Hong Lou Meng : 惑奸讒抄檢大觀園　避嫌隙杜絕寧國府

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《惑奸讒抄檢けん大觀たいかん園えん　避嫌隙すき杜絕とぜつ寧やすし國府こくふ》

1 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	話はなし說せつ平たいら兒じ聽迎春げいしゅん說せつ了りょう，正せい自じ好こう笑わらい，忽ゆるがせ見み寶玉ほうぎょく也來了りょう。原はら來らい管かん廚房柳家やなぎや媳婦的てき妹いもうと子こ，也因放ひ頭あたま開ひらき賭と得どく了りょう不ふ是ぜ。因よし這園中有ちゅうう素もと和わ柳家やなぎや的てき不ふ好このみ的てき，便びん又また告つげ出で柳家やなぎや的てき來らい，說せつ和わ他た妹いもうと子こ是ぜ夥おびただし計けい，賺了平分へいぶん。因よし此，鳳おおとり姐あね要治ようじ柳家やなぎや的てき之これ罪ざい。那な柳家やなぎや的てき聽得此言，便びん慌了手しゅ腳，因いん思おもえ素そ與あずか怡紅院いん的てき人じん最さい為ため深厚しんこう，故こ走はし來らい悄悄しょうしょう的てき央ひさし求もとめ晴はれ雯芳官等かんとう人じん，轉てん告訴こくそ了りょう寶玉ほうぎょく。寶玉ほうぎょく因いん思おもえ內中迎春げいしゅん的てき嬤嬤也現有げんゆう此罪，不ふ若わか來らい約やく同どう迎春げいしゅん去さ討情，比ひ自己じこ獨どく去さ單たん為ため柳家やなぎや的てき說せつ情じょう又また更さら妥當だとう，故こ此前來らい。忽ゆるがせ見み許多きょた人じん在ざい此，見み他た來らい時じ，都と問とい道どう：「你的病びょう可か好こう了りょう？跑來做什麼いんも？」寶玉ほうぎょく不便ふべん說せつ出で討情一事いちじ，只ただ說せつ：「來らい看み二に姐あね姐あね。」
2 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	當とう下した眾人也不在ざい意い，且說些閒話ばなし。平たいら兒じ便びん出で去ざ辦纍金きん鳳おおとり一事いちじ。那な玉だま柱はしら兒じ媳婦緊跟在ざい後ご，口くち內百ひゃく般央求もとめ，只ただ說せつ：「姑娘くーにゃん好こう歹口內超生せい，我わが橫よこ豎去贖了來らい！」平たいら兒じ笑わらい道どう：「你遲也贖，早はや也贖。既すんで有ゆう今日きょう，何なに必當初とうしょ？你的意思いし得とく過か就過。既すんで這麼樣さま，我わが也不好こう意思いし告訴こくそ人じん，趁早兒じ取と了りょう來らい，交給我わが，一いち字じ不ふ提ひさげ。」玉たま柱ばしら兒じ媳婦聽說，方ぽう放下ほうか心しん來らい，就拜謝しゃ。又また說せつ：「姑娘くーにゃん自じ去さ貴き幹みき，趕晚贖了來らい，先さき回かい了りょう姑娘くーにゃん再送さいそう去さ，如何いか？」平たいら兒じ道どう：「趕晚不ふ來き，可か別べつ怨我。」說せつ畢，二人ふたり方かた分ぶん路ろ，各自かくじ散ち了りょう。
3 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	平たいら兒じ到いた房ぼう，鳳おおとり姐あね問とい他た：「三姑娘叫你做什麼？」平たいら兒じ笑わらい道どう：「三姑娘怕奶奶生氣，叫さけべ我わが勸すすむ著ちょ奶奶些，問もん奶奶這兩天てん可か吃ども些什麼いんも。」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「倒たおせ是ぜ他た還かえ惦記我が。剛つよし纔又出來でき了りょう一いち件けん事ごと，有人ゆうじん來らい告つげ柳やなぎ二媳婦和他妹子通同開局，凡妹子こ所為しょい都と是ぜ他た作さく主ぬし。我わが想そう你素日び肯勸我わが多た一事いちじ不ふ如少一事いちじ，自己じこ保養ほよう保養ほよう也好的てき，我わが因いん聽不進しん去さ，果然かぜん應おう了りょう，先さき把わ太ふとし太ふとし得とく罪ざい了りょう，而且反はん賺了一場いちじょう病びょう。如今我わが也看破かんぱ了りょう，隨ずい他た們鬧去罷やめ，橫よこ豎還有ゆう許多きょた人じん呢。我わが白はく操一そういち會かい子こ心しん，倒たおせ惹的萬まん人にん咒罵，不ふ如且自家じか養やしなえ養やしなえ病びょう。就是病びょう好こう了りょう，我わが也會做好好こう先生せんせい，得とく樂らく且樂，得とく笑わらい且笑，一概是非都憑他們去罷。所以ゆえん我わが只ただ答こたえ應おう著ちょ知道ともみち了りょう。」平たいら兒じ笑わらい道どう：「奶奶果然かぜん如此，那な就是我わが們的造化ぞうか了りょう！」
4 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	一語いちご未了みりょう，只見ただみ賈璉進しん來らい，拍手はくしゅ歎氣道どう：「好こう好こう兒こ的てき又また生なま事こと！前ぜん兒こ我わが和わ鴛鴦えんおう借か當とう，那な邊べ太ふとし太ふとし怎麼知道ともみち了りょう？剛つよし纔太太ふとし叫さけべ過よぎ我わが去さ，叫さけべ我わが不ふ管かん那な裡うら先さき借か二に百ひゃく銀子ぎんす，做八はち月がつ十じゅう五ご節せつ下か用よう。我わが回かい沒ぼつ處しょ借か。太ふとし太ふとし就說：『你沒有ゆう錢ぜに就有地方ちほう挪移，我わが白和しらわ你商量しょうりょう，你就搪塞我が！你就沒ぼつ地方ちほう兒じ？前ぜん兒こ一千銀子的當是那裡的？連れん老ろう太ふとし太ふとし的てき東西とうざい，你都有ゆう神通じんずう弄ろう出來でき，這會二に百ひゃく銀子ぎんす，你就這樣難なん！虧我沒ぼつ和わ別人べつじん說せつ去さ！』我わが想おもえ太ぶと太ふと分明ぶんめい不ふ短たん，何なに苦く來らい又また尋ひろ事ごと奈何いかん人じん！」鳳おおとり姐あね兒じ道どう：「那な日並ひなみ沒ぼつ個こ外人がいじん，誰だれ走はし了りょう這個消息しょうそく？」平たいら兒じ聽了，也細想そう那な日び有ゆう誰だれ在ざい此，想そう了りょう半日はんにち，笑わらい道どう：「是ぜ了りょう！那な日び說話せつわ時じ沒ぼつ人じん，就只晚ばん上じょう送おく東西とうざい來らい的てき時候じこう兒じ，老ろう太ふとし太ふとし那な邊べ傻大姐あね的てき娘むすめ，可か巧たくみ來らい送おく漿衣裳いしょう。他た在ざい下した房ぼう裡うら坐すわ了りょう一いち會かい子こ，看み見み一いち大箱おおばこ子こ東西とうざい，自然しぜん要よう問とい，必是丫頭們不知道ともみち，說せつ出來でき了りょう也未可知かち。」因いん此，便びん喚了幾いく個こ小しょう丫頭來らい問とい：「那な日び誰だれ告訴こくそ傻大姐あね的てき娘むすめ了りょう？」眾小丫頭慌了，都と跪下賭と神しん發はつ誓ちかい說せつ：「自じ來らい也沒敢多說せつ一いち句く話ばなし。有人ゆうじん凡問什麼いんも，都と答こたえ應おう不知ふち道どう，這事如何いか敢說？」
5 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね詳しょう情じょう度ど理り，說せつ：「他た們必不ふ敢多說せつ一いち句く話ばなし，倒たおせ別べつ委い屈こごめ了りょう他た們，如今把わ這事靠もたれ後ご，且把太ふとし太たい打だ發はつ了りょう去さ要よう緊。寧やすし可か偺們短たん些，別べつ又また討沒意思いし。」因いん叫さけべ：平たいら兒じ把わ我わが的まと金きん首くび飾かざり再さい去さ押二に百ひゃく銀子ぎんす來らい，送おく去ざ完かん事ごと。」賈璉道どう：「索さく性せい多た押二に百ひゃく，偺們也要使し呢。」鳳おおとり姐あね道どう：「很不必，我わが沒ぼつ處しょ使し。這不知ふち還かえ指ゆび那な一いち項こう贖呢！」平たいら兒じ拿了去さ吩咐旺兒媳婦領りょう去さ，不ふ一いち時じ，拿了銀子ぎんす來らい，賈璉親おや自じ送おく去ざ。不在ふざい話はなし下か。
