【K-1】WGP14年ねんぶり復活ふっかつ、東欧とうおう予選よせんは番狂ばんくるわせの連続れんぞく！＝ボスニア大会たいかい

2024/07/02（火ひ）UP
（最終さいしゅう更新こうしん：2024/07/03 11:41）

　6月30日にち（土ど・現地げんち時間じかん）、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市しにあるスケンデリヤ・アリーナにて『K-1 WORLD GP 2024 in Sarajevo』が開催かいさいされた。
　K-1ボスニア大会たいかいは、14年ねんぶりに復活ふっかつした無む差別さべつ級きゅうのK-1WGP世界せかい予選よせんの開幕かいまく戦せんにあたり、今年ことし12⽉14⽇（土ど）に東京とうきょう・代々だいだい⽊第⼀体育館たいいくかんで⾏われる『K-1 WORLD GP 2024 in Tokyo』への出場しゅつじょう切符きっぷをかけ、8名めいの選手せんしゅが東欧とうおうラウンドに出場しゅつじょうした。この無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント優勝ゆうしょう者しゃ1名めいが、東京とうきょうで行おこなわれるFinal Tournamentへの出場しゅつじょう権けんを獲得かくとくする。

　無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント一いち回戦かいせんは、カディル・イルディリム（トルコ）vs.トーマス・ハロン（チェコ）、クラウディオ・イストラテ（イタリア）vs.ニダル・ブチリ（モロッコ）、バリント・ラドヴァー（ハンガリー）vs.ミロスラフ・ヴーヨヴィッチ（モンテネグロ）、イヴァン・バルテク（スロバキア）vs.ダニロ・トシッチ（ボスニア・ヘルツェゴビナ）の4試合しあいが組くまれ、1dayトーナメントで競きそい合あった。

　本戦ほんせんにさきがけて行おこなわれたリザーブファイトは、ミロス・ツヴェチカニン（セルビア）が強烈きょうれつなヒザ蹴けりでムアメル・ユーゴヴィッチ（ボスニア・ヘルツェゴビナ）の眉間みけんをカットしてTKO勝がちとなった。

　そして、本戦ほんせん一いち回戦かいせんで“トルコのターミネーター”イルディリムが、チェコの42歳さいハロンと激突げきとつした。イルディリムはWAKO-PRO世界せかいスーパーヘビー級きゅう王座おうざを24回かい防衛ぼうえいした絶対ぜったい王者おうじゃ。対たいするハロンは、22年ねんにエロール・ジマーマンに敗北はいぼくも昨年さくねん12月がつにザヒール・ベナディからKO勝がちを収おさめ、21年ねんのRoad to ONEでは120kg級きゅうトーナメントで優勝ゆうしょうしている強豪きょうごうだ。

　ハロンはイルディリムの右みぎをもらい1Rにダウン。2Rは打うち合あいとなり、ハロンが左ひだりをもらって尻しりもちをつくも逆襲ぎゃくしゅう。最終さいしゅう3Rは、後うしろ廻まわし蹴けりで顔面がんめんを狙ねらったイルディリム。場外じょうがいへ転倒てんとうするアクシデントもあったが、ハロンがボディフックで反撃はんげきするシーンも。だが判定はんていは、ダウンを奪うばっているイルディリムが3-0で勝者しょうしゃとなった。

　トーナメント一いち回戦かいせん2試合しあい目めは、昨年さくねん9月がつのK-1無む差別さべつ級きゅうトーナメントでマハムード・サッタリを豪快ごうかいなフックでKOしサプライズを起おこした“グリズリー”イストラテが、ブチリと対戦たいせん。ブチリはEnfusionで2018年ねんに“エロジマン”ことエロール・ジマーマンからKO勝がちを収おさめているヨーロッパのトップファイター。いきなり一いち回戦かいせんから好こうカード実現じつげんとなった。

　イストラテは、1Rから左右さゆうの鋭するどいパンチで追おい込こむもブチリがパワーを活いかして左ひだりをヒット。2Rにブチリは、ボディブローとローキックでダメージを与あたえていく。イストラテはパンチのコンビネーションも、やや軽かるい印象いんしょう。3Rにイストラテは右みぎフックを合あわせるも、ブチリがニヤリと笑わらう。最後さいごはフック連打れんだで追おい込こんだブチリ。判定はんていはドローとなり延長えんちょうラウンド突入とつにゅうも、これを不服ふふくとしたイストラテが控室ひかえしつへ戻もどってしまい、試合しあい放棄ほうきという結末けつまつに。優勝ゆうしょう候補こうほのイストラテが一いち回戦かいせんで消きえる番狂ばんくるわせが起おこった。

