鄧芝

鄧芝（178年ねん—251年ねん），字じ伯はく苗なえ，義ぎ陽ひ新野しんの人ひと，三さん國こく時期じき蜀しょく漢かん重臣じゅうしん。

生平おいだいら

東ひがし漢かん司つかさ徒と鄧禹之これ後ご，東ひがし漢かん末まつ年ねん入いれ蜀しょく定じょう居い，未み有人ゆうじん知名ちめい、禮れい待まち。當とう时益えき州しゅう從事じゅうじ張ちょう裕ひろし善ぜん於看相しょう，鄧芝前ぜん往跟从他，張ちょう裕ひろし對たい鄧芝說せつ：「君きみ年ねん過か七なな十じゅう，位い至いたり大將軍だいしょうぐん，封ふう侯こう。（你年過か七なな十じゅう歲さい後ご，會かい位い至いたり大將軍だいしょうぐん、封ふう侯こう。）」鄧芝知道ともみち巴ともえ西にし太守たいしゅ龐羲好こう結ゆい交士人じん，便びん前まえ往依附ふ他た。後こう劉りゅう備入主ぬし益えき州しゅう，鄧芝擔任たんにん郫城府ふ邸てい阁督。一いち日にち，劉りゅう備經過けいか郫城，和かず鄧芝說話せつわ後ご，感かんじ到いた十じゅう分ふん驚おどろき奇き，擢升他た為ため郫令，升しょう迁為廣こう漢かん太守たいしゅ。任官にんかん期間きかん清廉せいれん、嚴いむ謹，有ゆう治ち绩，後ご升ます为尚なお书。

和合わごう二に國こく

223年ねん，劉りゅう備於永安えいあん病やまい逝。原はら先さき，孙权為ため修補しゅうほ夷えびす陵りょう之の戰たたかえ造成ぞうせい的てき裂きれ縫ぬえ，曾遣使し请和，劉りゅう備亦派は宋そう玮、费祎等ひとし到いた吳くれ回かい應おう。但ただし在ざい劉りゅう備逝世よ後ご，丞相じょうしょう诸葛亮あきら憂慮ゆうりょ孫まご权知道どう這消息いき後ご有ゆう所しょ變へん异，但ただし又また未知みち孫まご权的情況じょうきょう，正せい在ざい煩惱ぼんのう。鄧芝面めん见诸葛かずら亮あきら說せつ：「今こん主上しゅじょう幼弱ようじゃく，初はつ在位ざいい，宜むべ遣や大使たいし重じゅう申さる吴好。（現今げんこん主上しゅじょう（劉りゅう禪ぜん）年ねん幼よう力りょく弱じゃく，在位ざいい不ふ久ひさ，適宜てきぎ派遣はけん使臣ししん重じゅう修おさむ與あずか東ひがし吴結好このみ。）」諸しょ葛かずら亮あきら答こたえ他た說せつ：「吾われ思おもえ之の久ひさ矣，未み得とく其人耳みみ，今日きょう始はじめ得とく之の。（我わが想そう了りょう很久，但ただし未み有人ゆうじん可用かよう，現在げんざい我わが找到了りょう。）」鄧芝问是谁人，諸しょ葛かずら亮あきら說せつ：「即そく使し君くん也。（就是使し君くん你了。）」便びん派は鄧芝到いた孫まご权處修好しゅうこう，並なみ令れい他た在ざい對話たいわ中ちゅう請回被ひ擄走的てき蜀しょく臣しん張ちょう裔。

