得う為ため清淨せいじょう。這似乎是產さん生せい自じ以在家か受欲的てき立場たちば而深化か般若はんにゃ波羅蜜はらみつ之の實踐じっせん處しょ的てき思想しそう。在ざい密教みっきょう中ちゅう，說せつ大だい樂らく法門ほうもん的てき最初さいしょ經典きょうてん出で現在げんざい與あずか《般若はんにゃ經けい》之の融合ゆうごう上じょう，是ぜ值得注意ちゅうい的てき。在ざい《理り趣おもむき經けい》中ちゅう是ぜ以出生しゅっしょう一切いっさい法ほう平等びょうどう的てき「般若はんにゃ理り趣おもむき」為ため立場たちば，而說大だい樂らく之の法門ほうもん。但ただし是ぜ大だい樂らく法門ほうもん，是ぜ暗くら含若一步走錯即墮邪見深坑之危險法門。因よし此《理り趣おもむき經けい》中ちゅう闡述大だい樂らく之の證あかし悟さとる的てき同時どうじ，也說了りょう降伏ごうぶく之の法門ほうもん、忿怒ふんど之の法門ほうもん，更さら說せつ觀照かんしょう之の法門ほうもん等とう；說せつ大だい樂らく的てき同時どうじ，也兼顧到不ふ令れい陷おちい入にゅう邪見じゃけん的てき深ふか坑あな。
  3. ^ 持松もちまつ法師ほうし《密教みっきょう通關つうかん》第だい四よん安心あんしん觀かん道どう：次じ言げん雙そう身み觀かん者もの，乃最さい深奧しんおう之の祕密ひみつ大事だいじ。稍やや一いち誤解ごかい，即そく自害じがい害がい他た。此種皆みな關せき於深祕事ひめごと相しょう，本ほん不ふ應おう在ざい此形於褚墨すみ。但ただし恐おそれ一知半解いっちはんかい之これ人にん，有ゆう所しょ誤あやま會かい，反はん有ゆう礙正道どう，故こ略言りゃくげん之の，令れい知ち所しょ鑒戒，而不入にゅう邪よこしま途と也。此種觀法かんぽう，出處しゅっしょ甚多。即そく如《理り趣おもむき經けい釋しゃく》云うん：男女だんじょ二に根ね和合わごう，成なり五ご塵ちり大だい佛事ぶつじ，蓋ぶた謂いい定てい慧とし相しょう資之すけゆき事ごと義ぎ。所ところ云うん根ね者しゃ，能のう執と持じ義ぎ。譬たとえ如樹根ね，執と持じ莖葉けいよう花はな果はて，使つかい不ふ傾かたぶけ拔。今こん云うん二に根ね交會，男なん剛つよし比定ひてい，女おんな柔やわら如慧。定てい慧とし相應そうおう，理智りち無礙むげ。使つかい執と持じ功德くどく不ふ失しつ，去さ生なま佛ふつ隔絕かくぜつ之の障さわ，泯真妄差別さべつ之の心しん。又また台たい密みつ智さとし證しょう大師だいし，在ざい唐とう所しょ請回之の《五ご部ぶ心しん觀かん》中ちゅう：觀かん一身いっしん為ため五ご股また杵きね，成金なりきん剛つよし薩埵，於身前ぜん月輪げつりん中ちゅう，觀かん金剛こんごう明あきら妃ひ，與あずか之これ合一ごういつ。又また觀かん此身，為ため金剛こんごう鉤かぎ、金剛こんごう愛あい、金剛こんごう護まもる，同時どうじ於身前まえ，觀月みづき輪中わじゅう，有ゆう此等同名どうめい明あかり妃ひ，與あずか之これ合一ごういつ。此等觀法かんぽう，乃表示ひょうじ智さとし體たい為男ためお，智さとし用よう為ため女おんな，體用たいよう合一ごういつ之の觀み也。若わか不知ふち如來にょらい深意しんい，失しつ其祕密ひみつ幟のぼり之の原意げんい，或ある曲解きょっかい言句ごんく，則のり成なり極ごく淫猥いんわい之の左ひだり道どう密教みっきょう。如邪見じゃけん者しゃ，謬云：二水にすい和合わごう，成なり羯邏藍あい。胎藏蓮花れんげ，女おんな也，八はち葉よう向むこう下か。金剛こんごう杵きね，男おとこ也，八はち葉よう向上こうじょう。杵きね與あずか蓮花れんげ交遘，為ため大慾たいよく大だい樂らく。又また云うん：五ご鈷杵，如有情うじょう二に人にん，合體がったい之の狀じょう。父ちち骨こつ為ため因いん，母はは肉にく為ため緣えん，而成菩提心ぼだいしん種子しゅし，赤あか白しろ二に渧為本ほん。凡此邪說じゃせつ，在日ざいにち本則ほんそく立川たちかわ流りゅう為之ためゆき濫觴らんしょう，視し陰陽いんよう穢けがれ褻け之の佛像ぶつぞう，為ため至妙しみょう。