　トーナメント一いち回戦かいせん3試合しあい目めは、ハンガリーのラドヴァーとモンテネグロのヴーヨヴィッチの顔合かおあわせ。ともに1Rから積極せっきょく的てきに攻撃こうげき。2Rもパンチから蹴けりにつなげる動うごきを見みせた2人ふたりだが、大おおきな差さはない。3Rはヴーヨヴィッチがバックスピンキックなどアグレッシブに攻せめ、判定はんてい勝がちを収おさめた。

　トーナメント一いち回戦かいせん4試合しあい目めは、“スロバキアの番犬ばんけん”バルテクと地元じもと“ボスニアヒーロー”トシッチが激突げきとつした。バルテクは1Rからリーチのあるパンチで、そしてヒザ蹴けりへつなげる。トシッチはパワフルなパンチで追おい込こんだ。2Rもトシッチがパンチでダウンを奪うばいに行いく。3R、トシッチはノーガードでパンチを打うち込こみ、判定はんてい勝がちを奪うばった。

　準決勝じゅんけっしょう第だい1試合しあいは、“トルコのターミネーター”イルディリムと“グリズリー”イストラテに勝利しょうりした“ザ・ソルジャー”ブチリが激突げきとつ。ブチリは1Rにプレスをかけてパンチを打うちにいくも、イルディリムの左ひだりが顔面がんめんを捉とらえるシーンも。2Rにイルディリムが左右さゆうのパンチを仕掛しかける。だがブチリの圧力あつりょくがイルディリムを下さがらせた。3R、ブチリはプレスをかけて左右さゆうのフックで追おい込こむも、イリディリムは手数てかずで勝負しょうぶした。勝負しょうぶは接戦せっせんとなり、イルディリムが判定はんてい勝がちを収おさめた。

　そして準決勝じゅんけっしょう第だい2試合しあいは、ヴーヨヴィッチとトシッチの対決たいけつに。だが、ヴーヨヴィッチが出場しゅつじょうできずにリザーバーのミロス・ツヴェチカニンが登場とうじょうし、トシッチと対戦たいせんするアクシデントがあった。1R、ツヴェチカニンが左右さゆうのフックで追おい込こむ。トシッチはダメージがあるのか、防戦ぼうせん一方いっぽうに。2R開始かいしと同時どうじに、トシッチのセコンドからタオルが投入とうにゅうされてTKO決着けっちゃく。リザーバーのツヴェチカニンが決勝けっしょうへ進出しんしゅつを決きめた。

　決勝けっしょうは、これもK-1の運命うんめいなのか、番狂ばんくるわせは最後さいごまで続つづいた。優勝ゆうしょう候補こうほのイストラテ、バルテクが次々つぎつぎと敗北はいぼくし、なんと“トルコのターミネーター”イルディリムもケガでリタイヤに。リザーバーのツヴェチカニンと、準決勝じゅんけっしょうでイルディリムに判定はんてい負まけのニダル・ブチリが復活ふっかつ対決たいけつという誰だれもが予想よそうしていない展開てんかいとなった。

　試合しあいが始はじまると、元気げんきなツヴェチカニンが、ローキックを連発れんぱつ。ブチリはパンチで逆襲ぎゃくしゅうするも、ツヴェチカニンがバックスピンキックでバランスを崩くずさせるシーンも飛とび出だした。2Rに入はいるとツヴェチカニンは、飛とびヒザ蹴けり、ローキックで追おい込こむ。するとブチリが右手みぎてを挙あげ、戦意せんい喪失そうしつの意思いし表示ひょうじ。レフェリーがダウンカウントを数かぞえ、ファイティングポーズをとったブチリ。再開さいかいすると、ツヴェチカニンがさらにローキックで追おい込こんだ。今度こんどは背せを向むけて逃にげるブチリを見みて、レフェリーが試合しあいをストップ。リザーバーが優勝ゆうしょうするという、前代未聞ぜんだいみもんの結末けつまつとなった。

　これで、ツヴェチカニンがK-1WGP開幕かいまく戦せんへの切符きっぷを手てに入いれた。14年ねんぶりのK-1WGP復活ふっかつは、日本にっぽんで無名むめいの選手せんしゅが優勝ゆうしょうするという予想よそう外がいのストーリーで幕まくを開あけることとなった。

