東宮とうぐう

東宮とうぐう，亦また稱たたえ儲もうか闈，是ぜ指ゆび漢字かんじ文化ぶんか圈けん國家こっか太子たいし的てき住所じゅうしょ和わ辦公地點ちてん，因いん為ため在ざい皇宮こうぐう東ひがし邊あたり，所以ゆえん稱しょう為ため東宮とうぐう。東宮とうぐう也被用作ようさく代だい稱たたえ太子たいし。另外東ひがし在ざい陰陽いんよう五ご行ぎょう中ちゅう屬ぞく木き，於五色ごしき為ため青あお，於四季しき為春ためはる，故こ東宮とうぐう又また有ゆう「青あお宮みや」、「春宮とうぐう」等とう別稱べっしょう。

沿革えんかく

東宮とうぐう是ぜ使し皇太子こうたいし日び後ご能のう夠繼承けいしょう大だい位い，以皇儲こうちょ為ため中心ちゅうしん所しょ建立こんりゅう的てき一いち套職官かん制度せいど。自じ秦はた漢かん發展はってん至いたり唐とう代だい，東宮とうぐう建けん制せい逐漸完かん善ぜん。隋ずい唐とう五ご代だい以來いらい，東宮とうぐう職員しょくいん的てき任務にんむ是ぜ「擬なずらえ職しょく上臺うわだい，輔翊帝みかど嗣」。^[1]東宮とうぐう的てき官員かんいん一般いっぱん並無ならびな重大じゅうだい權力けんりょく，但ただし這批官員かんいん常つね在ざい皇帝こうてい駕が崩くずし，太子たいし繼つぎ位い後ご，進入しんにゅう朝廷ちょうてい為重ためしげ要かなめ官員かんいん。此外東宮とうぐう亦また有ゆう專門せんもん的てき僕ぼく役やく、近侍きんじ、女官にょかん等ひとし，負ふ責せめ照あきら顧太子たいし、太子たいし妃ひ以及太子たいし的てき側室そくしつ、子女しじょ的てき日常にちじょう生活せいかつ起居ききょ。

東宮とうぐう官制かんせい

東宮とうぐう文官ぶんかん以詹事府ふ為ため中心ちゅうしん，輔佐ほさ太子たいし並なみ管理かんり東宮とうぐう庶務しょむ。另外東宮とうぐう亦また有ゆう自己じこ護衛ごえい，相當そうとう於皇帝こうてい禁きん軍ぐん，即そく為ため「東宮とうぐう太子たいし十じゅう衛まもる率りつ府ふ」，與あずか詹事府ふ文武ぶんぶ並立へいりつ。^[2]與あずか十じゅう六ろく衛まもる相似そうじ，東宮とうぐう十率的前六率轄有軍府。這六衛率府分別為：

太子たいし左右さゆう衛まもる率りつ府ふ：左右さゆう衛まもる率りつ為ため東宮とうぐう十じゅう率りつ之の首くび，主しゅ掌てのひら東宮とうぐう禁衛きんえい。主要しゅよう任務にんむ是ぜ太子たいし近きん身み侍さむらい衛まもる，並なみ東宮とうぐう兵仗ひょうじょう羽わ衛まもる之の政令せいれい，以總諸しょ曹之事ごと。
太子たいし左右さゆう司し禦率府ふ：掌てのひら東宮とうぐう警衛けいえい。
太子たいし左右さゆう清道きよみち率りつ府ふ：掌てのひら東宮とうぐう內外晝夜ちゅうや巡じゅん警之法ほう，以戒不ふ虞おそれ。左右さゆう清道きよみち率りつ府ふ職掌しょくしょう與あずか其他東宮とうぐう十じゅう率りつ明あかり顯あらわ不同ふどう。

