宋そう駿しゅん業ぎょう

宋そう駿しゅん業ぎょう（1653年ねん6月がつ13日にち—1713年ねん5月がつ23日にち），字じ聲こえ求もとむ，號ごう堅けん齋とき，江南こうなん長洲ながす（今いま蘇州そしゅう)人にん，吏部尚書しょうしょ文ぶん華はな殿どの大だい學士がくし宋そう德いさお宜よろし長子ちょうし。康かん熙十じゅう四よん年ねん乙おつ卯う科か（1675）順じゅん天てん副ふく榜貢みつぎ生せい。官かん至いたり兵部ひょうぶ右みぎ侍さむらい郎ろう，誥授資し政せい大夫たいふ。精通せいつう書畫しょが，參與さんよ《康かん熙南巡じゅん圖ず》繪え製せい及《佩文齋とき書畫しょが譜ふ》編纂へんさん。繪え製せい康やすし熙帝《萬壽まんす盛典せいてん圖ず》初稿しょこう期間きかん去さ世よ。

生平おいだいら

宋そう駿しゅん業ぎょう得とく康やすし熙十じゅう四よん年ねん乙おつ卯う（1675）副ふく榜，後ご屢試不ふ中なか。康かん熙二に十じゅう四よん年ねん乙おつ丑うし（1685)宮廷きゅうてい召試候こう選せん小しょう京きょう職しょく，吏部推薦すいせん宋そう駿しゅん業ぎょう參加さんか。十一月じゅういちがつ廷試，由ゆかり閲卷官かん之の一いち李り光ひかり地ち賞しょう識提携ていけい，授翰林院かんりんいん待まち詔みことのり。康かん熙二に十じゅう六ろく年ねん丁ちょう卯しげる(1687), 因いん父親ちちおや宋そう德いさお宜よろし病やまい重じゅう，與あずか兄弟きょうだい服ふく侍さむらい左右さゆう。同年どうねん宋そう德いさお宜よろし卒そつ，康かん熙帝賜たまもの諡號しごう“文ぶん恪つとむ”，恩おん准じゅん其家人じん扶柩南みなみ歸き葬そう之の於故里さと。康かん熙二に十じゅう九きゅう年ねん庚午こうご（1690）服喪ふくも期き滿まん回かい都と，特とく授御ご書しょ處しょ行くだり走はし。康かん熙三さん十じゅう年ねん辛からし未み（1691）同どう米べい漢かん雯等とう鑒定御ご書しょ《懋勤殿どの法帖ほうじょう》。

康かん熙三さん十じゅう二に年ねん癸みずのと酉とり六ろく月がつ（1693）補任ほにん刑部おさかべ主事しゅじ，三さん十じゅう四よん年ねん乙おつ亥い三さん月がつ（1695）升ます任にん員外いんがい郎ろう。乙おつ亥い十じゅう二に月がつ（1696年ねん1月がつ），刑部おさかべ員いん外郎ういろう宋そう駿しゅん業ぎょう奉たてまつ旨むね赴浙江せっこう山陰さんいん，為ため康かん熙帝癸みずのと酉とり（1693）春はる御ご書しょ《蘭らん亭てい集しゅう序じょ》刻字こくじ立りつ碑ひ，并在立りつ碑ひ處しょ建けん亭てい。還かえ重じゅう新しん修おさむ葺古跡あと蘭らん亭てい，設置せっち紀き念ねん王羲之おうぎし的てき右みぎ軍ぐん祠ほこら於亭後ご。丙へい子こ（1696）冬ふゆ竣工しゅんこう，奉たてまつ旨むね進呈しんてい墨ぼく拓たく。 同年どうねん（1696），宋そう駿しゅん業ぎょう還かえ與あずか杭州こうしゅう織お造づく敖福合あい（漢かん名めい金かね依よ仁ひとし)為ため康やすし熙帝御ご書しょ舞鶴まいづる賦ふ於杭州しゅう孤こ山やま建けん亭てい，並なみ移原うつのばら放ひ鶴づる亭てい於林はやし和かず靖やすし墓はか右みぎ。又重またしげ修おさむ巢す居きょ閣かく、梅軒ばいけん，開ひらく小池こいけ，叠石築ちく橋はし其間，景觀けいかん宏ひろし麗うらら。

丁ちょう丑うし三さん月がつ（1697）升ます工こう部ぶ郎ろう中ちゅう，期間きかん受李り振ふ裕ひろし賞しょう識舉薦こも，升しょう禮れい科か給きゅう事ごと中ちゅう。康かん熙三さん十じゅう七なな年ねん（1698）轉てん兵部ひょうぶ掌てのひら印しるし給きゅう事ごと中ちゅう。期間きかん疏陳諫言集結しゅうけつ為ため《兵へい垣かき奏そう議ぎ》一いち卷かん。曾因原いんばら福建ふっけん巡じゅん撫なで宮みや夢ゆめ仁ひとし包つつみ庇ひさし家か奴やつ華はな時じ芳かおる違たがえ規ぶんまわし捐官一事いちじ奏そう議ぎ彈劾だんがい。 康かん熙四十じゅう一いち年ねん（1702），因いん苗なえ民みん起おこり義よし事こと宜むべ上うえ疏弹劾湖みずうみ廣こう總督そうとく郭かく琇、提督ていとく林はやし本もと直ただし、巡じゅん撫なで金きむ璽、總そう兵へい雷かみなり如等ひとし。四よん十じゅう三さん年ねん（1704）宋そう駿しゅん業ぎょう升ます鴻おおとり臚寺卿きょう、右みぎ通どおり政せい、左ひだり僉都御ご史し。四よん十じゅう六ろく年ねん（1707）升ます宗人むねと府ふ丞すすむ左ひだり副ふく都と御ご史し。四よん十じゅう八はち年ねん（1709）擢兵部ひょうぶ右みぎ侍さむらい郎ろう。