6 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	這裡鳳おおとり姐あね和平わへい兒じ猜疑さいぎ走はし風ふう的てき人じん，「反はん叫さけべ鴛鴦えんおう受累，豈あに不ふ是ぜ偺們之の過か？」正せい在ざい胡えびす想そう，人にん報ほう：「太ふとし太ふとし來らい了りょう。」鳳おおとり姐あね聽了詫わび異い，不知ふち何事なにごと，遂とげ與平よへい兒じ等とう忙せわし迎むかい出來でき。只見ただみ王おう夫人ふじん氣色けしき更さら變へん，只ただ帶たい一個貼己小丫頭走來，一いち語ご不發ふはつ，走はし至いたり裡うら間あいだ坐すわ下した。鳳おおとり姐あね忙せわし捧ささげ茶ちゃ，因いん陪笑問とい道どう：「太ふと太ふと今日きょう高だか興きょう到いた這裡逛逛？」王おう夫人ふじん喝かつ命いのち：「平たいら兒じ出で去ざ！」平たいら兒じ見み了りょう這般しゃはん，不知ふち怎麼了りょう，忙せわし應おう了りょう一聲いっせい，帶おび著ちょ眾小丫頭，一齊いっせい出で去ざ，在房ありふさ門外もんがい站住。一面將房門掩了，自己じこ坐すわ在ざい台たい階かい上じょう，所有しょゆう的てき人じん一個不許進去。
7 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね也著了りょう慌，不知ふち有ゆう何事なにごと。只見ただみ王おう夫人ふじん含著淚なみだ，從したがえ袖そで裡うら扔出一いち個こ香こう袋ぶくろ來らい，說せつ：「你瞧！」鳳おおとり姐あね忙せわし拾じつ起おこり一いち看み，見み是ぜ十錦春意香袋，也嚇了りょう一いち跳とべ，忙せわし問とい：「太ふとし太ふとし從したがえ那な裡うら得どく來らい？」王おう夫人ふじん見み問とえ，越えつ發はつ淚なみだ如雨下か，顫聲說せつ道どう：「我わが從したがえ那な裡うら得どく來らい？我わが天てん天てん坐すわ在ざい井い裡うら，想そう你是個こ細心さいしん人じん，所以ゆえん我わが纔偷空そら兒じ。誰だれ知ち你也和わ我わが一樣いちよう！這樣東西とうざい，大だい天白てんぱく日明ひあがり擺在園えん裡うら山さん石上いしがみ，被ひ老ろう太ふとし太ふとし的てき丫頭拾じつ著ちょ，不ふ虧你婆ばば婆ばば看み見み，早はや已やめ送おく到いた老ろう太ふとし太ふとし跟前去さ了りょう！我わが且問你：這個東西とうざい如何いか丟在那な裡うら？」鳳おおとり姐あね聽得，也更了りょう顏色かおいろ，忙せわし問とい：「太ふとし太ふとし怎麼知道ともみち是ぜ我が的てき？」王おう夫人ふじん又また哭又歎道：「你反問はんもん我が？你想，一家子除了你們小夫小妻，餘あまり者しゃ老婆ろうば子こ們，要よう這個何なん用よう？女おんな孩子們是從したがえ那な裡うら得どく來らい？自然しぜん是ぜ那な璉兒－－不ふ長ちょう進すすむ下流かりゅう種子しゅし－－那な裡うら弄ろう來らい的てき！你們又また和氣わき，當とう作さく一いち件けん玩意兒じ，年ねん輕けい的てき人じん，兒女じじょ閨ねや房ぼう私意しい是ぜ有ゆう的てき，你還和わ我わが賴よりゆき！幸こう而園內上下人げにん還かえ不ふ解かい事ごと，尚なお未み揀得；倘或丫頭們揀著ちょ，你妹妹いもうと看み見み，這還了りょう得とく！不ふ然しか，有ゆう那な小しょう丫頭們揀著ちょ出で去ざ，說せつ是ぜ園えん內揀的てき，外人がいじん知道ともみち，這性命いのち臉面要よう也不要ふよう？」
8 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね聽說，又また急きゅう又また愧，登とう時じ紫むらさき脹了面皮めんぴ，便びん挨著炕沿雙そう膝ひざ跪下，也含淚なみだ訴道：「太ふとし太たい說せつ的てき固かた然しか有理ゆうり，我わが也不敢辯。但ただし我わが並無ならびな這樣東西とうざい，其中還かえ要求ようきゅう太ふと太ふと細ぼそ想そう。這香袋ぶくろ兒じ是ぜ外がい頭あたま仿著內工繡的，連れん穗ほ子こ一概都是市賣的東西。我わが雖年輕けい不ふ尊重そんちょう，也不肯要這樣東西とうざい。再さい者しゃ，這也不ふ是ぜ常つね帶たい著ちょ的てき，我わが縱たて然しか有ゆう，也只好こう在ざい私わたし處しょ擱著，焉肯在ざい身上しんじょう常つね帶たい，各かく處しょ逛去？況きょう且又在ざい園えん裡うら去さ，個個ここ姊妹，我わが們都肯拉拉ひしげ扯扯，倘或露出ろしゅつ來らい，不ふ但ただし在ざい姊妹前まえ看み見み，就是奴やつ才ざい看み見み，我わが有ゆう什麼いんも意思いし？三則論主子內，我わが是ぜ年ねん輕けい媳婦，算さん起おこり來らい，奴やつ才ざい比ひ我わが更年こうねん輕けい的てき又また不ふ止とめ一いち個こ了りょう。況きょう且他們也常つね在ざい園えん走はし動どう，焉知不ふ是ぜ他た們掉的てき？再さい者しゃ，除じょ我わが常つね在ざい園えん裡うら，還かえ有ゆう那な邊あたり太ふと太ふと常つね帶おび過か幾いく個こ小しょう姨娘來らい，嫣紅翠雲すいうん那な幾いく個人こじん，也都是ぜ年ねん輕けい的てき人じん，他た們更該有這個了りょう。還かえ有ゆう那な邊あたり珍めずらし大だい嫂あによめ子こ，他た也不算さん很老，也常帶たい過か佩鳳他た們來，又また焉知不ふ是ぜ他た們的？況きょう且園內丫頭あたま也多，保ほ不ふ住じゅう都と是正ぜせい經けい的てき。或ある者もの年紀としのり大だい些的，知道ともみち了りょう人事じんじ，一刻查問不到，偷出去さ了りょう；或ある借か著しる因由いんゆ，合ごう二門上小么兒們打牙撂嘴兒：外そと頭あたま得とく了りょう來らい的てき，也未可知かち。不ふ但ただし我わが沒ぼつ此事，就連平たいら兒じ，我わが也可以下いか保ほ的てき。太ふとし太ふとし請細想そう！」
9 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	王おう夫人ふじん聽了這一いち席せき話ばなし，很近情理じょうり，因いん歎道：「你起來らい。我わが也知道どう你是大家たいか子こ的てき姑娘くーにゃん出身しゅっしん，不ふ至いたり這樣輕薄けいはく，不ふ過か我わが氣き激げき你的話ばなし。但ただし只ただ如今且怎麼處？你婆婆ばば纔打發はつ人じん封ふう了りょう這個給きゅう我わが瞧，把わ我わが氣き了りょう個こ死し！」鳳おおとり姐あね道どう：「太ふとし太ふとし快かい別べつ生氣せいき。若わか被ひ眾人覺さとし察了，保ほ不定ふてい老ろう太ふとし太ふとし不知ふち道どう。且平心こころ靜せい氣き，暗暗あんあん訪おとずれ察，纔能得とく這個實在じつざい；縱たて然しか訪おとずれ不ふ著ちょ，外人がいじん也不能ふのう知道ともみち。如今惟おもんみ有ゆう趁著賭と錢ぜに的てき因由いんゆ，革かわ了りょう許多きょた人じん這空兒じ，把わ周しゅう瑞みずほ媳婦旺兒媳婦等とう四五個貼近不能走話的人，安やす插在園えん裡うら，以查賭と為ため由よし。再さい，如今他た們的丫頭也太多た了りょう，保ほ不ふ住人じゅうにん大だい心しん大だい，生なま事こと作さく耗。等とう鬧出來でき，反はん悔之不ふ及。如今若わか無む故こ裁たっ革かわ，不ふ但ただし姑娘くーにゃん們委屈こごめ，就連太ふと太ふと和やわ我わが也過不ふ去さ。不ふ如趁著ちょ這機會かい，以後いご凡年紀き大だい些的，或ある有ゆう些磨牙きば難なん纏まとい的てき，拿個錯兒，攆出去さ，配はい了りょう人じん：一則保的住沒有別事，二則也可省些用度。太ふと太ふと想おもえ我わが這話如何いか？」王おう夫人ふじん歎道：「你說的てき何なん嘗不是ぜ？但ただし從したがえ公おおやけ細ほそ想おもえ，你這幾いく個こ姊妹，每まい人ひと只ただ有ゆう兩りょう三さん個こ丫頭像ぞう人じん，餘よ者しゃ竟是小しょう鬼おに兒じ似に的てき，如今再さい去さ了りょう，不ふ但ただし我わが心裡しんり不ふ忍にん，只ただ怕老太ふと太ふとし未必みひつ就依。雖然艱難かんなん，也還窮きゅう不ふ至いたり此。我わが雖沒受過大だい榮華えいが，比ひ你們是ぜ強きょう些，如今寧やすし可か省しょう我わが些，別べつ委い屈こごめ了りょう他た們。你如今こん且叫人傳ひとづて周しゅう瑞みずほ家か的てき等とう人じん進しん來らい，就吩咐他們快快かい暗くら訪おとずれ這事要よう緊！」鳳おおとり姐あね即そく喚平兒じ進しん來らい，吩咐出で去ざ。
