OGPブッキング担当たんとう者しゃが「呼よべて良よかった」と感かんじる瞬間しゅんかんは？ （C）宇宙うちゅう大使たいし☆スター

　来月らいげつ（7月がつ26日にち、27日にち、28日にち）開催かいさいのフジロックフェスティバル。新潟にいがた県けんの苗場なえばに会場かいじょうを移うつしてから今年ことしで25回かい目めとなる。昨年さくねん2023年ねんの音楽おんがくフェス市場いちば規模きぼは、対たい前年ぜんねんの増減ぞうげん率りつ35.4％増ぞうの390億おく円えん、動員どういん数すうは対たい前年ぜんねんの増減ぞうげん率りつ41.5％増ぞうの341万まん人にんであり、コロナ禍か前まえの2019年ねんと比較ひかくして市場いちば規模きぼ18.2％増ぞう、動員どういん数すう15.7％増ぞうと、市場いちばは完全かんぜん復活ふっかつしたといえる（ぴあ総研そうけん調査ちょうさ、2024年ねん6月がつ18日にち公表こうひょう）。今年ことしのフジロックにおいても、現時点げんじてんで200組くみ以上いじょうのアーティストの出演しゅつえんが発表はっぴょうされており、コロナ禍かの苦境くきょうを経へて、久ひさしぶりに全力ぜんりょくのフジロックが楽たのしめそうだ。
　とはいえ、これだけのアーティストが出演しゅつえんすると、中なかには、忙いそがしくて事前じぜんに出演しゅつえん者しゃを調しらべることができないという人ひとも多おおいだろう。そこで今回こんかい、フジロックを主催しゅさいするSMASHでアーティストのブッキングを担当たんとうする平田ひらた天たかし志こころざし氏しに、「今年ことしのフジロックを存分ぞんぶんに楽たのしむために事前じぜんに押おさえておきたい洋楽ようがくアーティスト」を、各かく日数にっすう組ぐみずつ挙あげてもらった。また、ブッキングの裏側うらがわなどについても聞きいた。現地げんちでさまざまな音楽おんがくに出合であうのもまた音楽おんがくフェスティバルの魅力みりょくだが、これを読よめばさらにフジロックが楽たのしみになるはずだ。（ダイヤモンド社だいやもんどしゃ 編集へんしゅう委員いいん　長谷川はせがわ幸光ゆきみつ）

まさかのヘッドライナーのキャンセルから
わずか2週間しゅうかんでザ・キラーズが決定けってい

――初日しょにちのヘッドライナーに、新あらたにTHE KILLERS（ザ・キラーズ）が決定けっていしました（6月がつ13日にち発表はっぴょう）。まずはここからお聞ききしたいと思おもいます。

　もともとSZA（シザ）がヘッドライナーでしたが、5月28日にちにキャンセルを発表はっぴょう、その後ご、空あいた枠わくがどうなるか、大おおきな話題わだいとなっていました。開催かいさいまで2カ月かげつを切きっているので、個人こじん的てきには「もしかしたらこの枠わくは埋うずまらないのでは」とさえ思おもっていたところ、わずか2週間しゅうかんでザ・キラーズの出演しゅつえんが発表はっぴょうとなり驚おどろきました。どのようないきさつがあったのでしょうか。

SMASH・平田ひらた天たかし志こころざし氏し（以下いか略りゃく）　昨年さくねんのフジロック開催かいさい時期じきぐらいから、すでに今年度こんねんどのヘッドライナーについてはチーム内ないで話はなし合あっていて、そこで、ザ・キラーズは候補こうほとして挙あがっていました。

　8月がつ1日にちから開催かいさいされる米国べいこく最大さいだいの野外やがいロックフェスティバル、Lollapalooza（ロラパルーザ）でヘッドライナーを務つとめますが、エージェントに連絡れんらくをしてみたところ、「（フジロック出演しゅつえんの）可能かのう性せいはまだあるよ」とのこと。それならぜひと、正式せいしきにオファーし、調整ちょうせいしてもらって、無事ぶじに決定けっていしました。このタイミングで決きまり、ホッとしています。

――ザ・キラーズは2004年ねんのフジロックに出演しゅつえんしていますよね。2009年ねんのフジロックでも出演しゅつえんが決定けっていしていましたが、キャンセル。その後ごの単独たんどく来日らいにち公演こうえんでもキャンセルが続つづき、世界せかい的てきなアーティストに成長せいちょうしたにもかかわらず、日本にっぽんでのブレークの機会きかいを逃のがしていましたが、このタイミングで、しかもピンチヒッターとして、フジロックの初日しょにちのヘッドライナーというのは、ドラマティックな展開てんかいですね。

　20年ねんぶりにフジロックでのライブが実現じつげんします。ザ・キラーズは米国べいこくのバンドですが、UKでの人気にんきも非常ひじょうに高たかく、ぜひ日本にっぽんでも多おおくの人ひとたちにライブを体感たいかんしてもらいたいです。

1日にち目めのフィールド・オブ・ヘブンは
ジャズを堪能たんのうできるラインアップ

――もちろん、すべておすすめかと思おもいますが、1日にち目めで「事前じぜんに押おさえておきたい洋楽ようがくアーティスト」をあえて挙あげるとすれば、どのアーティストでしょうか。

　まず、OMAR APOLLO（オマー・アポロ）です。米国べいこく・インディアナ州しゅう出身しゅっしんのシンガーソングライターで、海外かいがいの音楽おんがくフェスでは、ヘッドライナーの一いち歩ほ手前てまえのポジションを軒並のきなみこなしています。フジロック直前ちょくぜんにワンマンライブもあるので、フジロックに行いけない人ひとも、ぜひそのライブを見みてほしいです。

　そして、ホワイトステージのヘッドライナーを務つとめるPEGGY GOU（ペギー・グー）です。UKのレーベルに所属しょぞくする韓国かんこくのプロデューサー／DJで、ファッションカルチャーのアイコンとしても世界せかい的てきな人気にんきを博はくしています。

　KING KRULE（キング・クルール）も注目ちゅうもくです。約やく10年ねん前まえに「Hostess Club Weekender」というイベントで来日らいにちして以来いらい、かなり久ひさしぶりの来日らいにちです。UKを中心ちゅうしんに海外かいがいの人気にんきは高たかいのですが、なかなか日本にっぽんでライブをする機会きかいがありませんでした。

――ジャズやブルース、フォークなどの要素ようそもあり、心地ここちの良よい音楽おんがくですね。

　はい。今いまのジャズ・オルタナティブのUKロックを牽引けんいん（けんいん）するアーティストといえます。

――1日にち目めはジャズ系けいのアーティストが多おおい印象いんしょうです。

　特とくにフィールド・オブ・ヘブン（林はやしに囲かこまれたステージ）は、ヘッドライナーの上原うえはらひろみさんをはじめ、そうしたカラーが強つよいかもしれません。ヘブンのブッキング担当たんとう者しゃのジャズ愛あいが出でています。

――ヘブンの出演しゅつえん者しゃの中なかから1組くみ挙あげるとすれば、どのアーティストでしょうか。

　GHOST NOTE（ゴーストノート）は、実力じつりょく派はのメンバーがそろったバンドで、ジャズが好すきな人ひとも、あまりなじみがない人ひとも、幅広はばひろく楽たのしめると思おもいます。

――ジャズやファンク、ヒップホップなどを取とり入いれたサウンドで、かなり盛もり上あがりそうです。続つづいて、2日にち目めを教おしえてください。