上述じょうじゅつ六ろく率りつ約やく有ゆう一いち萬まん五ご千せん至いたり兩りょう萬まん人にん。所領しょりょう軍ぐん士し各かく有名ゆうめい號ごう:左右さゆう衛まもる率りつ府所ふどころ領りょう稱しょう射しゃ乘じょう，左右さゆう司し御ご率りつ府所ふどころ領りょう稱しょう旅たび賁﹐左右さゆう清道きよみち率りつ府所ふどころ領りょう稱たたえ直ちょく蕩とろけ。另外，還かえ有ゆう太子たいし左右さゆう監かん門もん率りつ府ふ、太子たいし左右さゆう內率府ふ這四よん個こ率りつ府ふ，但ただし是ぜ這四率不統府兵，是ぜ太子たいし直屬ちょくぞく的てき親おや兵へい，也是由よし東宮とうぐう太子たいし直接ちょくせつ掌握しょうあく。東宮とうぐう十じゅう率りつ在ざい機構きこう、職能しょくのう上じょう類似るいじ南みなみ衙禁軍ぐん，只ただ是ぜ規模きぼ遠とお不ふ如禁軍ぐん。東宮とうぐう十率多半成為太子繼任後，中央ちゅうおう禁衛きんえい武官ぶかん的てき基本きほん班はん底そこ。唐とう代だい皇太子こうたいし與三よそう師し相しょう見み時じ，東宮とうぐう十率需列仗在側。^[3]東宮とうぐう十率中的左右監門率和左右內率都不轄府兵多忽略不計，常つね稱しょう【東宮とうぐう六ろく衛まもる率りつ】。

太子たいし雖管轄かんかつ東宮とうぐう兵へい，但ただし實際じっさい上東うえひがし宮みや兵へい仍聽命いのち於皇帝こうてい，唯ただ有ゆう皇帝こうてい才ざい有權ゆうけん命いのち東宮とうぐう十じゅう率りつ發動はつどう東宮とうぐう兵へい。隋ずい文ぶん帝みかど病びょう危之際ぎわ，太子たいし楊廣與あずか楊素必須ひっす透過とうか矯詔的てき方式ほうしき，方ぽう能のう令れい左ひだり宗そう衛まもる率りつ郭かく衍與あずか左ひだり衛まもる率りつ宇文うぶん述じゅつ領りょう東宮とうぐう兵へい，上臺うわだい宿衛しゅくえい。唐とう代だい太子たいし所在しょざい的てき東宮とうぐう與あずか太極たいきょく宮みや只ただ有ゆう一いち牆之隔へだた。實際じっさい上じょう太子たいし入にゅう宮みや卻要繞にょう道城どうじょう北きた，通過つうか玄武げんぶ門もん進すすむ宮みや。

其他

漢かん朝ちょう皇太后こうたいごう的てき宮室きゅうしつ長樂ながら宮みや位くらい於未央みお宮みや東方とうほう，因いん此長樂らく宮みや又また稱しょう東宮とうぐう，有ゆう時じ也將皇太后こうたいごう稱しょう為ため東宮とうぐう，如《漢書かんしょ》載の：「大將軍だいしょうぐん秉事用よう權けん……依よ東宮とうぐう之の尊みこと，假かり甥おい舅しゅうと之の親おや，以為威い重じゅう。」

註釋ちゅうしゃく

^ 《冊さつ府ふ元もと龜かめ》，卷かん708〈宮みや臣しん部ぶ一いち〉，「總そう序じょ」
^ 《舊きゅう唐とう書しょ·職しょく官かん一いち》載の：「武德ぶとく七なな年ねん（624）定じょう令れい：東宮とうぐう置おけ三さん師し、三さん少しょう、詹事府ふ、門下もんか典てん書しょ兩りょう坊ぼう。次つぎ內坊；次じ家令かれい、率りつ更さら、仆三さん寺てら；次じ左右さゆう衛まもる率りつ府ふ、左右さゆう宗そう衛まもる率りつ府ふ、左右さゆう虞おそれ候こう率りつ府ふ、左右さゆう監かん門もん率りつ府ふ、左右さゆう內率府ふ，為ため十じゅう率りつ府ふ。」
^ 《大だい唐とう開ひらけ元もと禮れい》卷まき113〈嘉よしみ禮れい〉，「皇太子こうたいし與あずか師傅しふ保ほ相しょう見み」，頁ぺーじ533。