10 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	一時いちじ，周しゅう瑞みずほ家か的てき與あずか吳くれ興きょう家か的てき、鄭てい華はな家か的てき、來らい旺家的てき、來らい喜き家か的てき－－現在げんざい五ご家いえ陪房－－進しん來らい。王おう夫人ふじん正ただし嫌いや人じん少しょう，不能ふのう勘かん察，忽ゆるがせ見み邢夫人的じんてき陪房王おう善よし保ほ家か的てき走はし來き，正せい是ぜ方かた纔是他た送おく香こう袋ぶくろ來らい的てき。王おう夫人ふじん向こう來らい看み視し邢夫人じん之の得え力りょく心腹しんぷく人じん等とう，原はら無む二に意い，今見いまみ他た來き打だ聽此事ごと，便びん向こう他た說せつ：「你去回かい了りょう太ふとし太ふとし，也進園えん來らい照あきら管かん照あきら管かん，比ひ別人べつじん強きょう些。」
11 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	王おう善よし保ほ家か的てき因いん素もと日進にっしん園えん去さ，那な些丫鬟們不ふ大だい趨奉他た，他た心裡しんり不ふ自在じざい，要よう尋ひろ他た們的故事こじ又また尋ひろ不ふ著ちょ，恰好かっこう生出おいで這件事ごと來らい，以為得とく了りょう把わ柄え；又また聽王夫人ふじん委い托たく他た，正せい碰在心こころ坎上，道みち：「這個容易ようい。不ふ是ぜ奴やつ才ざい多た話はなし，論理ろんり，這事早さ該嚴緊些的てき。太ふとし太ふとし也不大だい往園裡うら去さ，這些女おんな孩子們，一個個倒像受了誥封似的，他た們就成なり了りょう千金せんきん小しょう姐あね了りょう。鬧下天來てんらい，誰だれ敢哼一聲いっせい兒じ？不ふ然しか，就調唆姑娘むすめ們，說せつ欺負了りょう姑娘くーにゃん們了，誰だれ還かえ耽ふけ得う起おこり？」王おう夫人ふじん點頭てんとう道どう：「跟姑娘むすめ們的丫頭比ひ別べつ的てき嬌貴些，這也是ぜ常つね情じょう。」王おう善よし保ほ家か的てき道みち：「別べつ的てき還かえ罷やめ了りょう，太ふとし太ふとし不知ふち，頭とう一個是寶玉屋裡的晴雯。那な丫頭仗著他た的てき模樣もよう兒じ比ひ別人べつじん標しるべ致些，又また長ちょう了一りょういち張ちょう巧たくみ嘴くちばし，天てん天てん打だ扮ふん的てき像ぞう個こ西にし施ほどこせ樣子ようす，在ざい人ひと跟前能のう說せつ慣道，抓つめ尖とんが要よう強きょう。一句いっく話ばなし不ふ投機とうき，他た就立起おこり兩りょう隻眼せきがん睛來罵ののし人ひと，妖妖調ちょう調しらべ，大だい不ふ成なり個體こたい統みつる！」
12 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	王おう夫人ふじん聽了這話，猛然もうぜん觸さわ動どう往事おうじ，便びん問とい鳳おおとり姐あね道どう：「上うえ次じ我わが們跟了りょう老ろう太ふとし太ふとし進しん園えん逛去，有ゆう一いち個こ水すい蛇へび腰こし，削そぎ肩かた膀兒，眉まゆ眼め又また有ゆう些像你林妹いもうと妹いもうと的てき，正せい在ざい那な裡うら罵ののし小しょう丫頭。我わが心裡しんり很看不ふ上うえ那な狂きょう樣子ようす，因いん同どう老おい太ぶと太ふと走はし，我わが不ふ曾說他た。後來こうらい要よう問とい是ぜ誰だれ，偏へん又また忘了。今日きょう對たい了りょう檻おり兒じ，這丫頭あたま想そう必就是ぜ他た了りょう？」鳳おおとり姐あね道どう：「若わか論ろん這些丫頭們，共きょう總そう比ひ起おこり來らい，都と沒ぼつ晴はれ雯長得とく好このみ。論ろん舉止言語げんご，他た原げん輕薄けいはく些。方かた纔太太たい說せつ的てき倒たおせ很像他た，我わが也忘了りょう那な日び的てき事こと，不ふ敢混說せつ。」
13 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	王おう善よし保ほ家か的てき便びん道どう：「不用ふよう這樣，此刻不ふ難なん叫さけべ了りょう他た來き，太ふとし太ふとし瞧瞧。」王おう夫人ふじん道どう：「寶玉ほうぎょく屋や裡うら常見つねみ我が的てき，只ただ有ゆう襲かさね人じん麝月，這兩個りゃんこ笨笨的てき倒たおせ好こう。要よう有ゆう這個，他た自然しぜん不ふ敢來見み我わが呀。我わが一生最嫌這樣的人。且又出來でき這個事ごと，好こう好このみ的てき寶玉ほうぎょく，倘或叫さけべ這蹄子こ勾引こういん壞了，那な還かえ了りょう得とく！」因いん叫さけべ自己じこ的てき丫頭來らい，吩咐他た道みち：「你去，只ただ說せつ我わが有ゆう話ばなし問とえ他ほか，留とめ下か襲かさね人じん麝月伏ふく侍さむらい寶玉ほうぎょく不ふ必來，有ゆう一個睛雯最伶俐，叫さけべ他た即刻そっこく快かい來らい。你不許もと和わ他た說せつ什麼いんも。」小しょう丫頭答こたえ應おう了りょう，走入はしり怡紅院いん，正せい值晴雯身上じょう不ふ好このみ，睡ねむ中ちゅう覺さとし纔起來らい，發はつ悶もだえ呢。聽如此說，只ただ得とく跟了他た來らい。
14 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	素もと日び晴はれ雯不敢出頭しゅっとう，因いん連日れんじつ不ふ自在じざい，並なみ沒ぼつ十じゅう分ふん粧飾，自じ為ため無礙むげ。及到了りょう鳳おおとり姐あね房ぼう中ちゅう，王おう夫人ふじん一見他嚲釵鬢鬆，衫垂帶たい褪，大だい有春ありはる睡ねむ捧ささげ心しん之の態たい，而且形容けいよう面貌めんぼう，恰是上月こうづき的てき那な人じん，不覺ふかく勾起方かた纔的火ひ來らい。王おう夫人ふじん便びん冷笑れいしょう道どう：「好個こうこ美人びじん兒じ！真しん像ぞう個こ病びょう西にし施ほどこせ了りょう！你天天てん作さく這輕狂きょう樣さま兒じ給きゅう誰だれ看み？你幹的てき事こと，打だ量りょう我わが不知ふち道どう呢！我わが且放著ちょ你，自然しぜん明あかり兒じ揭你的てき皮かわ！－－寶玉ほうぎょく今日きょう可か好こう些？」
15 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	晴はれ雯一聽いっちょう如此說せつ，心こころ內大異い，便びん知ち有人ゆうじん暗算あんざん了りょう。他た雖然著ちょ惱，只ただ不ふ敢作聲ごえ。他た本ほん是ぜ個こ聰明そうめい過か頂いただき的てき人じん，見み問とい寶玉ほうぎょく可か好こう些，他た便びん不ふ肯以實話じつわ答こたえ應おう，忙せわし跪下，回かい道どう：「我わが不ふ大だい到いた寶たから玉房たまぶさ裡うら去さ，又また不ふ常和ときわ寶玉ほうぎょく在ざい一いち處しょ，好こう歹我不能ふのう知ち。那な都と是ぜ襲かさね人じん合ごう麝月兩りょう個人こじん的てき事こと，太ふとし太ふとし問とい他た們。」王おう夫人ふじん道どう：「這就該打嘴くちばし！你難道どう是ぜ死人しにん？要よう你們做什麼いんも？」晴はれ雯道：「我わが原はら是ただし跟老太ふと太ふとし的てき人じん，因いん老ろう太ふとし太たい說せつ園えん裡うら空そら，大人おとな少しょう，寶玉ほうぎょく害がい怕，所以ゆえん撥ばち了りょう我わが去さ，外間ほかま屋や裡うら上じょう夜よる，不ふ過か看み屋や子こ。我わが原げん回かい過か我わが笨，不能ふのう伏ふく侍さむらい，老ろう太ふと太ふと罵ののし了りょう我わが，『又また不ふ叫さけべ你管他た的てき事こと，要よう伶俐的てき做什麼いんも？』我わが聽了，不ふ敢不去さ，纔去的てき。不ふ過か十じゅう天てん半月はんつき之の內，寶玉ほうぎょく叫さけべ著ちょ了りょう，答とう應おう幾いく句く話ばなし，就散了りょう。至いたり於寶玉だま的てき飲食いんしょく起居ききょ，上うえ一層有老奶奶老媽媽們，下か一層いっそう有ゆう襲かさね人じん、麝月、秋あき紋もん幾いく個人こじん。我わが閒あいだ著ちょ還かえ要よう做老太ふとし太たい屋や裡うら的てき針はり線せん，所以ゆえん寶玉ほうぎょく的てき事こと，竟不曾留心しん。太ふとし太ふとし既すんで怪かい，從したがえ此後我わが留とめ心こころ就是了りょう。」