宋そう駿しゅん業ぎょう在任ざいにん期間きかん保ほ舉過多かた人じん，包括ほうかつ：朱しゅ鎬、曹曰瑛あきら、范時崇たかし（范承謨子こ）、潘はん宗はじめ洛らく、穆きよし廷栻、許もと惟おもんみ模も、劉りゅう棨、高こう怡、陳ちん鵬ほう年ねん等ひとし。擔任たんにん康かん熙壬辰たつ科か閲卷官かん時じ提ひさげ拔探花はな徐じょ葆光及進士し王おう時じ鴻おおとり等ひとし。

《皇すめらぎ清文せいぶん穎》卷まき五ご十じゅう四よん收錄しゅうろく宋そう駿しゅん業ぎょう著ちょ《平ひら北きた雅みやび三さん篇へん》。

清きよし廷書畫が業績ぎょうせき

王おう翚等九きゅう家いえ山水さんすい册さつ-宋そう骏业仿大痴ち山水さんすい页

王おう翚等师弟八はち人にん合作がっさく九きゅう秋あき图轴

宋そう駿しゅん業ぎょう善ぜん書畫しょが，師し從したがえ“清きよし初はつ四よん王おう”之の一いち王おう翬。康かん熙二に十じゅう九きゅう年ねん（1690），康かん熙帝命いのち曹荃監かん畫が《南みなみ巡じゅん圖ず》。康かん熙三さん十じゅう年ねん（1691），宋そう駿しゅん業ぎょう與あずか姻兄弟きょうだい王おう掞推薦すいせん王おう翬上京じょうきょう主持しゅうもち《康かん熙南巡じゅん圖ず》的てき繪え製せい工作こうさく，宋そう駿しゅん業ぎょう、冷ひや枚まい、楊晉等とう人ひと具體ぐたい負ふ責せめ繪え製せい。 宋そう駿しゅん業ぎょう於康熙帝第だい三次至第六次南巡時四次隨扈。康かん熙帝於康熙三さん十じゅう八はち年ねん（1699）賜たまもの御ご書しょ蹇あしなえ諤老成ろうせい匾額，三さん十じゅう九きゅう年ねん（1700）賜たまもの靜せい永えい堂どう匾額。

康かん熙四十じゅう四よん年ねん(1705)，與あずか孫まご岳だけ頒、王おう原げん祁等ひとし奉たてまつ旨むね編纂へんさん《佩文齋とき書畫しょが譜ふ》。期間きかん推薦すいせん補ほ用よう王おう世よ繩なわ、吳ご暄、顧藹吉きち、裘嚴生せい、蔣深、孫まご起おこり範はん等とう六ろく人にん。 書しょ成なり后きさき御ご賜たまもの“靜せい永えい堂どう”藏版ぞうはん。康かん熙五十じゅう二に年ねん(1713)奉たてまつ命いのち繪え製せい慶祝けいしゅく康かん熙帝六ろく十じゅう聖壽せいじゅ之の《萬壽まんす盛典せいてん圖ず》。在ざい勾勒初稿しょこう期間きかん，於農曆れき四よん月がつ廿にじゅう九きゅう日にち（公おおやけ歷れき1713年ねん5月がつ23日にち）卒そつ，終年しゅうねん六ろく十じゅう一いち。

長洲ながす宋そう氏し家族かぞく

宋そう駿しゅん業ぎょう來らい自じ長洲ながす宋そう氏し家族かぞく。父親ちちおや為ため宋そう德いさお宜よろし, 母親ははおや為ため王おう鏊裔孫王おう希のぞみ(字じ公こう晉すすむ，號ごう知ち我わが，?-1646）次女じじょ。兄弟きょうだい四よん人にん，其中三さん弟おとうと宋そう大業おおわざ（字じ念ねん功こう，號ごう藥やく洲しゅう，1664-1714）為ため康やすし熙二に十じゅう四よん年ねん乙おつ丑うし科か（1685）二に甲かぶと進士しんし，内閣ないかく學士がくし兼けん禮れい部ぶ侍さむらい郎ろう。康かん熙三さん十じゅう五ご年ねん（1696）宋そう大業おおわざ曾為康やすし熙帝御ご駕が親おや征せい準じゅん噶爾運送うんそう糧かて草くさ而立じりつ功こう，著ちょ有ゆう《北きた征せい日記にっき》一卷記錄其行程及昭あきら莫多之の戰たたかえ經歷けいれき。康かん熙四十じゅう年ねん（1701）授翰林院かんりんいん侍讀じどく，康かん熙四十じゅう一いち年ねん壬みずのえ午うま春はる（1702）與あずか陳ちん廷敬、勵廷儀ぎ及查昇一同いちどう入いれ直ちょく南みなみ書房しょぼう。御ご賜たまもの凝しこり遠とお堂どう匾額。曾接駕が康やすし熙第三次與第四次南巡。

