九鬼くき嘉隆よしたか

九鬼くき嘉隆よしたか

日にち語ご寫うつし法ほう
日にち語ご原文げんぶん	九鬼くき 嘉隆よしたか
假名かめい	くき よしたか
平文へいぶん式しき罗马字じ	Kuki Yoshitaka

九鬼くき嘉隆よしたか（1542年ねん—1600年ねん11月17日にち）是これ日本にっぽん戰國せんごく時代じだい至いたり安土あづち桃山ももやま時代じだい的てき武將ぶしょう和わ大名だいみょう。率りつ領りょう九鬼くき水軍すいぐん。九鬼くき氏し第だい8代だい當主とうしゅ。

出身しゅっしん是ぜ志摩しま國人くにびと眾的一員いちいん，活躍かつやく於織田おだ信長のぶなが和わ豐臣とよとみ秀吉ひでよし下した的てき水軍すいぐん，獲得かくとく3萬まん5千せん石せき。因よし此經歴れき和わ威勢いせい而被江戶えど時代じだい的てき軍記ぐんき物ぶつ稱たたえ為ため海賊かいぞく大名だいみょう。後來こうらい在ざい關原せきはら之これ戰せん中ちゅう屬ぞく於西軍ぐん，戰敗せんぱい後ご在ざい答志島とうしじま自殺じさつ。

生平おいだいら

前期ぜんき

天文てんもん11年ねん（1542年ねん）在ざい志摩しま國こく英えい虞おそれ郡ぐん九鬼くき泰隆やすたか的てき波切なきり城じょう（三重みえ縣けん志摩しま市し大王だいおう町まち波切なきり）出生しゅっしょう，家中いえじゅう三さん男なん。父親ちちおや是ぜ九鬼くき定じょう隆たかし（泰隆やすたか嫡男ちゃくなん）。母親ははおや是ぜ英えい虞おそれ郡ぐん甲賀こうが（志摩しま市し阿兒あご町まち甲賀こうが）出身しゅっしん。九鬼くき泰隆やすたか領有りょうゆう兩りょう座ざ城じょう，嘉隆よしたか的てき長兄ちょうけい九鬼くき淨きよし隆たかし在ざい答志とうし郡ぐん的てき田た城じょう（鳥羽とっぱ市し）出生しゅっしょう。

九鬼くき氏し的てき出身しゅっしん不ふ詳しょう，但ただし是ぜ在ざい家傳かでん書中しょちゅう是ぜ藤原ふじわら北きた家か的てき子孫しそん，由ゆかり紀州きしゅう九鬼くき浦うら（現今げんこん尾鷲おわせ市し九鬼くき町まち）送おく到いた志摩しま波切なきり的てき川面かわづら氏し的てき養子ようし隆りゅう良りょう因いん為ため立りつ下か武勲ぶくん，被ひ當地とうち的てき五奉行推舉而成為地頭じとう。但ただし是ぜ隆良たかよし沒ぼつ有ゆう兒じ子こ，於是收おさむ英えい虞おそれ郡ぐん和具わぐ（志摩しま町まち和具わぐ）青山あおやま豐前ぶぜん的てき次男じなん為ため養子ようし。嘉隆よしたか與あずか隆良たかよし沒ぼつ有ゆう血緣けつえん關係かんけい，而是在ざい6代だい後ご成なり為ため當主とうしゅ。

天文てんもん20年ねん（1551年ねん）父親ちちおや死去しきょ，家督かとく由よし長兄ちょうけい淨きよし隆たかし繼承けいしょう。永えい祿ろく3年ねん（1560年ねん），志摩しま的てき地頭じとう中ちゅう，有ゆう12人受ひとうけ伊勢いせ國司こくし北畠きたばたけ具ぐ教きょう的てき援助えんじょ而進攻しんこう田た城じょう。嘉隆よしたか幫助田た城じょう城主じょうしゅ‧長兄ちょうけい九鬼くき淨きよし隆たかし，但ただし是ぜ淨きよし隆たかし在ざい戰せん鬥中死亡しぼう，嘉隆よしたか於是協きょう助じょ淨きよし隆りゅう之子ゆきこ九鬼くき澄きよし隆たかし，但ただし是ぜ失しつ去さ城主じょうしゅ的てき九鬼一方沒有戰意而惨敗。於是嘉隆よしたか等とう殘黨ざんとう向むこう朝熊あさま山さん逃亡とうぼう。後來こうらい在ざい瀧川たきがわ一益かずます的てき介かい紹下，仕つかまつ於桶おけ狹間はざま之の戰たたかえ後こう的てき織田おだ信長のぶなが。