16 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	王おう夫人ふじん信しん以為實じつ了りょう，忙せわし說せつ：「阿彌陀あみだ佛ふつ！你不近きん寶玉ほうぎょく，是ぜ我が的てき造化ぞうか！竟不勞ふろう你費心しん！既すんで是ぜ老ろう太ふとし太たい給きゅう寶玉ほうぎょく的てき，我わが明あかり兒じ回かい了りょう老ろう太ふとし太ふとし再さい攆你。」因いん向こう王おう善よし保ほ家か的てき道みち：「你們進しん去さ，好生よしお防ぼう他た幾いく日にち，不ふ許もと他た在ざい寶玉ほうぎょく屋や裡うら睡ねむ覺さとし。等ひとし我わが回かい過か老おい太ぶと太ふと再さい處しょ治ち他た。」喝かつ聲ごえ：「出で去ざ！站在這裡，我わが看み不ふ上うえ這浪樣さま兒じ！誰だれ許もと你這樣さま花はな紅べに柳やなぎ綠みどり的てき粧扮！」晴はれ雯只得とく出來でき，這氣非ひ同小どうしょう可か，一いち出だし門もん，便びん拿絹子こ握にぎ著しる臉，一いち頭とう走はし，一いち頭とう哭，直ちょく哭到園えん內去。
17 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	這裡王おう夫人ふじん向こう鳳おおとり姐あね等とう自じ怨道：「這幾いく年ねん，我わが越えつ發はつ精神せいしん短たん了りょう，照あきら顧不到いた，這樣妖精ようせい似に的てき東西とうざい，竟沒看み見み！只ただ怕這樣さま的てき還かえ有ゆう，明日あした倒たおせ得え查查。」鳳おおとり姐あね見み王おう夫人ふじん盛もり怒いか之これ際さい，又また因よし王おう善よし保ほ家か的てき是ぜ邢夫人的じんてき耳目じもく，常時じょうじ調ちょう唆的邢夫人生じんせい事ごと，縱たて有ゆう千せん百ひゃく樣よう言語げんご，此刻也不敢說，只ただ低頭ていとう答こたえ應おう著ちょ。王おう善よし保ほ家か的てき道みち：「太ふとし太ふとし且請息いき怒いか。這些小事しょうじ，只ただ交與奴やつ才ざい。如今要よう查這個こ是ぜ極ごく容易ようい的てき。等ひとし到いた晚ばん上園うえその門もん關せき了りょう的てき時節じせつ，內外不ふ通風つうふう，我わが們竟給きゅう他た們個冷ひや不ふ防ぼう，帶おび著ちょ人じん到いた各かく處しょ丫頭們房裡うら搜さがせ尋ひろ。想そう來き誰だれ有ゆう這個，斷だん不ふ單たん有ゆう這個，自然しぜん還かえ有ゆう別べつ的てき。那な時じ翻こぼし出で別べつ的てき來らい，自然しぜん這個也是他た的てき了りょう。」王おう夫人ふじん道どう：「這話倒たおせ是ぜ，若わか不ふ如此，斷乎だんこ不能ふのう明白めいはく。」因いん問とい鳳おおとり姐あね如何いか。鳳おおとり姐あね只ただ得とく答こたえ應おう說せつ：「太ふとし太たい說せつ是ぜ，就行罷やめ了りょう。」王おう夫人ふじん道どう：「這主意しゅい很是，不ふ然しか，一いち年ねん也查不出來ふでき！」
18 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	於是大家たいか商議しょうぎ已やめ定じょう。至いたり晚ばん飯めし後ご，待まち賈母安やす寢ね了りょう，寶たから釵等入園にゅうえん時じ，王家おうけ的てき便びん請了鳳おおとり姐あね一いち併進へいしん園えん，喝かつ命いのち將しょう角かく門もん皆みな上じょう鎖くさり，便びん從したがえ上じょう夜よる的てき婆ばば子こ處しょ來らい抄しょう檢けん起おこり。不ふ過か抄しょう檢けん些多餘あまり攢下蠟燭燈油とうゆ等とう物ぶつ。王おう善よし保ほ家か的てき道みち：「這也是ぜ贓，不ふ許もと動的どうてき。等ひとし明日あした回かい過か太ふとし太ふとし再さい動どう。」
19 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	於是先さき就到怡紅院いん中ちゅう，喝かつ命いのち關門かんもん。當とう下した寶玉ほうぎょく正因まさより晴はれ雯不自在じざい，忽ゆるがせ見み這一干ひ人じん來らい，不知ふち為ため何なん直ちょく撲なぐ了りょう丫頭們的房ぼう門もん去さ，因よし迎むかい出いずる鳳おおとり姐あね來らい，問もん是ぜ何故なにゆえ。鳳おおとり姐あね道どう：「丟了一いち件けん要よう緊的東西とうざい，因いん大家たいか混こん賴よりゆき，恐おそれ怕有丫頭們偷了りょう，所以ゆえん大家たいか都と查一查去疑兒。」一いち面めん說せつ，一面坐下吃茶。
20 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	王家おうけ的てき等とう搜さがせ了りょう一いち回かい，又また細ぼそ問とえ「這幾いく個こ箱ばこ子こ是ぜ誰だれ的てき，」都と叫さけべ本人ほんにん來らい親おや自じ打開だかい。襲かさね人じん因よし見晴みはる雯這樣さま，必有異事ことごと，又また見み這番抄しょう檢けん，只ただ得とく自己じこ先さき出來でき打開だかい了りょう箱ばこ子こ並なみ匣くしげ子こ，任にん其搜檢けん一いち番ばん，不ふ過か平常へいじょう通用つうよう之の物もの。隨ずい放下ほうか，又また搜さがせ別べつ人的じんてき。挨次都と一いち一いち搜さがせ過か，到いた睛雯的てき箱はこ子こ，因いん問とい：「是ぜ誰だれ的てき？怎麼不ふ打開だかい叫さけべ搜さがせ？」
21 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	襲かさね人じん方かた欲よく替がえ晴はれ雯開時じ，只見ただみ晴はる雯挽著ちょ頭髮とうはつ，闖進來らい，豁啷一聲いっせい，將はた箱はこ子こ掀開，兩りょう手提てさげ著ちょ底そこ子こ，往地下か一いち倒たおせ，將はた所有しょゆう之の物もの盡つき都と倒たおせ出來でき。王おう善よし保ほ家か的てき也覺沒ぼつ趣おもむき兒じ，便びん紫むらさき脹了臉，說せつ道どう：「姑娘くーにゃん，你別生氣せいき。我わが們並非ひ私わたし自じ就來的てき，原はら是ただし奉たてまつ太ふと太ふとし的てき命いのち來らい搜さがせ察。你們叫さけべ翻こぼし呢，我わが們就翻こぼし一いち翻こぼし；不ふ叫さけべ翻こぼし，我わが們還許もと回かい太ふと太ふと去さ呢。那な用よう急きゅう的てき這個樣子ようす？」晴はれ雯聽了りょう這話，越えつ發火はっか上じょう澆油，便びん指ゆび著ちょ他た的てき臉，說せつ道どう：「你說你是太ふとし太たい打だ發はつ來らい的てき，我わが還かえ是ぜ老ろう太ふとし太たい打だ發はつ來らい的てき呢！太ふとし太ふとし那な邊べ的てき人じん，我わが也都見み過か，就只沒ぼつ看み見み你這麼個有ゆう頭あたま有ゆう臉大管かん事ごと的てき奶奶！」
22 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね見晴みはる雯說話ばなし鋒ほこさき利り尖とんが酸さん，心中しんちゅうの甚喜，卻礙著ちょ邢夫人的じんてき臉，忙せわし喝かつ住じゅう睛雯。那な王おう善よし保ほ家か的てき又また羞又氣き，剛つよし要よう還かえ言げん，鳳おおとり姐あね道どう：「媽媽，你也不ふ必和他た們一般いっぱん見識けんしき，你且細細こまごま搜さがせ你的。偺們還かえ到いた各かく處しょ走はし走はし呢。再さい遲おそ了りょう走はし了りょう風ふう，我わが可か擔不起おこり。」王おう善よし保ほ家か的てき只ただ得とく咬咬牙きば，且忍了りょう這口氣き，細細こまごま的てき看み了りょう一いち看み，也無甚私弊へい之の物もの，回かい了りょう鳳おおとり姐あね，要よう別べつ處しょ去さ。鳳おおとり姐あね道どう：「你可細細こまごま的てき查。若わか這一いち番ばん查不出來でき，難なん回かい話ばなし的てき。」眾人都道とどう：「盡つき都と細ほそ翻こぼし了りょう，沒ぼつ有ゆう什麼いんも差さ錯東西とうざい；雖有幾いく樣よう男おとこ人じん物件ぶっけん，都みやこ是ただし小しょう孩子的てき東西とうざい，想そう是ぜ寶玉ほうぎょく的てき舊物きゅうぶつ，沒ぼつ甚關係かんけい的てき。」
