任にん昉

任にん昉（460年ねん—508年ねん），字じ彥昇，小字こあざ阿おもね堆うずたか，樂らく安やす博はく昌あきら（今こん山東さんとう壽光としみつ）人にん。南朝なんちょう梁はり文學ぶんがく家か。

生平おいだいら

自じ幼よう“聪明神かみ悟さとる”，四よん岁能诵诗，八はち歲さい能文のうぶん，“雅まさ善よし属ぞく文ぶん，尤ゆう长载笔，声こえ闻藉甚。”叔父おじ任にん晷誇ほこ他ほか“吾われ家か千里せんり駒こま也。”南朝なんちょう宋そう時じ，舉兗州しゅう秀才しゅうさい，拜おがめ太ぶと常つね博士はかせ。入いれ齊ひとし為ため王おう儉所ところ重しげる，任にん丹陽たんよう尹いん刘秉的てき主おも簿ぼ（办公室しつ主任しゅにん）、竟陵王おう記き室しつ參さん軍ぐん，官かん至いたり中書ちゅうしょ侍さむらい郎ろう、司つかさ徒と右みぎ長ちょう史し，梁はり時じ歷任れきにん義興よしおき（今こん江蘇ちぁんすー宜興いいしん縣けん）、新しん安やす（今こん浙江せっこう淳じゅん安やす縣けん）太守たいしゅ。一生いっしょう仕つかまつ宋そう、齊ひとし、梁りょう三さん代だい，為ため官かん清廉せいれん，仁愛じんあい恤民，离开義興よしおき时，“舟ふね中ちゅう惟おもんみ有ゆう绢七なな匹ひき，米べい五ご石せき而已”。天てん監かん七なな年ねん（508年ねん）卒そつ於官舍しゃ，家中いえじゅう仅有桃もも花はな米まい20石せき。梁りょう武たけし帝みかど萧衍“悲不自じ胜”，“即日そくじつ举哀，哭之甚恸”。任にん昉卒後ご，子孫しそん流りゅう离寒窘，幾いく無む以自存じそん，未見みけん其生前ぜん故こ友とも伸しん援。劉りゅう峻たかし乃作《廣こう絕交ぜっこう論ろん》以譏之の。到いた溉早年そうねん受到任にん昉提拔，見み此《廣こう絕交ぜっこう論ろん》非常ひじょう憤怒ふんぬ，抱だき恨終身しゅうしん。^[1]

任にん昉寫うつし文章ぶんしょう時じ擅長表ひょう、奏そう、書しょ、啟けい等ひとし文體ぶんたい，文ぶん格かく壯麗そうれい，“起草きそう即そく成なり，不ふ加点かてん窜”，而同期どうき的てき沈約以詩著ちょ稱たたえ，時じ人稱にんしょう「任にん筆ひつ沈詩」。沈约称しょう任にん防ぼう“心こころ为学府がくふ，辞じ同どう锦肆。”^[2]王おう融とおる“自じ謂いい無む對當たいとう時じ”，可か是ぜ一見いっけん任にん昉之作さく，似に“恍とぼけ然しか若わか失しつ”。王おう俭见其笔札，“必三さん复殷勤つとむ，以为当とう时无辈，曰：‘自じ傅でん季き友とも以来いらい，始はじめ复见于任子こ。若わか孔あな门是用よう，其入室しつ升ます堂どう。’”又また與あずか沈约、王おう僧そう儒同どう为三さん大藏おおくら书家。竟陵八はち友とも之これ一いち。作さく《奏そう彈だん范鎮》文ぶん，他た反對はんたい范縝的てき“神かみ滅めつ論ろん”。著ちょ有ゆう《述じゅつ異い記き》2卷かん、《杂传》247卷かん、《地理ちり书钞》9卷かん，《地ち记》252卷かん、《文集ぶんしゅう》23卷かん、《文章ぶんしょう缘起》1卷かん等とう。

注釋ちゅうしゃく

^ 劉りゅう璠《梁りょう典のり》曰：“劉りゅう峻たかし見み任にん昉諸子しょし西にし華はな兄弟きょうだい等とう流離りゅうり不能ふのう自じ振ふ，生平おいだいら舊交きゅうこう，莫有收おさむ卹。西にし華はな冬ふゆ月がつ著ちょ葛布くずふ帔練裙，路みち逢峻。峻たかし泫然矜之，乃廣朱しゅ公こう叔絕交ぜっこう論ろん。到いた溉見其論，抵幾於地，終身しゅうしん恨之。”《小名しょうみょう錄ろく》載の：“劉りゅう孝たかし標しるべ見み昉諸子しょし流離りゅうり不能ふのう自じ振ふ，平生ひらお舊交きゅうこう莫有收おさむ恤者。西にし華はな冬ふゆ月がつ著ちょ葛かずら被ひ練ねり裙，路みち逢峻峻たかし，惕然矜之，乃廣朱しゅ公こう叔《絕交ぜっこう論ろん》。到いた溉見其論，抵几於地，終身しゅうしん為ため恨。”
^ 《太ふとし常つね卿きょう任にん防ぼう墓ぼ志こころざし铭》