織田おだ家臣かしん時期じき

永えい祿ろく12年ねん（1569年ねん），信長のぶなが進攻しんこう北畠きたばたけ具ぐ教きょう的てき時候じこう，嘉隆よしたか率りつ領水りょうすい軍ぐん攻おさむ陷おちい北畠きたばたけ的てき支ささえ城じょう大淀おおよど城しろ等ひとし戰せん鬥中活躍かつやく，因いん此被迎むかえ為ため正式せいしき的てき織田おだ家か家臣かしん團だん的てき一員いちいん。雖然此戰中ちゅう織田おだ勢ぜい為ため優勢ゆうせい的てき一方いっぽう，但ただし是ぜ信長のぶなが派は次男じなん織田おだ信雄のぶお成なり為ため北畠きたばたけ家か的てき養子ようし，雙方そうほう和解わかい。

後來こうらい志摩しま的てき地頭じとう為ため九鬼くき嘉隆よしたか平定へいてい，獲え織田おだ信長のぶなが承認しょうにん領有りょうゆう志摩しま國こく（志摩しま平定へいてい），於是嘉隆よしたか打算ださん取得しゅとく九鬼くき氏し家督かとく之の位くらい（但ただし是ぜ有ゆう一いち説法せっぽう是ぜ，嘉隆よしたか在ざい信長のぶなが死後しご的てき天正てんしょう11年ねん（1583年ねん）中ちゅう殺ころせ死し外がい甥おい澄きよし隆たかし並なみ奪取だっしゅ家督かとく之の位くらい）。

天正てんしょう2年ねん（1574年ねん），在ざい信長のぶなが鎮壓ちんあつ伊勢いせ長島ながしま的てき一向いっこう一揆いっき之これ際さい，從したがえ海上かいじょう射擊しゃげき來らい援護えんご織田おだ軍ぐん，於攻略こうりゃく敵陣てきじん時じ相當そうとう活躍かつやく。

天正てんしょう4年ねん（1576年ねん），面めん對たい石山いしやま本願寺ほんがんじ方かた的てき毛利もうり水軍すいぐん600隻せき，以和泉いずみ眾為主ぬし的てき織田おだ水軍すいぐん出動しゅつどう300隻せき船せん在ざい攝津せっつ木津川きづがわ的まと戰せん鬥中，多數たすう船せん隻せき被ひ燒やき毀而大敗たいはい（第だい一いち次じ木津川きづがわ口之くちの戰せん）。被ひ這次敗戰はいせん激怒げきど的てき信長のぶなが命令めいれい九鬼嘉隆製造不會被燃燒的船。此時嘉隆よしたか回答かいとう要よう建造けんぞう船せん身み被ひ鐵てつ包つつみ著ちょ的てき鐵てつ甲かぶと船せん。鐵てつ甲かぶと船せん的てき建造けんぞう需要じゅよう莫大ばくだい的てき資金しきん，但ただし是ぜ在ざい信長のぶなが支持しじ下か，以有限げん的てき資源しげん在ざい伊勢いせ浦うら建造けんぞう了りょう被ひ稱しょう為ため鐵てつ甲かぶと船せん的てき大船おおぶね。

天正てんしょう6年ねん（1578年ねん），嘉隆よしたか率りつ領りょう着ぎ6隻せき鐵てつ甲かぶと船せん與あずか瀧川たきがわ一益かずます的てき大船おおぶね，輕易けいい克服こくふく石山いしやま本願寺ほんがんじ的てき抵抗ていこう而進入しんにゅう堺さかい港みなと，顯示けんじ了りょう鐵てつ甲かぶと船せん的てき威力いりょく。對たい此石山いしやま本願寺ほんがんじ再度さいど向むかい毛利もうり氏し請求せいきゅう援軍えんぐん，在ざい木津川きづがわ展開てんかい海戰かいせん（第だい二に次じ木津川きづがわ口之くちの戰せん）。應おう信長のぶなが要求ようきゅう所しょ建造けんぞう，不ふ會かい被ひ燃燒ねんしょう的てき鐵てつ甲かぶと船せん，展てん露出ろしゅつ極ごく強大きょうだい的てき威力いりょく，嘉隆よしたか成功せいこう擊破げきは毛利もうり水軍すいぐん600隻せき船せん。因よし為ため這次戰功せんこう，嘉隆よしたか被ひ信長のぶなが加增かぞう志摩しま、攝津せっつ野田のだ・福島ふくしま等とう7千せん石せき領地りょうち，成なり為ため領有りょうゆう合計ごうけい3萬まん5千せん石せき的てき大名だいみょう。還かえ有ゆう，這次海戰かいせん對たい本願寺ほんがんじ被ひ孤立こりつ以及織田おだ軍ぐん的てき優勢ゆうせい有ゆう決定けってい性せい的てき影響えいきょう力りょく。以後いご嘉隆よしたか都と駐留ちゅうりゅう在ざい堺さかい，本能寺ほんのうじ之の變へん之これ際さい亦また身み處しょ在ざい堺さかい（『宮部みやべ文書ぶんしょ』）。