23 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね聽了，笑わらい道どう：「既すんで如此，偺們就走，再さい瞧別處しょ去さ。」說せつ著ちょ，一いち徑みち出來でき，向むかい王おう善よし保ほ家か的てき道みち：「我わが有ゆう一いち句く話ばなし，不知ふち是ぜ不ふ是ぜ。要よう抄しょう檢けん只ただ抄しょう檢けん偺們家か的てき人じん；薛大姑娘くーにゃん屋や裡うら，斷乎だんこ抄しょう檢けん不ふ得とく的てき。」王おう善よし保ほ家か的てき笑わらい道どう：「這個自然しぜん，豈あに有ゆう抄しょう起おこり親戚しんせき家來けらい的てき？」鳳おおとり姐あね點頭てんとう道どう：「我わが也這樣さま說せつ呢。」說せつ，一頭到了瀟湘館內。黛まゆずみ玉たま已やめ睡ねむ了りょう，忽ゆるがせ報ほう這些人じん來らい，不知ふち為ため甚事，纔要起おこり來らい。只見ただみ鳳おおとり姐あね已やめ走はし進すすむ來らい，忙せわし按住他た不ふ叫さけべ起おこり來らい，只ただ說せつ：「睡ねむ著ちょ罷やめ，我わが們就走的てき。」這邊且說些閒話ばなし。善ぜん保ほ家か的てき帶たい了りょう眾人，到いた了りょう丫鬟房ぼう中ちゅう，也一一いち開ひらけ箱ばこ倒たおせ籠こめ，抄しょう檢けん了りょう一いち番ばん，因いん從したがえ紫むらさき鵑房中ちゅう搜さがせ出で兩りょう副ふく寶玉ほうぎょく往常換かわ下しも來き的てき寄よせ名めい符ふ兒じ，一副束帶上的披帶，兩個りゃんこ荷に包つつみ並なみ扇おうぎ套，套內有ゆう扇子せんす，打開だかい看み時じ，皆みな是ぜ寶玉ほうぎょく往日おうじつ手しゅ內曾拿過的てき。王おう善よし保ほ家か的てき自じ為ため得とく了意りょうい，遂とげ忙せわし請鳳姐あね過か來らい驗けん視し，又また說せつ：「這些東西とうざい，從したがえ那な裡うら來らい的てき？」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「寶玉ほうぎょく和わ他た們從小兒しょうに在ざい一いち處しょ混こん了りょう幾いく年ねん，這自然しぜん是ぜ寶玉ほうぎょく的てき舊きゅう東西とうざい。況きょう且這符ふ兒じ合ごう扇子せんす，都みやこ是ただし老ろう太ふとし太ふとし和かず太ふとし太ふとし常見つねみ的てき。媽媽不信ふしん，偺們只管ひたすら拿了去さ。」王家おうけ的てき忙せわし笑えみ：「二奶奶既知道就是了。」鳳おおとり姐あね道どう：「這也不ふ是ぜ什麼いんも稀まれ罕事，撂下再往さいおう別べつ處しょ去さ是正ぜせい經けい。」紫むらさき鵑笑道どう：「直ちょく到いた如今，我わが們兩下か裡うら的てき賬也算さん不ふ清きよし！要よう問とい這一いち個こ，連れん我わが也忘了りょう是ぜ那な年月日ねんがっぴ有ゆう的てき了りょう。」
24 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	這裡鳳おおとり姐あね合ごう王おう善よし保ほ家か的てき又また到いた探さがせ春はる院いん內。誰だれ知ち早さ有人ゆうじん報むくい與あずか探さがせ春はる了りょう。探さがせ春はる也就猜著必有原はら故こ，所以ゆえん引出這等醜態しゅうたい來らい，遂とげ命いのち眾丫鬟秉燭しょく開門かいもん而待。一時いちじ，眾人來らい了りょう，探さがせ春はる故こ問とい：「何事なにごと？」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「因いん丟了一いち件けん東西とうざい，連日れんじつ訪おとずれ察不出ふしゅつ人じん來らい，恐おそれ怕旁人じん賴よりゆき這些女おんな孩子們，所以ゆえん大だい家搜やさがし一いち搜さがせ，使つかい人じん去さ疑うたぐ兒こ，倒たおせ是ぜ洗淨せんじょう人じん們的好こう法子のりこ。」探さがせ春はる笑わらい道どう：「我わが們的丫頭，自然しぜん都と是ぜ些賊，我わが就是頭あたま一いち個こ窩主。既すんで如此，先さき來らい搜さがせ我わが的まと箱ばこ櫃ひつ，他た們所偷了來らい的てき，都と交給我わが藏ぞう著ちょ呢。」說せつ著ちょ，便びん命いのち丫頭們把箱ばこ一齊いっせい打開だかい，將しょう鏡きょう奩、粧盒、衾ふすま袱、衣ころも包つつめ，若わか大だい若わか小しょう之の物もの，一齊いっせい打開だかい，請鳳姐あね去さ抄しょう閱。鳳おおとり姐あね陪笑道どう：「我わが不ふ過か是ぜ奉たてまつ太ふと太ふとし的てき命いのち來らい，妹いもうと妹いもうと別べつ錯怪了りょう我が。」因いん命いのち丫鬟們：「快かい快かい給きゅう姑娘くーにゃん關上せきじょう。」
25 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	平たいら兒じ豐ゆたか兒じ等とう先さき忙せわし著ちょ替がえ侍さむらい書しょ等とう關せき的てき關せき，收おさむ的てき收おさむ。探さがせ春はる道どう：「我が的てき東西とうざい，倒たおせ許もと你們搜さがせ閱；要よう想そう搜さがせ我が的てき丫頭，這可不能ふのう。我わが原はら比ひ眾人歹毒：凡丫頭あたま所有しょゆう的てき東西とうざい，我わが都みやこ知道ともみち，都と在ざい我わが這裡間あいだ收おさむ著ちょ。一いち針はり一線いっせん，他た們也沒ぼつ得とく收藏しゅうぞう。要よう搜さがせ，所以ゆえん只來ただらい搜さがせ我わが。你們不ふ依よ，只管ひたすら去さ回かい太ふと太ふとし，只ただ說せつ我わが違背いはい了りょう太ふと太ふとし，該怎麼處治ち，我わが去さ自じ領りょう。你們別べつ忙せわし，自然しぜん你們抄しょう的てき日子にっし有ゆう呢！你們今日きょう早はや起おこり，不ふ是ぜ議論ぎろん甄家，自己じこ盼著好こう好このみ的てき抄しょう家か，果然かぜん今日きょう真ま抄しょう了りょう。偺們也漸漸すすむ的てき來らい了りょう！可知かち這樣大だい族ぞく人家じんか，若わか從したがえ外がい頭あたま殺ころせ來らい，一時いちじ是ぜ殺ころせ不死ふし的てき。這可是ぜ古人こじん說せつ的てき，『百足むかで之の蟲むし，死し而不僵』！必須ひっす先さき從したがえ家か裡うら自殺じさつ自滅じめつ起おこり來らい，纔能一いち敗はい塗ぬり地ち呢！」說せつ著ちょ，不覺ふかく流下りゅうか淚なみだ來らい。
26 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね只ただ看み著ちょ眾媳婦ふ們。周しゅう瑞みずほ家か的てき便びん道どう：「既すんで是ぜ女おんな孩子的てき東西とうざい全ぜん在ざい這裡，奶奶且請到別べつ處しょ去さ罷やめ，也讓姑娘くーにゃん好こう安やす寢ね。」鳳おおとり姐あね便びん起おこり身み告つげ辭じ。探さがせ春はる道どう：「可か細細こまごま搜さがせ明白めいはく了りょう。若わか明日あした再來さいらい，我わが就不依よ了りょう。」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「既すんで然しか丫頭們的東西とうざい都と在ざい這裡，就不必搜了りょう。」探さがせ春はる冷笑れいしょう道どう：「你果然しか倒たおせ乖！連れん我が的てき包つつみ袱都打開だかい了りょう，還かえ說せつ沒ぼつ翻こぼし？明日あした敢說我わが護まもる著ちょ丫頭們，不ふ許もと你們翻こぼし了りょう？你趁早さ說明せつめい，若わか還かえ要よう翻こぼし，不ふ妨さまたげ再さい翻こぼし一いち遍へん！」鳳おおとり姐あね知道ともみち探さがせ春はる素もと日び與あずか眾不同ふどう的てき，只ただ得とく陪笑道どう：「已やめ經連けいれん你的東西とうざい都と搜さがせ察明白はく了りょう。」探さがせ春はる又また問とい眾人：「你們也都搜さがせ明白めいはく了りょう沒ぼつ有ゆう？」周しゅう瑞みずほ家か的てき等とう都と陪笑說せつ：「都みやこ明あきら白はく了りょう。」