鄧芝到來とうらい，孫まご权果然しか感かんじ到いた疑惑ぎわく，不ふ立だて即そく接見せっけん鄧芝，鄧芝便びん自己じこ上表じょうひょう求もとめ见孫权道：「臣しん今来こんらい亦また欲よく为吴，非ひ但ただし为蜀也。（臣しん今次こんじ来らい亦また是ぜ为吴，不ふ是ぜ只ただ為ため蜀しょく的てき。）」孫まご权遂接せっ见他，對たい鄧芝說せつ：「孤こ诚原与あずか蜀しょく和わ亲，然しか恐こわ蜀しょく主ぬし幼弱ようじゃく，国くに小しょう势偪，为魏所しょ乘じょう，不ふ自じ保全ほぜん，以此犹豫耳みみ。（我わが原本げんぽん诚心想おもえ與あずか蜀しょく和わ亲，但ただし恐おそれ怕蜀主ぬし年ねん幼よう力りょく弱じゃく，国くに小しょう而大势困頓とみ，为曹魏乘の虛むなし進攻しんこう，不能ふのう保全ほぜん自己じこ，所以ゆえん我が感かん到いた十分じゅうぶん猶なお疑うたぐ了りょう。）」鄧芝答こたえ他た：「吴、蜀しょく二に国こく四よん州しゅう之の地ち，大だい王命おうめい世よ之の英えい，诸葛亮あきら亦また一いち时之杰也。蜀しょく有ゆう重じゅう险之固かた，吴有三江みえ之の阻，合ごう此二に长，共きょう为脣齿，进可并兼天下でんか，退すさ可か鼎かなえ足あし而立じりつ，此理之の自然しぜん也。大王だいおう今こん若わか委い质於魏ぎ，魏ぎ必上望もち大王だいおう之の入朝にゅうちょう，下した求もとめ太子たいし之の内侍ないし，若わか不ふ从命，则奉辞やめ伐き叛，蜀しょく必顺流りゅう见可而进，如此，江南こうなん之これ地ち非ひ复大王おう之の有ゆう也。（吴、蜀しょく二国結合擁有四州的地方，大王だいおう（孫まご權けん）你是有名ゆうめい於世的てき英傑えいけつ，诸葛亮あきら亦また是ぜ當代とうだい特出とくしゅつ的てき人じん。蜀しょく有ゆう重じゅう险可固守こしゅ，吴有三江みえ可か阻隔そかく，結合けつごう這兩個りゃんこ长處，一起成为脣齿，进攻可か併力奪取だっしゅ天下でんか，退すさ可か以鼎足あし而立じりつ，此是自然しぜん的てき常つね理り。大王だいおう現在げんざい若わか想そう委い身み向むかい魏たかし，魏ぎ必定ひつじょう要よう大王だいおう你入朝あさ朝拜ちょうはい，下した求もとめ太子たいし到いた京きょう為ため內侍，若わか不ふ遵从命令めいれい，则可有名ゆうめい目め討伐とうばつ叛亂はんらん，蜀しょく必定ひつじょう见有利ゆうり而顺流りゅう进發，如此，江南こうなん之これ地ち不ふ再さい是ぜ大王だいおう所有しょゆう了りょう。）」孫まご权沉靜思せいし索さく甚久說せつ：「君きみ言げん是也これや。（你所言げん甚是啊。）」便びん和かず魏たかし斷だん绝關係かんけい，与あずか蜀しょく连和，派は张温前ぜん往蜀國こく訪問ほうもん。

後こう蜀しょく再さい次つぎ派は鄧芝到いた東ひがし吳くれ，孫まご权對鄧芝說せつ：「若わか天下てんか太平たいへい，二に主おも分ぶん治ち，不ふ亦また乐乎！（若わか到いた天下てんか太平たいへい的てき時候じこう，二に個こ君主くんしゅ分別ふんべつ統治とうち，不ふ是ぜ很快樂かいらく嗎。）」鄧芝卻對他た說せつ：「夫おっと天てん无二に日にち，土ど无二王おう，如并魏ぎ之の后きさき，大王だいおう未み深ふか识天命いのち者しゃ也，君きみ各かく茂しげる其德，臣しん各かく尽つき其忠，将はた提ひさげ枹なら鼓こ，则战争そう方かた始はじめ耳みみ。（天てん無む二に日にち，土ど無む二王におう，如果攻おさむ併魏之これ後ご，大王だいおう（孫まご權けん）未み能のう深深ふかぶか识識天命てんめい呢，君きみ各かく建立こんりゅう其功德くどく，臣しん亦また各かく尽つき其忠誠ちゅうせい，将はた提ひさげ鼓こ槌づち和わ鼓こ，则战争そう便びん會かい開始かいし了りょう。）」孫まご权大笑わらい說せつ：「君きみ之の诚款，乃当尔邪！（你真實しんじつ無む妄的態度たいど，真ま是ぜ直じき率りつ了りょう！）」孫まご权書信しょしん給きゅう諸しょ葛かずら亮あきら說せつ：「丁ちょう厷掞张，陰かげ化か不尽ふじん；和合わごう二に国こく，唯ただ有ゆう邓芝。（丁ちょう厷言辭げんじ鋪しき張ちょう浮豔，陰かげ化か不能ふのう完かん尽つき；能のう和合わごう二に国こく，只ただ有ゆう邓芝。）」陳ちん壽ひさし稱たたえ當時とうじ鄧芝在ざい東ひがし，馬うま忠ただし在ざい南みなみ，平たいら（王おう平たいら）在ざい北境きたざかい，各かく有名ゆうめい跡あと。