    不空ふくう《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三昧耶經般若波羅蜜多理趣釋》：「修行しゅぎょう者しゃ持じ觀かん自在じざい菩薩ぼさつ心こころ真言しんごん。欲求よっきゅう成就じょうじゅ般若はんにゃ理り趣おもむき。應おう建立こんりゅう曼茶羅ら。中央ちゅうおう畫が觀かん自在じざい菩薩ぼさつ。如本儀ぎ形がた。前ぜん安やす金剛こんごう法ほう。右みぎ安やす金剛こんごう利とし。左ひだり安やす金剛こんごう因いん。後こう安やす金剛こんごう語ご。於四內外隅すみ。各かく安やす四よん內外供養くよう。於東おひがし門もん畫が天女てんにょ形がた。表ひょう貪慾どんよく。南みなみ門もん畫が蛇へび形がた表ひょう嗔。西門にしもん畫が猪いのしし表ひょう癡ち形がた。北門きたもん畫が蓮華れんげ表ひょう涅槃ねはん形がた。得とく入にゅう此輪壇だん。至いたり無上むじょう菩提ぼだい。一切諸惑皆不得染污。或ある時とき自じ住じゅう壇だん中ちゅう作さく本尊ほんぞん瑜伽ゆが。心こころ布ぬの列聖れっせい眾圍遶。以四よん字じ明あきら召請。誦心真言しんごん誦持四よん種しゅ清淨せいじょう般若はんにゃ理り趣おもむき。入いれ一いち一門いちもん遍あまね周しゅう法界ほうかい。周しゅう而復始はじめ。成なり一いち法界ほうかい自他じた平等びょうどう。或ある時とき想おもえ己おのれ身み紇利字じ門もん。成なり八はち葉よう蓮華れんげ。胎中想そう金剛こんごう法ほう。於八はち葉よう上じょう想おもえ八はち佛ほとけ。或ある時とき他た身み想そう吽うん字じ五ご股また金剛こんごう杵きね。中央ちゅうおう把わ處しょ想そう十じゅう六ろく大だい菩薩ぼさつ。以自金剛こんごう與あずか彼かれ蓮華れんげ。二禮和合成為定慧。是ぜ故こ瑜伽ゆが廣こう品しな中ちゅう。密みつ意い說せつ二根交會五塵成大佛事。以此三さん摩ま地ち。奉獻ほうけん一切いっさい如來にょらい。亦また能のう從したがえ妄心所しょ起おこり雜ざつ染しみ速そく滅めつ。疾やまし證本しょうほん性せい清淨せいじょう法門ほうもん。是ぜ故こ觀かん自在じざい菩薩ぼさつ。手持てもち蓮華れんげ。觀かん一切有情身中如來藏性自性清淨光明。一切いっさい惑染所しょ不能ふのう染しみ。由よし觀かん自在じざい菩薩ぼさつ加持かじ。得とく離はなれ垢あか清淨せいじょう。」
  4. ^ 不空ふくう《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三昧耶經般若波羅蜜多理趣釋》：「三昧ざんまい耶者。名めい為本ためもと誓ちかい。亦また名な時じ亦また名な期き契ちぎり。亦また為ため曼茶羅ら之の異名いみょう。」
  5. ^ 不空ふくう《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三昧耶經般若波羅蜜多理趣釋》：「一切いっさい曼茶羅ら者しゃ。於本部ほんぶ四よん種しゅ曼茶羅ら。一大いちだい曼茶羅ら。二に三昧耶曼茶羅。三さん法ほう曼茶羅ら。四羯磨曼茶羅。以此四よん種しゅ曼茶羅ら。攝と瑜伽ゆが一切いっさい曼茶羅ら。」
  6. ^ 不空ふくう《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三昧耶經般若波羅蜜多理趣釋》：「雖一切いっさい法ほう本來ほんらい清淨せいじょう。由ゆかり有ゆう客きゃく塵ちり煩惱ぼんのう習氣。覆くつがえ蔽身心こころ輪わ迴六趣ろくしゅ。由よし獲得かくとく瑜伽ゆが理り趣おもむき四よん種しゅ智さとし印しるし。所謂いわゆる大智たいち印しるし。三昧ざんまい耶智印しるし。法ほう智さとし印しるし。羯磨智さとし印しるし。如前菩薩ぼさつ一いち一いち具ぐ四よん種しゅ印しるし。相應ふさわし方かた得とく離はなれ垢あか清淨せいじょう。」