27 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	那な王おう善よし保ほ家か的てき本ほん是ぜ個こ心こころ內沒成算せいさん的てき人じん，素もと日び雖聞探さがせ春はる的てき名めい，他た想そう眾人沒ぼつ眼め色しょく，沒ぼつ膽きも量りょう罷やめ了りょう，那な裡うら一個姑娘就這樣利害起來？況きょう且又是ぜ庶出しょしゅつ，他た敢怎麼著？自己じこ又また仗著是ぜ邢夫人的じんてき陪房，連れん王おう夫人ふじん尚なお另眼相しょう待まて，何なに況きょう別人べつじん？只ただ當とう是ぜ探さがせ春はる認みとめ真ま單たん惱鳳姐あね，與あずか他た們無干ひ，他た便びん要よう趁勢作さく臉，因いん越えつ眾向前まえ，拉ひしげ起おこり探さがせ春はる的てき衣ころも襟えり，故意こい一いち掀，嘻嘻的てき笑わらい道どう：「連れん姑娘くーにゃん身上しんじょう我わが都と翻こぼし了りょう，果然かぜん沒ぼつ有ゆう什麼いんも。」鳳おおとり姐あね見み他た這樣，忙せわし說せつ：「媽媽走罷やめ，別べつ瘋瘋癲癲的てき。」
28 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	一語いちご未了みりょう，只ただ聽啪的てき一聲いっせい，王家おうけ的てき臉上早はや著ちょ了りょう探さがせ春はる一いち巴ともえ掌てのひら。探さがせ春登しゅんとう時じ大だい怒いか，指ゆび著ちょ王家おうけ的てき問とい道どう：「你是什麼いんも東西とうざい，敢來拉ひしげ扯我的てき衣裳いしょう！我わが不ふ過か看み著しる太ふと太ふとし的てき面めん上じょう，你又有ゆう幾いく歲さい年紀としのり，叫さけべ你一聲ごえ『媽媽』；你就狗いぬ仗人勢ぜい，天てん天てん作さく耗，在ざい我わが們跟前まえ逞たくまし臉！如今越えつ發はつ了りょう不ふ得とく了りょう！你索性せい望もち我わが動どう手動しゅどう腳的了りょう！你打量りょう我わが是ぜ和わ你們姑娘くーにゃん那な麼好性せい兒じ，由ゆかり著ちょ你們欺負，你就錯了主意しゅい了りょう！你來搜さがせ檢けん東西とうざい，我わが不ふ惱，你不該拿我わが取と笑わらい兒じ！」說せつ著ちょ，便びん親おや自じ要よう解かい鈕ぼたん子こ，拉ひしげ著しる鳳おおとり姐あね兒じ細細こまごま的てき翻こぼし，「省はぶけ得え叫さけべ你們奴やつ才ざい來らい翻こぼし我が！」
29 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね平たいら兒じ等とう都と忙せわし與あずか探さがせ春はる理り裙整袂たもと，口くち內喝著ちょ王おう善ぜん保ほ家か的てき說せつ：「媽媽吃ども兩りょう口くち酒しゅ，就瘋瘋癲ふうてん癲起來らい。前ぜん兒こ把わ太ふとし太ふとし也衝撞了。快かい出で去ざ，別べつ再さい討臉了りょう！」又また忙せわし勸すすむ探さがせ春はる：「好こう姑娘くーにゃん，別べつ生氣せいき。他た算さん什麼いんも，姑娘くーにゃん氣き著ちょ，倒たおせ值多了りょう。」探さがせ春はる冷笑れいしょう道どう：「我わが但ただし凡有氣き，早はや一いち頭とう碰死了りょう！不ふ然しか，怎麼許もと奴やつ才ざい來らい我わが身上しんじょう搜さがせ賊ぞく贓呢？明あかり兒じ一いち早はや，先さき回かい過か老ろう太ふとし太ふとし、太ふとし太ふとし，再さい過去かこ給きゅう大だい娘むすめ賠禮。該怎麼著，我わが去さ領りょう！」
30 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	那な王おう善よし保ほ家か的てき討了個こ沒ぼつ臉，趕忙躲出窗まど外がい，只ただ說せつ：「罷やめ了りょう，罷やめ了りょう！這也是ぜ頭あたま一いち遭挨打だ！我わが明あかり兒じ回かい了りょう太ふとし太ふとし，仍回老ろう娘むすめ家か去さ罷やめ！這個老ろう命いのち還かえ要よう他た做什麼いんも？」探さがせ春はる喝かつ命いのち丫鬟：「你們聽著他た說話せつわ！還かえ等ひとし我わが和わ他た拌嘴去さ不ふ成なり？」侍さむらい書しょ聽說，便びん出で去ざ說せつ道どう：「媽媽，你知點てん道理どうり兒じ，省しょう一いち句く兒じ罷やめ。你果然しか回かい老ろう娘むすめ家か去さ，倒たおせ是ぜ我わが們的造化ぞうか了りょう！只ただ怕你捨不得え去ざ！你去了りょう，叫さけべ誰だれ討主子こ的てき好このみ兒じ，調しらべ唆著察考姑娘くーにゃん，折おり磨みがけ我わが們呢？」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「好こう丫頭！真ま是ぜ有ゆう其主必有其僕。」探さがせ春はる冷笑れいしょう道どう：「我わが們做賊ぞく的てき人じん，嘴くちばし裡うら都と有ゆう三さん言こと兩りょう語かたり的てき，就只不ふ會かい背せ地ち裡うら調ちょう唆主子こ！」平ひら兒こ忙せわし也陪笑わらい解かい勸すすむ，一面又拉了侍書進來。周しゅう瑞みずほ家か的てき等とう人じん勸すすむ了りょう一いち番ばん。鳳おおとり姐あね直ちょく待まち服ふく侍さむらい探さがせ春はる睡ねむ下しも，方ぽう帶たい著ちょ人じん往對過か暖だん香が塢來。
31 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	彼かれ時じ李り紈猶病びょう在ざい床上ゆかうえ。他た與あずか惜春せきしゅん是ぜ緊鄰，又また和わ探さがせ春はる相近すけちか，故こ順路じゅんろ先さき到いた這兩處しょ。因よし李り紈纔吃了りょう藥やく睡ねむ著しる，不ふ好こう驚おどろき動どう，只ただ到いた丫鬟們房中ちゅう，一いち一いち的てき搜さがせ了りょう一いち遍へん，也沒有ゆう什麼いんも東西とうざい。遂とげ到いた惜春せきしゅん房ぼう中ちゅう來らい。因よし惜春せきしゅん年少ねんしょう，尚なお未み識事，嚇的不知ふち當とう有ゆう什麼いんも事故じこ，鳳おおとり姐あね少しょう不ふ得とく安やす慰他。誰だれ知ち竟在入いれ畫が箱ばこ中ちゅう尋ひろ出で一大包銀錁子來，約やく共とも三さん四よん十じゅう個こ，為ため察姦情じょう，反はん得とく賊ぞく贓。又また有ゆう一副玉帶版子並一包男人的靴襪等物。鳳おおとり姐あね也黃了りょう臉，因いん問とい：「是ぜ那な裡うら來らい的てき？」入いれ畫が只ただ得とく跪下哭訴真情しんじょう，說せつ：「這是珍めずらし大だい爺じい賞しょう我わが哥哥的てき。因よし我わが們老子こ娘むすめ都と在ざい南方なんぽう，如今只ただ跟著叔叔過か日子にっし。我わが叔叔嬸子，只ただ要よう喝かつ酒しゅ賭と錢ぜに，我わが哥怕交給他た們又花はな了りょう，所以ゆえん每ごと常つね得とく了りょう，悄悄しょうしょう的てき煩はん老ろう媽媽帶たい進しん來らい，叫さけべ我わが收おさむ著ちょ的てき。」
