ウイルス添付メールの例（米トレンドマイクロの情報から引用）
ウイルス添付てんぷメールの例れい（米べいトレンドマイクロの情報じょうほうから引用いんよう）
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　米べいシマンテックや米べいトレンドマイクロ、米べいマカフィーなどは2007年ねん4月がつ12日にちおよび13日にち、新あらたなウイルスメールが出回でまわっているとして注意ちゅういを呼よびかけた。「あなたはウイルスに感染かんせんしている」と脅おどかして、メールに添付てんぷしたウイルスをセキュリティ修正しゅうせいプログラム（パッチ）に見みせかけて実行じっこうさせようとする。ウイルスファイルをパスワード保護ほごしたり、メール本文ほんぶんを画像がぞうにしたりすることで、セキュリティソフトを回避かいひしようとするのが特徴とくちょう。

　メールは英語えいごで記述きじゅつされている（図ず）。メールの件名けんめいは「Virus Alert!（ウイルス警告けいこく！）」「Virus Activity Detected!（ウイルス活動かつどうを検出けんしゅつ！）」「Spyware Alert!（スパイウエア警告けいこく！）」「ATTN!（注意ちゅうい！）」――など。送信そうしん者しゃ名めいは「Customer Support Center」などとして、プロバイダーから送おくられたように見みせかける。

　本文ほんぶんには、「お客様きゃくさまへ。あなたのIPアドレスからのメール送信そうしんにおいて異常いじょうを検知けんちしました。最近さいきん流行りゅうこうしているウイルス（ワーム）に感染かんせんしているためだと考かんがえられます。このメールに添付てんぷしたパッチをインストールして、ウイルスを駆除くじょして異常いじょうなメール送信そうしんを止とめてください。さもないと、あなたのアカウントを停止ていしします」といった内容ないようが英文えいぶんで書かかれている。

　添付てんぷされているのは、パスワード保護ほごしたZIP形式けいしきの圧縮あっしゅくファイル。展開てんかいするためのパスワードはメールの本文ほんぶん中ちゅうに記述きじゅつされている。ファイル名めいは、「patch-[4～5桁けたのランダムな数字すうじ列れつ].zip」あるいは「hotfix-[4～5桁けたのランダムな数字すうじ列れつ].zip」。ファイルを展開てんかいすると、実行じっこう形式けいしき（拡張子かくちょうしがexe）のウイルス本体ほんたいが生成せいせいされる。これを実行じっこうするとウイルスに感染かんせん。感染かんせんすると、アドレス帳ちょうなどに登録とうろくされているメールアドレスあてに、同おなじようなウイルス添付てんぷメールを送信そうしんさせられる。

　セキュリティベンダー各社かくしゃの情報じょうほうによれば、ウイルスファイルをパスワード保護ほごした圧縮あっしゅくファイルにしているのは、ウイルス対策たいさくソフトに検出けんしゅつされないようにするため。通常つうじょう、対策たいさくソフトは圧縮あっしゅくファイルの中身なかみまで検査けんさするが、パスワードがかかっていると検査けんさできない。ただし、ZIPを展開てんかいして作つくられる今回こんかいのウイルスファイルには既すでに多おおくの対策たいさくソフトが対応たいおう済ずみ。対策たいさくソフトを使つかっていれば、ZIPファイルを展開てんかいした時点じてんで検出けんしゅつ・駆除くじょできる。

　今回こんかいのウイルスメールのもう一ひとつの“工夫くふう”は、メールの本文ほんぶんをテキストではなく、GIF画像がぞうファイルにしていること。HTMLメールに対応たいおうしたメールソフトでは、この画像がぞうファイルが本文ほんぶんとして表示ひょうじされる（テキストのみ表示ひょうじするメールソフトでは、添付てんぷファイルの一ひとつとして表示ひょうじされる）。これにより、本文ほんぶんの単語たんごや文脈ぶんみゃくなどからスパム（迷惑めいわくメール）やウイルスメールかどうかを判定はんていするスパム対策たいさくソフトのチェックをかいくぐろうとする。