櫛zhì

この項xiàng目mùに含hánまれる文wén字zì「櫛zhì」は、オペレーティングシステムやブラウザなどの環huán境jìngにより表biaŏ示shìが異yìなります。

櫛zhì

櫛zhì（くし）は、髪fàを梳shū（と）いて髪fà型xíngを整zhěngえたり、髪fàを飾shìったりする道daò具jù。英yīng語yŭでコーム (comb) と呼hūぶこともある。

概gaì要yaò

形xíng状zhuàngは通tōng常cháng、板băn状zhuàngであり、長cháng辺biānの片piàn方fāngに等děng間jiān隔géの切qiēり込みが入rùれられている。切qiēり込みと切qiēり込みの間jiānの部bù分fēnは歯chĭと呼hūばれる。古gŭくはダニやシラミ、ノミといった吸xī血xiě虫chóngやふけ・埃aīなどを取qŭり除chúく衛weì生shēng用yòng具jùとしての側cè面miànもあった^[1]。時shí代daìとともに、入rù浴yùや洗xĭ髪fàの習xí慣guànが普pŭ及jíするようになると、こういった衛weì生shēng用yòng具jùとしての役yì目mùは小xiaŏさくなっていった。

同tóngじく髪fàを梳shūく道daò具jùにヘアーブラシがある。櫛zhìが板băn状zhuàngであるために歯chĭが1列lièに並bìngんでいるのに対duìし、ブラシは歯chĭに相xiāng当dāngするピンが毛maóなどで作zuòられていて複fù数shù列lièあり、使shĭ用yòng目mù的deによって配peì列lièが異yìなっている、という違weíいがある。

櫛zhìの歴lì史shĭと種zhŏng類leì

櫛zhìの歴lì史shĭは古gŭく、現xiàn代daìのヘアピンに近jìnい単dān純chúnなつくりのものを含hánめると、さらにその時shí代daìを遡sùることになる。歯chĭを備beìえた櫛zhìは古gŭ代daìエジプトで既jìに広guăngく使shĭ用yòngされていたと考kaŏえられている^[2]。

櫛zhìは形xíng状zhuàngにより竪shù櫛zhì、横héng櫛zhì、両liăng歯chĭ櫛zhìに分fēnけられる^[3]。

竪shù櫛zhì: 櫛zhìの歯chĭを下xiàに向xiàngけたとき幅fúが狭xiáく縦zòng長chángになるもの^[3]。
横héng櫛zhì: 櫛zhìの歯chĭを下xiàに向xiàngけたとき幅fúが広guăngく横héng長chángになるもの^[3]。
両liăng歯chĭ櫛zhì: 櫛zhìの天tiān地dì（上shàng下xià）の両liăng方fāngに歯chĭがあるもの^[3]

また櫛zhìは歯chĭの作zuòり方fāngにより結jié歯chĭ式shìと刻kè歯chĭ式shìに分fēnけられる^[3]。

結jié歯chĭ式shì: 細xìい竹zhúや木mùを束shùねて櫛zhìの歯chĭとしたもの^[3]
刻kè歯chĭ式shì: 板băn状zhuàngの木mùや動dòng物wùの骨gŭに歯chĭの刻kèみを入rùれたもの^[3]

一yī般bān的deには横héng櫛zhìで刻kè歯chĭ式shìのものが広guăngく用yòngいられた^[3]。太taì平píng洋yángの島daŏ々などでは竪shù櫛zhìもみられる^[3]。

日rì本běnでは縄shéng文wén時shí代daì早zaŏ期qī（約yuē7000年nián前qián）のものとみられる木mù製zhì櫛zhìが佐zuŏ賀hè市shìの東dōng名míng遺yí跡jīから出chū土tŭしている^[4]。縄shéng文wén時shí代daìには刻kè歯chĭ式shìの竪shù櫛zhìが用yòngいられたが、古gŭ墳fén時shí代daìには結jié歯chĭ式shìの竪shù櫛zhìが多duō用yòngされた^[3]。奈naì良liáng時shí代daìには大dà陸lùから横héng櫛zhìが伝yún来laíし横héng型xíng刻kè歯chĭ式shìの挽wăn歯chĭ櫛zhìが一yī般bān的deになった^[3]。江jiāng戸hù時shí代daìには髪fàを結jiéい上shàngげる習xí慣guànに伴bànって櫛zhìなどの髪fàを整zhěngえる道daò具jù類leìが発fā達dáした^[5]。