32 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	惜春せきしゅん膽きも小しょう，見み了りょう這個，也害怕，說せつ：「我わが竟不知道ともみち。這還了りょう得とく！二嫂子要打他，好こう歹帶出たいしゅつ他た去さ打だ罷やめ，我わが聽不慣的。」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「若わか果はて真ま呢，也倒可か恕じょ，只ただ是ぜ不ふ該私自じ傳送でんそう進しん來らい。這個可か以傳遞，怕什麼いんも不可ふか傳でん遞？這倒是ぜ傳でん遞人的てき不ふ是ぜ了りょう。若わか這話不ふ真しん，倘是偷來的てき，你可就別想そう活かつ了りょう！」入いれ畫が跪哭道どう：「我わが不ふ敢撒謊！奶奶只管ひたすら明日あした問とえ我わが們奶奶和大だい爺じい去さ。若わか說せつ不ふ是ぜ賞しょう的てき，就拿我わが和わ我わが哥哥一同いちどう打だ死し無む怨！」鳳おおとり姐あね道どう：「這個自然しぜん要よう問とい的てき。－－只ただ是ぜ真しん賞しょう的てき，你也有ゆう不ふ是ぜ。誰だれ許もと你私自じ傳送でんそう東西とうざい呢？你且說せつ是ぜ誰だれ接せっ的てき，我わが就饒你。下した次じ萬まん萬まん不可ふか。」惜春せきしゅん道どう：「嫂あによめ子こ別べつ饒にょう他た。這裡人じん多た，要よう不ふ管かん了りょう他た，那な些大的てき聽見了りょう，又また不知ふち怎麼樣さま呢。嫂あによめ子こ要よう依よ他ほか，我わが也不依よ！」鳳おおとり姐あね道どう：「素もと日び我わが看み他た還かえ使つかい得とく。誰だれ沒ぼつ一いち個こ錯？只ただ這一いち次じ，二に次じ再犯さいはん，兩りょう罪ざい俱罰。－－但ただし不知ふち傳でん遞是誰だれ？」惜春せきしゅん道どう：「若わか說せつ傳でん遞，再さい無む別人べつじん，必是後ご門もん上じょう的てき老ろう張はり。他た常和ときわ這些丫頭們鬼鬼おに祟たたり祟たたり的てき，這些丫頭們也都と肯照顧他。」
33 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね聽說，便びん命いのち人じん記き下か，將はた東西とうざい且交給きゅう周しゅう瑞みずほ家か的てき暫且拿著，等とう明日あした對たい明あかり再議さいぎ。誰だれ知ち那な老ろう張ちょう媽原和わ王おう善よし保ほ家か有ゆう親おや，近因きんいん王おう善よし保ほ家か的てき在ざい邢夫人じん跟前作さく了りょう心腹しんぷく人じん，便びん把わ親戚しんせき和わ伴とも兒じ們都看み不ふ到いた眼め裡うら了りょう。後來こうらい張ちょう家か的てき氣き不平ふへい，鬥了兩次りょうじ口こう，彼此ひし都と不ふ說話せつわ了りょう。如今王家おうけ的てき聽見是ぜ他た傳つて遞，碰在他心たしん坎兒上じょう；更さら兼けん剛つよし纔挨了りょう探さがせ春はる的てき打だ，受了侍さむらい書しょ的てき氣き，沒ぼつ處しょ發はつ泄，聽見張みはり家か的てき這事，因いん攛掇鳳おおとり姐あね道どう：「這傳東西とうざい的てき事こと，關係かんけい更さら大だい。想そう來らい那な些東西とうざい，自然しぜん也是傳でん遞進來らい的てき。奶奶，倒たおせ不可ふか不問ふもん！」鳳おおとり姐あね兒じ道どう：「我わが知道ともみち，不用ふよう你說。」
34 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	於是別べつ了りょう惜春せきしゅん，方ぽう往迎春げいしゅん房ぼう內去。迎春げいしゅん已やめ經けい睡ねむ著しる了りょう，丫鬟們也纔要睡ねむ，眾人扣門，半日はんにち纔開。鳳おおとり姐あね吩咐：「不ふ必驚動どう姑娘くーにゃん。」遂とげ往丫鬟們房ぼう裡うら來らい。因いん司し棋是王おう善よし保ほ家か的てき外孫そとまご女兒じょじ，鳳おおとり姐あね要よう看み王家おうけ的てき可か藏ぞう私わたし不ふ藏ぞう，遂とげ留とめ神しん看み他た搜さがせ檢けん。先さき從したがえ別人べつじん箱ばこ子こ搜さがせ起おこり，皆みな無む別物べつもの。及到了りょう司し棋箱中ちゅう，隨意ずいい掏了一いち回かい，王おう善よし保ほ家か的てき說せつ：「也沒有ゆう什麼いんも東西とうざい。」纔要關せき箱ばこ時じ，周しゅう瑞みずほ家か的てき道みち：「這是什麼いんも話ばなし？有ゆう沒ぼつ有ゆう，總そう要よう一樣看看纔公道。」說せつ著ちょ，便びん伸しん手しゅ掣出一雙男子的綿襪並一雙緞鞋，又また有ゆう一いち個こ小包こづつみ袱。打開だかい看み時じ，裡うら面めん是ぜ一いち個こ同心どうしん如意にょい，並なみ一いち個こ字じ帖じょう兒じ。一いち總そう遞給鳳おおとり姐あね。
35 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね因いん理り家久いえひさ了りょう，每每まいまい看み帖じょう看み賬，也頗識得幾いく個こ字じ了りょう。那な帖じょう是ぜ大だい紅べに雙そう喜き箋，便びん看み上面うわつら寫うつし道どう：
Jump to dictionary		上月こうづき你來家か後ご，父母ちちはは已やめ覺さとし察了。但ただし姑娘くーにゃん未み出で閣かく，尚なお不能ふのう完かん你我心願しんがん。若園わかぞの內可以相見み，你可托たく張ちょう媽給一いち信しん。若わか得え在ざい園えん內一見いっけん，倒たおせ比ひ來らい家か好こう說話せつわ。千萬せんまん，千萬せんまん！再さい所ところ賜たまもの香が珠たま二に串くし，今いま已やめ查收。外そと特とく寄よせ香が袋ぶくろ一いち個こ，略表りゃくひょう我わが心しん。千萬せんまん收おさむ好こう！表おもて弟おとうと潘はん又また安やす具ぐ。
36 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね看み了りょう，不ふ由よし的てき笑わらい將はた起おこり來らい。那な王おう善よし保ほ家か的てき素もと日並ひなみ不知ふち道どう他た姑しゅうと表ひょう兄妹きょうだい有ゆう這一いち節せつ風流ふうりゅう故事こじ，見み了りょう這鞋襪，心こころ內已有ゆう些毛病びょう；又また見み有ゆう一いち紅べに帖じょう，鳳おおとり姐あね看み著ちょ笑わらい，他た便びん說せつ道どう：「必是他た們寫的てき賬不成なり字じ，所以ゆえん奶奶見み笑わらい？」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「正せい是ぜ。這個賬竟算さん不ふ過か來き，你是司し棋的老ろう娘むすめ，他た表ひょう弟おとうと也該姓せい王おう，怎麼又また姓せい潘はん呢？」王おう善よし保ほ家か的てき見み問とい的てき奇き怪かい，只ただ得とく勉強べんきょう告つげ道どう：「司つかさ棋的姑しゅうと媽給了りょう潘はん家か，所以ゆえん他た姑しゅうと表ひょう弟おとうと兄けい姓せい潘はん。上うえ次じ逃走とうそう了りょう的てき潘はん又また安やす就是他た。」鳳おおとり姐あね笑わらい道どう：「這就是ぜ了りょう。」因いん說せつ：「我わが念ねん給きゅう你聽聽。」說せつ著ちょ，從したがえ頭あたま念ねん了りょう一いち遍へん。大家たいか都と嚇一跳とべ。
37 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	這王家か的てき一心只要拿人的錯兒，不ふ想そう反はん拿住了りょう他た外孫そとまご女兒じょじ，又また氣き又また臊。周しゅう瑞みずほ家か的てき四人聽見鳳姐兒念了，都と吐舌頭あたま，搖ゆら頭あたま兒じ。周しゅう瑞みずほ家か的てき道みち：「王おう大だい媽聽見み了りょう：這是明明白白めいめいはくはく，再さい沒ぼつ得とく話はなし說せつ了りょう。這如今こん怎麼樣さま呢？」
38 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	王家おうけ的てき只ただ恨無地ち縫ぬい兒じ可か鑽。鳳おおとり姐あね只ただ瞅著他た，抿著嘴くちばし兒じ嘻嘻的てき笑わらい，向むかい周あまね瑞みず家か的てき道みち：「這倒也好。不用ふよう他た老ろう娘むすめ操みさお一いち點てん心しん兒じ，鴉からす雀すずめ不ふ聞，就給他た們弄了りょう個こ女婿じょせい來らい了りょう！」周しゅう瑞みずほ家か的てき也笑著ちょ湊みなと趣おもむき兒じ。王家おうけ的てき無む處しょ煞氣，只ただ好こう打だ著ちょ自己じこ的てき臉，罵ののし道みち：「老ろう不死ふし的てき娼婦しょうふ！怎麼造づくり下か孽了？說せつ嘴くちばし打だ嘴くちばし，現世げんせい現げん報ほう！」眾人見み他た如此，要よう笑わらい又また不ふ敢笑，也有やゆう趁願的てき，也有やゆう心中しんちゅうの感動かんどう報ほう應おう不ふ爽的。