堅けん貞さだ簡亮

228年ねん春はる天てん，諸しょ葛かずら亮あきら準備じゅんび北きた伐き，進駐しんちゅう汉中，任にん鄧芝为中监军、扬武将ぶしょう军，與あずか趙ちょう雲くも作さく疑うたぐ兵へい由ゆかり箕み谷たに擺出要よう由ゆかり斜はす谷だに道北みちきた攻おさむ郿城的てき形勢けいせい。234年ねん，諸しょ葛かずら亮あきら病びょう逝，邓芝升ます迁為前ぜん军师、前まえ将はた军，领兖州刺史しし，封ふう阳武亭てい侯こう，不ふ久ひさ再さい被ひ任にん為ため督とく領りょう江え州しゅう。孫まご权曾多た次つぎ和わ鄧芝聯絡れんらく，贈おく賜たまもの豐ゆたか厚あつ。243年ねん，迁为车骑将はた军，后きさき再さい授假节。249年ねん，涪陵民みん夷えびす徐じょ巨きょ等とう杀死都と尉じょう造反ぞうはん，鄧芝率りつ军前往征讨，將はた其領袖りょうしゅう枭首，百姓ひゃくしょう安居あんきょ。

而據《华阳国こく志こころざし》中ちゅう記載きさい，鄧芝在ざい征せい涪陵時じ，见到缘山有ゆう許多きょた黑くろ猿さる，鄧芝又また好このみ弓ゆみ弩いしゆみ，便びん親おや手しゅ射しゃ猿ざる，一いち箭や便びん中ちゅう。猿さる拔出ぬけで箭や矢や，捲めく樹皮じゅひ、樹き叶かのう塞ふさが住じゅう创傷。鄧芝說せつ：「嘻，吾われ违物之の性せい，其将死し矣！（唉，我わが违背物種ものだね的てき天性てんせい，我わが将しょう死し了りょう！）」又また有ゆう一說いっせつ，鄧芝见到一隻猿抱著子猿在树上，用よう弩いしゆみ射い他た，射しゃ中ちゅう母はは猿ざる，子こ猿ざる為ため母はは猿ざる拔箭，捲めく樹皮じゅひ、樹き叶かのう塞ふさが住じゅう创傷。鄧芝感かん到いた叹息，將はた弩いしゆみ投入とうにゅう水中すいちゅう，自じ知ち死期しき將はた近ちか。251年ねん逝世，葬そう於益えき州しゅう德陽とくよう縣けん，今こん有ゆう一いち墓はか位い於四川しせん廣こう漢かん市し向陽こうよう鎮。

特徵とくちょう

鄧芝性格せいかく正直しょうじき、简單，不ふ會かい修おさむ饰情緒じょうちょ，所以ゆえん沒ぼつ有ゆう士人しじん和わ他た結ゆい交；而且對たい當時とうじ的てき人じん無む甚敬重けいちょう，只ただ曾器重おも姜きょう维。《三國志さんごくし‧宗むね預あずか傳つて》更さら明言めいげん鄧芝為ため人じん驕傲きょうごう，費ひ褘等とう人ひと皆みな避免與あずか他た衝突しょうとつ，唯ただ獨どく宗むね預あずか不ふ讓ゆずる他た；宗むね預あずか於延熙十じゅう年ねん（247年ねん）任にん屯たむろ騎き校こう尉じょう時じ，鄧芝責せめ難なん宗むね預あずか已やめ經けい六ろく十じゅう歲さい還かえ受兵，宗むね預あずか則のり說せつ：「卿きょう七なな十じゅう不ふ還かえ兵へい，我わが六ろく十じゅう何なん為ため不ふ受邪？（你七なな十じゅう歲さい還かえ領りょう兵へい，我わが才ざい六ろく十じゅう歲さい，怎麼不可ふか以接受せつじゅ兵權へいけん？）」