素sù材caíは、獣shoùの骨gŭや木mù材caí一yī般bānから、より櫛zhìに適shìした木mù（ツゲ、マユミなど)や竹zhú、鼈biē甲jiă、象xiàng牙yá、金jīn属shŭ、合hé成chéng樹shù脂zhī製zhìなどへと多duō様yàng化huàし、形xíng状zhuàngや美meĭしさもより高gaō度dùなものへと発fā展zhănしてきた。現xiàn代daìでは、理lĭ髪fà店diànなどで利lì用yòng者zhěごとに取qŭり換huànえられる^[6]安ān価jiàな量liàng産chăn品pĭnもある。

現xiàn代daìの理lĭ容róng技jì術shùではカットコーム、セットコーム、テールコームなど多duō種zhŏngの櫛zhìが用yòngいられている。

和hé櫛zhì

明míng治zhì〜大dà正zhèng期qīの櫛zhì（木mù製zhì）装zhuāng飾shì品pĭn。

日rì本běnでは江jiāng戸hù時shí代daì中zhōng期qī以yĭ降jiàngに多duō彩caĭな髪fà形xíngが生shēngまれ、それに合héわせて櫛zhì（くし）、笄jī（こうがい）、簪zān（かんざし）といった道daò具jùが発fā達dáした^[5]。

素sù材caí

日rì本běnでは伝yún統tŏng的deにつげ櫛zhìが高gaō級jí品pĭnとされ、和hé泉quán櫛zhìがつくられる和hé泉quán国guó近jìn木mù荘zhuāng（現xiàn・大dà阪băn府fŭ 貝beì塚zhŏng市shì）のような著zhù名míngな産chăn地dìもあった^[7]。

種zhŏng類leì

櫛zhìには用yòng途túで4種zhŏng類leì、形xíng状zhuàngや大dà小xiaŏで細xìかく分fēn類leìされる。

現xiàn在zaìのヘアブラシに近jìnい形xíng状zhuàngをしている。大dàきさは15cm～18cm辺biānり。歯chĭ数shùにより名míng称chēngが変biànわる。

梳shūかし櫛zhì(解jiěき櫛zhì)　
- 利lì久jiŭ
- 福fú利lì久jiŭ
- 男nán櫛zhì
- セット櫛zhì
- 馬mă櫛zhì
梳shūかし櫛zhì　歯chĭ数shù
- 梳shūき歯chĭ(15本běn)
- 相xiāng細xì(14本běn)
- 相xiāng歯chĭ(13本běn)
- 相xiāng太taì(12本běn)
- 押yā荒huāng(11本běn)
- 荒huāng歯chĭ(10本běn)

頭toú皮píの頭toú垢goùや髪fàの汚wūれを取qŭるための櫛zhì。歯chĭの間jiān隔géは0．5mmで櫛zhìの大dàきさは9cm～12cm程chéng度dù、歯chĭ数shùは3cm当dāngたり29本běn～42本běn辺biānりである。

梳shūき櫛zhì
- お六liù両liăng歯chĭ
- お六liù片piàn歯chĭ
- 竹zhú唐táng(たけとう)
- 挽wăn唐táng(ひきとう)

装zhuāng身shēn具jùとしても用yòngいる櫛zhì。梳shūき櫛zhìに次cìいで目mùが細xìかく、歯chĭ数shùは3cm当dāngたり15～25本běn程chéng度dù。

押yā櫛zhì(飾shìり櫛zhì・塗tú櫛zhì)
- 京jīng型xíng
- 京jīng丸wán型xíng
- 丸wán型xíng
- 月yuè型xíng

かつては理lĭ髪fà店diànや丁dīng髷qū、力lì士shì等děngに用yòngいられていた。

結jié櫛zhì
- 丁dīng髷qū櫛zhì(ちょんまげぐし)
- 鬢bìn掻saō櫛zhì
- 筋jīn立lì
- 鬢bìn出chū

櫛zhìの文wén化huà

日rì本běn語yŭの櫛zhì（クシ）

日rì本běn語yŭでは櫛zhìは「霊líng妙miaòなこと、不bù思sī議yìなこと」という意yì味weìの「奇qí（くすし）」や「聖shèng（くしび）」との音yīnの共gòng通tōng性xìngから呪zhoù力lìを持chíつものとして扱xīわれた^[3]。他tā方fāngでは女nw性xìngが髪fàを梳shūくことから女nw性xìng格géの象xiàng徴zhēng的deな物wù品pĭnとしても扱xīわれた^[3]。