＜大会たいかい記録きろく＞

▼オープニングファイト第だい1試合しあい
●ニコラ・イリッチ（Kick Box Klub Derventa /ボスニア・ヘルツェゴビナ）
KO　1R 1分ふん10秒びょう　※パンチ連打れんだ
〇イサ・ジルジッチ（Flek „Tom-Cat“/ボスニア・ヘルツェゴビナ

▼オープニングファイト第だい2試合しあい
●バーバラ・フィアラ（NAŠA STVAR 2016/セルビア）
KO　1R 2分ふん22秒びょう　※3ノックダウン
〇マリーケ・カリス（MIKES GYM/オランダ）

▼オープニングファイト第だい3試合しあい
●ラザール・クリコヴァツ（Rebel Fighting Academy /モンテネグロ）
判定はんてい3-0
〇サヴァス・カゲルディス（BG Academy/ギリシャ）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント・リザーブファイト
〇ミロス・ツヴェチカニン（セルビア）
TKO　1R1分ふん17秒びょう　※眉間みけんカットでドクターストップ
●ムアメル・ユーゴヴィッチ（KNVZA Armin Jejna/ボスニア・ヘルツェゴビナ）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント一いち回戦かいせん第だい1試合しあい
〇カディル・イルディリム（D&Kスポーツセンター/トルコ）
判定はんてい3-0
●トーマス・ハロン（チェコ）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント 一いち回戦かいせん第だい2試合しあい
●クラウディオ・イストラテ（コンバットジム/イタリア）
延長えんちょうR　試合しあい放棄ほうき　※本戦ほんせん1-1
〇ニダル・ブチリ（へマーズジム/モロッコ）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント 一いち回戦かいせん第だい3試合しあい
●バリント・ラドヴァー（ハンガリー）
判定はんてい0-3
〇ミロスラフ・ヴーヨヴィッチ（モンテネグロ）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント 一いち回戦かいせん第だい4試合しあい
●イヴァン・バルテク（ケルベロスジム/スロバキア）
判定はんてい0-3
〇ダニロ・トシッチ（アレスジム/ボスニア・ヘルツェゴビナ）

▼スーパーファイト 第だい1試合しあい
●マティア・ドロブニャク（モンテネグロ）
判定はんてい0-3
〇ベンジャミン・ポトゥラク（Jumruk Gym/ボスニア・ヘルツェゴビナ）

▼スーパーファイト 第だい2試合しあい
●フェルハト・アルスラン（Dragon Cave Hanau /トルコ）
TKO　2R終了しゅうりょう時じ　※右肩みぎかた脱臼だっきゅうの疑うたがいのため棄権きけん
〇アルベルト・ウグリンチッチ（Kick Box Akademija Ilidža/ボスニア・ヘルツェゴビナ）

▼スーパーファイト 第だい3試合しあい
●ジャファロ・ゲジウス（Mike Gym/スリナム）
判定はんてい1-2
〇テオ・ミケリッチ（Punch It Gym/クロアチア）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント 準決勝じゅんけっしょう1試合しあい
〇カディル・イルディリム（D&Kスポーツセンター/トルコ）
判定はんてい2-1
●ニダル・ブチリ（へマーズジム/モロッコ）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント 準決勝じゅんけっしょう第だい2試合しあい
〇ミロス・ツヴェチカニン（セルビア）
TKO　2R開始かいし時じ　※セコンドからタオル投入とうにゅう
●ダニロ・トシッチ（アレスジム/ボスニア・ヘルツェゴビナ）
※ミロスラフ・ヴーヨヴィッチが負傷ふしょうのため、リザーバーのツヴェチカニンが出場しゅつじょう

▼スーパーファイト 第だい4試合しあい
〇ミハイロ・ツラフィッチ（Rebel Fighting Academy/モンテネグロ）
判定はんてい2-0
●ハリス・ビベル（Hemmers Gym/ボスニア・ヘルツェゴビナ

▼スーパーファイト 第だい5試合しあい
●エルネスト・デュプラク（SUNAN Muay thai gym/ルクセンブルク）
判定はんてい0-3
〇メスド・セリモヴィッチ（Flek „Tom- Cat“/ボスニア・ヘルツェゴビナ）

▼無む差別さべつ級きゅう東欧とうおう予選よせんトーナメント 決勝けっしょう
●ニダル・ブチリ（へマーズジム/モロッコ）
KO　2R 2分ふん10秒びょう　※右みぎローキック
〇ミロス・ツヴェチカニン（セルビア）
※カディル・イルディリムがケガのため棄権きけん。準決勝じゅんけっしょうでイルディリムに負まけているブチリが復活ふっかつ出場しゅつじょうに

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