其为将はた军二に十じゅう多年たねん，赏罚明断めいだん，體たい恤士卒そつ。身上しんじょう的てき衣食いしょく從したがえ官かん府ふ资取，不治ふち私有しゆう財ざい产，妻子さいし甚至有ゆう饥寒的てき日子にっし，死時しにどき家か中也ちゅうや沒ぼつ有ゆう多た馀财物ぶつ。

家庭かてい

母はは

• 鄭てい天たかし生せい，鄧芝之の母はは，《真ま誥》卷まき十じゅう八はち<握にぎ真ま輔第二に>及《钦定古今ここん图书集成しゅうせい》<博物はくぶつ汇编·神しん异典>第だい二に百ひゃく二に十じゅう一いち卷かん有ゆう記載きさい其人。

子こ

• 鄧良，鄧芝之子ゆきこ。承うけたまわ袭爵位い，景けい耀年中ねんじゅう为尚书左选郎，晋すすむ朝あさ時どき擔任たんにん广汉太守たいしゅ。

評價ひょうか

《三國志さんごくし》評ひょう曰：「邓芝坚贞简亮，临官忘家，张翼亢姜维之锐，宗そう预御孙权之の严，咸有可か称しょう。杨戏商略しょうりゃく，意い在ざい不ふ群ぐん，然しか智さとし度ど有ゆう短たん，殆罹世よ难云。」、「鄧芝在ざい東ひがし，馬うま忠ただし在ざい南みなみ，平ひらた在ざい北境きたざかい，咸著名跡みょうせき。」

孫まご權けん：「君きみ之の诚款，乃当尔邪！」

孫まご权書信しょしん給きゅう諸しょ葛かずら亮あきら說せつ：「丁ちょう厷掞张，阴化不尽ふじん；和合わごう二に国こく，唯ただ有ゆう邓芝。」

民間みんかん藝術げいじゅつ

三さん國こく演義えんぎ

小說しょうせつ《三さん國こく演義えんぎ》將はた鄧芝說せつ孫まご權けん描寫びょうしゃ得とく較激烈げきれつ，如孫權けん準備じゅんび油ゆ烹威嚇いかく鄧芝，鄧芝想そう衝進油ゆ烹嚇孫まご權けん等とう，都みやこ是ただし小說しょうせつ創作そうさく情じょう節ぶし。

影かげ視し作品さくひん

• 《三さん國こく演義えんぎ》由ゆかり姬ひめ崇たかし恭きょう、李り志こころざし毅あつし飾かざり演えんじ。
• 《三國之見龍卸甲》由ゆかり安志あんじ傑すぐる飾かざり演えんじ。

參考さんこう資料しりょう

• 《三國志さんごくし》 陳ちん壽ひさし著しる‧裴松之の注ちゅう
• 《華陽かよう國こく志こころざし》

延伸えんしん阅读

[编]

《三國志さんごくし·卷まき45》，出自しゅつじ陳ちん壽ひさし《三國志さんごくし》

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官かん衔
前任ぜんにん： 李り福ぶく	蜀しょく汉江こう州都しゅうと督とく 235年ねん？-251年ねん	繼つぎ任にん： 末すえ任にん 其后防ぼう守重もりしげ心こころ转向永安えいあん
前任ぜんにん： 不明ふめい 上うえ一いち位い可か考こう者しゃ吴懿	蜀しょく汉车骑将はた军 243年ねん—251年ねん	繼つぎ任にん： 不明ふめい 下した一いち位い可か考こう者しゃ夏なつ侯こう霸