語yŭの読dúみからは「苦kŭ死sĭ」に通tōngじるため、道daòに落luòちている櫛zhìを拾shíうことは「苦kŭと死sĭを拾shíう」ことにつながり、縁yuán起qĭが悪èいことと忌jìみ嫌xiánわれる。どうしても拾shíわなくてはならない時shíは、足zúで踏tàんでから拾shíう。贈zèngり物wùにするときは、忌jìみ言yán葉xiéとして「かんざし」と呼hūぶ。そのほか「94」を「くし」と読dúむ語yŭ呂lw合héわせから、櫛zhìを大dà切qiēに扱xīい、人rén々の美meĭ容róngへの認rèn識shìを高gaōめてもらおうと、日rì本běnの全quán国guó美meĭ容róng週zhoū間jiān実shí行xíng委weĭ員yuán会huìが9月yuè4日rìを「くしの日rì」と定dìngめた。

櫛zhìの呪zhoù力lì

日rì本běnでは古gŭ来laí、櫛zhìは別biéれを招zhaōく呪zhoù力lìを持chíっているとされ、現xiàn代daìの日rì本běn人rénでも櫛zhìを贈zèng答dá品pĭnにしたり、気qì軽qīngに貸daìし借jièりしたりするのを嫌xiánがる人rénは少shaŏなくない。一yī方fāngで、魂húnの宿sùる頭toúに飾shìるものであることから、自zìらの分fēn身shēnとして旅lw立lìつ人rénに手shoŭ渡dùしもした。

『古gŭ事shì記jì』には、伊yī邪xié那nà岐qí命mìngが、妻qīの伊yī邪xié那nà美meĭ命mìngが差chaīし向xiàngけた追zhuīっ手shoŭ（黄huáng泉quán醜choŭ女nw）から逃taóれるために、櫛zhìの歯chĭを後hoùろに投toúげ捨shěてたところ筍sŭnに変biànわり、黄huáng泉quán醜choŭ女nwがそれを食shíべている間jiānに逃taóげることができたという記jì述shùがある^[3]。同tóngじく『古gŭ事shì記jì』で大dà蛇shéを退tuì治zhìしに出chū向xiàngく須xū佐zuŏ之zhī男nán命mìngは櫛zhì名míng田tián比bĭ売maìを櫛zhìに変biànえて自zì分fēnの髪fàに挿chāした。
天tiān皇huángは斎zhaī宮gōngとして都dūを旅lw立lìつ皇huáng族zúの少shaŏ女nwを見jiàn送sòngる儀yí式shìで、「別biéれの櫛zhì」を手shoŭずから髪fàに挿chāし、別biéれの言yán葉xiéをかけた。彼bĭ女nwたちは身shēn内neìか天tiān皇huángに不bù幸xìngがあるまで都dūに帰guīることはできず、巫wū女nwであるため任rèn務wùを解jiěかれるまで恋liàn愛aìもできない。櫛zhìを挿chāす儀yí式shìには俗sú縁yuánを断duànつという意yì味weìがあるとされる^[3]。逆nìに成chéng人rén式shìに当dāngたる「髪fà上shàngげの儀yí」では、大dà人rén社shè会huìへの仲zhòng間jiān入rùりの象xiàng徴zhēngとして櫛zhìが少shaŏ女nwの髪fàに挿chāされる。この儀yí式shìの直zhí後hoùに婚hūn礼lĭを済jìませることもあった。
ドイツ童tóng話huàの中zhōngには『白baí雪xuě姫jī』のように、櫛zhìが女nw性xìngの生shēng命mìng活huó動dòngを一yī時shí的deに停tíng止zhĭできる（気qì絶juéさせたり、金jīn縛fúりにしたりする）黒heī魔mó法făの道daò具jùとして登dēng場chángすることもある。
古gŭ代daì中zhōng国guóの一yī部bùの呪zhoù術shù者zhěの中zhōngには、『捜soū神shén記jì』の于yú吉jíのように体tĭを洗xĭわず、髪fàに櫛zhìを入rùれないことで雨yŭ乞qĭいをする者zhěもいた。

ギャラリー

様yàng々な櫛zhì
金jīn属shŭ製zhìの櫛zhì
形xíng状zhuàngが変biànわる櫛zhì
7,000年nián前qián（縄shéng文wén早zaŏ期qī）の櫛zhì、ヒサカキ製zhì

