作品さくひん紹介しょうかい

登場とうじょう人物じんぶつ

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  安倍晴明あべのせいめい（あべのせいめい）

  作中さくちゅうでは生なま没年ぼつねん不ふ詳しょう。母親ははおやが狐きつねで「化生かせいノ者しゃ」という風聞ふうぶんもある。賀茂かも忠行ただゆきのもとで修業しゅうぎょうをつみ、陰陽いんよう師しとして天才てんさい的てきな才ざいを発揮はっき。長身ちょうしん色白いろじろ、眼め元もと涼すずしい秀麗しゅうれいな美男びなん子こ。漢籍かんせきや和歌わかにくわしい教養きょうよう人じんであり、下々しもじもの事情じじょうにも通つうじている。式しき神しんを自在じざいに操あやつり、博雅はくがや蝉せみ丸まるなどごく近ちかしい人ひとたちのみの時ときは式しき神しんを使役しえきしている。官位かんいは従したがえ四よん位い下か。陰陽いんよう寮りょうに属ぞくし、天文てんもん博士はかせの職しょくに就ついている。

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  源みなもと博雅ひろまさ（みなもとのひろまさ）

  醍醐天皇だいごてんのうの血ちをひく由緒ゆいしょ正ただしき生うまれながら、臣籍しんせきに降下こうかし源げんの姓せいを賜たまわる。三さん十じゅう代だい後半こうはんと思おもわれる。愚直ぐちょくなほど真まっ直すぐで、人ひとを恨うらんだり悪意あくいを持もったりすることと無縁むえんの人物じんぶつ。それゆえ晴明せいめいに全幅ぜんぷくの信頼しんらいを寄よせられている。管弦かんげんの道みちに優すぐれ、その笛ふえには鬼おにや精霊せいれいまで感応かんおうさせる力ちからがあるが、博雅はくがにはこの世よのものならぬものを感知かんちする力ちからはない。女性じょせい関係かんけいには奥手おくてで、かなりの酒好さけずき。

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  蘆あし屋や道満どうまん（あしやどうまん）

  播磨はりま国こくの陰陽いんよう師しで、帝みかどの御前ごぜんで晴はれ明あきらと方術ほうじゅつ比くらべをするほどの力ちからを持もつ。別名べつめい・道みち摩ま法師ほうし。年齢ねんれいは五ご十じゅう代だいの半なかばくらい。白髪はくはつを伸のばしたまま蓬髪ほうはつにし、顔かお中ちゅうに不精髭ぶしょうひげが生はえている。炯炯けいけいと黄色きいろく光ひかる眼め、獅子鼻ししばな、赤黒あかぐろく無数むすうの皺しわが刻きざまれた顔かお。銭ぜにをもらって魘魅（えんみ）や蠱毒（こどく）の術じゅつを使つかい呪詛じゅそをするが、退屈たいくつしのぎで人ひとの心しんをからめとり操あやつる。不思議ふしぎに人ひとを惹ひきつける磁力じりょくのようなものがある。

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  賀茂かも保憲やすのり（かものやすのり）

  賀茂かも忠行ただゆきの息子むすこ。その術じゅつは父ちちをしのぐと言いわれ、十じゅう歳さいになるやならずでこの世よのものならぬものを見みることができた。陰陽いんよう寮りょうで天文てんもん博士はかせ、陰陽いんよう博士はかせ、暦こよみ博士はかせを歴任れきにんし、主計しゅけい頭あたまを経へて穀倉こくそう院いん別当べっとうの役職やくしょくに就ついている。面倒めんどうなことがからきし駄目だめで、やっかいな事ことは晴明せいめいに押おし付つけている。晴明せいめいの屋敷やしきへは黒くろ虎とらの姿すがたとなった式しき神しん・猫又ねこまたに乗のって現あらわれる。

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  蜜みつ虫ちゅう（みつむし）

  晴はれ明あきらの屋敷やしきの庭にわにある藤ふじの木きの精せい。晴明せいめいによって蜜みつ虫ちゅうという名なを与あたえられ、式しき神しんとして使つかわれている。淡あわい藤ふじ色しょくの十二単じゅうにひとえ衣ころも着きている。藤ふじの花はなの咲さくのは五月ごがつだが、しばしばその季き節ぶしを過すぎても登場とうじょうする。晴はれ明あきらと博雅はくがが酒さけを酌くみ交かわす際さいには、彼女かのじょが酌しゃくをしたり酒さけを運はこんでくる。また晴明せいめいが外出がいしゅつする際さいに牛車うしぐるまに同乗どうじょうするなど、同おなじ式しき神しんの蜜みつ夜よるとともに、晴明せいめいのもっともそば近ちかくに仕つかえている。

スペシャルコンテンツ

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