39 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	鳳おおとり姐あね見み司し棋低頭ていとう不ふ語かたり，也並無む畏かしこ懼慚愧ざんき之の意い，倒たおせ覺さと可か異こと。料りょう此時夜よる深ふか，且不必盤問とえ，只ただ怕他夜間やかん自じ尋ひろ短たん志こころざし，遂とげ喚兩個りゃんこ婆ばば子こ監守かんしゅ，且帶了りょう人じん，拿了贓證回かい來らい歇息，等とう待まち明日あした料理りょうり。誰だれ知ち夜よる裡うら下面かめん淋血不ふ止とめ，次じ日び便びん覺さとし身體しんたい十じゅう分ふん軟弱なんじゃく起おこり來らい，遂とげ掌てのひら不ふ住じゅう，請醫診み視し。開ひらけ方かた立案りつあん，說せつ要よう保ほ重じゅう而去。老ろう嬤嬤們拿了りょう方子のりこ，回かい過か王おう夫人ふじん，不ふ免めん又また添一いち番ばん愁悶，遂とげ將司まさし棋之事ごと暫且擱起。
40 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	可か巧たくみ這日尤ゆう氏し來らい看み鳳おおとり姐あね，坐すわ了りょう一いち回かい，又また看み李り紈等。忽ゆるがせ見み惜春せきしゅん遣や人じん來らい請尤氏し到いた他た房ぼう中ちゅう，惜春せきしゅん便びん將はた昨夜さくや之の事こと細細こまごま告訴こくそ了りょう，又また命いのち人じん將はた入いれ畫が的てき東西とうざい一概要來與尤氏過目。尤ゆう氏し道どう：「實じつ是ぜ你哥哥賞他た哥哥的てき，只ただ不ふ該私自じ傳送でんそう。如今官かん鹽しお反はん成なり了りょう私わたし鹽しお了りょう。」因いん罵ののし入にゅう畫が：「糊塗こと東西とうざい！」惜春せきしゅん道どう：「你們管かん教きょう不ふ嚴げん，反はん罵ののし丫頭。這些姊妹，獨どく我が的てき丫頭沒ぼつ臉，我わが如何いか去さ見み人じん？昨さく兒こ叫さけべ鳳おおとり姐あね姐あね帶たい了りょう他た去さ又また不ふ肯。今日きょう嫂あによめ子來こらい的てき恰好かっこう，快かい帶おび了りょう他た去さ。或ある打だ，或ある殺ころせ，或ある賣うれ，我わが一概いちがい不ふ管かん。」入いれ畫が聽說，跪地哀あい求もとめ，百般ひゃっぱん苦く告つげ。尤ゆう氏し和わ奶媽等とう人じん也都十じゅう分ふん解說かいせつ：「他た不ふ過か一時いちじ糊塗こと，下した次じ再さい不ふ敢的。看み他た從したがえ小兒しょうに服ふく侍さむらい一場いちじょう。」
41 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	誰だれ知ち惜春せきしゅん年ねん幼よう，天性てんせい孤こ僻へき，任にん人じん怎說，只ただ是ぜ咬定牙きば，斷乎だんこ不ふ肯留著ちょ，更さら又また說せつ道どう：「不ふ但ただし不要ふよう入いれ畫が，如今我わが也大了りょう，連れん我わが也不便びん往你們那邊あたり去さ了りょう。況きょう且近日び聞得多少たしょう議論ぎろん，我わが若わか再さい去さ，連れん我わが也編派は。」尤ゆう氏し道どう：「誰だれ敢議論ろん什麼いんも？又また有ゆう什麼いんも可か議論ぎろん的てき？姑娘くーにゃん是ぜ誰だれ？我わが們是誰だれ？姑娘くーにゃん既すんで聽見人じん議論ぎろん我わが們，就該問とい著ちょ他た纔是。」惜春せきしゅん冷笑れいしょう道どう：「你這話ばなし問とい著ちょ我わが倒たおせ好こう！我わが一いち個こ姑娘くーにゃん家か，只ただ好こう躲是非ぜひ的てき，我わが反はん尋ひろ是非ぜひ，成なり個こ什麼いんも人じん了りょう？況きょう且古人じん說せつ的てき，『善惡ぜんあく生死せいし，父子ふし不能ふのう有ゆう所しょ勖助』，何なに況きょう你我二に人にん之の間あいだ？我わが只ただ能のう保ほ住じゅう自己じこ就夠了りょう。以後いご你們有事ゆうじ，好こう歹別累るい我が。」
42 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	尤ゆう氏し聽了，又また氣き又また好こう笑わらい，因いん向こう地下ちか眾人道どう：「怪かい道人どうじん人じん都と說せつ四よん姑娘くーにゃん年ねん輕けい糊塗こと，我わが只ただ不信ふしん。你們聽這些話，無む原はら無む故こ，又また沒ぼっ輕重けいちょう，真ま真しん的てき叫さけべ人じん寒心かんしん！」眾人都みやこ勸すすむ說せつ道どう：「姑娘くーにゃん年ねん輕けい，奶奶自然しぜん該吃些虧的てき。」惜春せきしゅん冷笑れいしょう道どう：「我わが雖年輕けい，這話卻不年ねん輕けい！你們不ふ看み書しょ，不ふ識字しきじ，所以ゆえん都と是ぜ獃子，倒たおせ說せつ我わが糊塗こと！」尤ゆう氏し道どう：「你是狀じょう元もと，第だい一いち個こ才子さいし！我わが們糊塗こと人じん，不ふ如你明白めいはく！」惜春せきしゅん道どう：「據よりどころ你這話ばなし就不明白めいはく。狀じょう元もと難なん道みち沒ぼつ有ゆう糊塗こと的てき？可知かち你們這些人じん都と是ぜ世俗せぞく之の見み，那な裡うら眼め裡うら識的出で真ま假かり，心裡しんり分ぶん的てき出で好こう歹來？你們要よう看み真人まさと，總そう在ざい最初さいしょ一步的心上看起，纔能明白めいはく呢！」尤ゆう氏し笑わらい道どう：「好このみ，好こう！纔是才子さいし，這會子こ又また做大和尚おしょう，講こう起おこり參さん悟さと來らい了りょう。」惜春せきしゅん道どう：「我わが也不是ぜ什麼いんも參まいり悟さとる。我わが看み如今人じん一概也都是入畫一般，沒ぼつ有ゆう什麼いんも大だい說せつ頭あたま兒じ！」尤ゆう氏し道どう：「可知かち你真是これ個こ心こころ冷ひや嘴くちばし冷ひや的てき人じん。」惜春せきしゅん道どう：「怎麼我わが不ふ冷ひや？我わが清清せいせい白白しろじろ一いち個人こじん，為ため什麼いんも叫さけべ你們帶たい累るい壞了？」
43 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	尤ゆう氏し心こころ內原有ゆう病びょう，怕說這些話ばなし，聽說有人ゆうじん議論ぎろん，已やめ是ぜ心中しんちゅうの羞惱，只ただ是ぜ今日きょう惜春せきしゅん分ぶん中ちゅう，不ふ好こう發作ほっさ，忍耐にんたい了りょう大だい半天ばんてん。今見いまみ惜春せきしゅん又また說せつ這話，因いん按捺不ふ住じゅう，便びん問とい道どう：「怎麼就帶累るい了りょう你？你的丫頭的てき不ふ是ぜ，無む故こ說せつ我わが，我わが倒たおせ忍しのぶ了りょう這半日び，你倒越えつ發はつ得とく了意りょうい，只管ひたすら說せつ這些話ばなし。你是千金せんきん小しょう姐あね，我わが們以後ご就不親近しんきん你，仔細しさい帶たい累るい了りょう小しょう姐あね的てき美名びめい兒じ！即刻そっこく就叫人じん將はた入いれ畫が帶たい了りょう過去かこ。」說せつ著ちょ，便びん賭と氣き起おこり身み去さ了りょう。惜春せきしゅん道どう：「你這一いち去さ了りょう，若わか果然かぜん不ふ來き，倒たおせ也省了りょう口舌こうぜつ是非ぜひ，大家たいか倒たおせ還かえ乾いぬい淨きよし！」尤ゆう氏し聽了，越えつ發はつ生氣せいき，但ただし終おわり久ひさし他た是ぜ姑娘くーにゃん，任にん憑怎麼樣，也不好和よしかず他た認みとめ真しん的てき拌起嘴くちばし來らい，只ただ得とく索さく性せい忍しのぶ了りょう這口氣き，便びん也不答こたえ言げん，一徑往前邊去了。
44 Jump to dictionary	惑奸讒抄... :	未知みち後事こうじ如何いか，且聽下か回かい分解ぶんかい。

URN: ctp:hongloumeng/ch74

《惑奸讒抄檢けん大觀たいかん園えん 避嫌隙すき杜絕とぜつ寧やすし國府こくふ》

《惑奸讒抄檢けん大觀たいかん園えん　避嫌隙すき杜絕とぜつ寧やすし國府こくふ》