  7. ^ 《大だい般若はんにゃ經けい·第だい十會般若理趣分》：「爾なんじ時じ世尊せそん復ふく依よ遍照へんじょう如來にょらい之これ相しょう。為ため諸しょ菩薩ぼさつ宣せん說せつ般若はんにゃ波羅蜜はらみつ多おお得え諸しょ如來にょらい祕密ひみつ法ほう性せい及一切法無戲論性大樂金剛不空神呪金剛法性。初はつ中後なかご位い最さい勝かち第だい一甚深理趣無上法門。
    1. 謂いい大だい貪むさぼ等ひとし最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ。
    2. 大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ一切如來大覺最勝成就。
    3. 一切いっさい如來にょらい大覺だいかく最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ降伏ごうぶく一切大魔最勝成就。
    4. 降伏ごうぶく一切いっさい大だい魔ま最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ普ひろし大だい三界さんがい自在じざい最さい勝かち成就じょうじゅ。
    5. 普ひろし大だい三界さんがい自在じざい最さい勝かち成就じょうじゅ，令れい大だい菩薩ぼさつ能のう無む遺のこ餘よ拔有情うじょう界かい、利益りえき安樂あんらく一切いっさい有情うじょう畢竟ひっきょう大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ。
    所以ゆえん者しゃ何なに。乃至ないし生死せいし流轉るてん住處すみか有ゆう勝しょう智者ちしゃ齊ひとし此常能のう以無等とう法ほう。饒にょう益えき有情うじょう不入ふにゅう寂滅じゃくめつ。又また以般若わか波羅蜜はらみつ多た方便ほうべん善ぜん巧たくみ成立せいりつ勝智かつとも。善ぜん辦一切いっさい清淨せいじょう事業じぎょう。能のう令れい諸しょ有ゆう皆みな得とく清淨せいじょう。又また以貪等とう調伏ちょうぶく世間せけん。普遍ふへん恒つね時じ乃至ないし諸しょ有ゆう。皆みな令れい清淨せいじょう自然しぜん調伏ちょうぶく。又また如蓮華はな形がた色しょく光こう淨きよし。不為ふため一切いっさい穢けがれ物ぶつ所しょ染しみ。如是にょぜ貪むさぼ等とう饒にょう益えき世間せけん。住じゅう過か有ゆう過か常つね不能ふのう染しみ。又また大だい貪むさぼ等とう能のう得とく清淨せいじょう大だい樂らく大財おおたから三界さんがい自在じざい。常つね能のう堅固けんご饒にょう益えき有情うじょう。」
    窺基《大だい般若はんにゃ波羅蜜はらみつ多た經けい般若はんにゃ理り趣おもむき分ぶん述じゅつ讚たたえ》：「
    1. 云うん何なん名めい為ため謂いい大だい貪むさぼ等ひとし最さい勝かち成就じょうじゅ。所謂いわゆる菩薩ぼさつ於其因いん中ちゅう翻こぼし其生死し十じゅう惡業あくごう道どう。自じ行くだり出世しゅっせ十じゅう惡業あくごう道どう。……雖諸菩薩ぼさつ密行みっこう十惡業道今舉意業大貪為首。據よりどころ實じつ通行つうこう三業さんぎょう為ため因いん。由よし此菩薩最勝しょう成就じょうじゅ行ぎょう此十因故感前五種樂。勝かち於凡位い所有しょゆう諸しょ樂らく故こ名めい最さい勝かち。又また大だい樂らく者しゃ謂いい五修果離種種相得法苑樂。……
    2. 證あかし得とく五樂法苑樂故。能のう得とく大覺だいかく覺さとし自じ及他若わか理り若わか事こと。菩薩ぼさつ位い得とく一切佛因佛位名得大覺圓滿。……
    3. 由よし覺さとし事理じり自他じた邪よこしま正ただし故ゆえ。能のう永なが斷だん四よん種しゅ大だい魔ま。……