姐あね妹いもうと九きゅう人にん:一嫁工部左侍郎顧藻，二に嫁よめ大だい學士がくし王おう掞, 三さん嫁よめ相國しょうこく金之かねゆき俊しゅん孫まご州しゅう同どう金かね相しょう戊つちのえ, 四よん嫁よめ顧予咸子こ知ち府ふ顧用霖，五ご嫁よめ大だい學士がくし陳ちん元もと龍りゅう, 六ろく嫁よめ李り天たかし馥子こ學士がくし李り孚まこと青あお, 七嫁大理寺司務錢ぜに㶌, 八はち嫁よめ知ち府ふ裘岱生せい，九きゅう嫁よめ編修へんしゅう繆曰芑。

正室せいしつ夫人ふじん為ため裘充美び長女ちょうじょ,子こ嗣皆側室そくしつ出で。子こ三さん：長子ちょうし宋そう喆康かん熙癸巳み科か舉人，娶めと順治じゅんじ乙未おとみ進士しんし太ふとし僕ぼく寺てら卿きょう蔣寅孫まご女おんな蔣曰廣ひろ女おんな。宋そう喆孫宋そう銑ずく (字じ舜しゅん音おん，號ごう小岩こいわ，1734-1779）為ため乾いぬい隆たかし二に十じゅう五ご年ねん庚かのえ辰たつ科か（1760）二に甲かぶと進士しんし，與あずか同どう榜探花はな王おう文治ぶんじ交往密みつ切きり。 宋そう駿しゅん業ぎょう次子じし宋そう諤出で嗣二に弟おとうと宋そう敬たかし業ぎょう，配はい韓かん菼女おんな; 幼子おさなご宋そう訥（又また名めい宋そう璞）配はい揚あげ州しゅう喬たかし嘉よしみ徵ちょう女おんな。 女おんな二に，一いち適てき顧予咸孫まご顧用霖子こ顧爾昌あきら;二に適てき慕天顔がお孫まご慕琛子こ慕麟生せい。另有恩おん撫なで女おんな一いち，適てき李り霨孫まご李り其凝子こ李り敏さとし啟けい。

侄宋そう壽ひさし圖ず (宋そう大業おおわざ長子ちょうし，字じ南みなみ衡，號ごう愷亭，1701-1751）曾任保ほ定府じょうふ知ち府ふ，負ふ責せめ金沙江きむしゃこう開ひらき浚等職しょく。夫人ふじん為ため首くび任にん湖南こなん巡じゅん撫なで盛もり京きょう王おう朝恩ちょうおん之これ女おんな。

蘇州そしゅう宋そう駿しゅん業ぎょう家宅かたく遺跡いせき

蘇州そしゅう宋そう駿しゅん業ぎょう宅たく邸てい原げん在ざい綉綫巷ちまた十じゅう號ごう，佈局為ため東ひがし宅たく西園にしぞの。宅たく有ゆう七なな進しん，大だい廳ちょう高だか懸かか康かん熙帝御ご筆ふで親おや題だい靜せい永えい堂どう匾額。宅たく内原うちはら有ゆう楠木くすのき廳ちょう、戲おどけ臺だい、奉たてまつ恩おん樓ろう等とう建築けんちく。藏くら有ゆう御ご書しょ、書しょ版ばん及御賜たまもの書籍しょせき甚多。西園名にしぞのみょう趣おもむき園えん，有清ありきよ池ち、石いし舫和洞穴どうけつ蟠わだかま曲きょく的てき假かり山やま。如今宋そう宅たく在原ありはら址し無む存そん，部分ぶぶん原げん宋そう宅たく建築けんちく移うつり至いたり蘇州そしゅう他た處しょ：

• 1954年ねん，主持しゅうもち維修寒山寺かんざんじ的てき謝しゃ孝こう思おもえ與あずか文ぶん管かん會かい胡えびす覺さとし民みん，拜はい訪おとずれ綉綫巷ちまた宋そう恆つね之の、宋そう顯あらわ之の兄弟きょうだい，動員どういん宋そう家か將はた宅たく中ちゅう的てき花はな籃樓捐獻，移うつり建けん至いたり寒山寺かんざんじ，并將原ばら樓ろう名めい改稱かいしょう為ため楓かえで江こう第だい一いち樓ろう。
• 留とめ園えん整せい修おさむ時じ，亦また將はた宋そう宅たく趣おもむき園えん的てき八角はっかく亭てい移うつり建たて至いたる留とめ園えん東園ひがしぞの。