豐臣とよとみ家臣かしん時期じき

天正てんしょう10年ねん（1582年ねん）6月がつ，信長のぶなが在ざい本能寺ほんのうじ之の變へん中ちゅう死去しきょ，於是嘉隆よしたか轉うたて仕つかまつ於羽柴はしば秀吉ひでよし，與信よしん長ちょう時期じき的てき水軍すいぐん頭領とうりょう一いち起おこり被ひ重用じゅうよう。於天正せい15年ねん（1587年ねん）的てき九州きゅうしゅう征伐せいばつ、天正てんしょう18年ねん（1590年ねん）的てき小田原おだわら征伐せいばつ等ひとし戰せん鬥中亦また有ゆう参さん陣じん。

在天ざいてん正せい13年ねん（1585年ねん）任にん從したがえ五ご位い下か大隅おおすみ守まもる。同時どうじ決定けってい以答志とうし郡ぐん鳥羽とば（鳥羽とっぱ市し鳥羽とば）之これ地ち為ため本據地ほんきょち，開始かいし着手ちゃくしゅ建築けんちく鳥羽とば城しろ。

由よし天正てんしょう20年ねん（1592年ねん）開始かいし的てき文ぶん祿ろく慶長けいちょう之の役やく中なか，因いん為ため在ざい5月がつ至いたり6月がつ被かむ李り舜臣しゅんしん率りつ領りょう的てき朝鮮ちょうせん水軍すいぐん攻擊こうげき，在ざい釜山ぷさん西方せいほう展開てんかい的てき水陸すいりく諸しょ部隊ぶたい受到的てき損害そんがい增加ぞうか，在ざい7月がつ，嘉隆よしたか、脇坂わきさか安治やすじ、加藤かとう嘉明よしあき3個こ大名だいみょう被ひ編成へんせい水軍すいぐん並なみ與あずか其對抗たいこう。但ただし是ぜ脇坂わきさか安治やすじ突然とつぜん進攻しんこう，在ざい閑山島とう海戰かいせん中ちゅう敗北はいぼく，而且為ため了りょう追擊ついげき而出動的どうてき嘉隆よしたか和かず加藤かとう嘉明よしあき亦また在ざい安骨あんこつ浦うら受到李り舜臣しゅんしん攻擊こうげき而撤退てったい。此時嘉隆よしたか乘じょう坐すわ「日本にっぽん丸まる」，在ざい帆柱ほばしら被ひ折おり斷だん等とう損害そんがい並なみ受到猛烈もうれつ攻擊こうげき下か，在ざい夜間やかん成功せいこう突圍。因よし為ため這些敗戰はいせん，秀吉ひでよし下か令れい轉換てんかん戰術せんじゅつ：出擊しゅつげき時じ避免海戰かいせん，陸海りくかい軍ぐん共同きょうどう在ざい沿岸えんがん防備ぼうび。結果けっか包含ほうがん九鬼的日本水軍數度擊退朝鮮水軍的攻擊（釜がま山浦やまうら海戰かいせん、熊川くまかわ海戰かいせん、第だい二に次じ唐とう項こう浦うら海戰かいせん、場ば門もん浦うら·永えい登のぼる浦うら海戰かいせん），令れい朝鮮ちょうせん水軍すいぐん的てき積極せっきょく活動かつどう激減げきげん。

嘉隆よしたか在ざい慶長けいちょう之これ役やく中ちゅう沒ぼつ有ゆう出陣しゅつじん，在ざい慶長けいちょう2年ねん（1597年ねん）把わ家督かとく之の位くらい讓ゆずる予よ兒じ子こ九鬼くき守まもる隆たかし後こう隱居いんきょ。

後期こうき

慶長けいちょう5年ねん（1600年ねん），在ざい關原せきはら之これ戰せん中ちゅう加入かにゅう西にし軍ぐん，守まもり隆たかし則のり加入かにゅう東ひがし軍ぐん。這是嘉隆よしたか為ため了りょう存續そんぞく九鬼くき家か的てき戰略せんりゃく，不ふ論ろん哪邊戰敗せんぱい都と能のう保ほ著ちょ家名かめい。嘉隆よしたか在ざい守まもり隆たかし跟隨德川とくがわ家康いえやす前ぜん往會津あいづ征伐せいばつ其間，與あずか堀内ほりうち氏し善ぜん等とう人ひと奪取だっしゅ守備しゅび薄弱はくじゃく的てき鳥羽とば城しろ，但ただし是ぜ西にし軍ぐん在ざい9月がつ15日にち的てき決戰けっせん中ちゅう壞滅かいめつ，於是放棄ほうき鳥羽とっぱ城じょう而逃亡とうぼう到いた答志島とうしじま。