    4. 由よし降くだ四よん魔ま超過ちょうか三界さんがい。得とく尊みこと位い果はて故こ普ひろし大だい三界さんがい。不為ふため生死せいし四魔所壞故名自在。
    5. 略說りゃくせつ自在じざい有ゆう其十じゅう種しゅ。……佛ふつ自在じざい普あまね大だい於三界かい。……能のう無な遺のこ餘よ拔有情うじょう界かい者しゃ即そく所有しょゆう眾生。……無む一眾生非悲智境故無遺餘。……意い樂らく遍滿へんまん十じゅう方ぽう三界さんがい五ご趣おもむき四よん生せい。故こ名めい廣大こうだい心しん也。利益りえき安樂あんらく畢竟ひっきょう大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ者しゃ。利益りえき有ゆう十じゅう利り。……安樂あんらく有ゆう五ご……。又また攝と善名ぜんな利益りえき離はなれ惡名あくめい安樂あんらく。……畢竟ひっきょう大だい樂らく所謂いわゆる涅槃ねはん。《金きむ剛つよし經けい》云うん。我わが皆みな令れい入にゅう無む餘あまり涅槃ねはん。彼かれ通どおり三乘但說涅槃不說餘者。今いま取と菩提ぼだい及涅槃樂。即そく是ぜ有為ゆうい無為むい一切無漏所有功德。令れい諸しょ有情うじょう怡適調ちょう順じゅん無む所しょ違たがえ損そん。無む所しょ逼惱故こ名めい大だい樂らく。即そく第だい一心欲令有情住極勝處故名第一。」
    不空ふくう《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三昧耶經般若波羅蜜多理趣釋》：「
    1. 所謂いわゆる菩薩ぼさつ摩ま訶薩大欲たいよく最さい勝かち成就じょうじゅ故こ。得とく大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ者しゃ。此是欲よく金剛こんごう明あきら妃ひ菩薩ぼさつ三さん摩ま地ち也。
    2. 菩薩ぼさつ摩ま訶薩大だい樂らく最さい勝かち成就じょうじゅ故こ。即そく得とく一切如來大菩提最勝成就者。此是金きむ剛つよし髻たぶさ梨なし吉よし羅ら明あきら妃ひ菩薩ぼさつ三さん摩ま地ち。
    3. 菩薩ぼさつ摩ま訶薩得とく一切いっさい如來にょらい大だい菩提ぼだい最さい勝かち成就じょうじゅ故こ。即そく得とく一切如來摧大力魔最勝成就者。此是大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう三昧ざんまい耶金きむ剛つよし薩埵菩薩ぼさつ三さん摩ま地ち也。
    4. 菩薩ぼさつ摩ま訶薩得とく一切如來摧大力魔最さい勝かち成就じょうじゅ故こ。即そく得とく遍へん三界さんがい自在じざい主ぬし成就じょうじゅ者しゃ。此是愛あい金剛こんごう明あきら妃ひ菩薩ぼさつ三さん摩ま地ち也。
    5. 菩薩ぼさつ摩ま訶薩得とく遍あまね三界さんがい自在じざい主ぬし成就じょうじゅ故こ。即そく得とく淨きよし除じょ無む餘あまり界かい一切いっさい有情うじょう、住じゅう著ちょ沈淪ちんりん以大精進しょうじん常つね處しょ生死せいし救すくえ攝と一切利益安樂最勝究竟皆みな悉成就じょうじゅ者しゃ。此是金きむ剛つよし慢明妃ひ菩薩ぼさつ三さん摩ま地ち。
    此五ご種しゅ三さん摩ま地ち。祕密ひみつ中ちゅう最さい祕密ひみつ。」