脚jiaŏ注zhù

^ 【モノごころヒト語yŭり】櫛zhì（くし）長chángい黒heī髪fà守shoŭる細xìかい歯chĭ『日rì本běn経jīng済jì新xīn聞wén』夕xī刊kān2018年nián11月yuè17日rì（社shè会huì・スポーツ面miàn）2018年nián12月yuè2日rì閲yuè覧lăn。
^ ポーラ文wén化huà研yán究jiū所suŏ 編biān『世shì界jièの櫛zhì』山shān村cūn博bó美meĭ、村cūn田tián孝xiaò子zĭ、津jīn田tián紀jì代daì、増zēng田tián佳jiā江jiāng〈ポーラ文wén化huà研yán究jiū所suŏコレクション〉、1996年nián1月yuè20日rì、102頁yè。ISBN 4-938547-33-3。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o 山shān形xíng県xiàn立lì博bó物wù館guănニュース第dì99号haò 山shān形xíng県xiàn立lì博bó物wù館guăn、2019年nián10月yuè1日rì閲yuè覧lăn。
^ “国guó内neì最zuì古gŭの木mù製zhìくし出chū土tŭ 佐zuŏ賀hè市shìの東dōng名míng遺yí跡jī”. 共gòng同tóng通tōng信xìn (2006年nián10月yuè18日rì). 2008年nián10月yuè10日rì閲yuè覧lăn。
^ ^a ^b 沼zhaŏ津jīn市shì歴lì史shĭ民mín俗sú資zī料liaò館guăn資zī料liaò館guănだより vol.36 No.4 沼zhaŏ津jīn市shì歴lì史shĭ民mín俗sú資zī料liaò館guăn、2019年nián10月yuè1日rì閲yuè覧lăn。
^ 一yī例lìとして、QBハウスとは（2018年nián8月yuè16日rì閲yuè覧lăn）。
^ 伊yī藤téng伸shēn史shĭ「和hé泉quán櫛zhìのロマンひもとく◇義yì父fùの技jìに魅meìせられて1500年nián以yĭ上shàngの歴lì史shĭに迫pòる◇」『日rì本běn経jīng済jì新xīn聞wén』朝zhaō刊kān2018年nián8月yuè16日rì（文wén化huà面miàn）2018年nián8月yuè16日rì閲yuè覧lăn。

関guān連lián項xiàng目mù

[1] 【モノごころヒト語yŭり】櫛zhì（くし）長chángい黒heī髪fà守shoŭる細xìかい歯chĭ『日rì本běn経jīng済jì新xīn聞wén』夕xī刊kān2018年nián11月yuè17日rì（社shè会huì・スポーツ面miàn）2018年nián12月yuè2日rì閲yuè覧lăn。

[2] ポーラ文wén化huà研yán究jiū所suŏ 編biān『世shì界jièの櫛zhì』山shān村cūn博bó美meĭ、村cūn田tián孝xiaò子zĭ、津jīn田tián紀jì代daì、増zēng田tián佳jiā江jiāng〈ポーラ文wén化huà研yán究jiū所suŏコレクション〉、1996年nián1月yuè20日rì、102頁yè。ISBN 4-938547-33-3。

[yamagata-3] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o 山shān形xíng県xiàn立lì博bó物wù館guănニュース第dì99号haò 山shān形xíng県xiàn立lì博bó物wù館guăn、2019年nián10月yuè1日rì閲yuè覧lăn。

[4] “国guó内neì最zuì古gŭの木mù製zhìくし出chū土tŭ 佐zuŏ賀hè市shìの東dōng名míng遺yí跡jī”. 共gòng同tóng通tōng信xìn (2006年nián10月yuè18日rì). 2008年nián10月yuè10日rì閲yuè覧lăn。

[numazu-5] 沼zhaŏ津jīn市shì歴lì史shĭ民mín俗sú資zī料liaò館guăn資zī料liaò館guănだより vol.36 No.4 沼zhaŏ津jīn市shì歴lì史shĭ民mín俗sú資zī料liaò館guăn、2019年nián10月yuè1日rì閲yuè覧lăn。

[6] 一yī例lìとして、QBハウスとは（2018年nián8月yuè16日rì閲yuè覧lăn）。

[7] 伊yī藤téng伸shēn史shĭ「和hé泉quán櫛zhìのロマンひもとく◇義yì父fùの技jìに魅meìせられて1500年nián以yĭ上shàngの歴lì史shĭに迫pòる◇」『日rì本běn経jīng済jì新xīn聞wén』朝zhaō刊kān2018年nián8月yuè16日rì（文wén化huà面miàn）2018年nián8月yuè16日rì閲yuè覧lăn。

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