守まもり隆たかし與あずか德川とくがわ家康いえやす會かい面めん並なみ請求せいきゅう家康いえやす饒にょう過か父親ちちおや一命いちめい，家康いえやす考慮こうりょ守もり隆たかし的てき功績こうせき後ご答こたえ應おう，但ただし是ぜ在ざい守まもり隆たかし的てき急使きゅうし把わ這個消息しょうそく傳でん到いた嘉隆よしたか前まえ，擔心九鬼家會被清除的家臣豐田とよだ五郎右衛門ごろうえもん獨斷どくだん地ち催促さいそく嘉隆よしたか切腹せっぷく，接受せつじゅ提議ていぎ的てき嘉隆よしたか在ざい10月がつ12日にち於和具わぐ的てき洞ほら仙せん庵あん中ちゅう自殺じさつ。享年きょうねん59歲さい。

在ざい嘉隆よしたか的てき首級しゅきゅう被ひ送おく到いた家康いえやす所在しょざい的てき伏見ふしみ城じょう，途中とちゅう伊勢いせ明星みょうじょう在ざい守まもり隆たかし的てき急使きゅうし口中くちじゅう被ひ確認かくにん。守まもり隆たかし被ひ激怒げきど並なみ把わ豐田とよだ斬首ざんしゅ。因よし為ため首級しゅきゅう已やめ被ひ運うん往伏見城けんじょう，守まもり隆たかし把わ嘉隆よしたか的てき屍體したい葬そう在ざい洞ほら仙せん庵あん附近ふきん並なみ建立こんりゅう胴どう塚づか。首級しゅきゅう被ひ檢けん驗けん後ご被ひ送おく返答へんとう志島しじま，被葬ひそう在ざい築上ちくじょう山頂さんちょう並なみ建立こんりゅう首くび塚づか。現存げんそん的てき胴どう塚づか不ふ是ぜ由よし守もり隆たかし所しょ建けん，而是在ざい寛文ひろふみ9年ねん（1669年ねん）由ゆかり孫まご兒じ九鬼くき隆たかし季き再建さいけん的てき。子孫しそん有ゆう九鬼くき隆一りゅういち、九鬼くき隆義たかよし、九鬼くき周造しゅうぞう等ひとし。

逸事いつじ

• 茶道さどう造詣ぞうけい很深，曾數次じ參加さんか津田つだ宗及そうきゅう的てき茶會ちゃかい，亦また曾經幾いく次じ邀請宗及そうきゅう參加さんか茶會ちゃかい，有ゆう數寄者すきしゃ的てき一いち面めん（宗そう及記）。
• 日本にっぽん職しょく棒ぼう福岡ふくおか軟銀鷹たか的てき捕手ほしゅ九鬼くき隆平りゅうへい據よりどころ傳でん為ため其後裔こうえい。

登場とうじょう作品さくひん

小說しょうせつ

• 九鬼くき水軍すいぐん物語ものがたり 晚霞ばんか之の海うみ（六法ろっぽう出版しゅっぱん社しゃ、岸きし宏子ひろこ著ちょ）
• 戰せん鬼おに們的海うみ 織田おだ水軍すいぐん之の將はた・九鬼くき嘉隆よしたか（文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、白石しらいし一郎いちろう著ちょ）
• 海うみ之の武士ぶし（文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、白石しらいし一郎いちろう著ちょ）
• 九鬼くき嘉隆よしたか 仕つかまつ於信長ちょう・秀吉ひでよし的てき水軍すいぐん大將たいしょう（PHP研究所けんきゅうじょ、志津しつ三郎さぶろう著ちょ）
• 霸王之の海うみ 海うみ將はた九鬼くき嘉隆よしたか（角川書店かどかわしょてん、二宮にのみや隆雄たかお著ちょ）
• 九鬼くき嘉隆よしたか（學研がっけん、星ほし亮一りょういち著ちょ）
• 九鬼くき水軍すいぐん（創そう藝げい出版しゅっぱん、辻つじ尾お耕平こうへい著ちょ）

關連かんれん項目こうもく

• 九鬼くき氏し
• 金剛こんごう證しょう寺てら－九鬼くき嘉隆よしたか的てき墓所はかしょ。