  8. ^ 《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三さん麼耶經けい》：「說せつ一切いっさい法ほう清淨せいじょう句く門もん。所謂いわゆる：『1.妙みょう適てき清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，2.欲よく箭や清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，3.觸さわ清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，4.愛あい縛ばく清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，5.一切自在主清淨句是菩薩位，6.見み清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，7.適てき悅えつ清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，8.愛あい清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，9.慢清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，10.莊嚴そうごん清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，11.意い滋しげる澤さわ清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，12.光明こうみょう清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，13.身み樂らく清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，14.色いろ清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，15.聲こえ清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，16.香こう清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い，17.味あじ清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い。
    何なに以故？一切いっさい法ほう自性じしょう清淨せいじょう故こ，般若はんにゃ波羅蜜はらみつ多た清淨せいじょう。金剛こんごう手しゅ！若わか有ゆう聞此清淨せいじょう出生しゅっしょう句く般若はんにゃ理り趣おもむき，乃至ないし菩提ぼだい道場どうじょう，一切蓋障及煩惱障、法ほう障さわ、業ごう障さわ，設しつらえ廣こう積せき集しゅう，必不墮於地獄じごく等とう趣おもむき。設しつらえ作さく重罪じゅうざい，銷滅不ふ難なん。若わか能のう受持うけもち，日日ひび讀誦とくしょう作意さくい思惟しい，即そく於現生せい證しょう一切法平等金剛三摩地，於一切いっさい法ほう皆みな得どく自在じざい，受於無量むりょう適てき悅えつ歡喜かんき，以十じゅう六ろく大だい菩薩ぼさつ生せい，獲得かくとく如來にょらい及執金剛こんごう位い。』」
    不空ふくう《大だい樂らく金剛こんごう不空ふくう真實しんじつ三昧耶經般若波羅蜜多理趣釋》：「
    1. 經けい云うん所謂いわゆる妙みょう適てき清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い者しゃ。妙みょう適者てきしゃ。即そく梵音蘇そ囉多（surata）也。蘇そ囉多者しゃ。如世間あいだ那な羅ら那な哩まいる（nara-nāri）娛樂ごらく。金剛こんごう薩埵亦また是ぜ蘇そ囉多。以無緣むえん大悲だいひ。遍あまね緣えん無盡むじん眾生界かい。願ねがい得どく安樂あんらく利益りえき。心こころ曾無休息きゅうそく自他じた平等びょうどう無む二に故ゆえ。名めい蘇そ囉多耳みみ。由よし修おさむ金きむ剛つよし薩埵瑜伽ゆが三さん摩ま地ち。得とく妙みょう適てき清淨せいじょう句く。是ぜ故こ獲得かくとく普賢菩薩ふげんぼさつ位くらい。
    2. 欲よく箭や清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い者しゃ。由よし修おさむ慾よく金剛こんごう瑜伽ゆが三さん摩ま地ち。得とく慾よく箭や清淨せいじょう句く。是ぜ故こ獲得かくとく慾よく金剛こんごう菩薩ぼさつ位くらい。
    3. 觸さわ清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い者しゃ。由よし修おさむ金剛こんごう髻たぶさ離はなれ吉きち羅ら（kelikila）瑜伽ゆが三さん摩ま地ち。得え觸さわ清淨せいじょう句く。是ぜ故こ獲得かくとく金きむ剛つよし髻たぶさ離はなれ吉きち羅ら菩薩ぼさつ位くらい。
    4. 愛あい縛ばく清淨せいじょう句く是ぜ菩薩ぼさつ位い者しゃ。由よし修おさむ愛あい縛ばく金剛こんごう瑜伽ゆが三さん摩ま地ち。得とく愛あい縛ばく清淨せいじょう句く。是ぜ故こ獲得かくとく愛あい金剛こんごう菩薩ぼさつ位くらい。
    5. 一切自在主清淨句是菩薩位者。由よし修おさむ金剛こんごう傲瑜伽ゆが三さん摩ま地ち。得とく一切いっさい自在じざい主ぬし清淨せいじょう句く。是ぜ故こ獲得かくとく金きむ剛つよし傲菩薩ぼさつ位くらい。……」
  9. ^ 不空ふくう《般若はんにゃ波羅蜜はらみつ多た理り趣おもむき經けい大だい樂らく不ふ空そら三昧真實金剛薩埵菩薩等一十七聖大曼茶羅義述》：「何者なにもの為ため一いち十じゅう七なな聖ひじり。
    • 其一所謂大樂不空三昧真實金剛菩薩。蓋ぶた表ひょう諸佛しょぶつ普ふ賢けん之の身み。周しゅう遍へん器き世間せけん及有情うじょう世間せけん。以其無邊むへん自在じざい理り常體じょうたい寂さび不ふ妄不壞ふえ。故こ有ゆう是ぜ名めい也。左ひだり持じ金剛こんごう鈴すず是ぜ適てき悅えつ義ぎ。置おけ腰こし之の左ひだり表ひょう大我だいが焉。右みぎ持じ五股金剛杵是五智義。轉てん拳けん向こう外そと示しめせ眾生也。於曼茶ちゃ羅ら據よりどころ其中位い。而總其眾相しょう。除じょ是ぜ而有一いち十じゅう六ろく位い焉。蓋ぶた正覺しょうがく之の徑路けいろ。
    • 其二そのじ所謂いわゆる意い生せい金剛こんごう菩薩ぼさつ。以大悲欲箭や。害がい二に乘じょう心しん。所以ゆえん手持てもち是ぜ箭や。而現其欲離はなれ俱幻平等びょうどう智さとし身み。
    • 其三所謂髻利吉羅金剛菩薩。於中國こく之の言げん名めい觸さわ。以不捨眾生せい必令解脫げだつ故こ。欲よく明あきら觸さわ性せい即そく菩提ぼだい故こ。所以ゆえん住じゅう抱だき持じ相しょう。而現其觸淨きよし俱幻平等びょうどう智さとし身み。
    • 其四所謂いわゆる悲愍金剛こんごう菩薩ぼさつ。以悲愍故。以愛念ねん繩なわ。普ふ縛ばく眾生未み至いたり菩提ぼだい。終おわり不ふ放ひ捨。亦また如摩竭大魚ぎょ吞啗所しょ遇ぐう。一入口已更無免者。所以ゆえん持じ此摩竭魚幢。而現其愛縛ばく捨離俱幻平等びょうどう智さとし身み。
    • 其五所謂いわゆる金剛こんごう慢菩薩ぼさつ。以無過か上智じょうち。令れい一切眾生悉證毘盧遮那如來體。於世出世間しゅっせけん皆みな得どく自在じざい。所以ゆえん住じゅう傲誕威儀いぎ。而現其我無我むが俱幻平等びょうどう智さとし身み。……」
  10. ^ 不空ふくう《金きむ剛つよし頂いただき瑜伽ゆが金剛こんごう薩埵五祕密修行念誦儀軌》：「金剛こんごう計けい里さと計けい羅ら抱だき金剛こんごう薩埵者しゃ。表おもて淨きよし第だい七識妄執第八識。為ため我わが癡ち我見がけん我慢がまん我わが愛あい。成なり平等びょうどう性せい智さとし。」
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