キャット・バルー

キャット・バルー
	Cat Ballou
	公開こうかい当時とうじのポスター
監督かんとく	エリオット・シルヴァースタイン（英語えいご版ばん）
脚本きゃくほん	ウォルター・ニューマン（英語えいご版ばん）; フランク・ピアソン
原作げんさく	ロイ・チャンスラー; 『キャット・バルーのバラード』
製作せいさく	ハロルド・ヘクト
出演しゅつえん者しゃ	ジェーン・フォンダ; リー・マーヴィン; マイケル・カラン（英語えいご版ばん）; レジナルド・デニー; ドウェイン・ヒックマン（英語えいご版ばん）; ナット・キング・コール; スタッビー・ケイ; トム・ナルディーニ（英語えいご版ばん）
音楽おんがく	フランク・デ・ヴォール（英語えいご版ばん）
撮影さつえい	ジャック・マータ（英語えいご版ばん）
編集へんしゅう	チャールズ・ネルソン（英語えいご版ばん）
製作せいさく会社かいしゃ	ハロルド・ヘクト・プロ
配給はいきゅう	コロンビア
公開こうかい	1965年ねん6月24日にち; 1966年ねん2月がつ12日にち
上映じょうえい時間じかん	97分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう	20,666,667ドル
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『キャット・バルー』（原題げんだい：Cat Ballou）は、1965年ねんに公開こうかいされたアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの映画えいが。

概要がいよう

父親ちちおやを殺ころされ復讐ふくしゅうに走はしり、お尋たずね者もの「キャット・バルー」となる娘むすめと、彼女かのじょに協力きょうりょくする男おとこたちを、ナット・キング・コールとスタッビー・ケイの音楽おんがくにのせた語かたりなど随所ずいしょにミュージカルの作風さくふうを取とり入いれて描えがいた、コメディ西部せいぶ劇げき。オープニングではコロンビアレディが女じょガンマンに変身へんしんする演出えんしゅつがある。

ジャック・パランスはシェリーン役やくを希望きぼうしていたが受うけ入いれられず、逆ぎゃくにカーク・ダグラスには断ことわられた（その後ご、ダグラスは似にたような2役やくをTVシリーズ『The Man from Snowy River』で演えんじている）^[2]。同様どうようにキャサリン役やくもアン＝マーグレットが予定よていされていたが、彼女かのじょに断ことわられた^[3]。

公開こうかい4か月げつ前まえに肺はいガンで亡なくなり、本ほん作さくが遺作いさくとなったナット・キング・コールは撮影さつえい中ちゅうに病状びょうじょうが悪化あっかしていたものの、その様子ようすをうかがい知しることはできないほど役やくを演えんじ、美声びせいを披露ひろうしている。

あらすじ

実家じっかに帰省きせいする途中とちゅうのキャサリンは、列車れっしゃの中なかで護送ごそう中ちゅうのクレイに出会であう。クレイは伯父おじのジェドやキャサリンと一いち芝居しばいうち、保安ほあん官かんの手てを逃のがれ逃亡とうぼうする。ワイオミング州しゅうウルフ・シティの実家じっかに戻もどったキャサリンは、牧童ぼくどうのジャクソンから水利すいり権けん目当めあてのサー・ヘンリー・パーシヴァルが父ちちフランキーの牧場ぼくじょうを欲ほしがっていることを聞きかされ、さらに父ちちを狙ねらう殺ころし屋やティム・ストローンと遭遇そうぐうする。

キャサリンは村むらのスクウェアダンスで再会さいかいした逃亡とうぼう中ちゅうのクレイとジェドに協力きょうりょくを求もとめるが、いざとなると頼たよりない返事へんじにあきれるばかり。最後さいごの手段しゅだんとして高額こうがくで殺ころし屋やのキッド・シェリーンを雇やとうが、かつての凄腕すごうではどこへやら、今いまは銃じゅうを持もつ手てもおぼつかないほど酔よいどれていた。おまけに先さきに払はらっていた50ドルも酒代さかだいとなって消きえていた。しかし、酒さけを飲のむとその様子ようすは一変いっぺんし、見事みごとな銃じゅうさばきを披露ひろうする。キャサリンはシェリーンにストローンと対決たいけつするよう頼たのむが、シェリーンは怖気おじけづき、さらに父ちちが彼女かのじょの目前もくぜんでストローンに射殺しゃさつされてしまう。

保安ほあん官かんのエドに訴うったえるも、パーシヴァルに抱だき込こまれていると知しったキャサリンは復讐ふくしゅうを誓ちかい、お尋たずねものだけが出入でいりを許ゆるされる「壁かべの穴あな村むら」へ向むかう。そこで列車れっしゃ強盗ごうとうを企画きかくし、成功せいこうさせた彼女かのじょは本物ほんもののお尋たずね者ものになるが、奪うばった金かねはヘンリーが経営けいえいする開発かいはつ会社かいしゃの従業じゅうぎょう員いんの賃金ちんぎんだった。かねてヘンリーとの間あいだでお互たがいに手出てだしをしないとし合めしあわせていた壁かべの穴あな村むらの住人じゅうにんたちから非難ひなんされ、さらに行いき違ちがいからクレイは去さってしまう。金かねを返かえすよう迫せまるストローンと決着けっちゃくをつけるべくシェリーンはトレーニングに励はげみ、見事みごとにケリをつけ、自分じぶんとストローンが兄弟きょうだいであったことを告つげる。さらに次つぎの計画けいかくを企画きかくするシェリーンに対たいしてクレイは反対はんたいし、キャサリンに結婚けっこんを申もうし込こみ、彼女かのじょから断ことわられるが、シェリーンはキャサリンの本心ほんしんを見抜みぬき、クレイを炊たきつける。

キャサリンは単身たんしんパーシヴァルの元もとを訪おとずれ、色仕掛いろじかけで誘惑ゆうわくし射殺しゃさつする。彼女かのじょは逮捕たいほされ、絞首刑こうしゅけいに処しょされそうになるが、クレイやジェド、ジャクソンやシェリーンによって救出きゅうしゅつされる。逃亡とうぼうする馬車ばしゃの中なかでクレイと結むすばれたキャサリンは、のちに無法者むほうもの「キャット・バルー」として人々ひとびとの語かたり草ぐさになる。

登場とうじょう人物じんぶつ

キャサリン"キャット"・バルー: 演えんじ - ジェーン・フォンダ; 元もとは師範しはん学校がっこうを修了しゅうりょうしたてのお嬢様じょうさまだったが、父ちちを殺ころされ、クレイやシェリーンたちとの出会であいを介かいして「キャット・バルー」と呼よばれるお尋たずね者ものへと大おおきく人生じんせいが変かわっていく。
シェリーン: 演えんじ - リー・マーヴィン; かつては凄腕すごうでの殺ころし屋やとして知しられており、彼かれの自伝じでん小説しょうせつをキャサリンが読よんでいたことから、50ドルという高額こうがくで雇やとわれた。現あらわれた姿すがたは稼かせいだ金かねをすべて飲のみ代しろに使つかうほど酒さけに溺おぼれ、見みる影かげもないほど落おちぶれていたものだったが、酒さけを飲のめば震ふるえは止とまり、往年おうねんの見事みごとな腕うでを披露ひろうする。
クレイ・ブーン: 演えんじ - マイケル・カラン（英語えいご版ばん）; 列車れっしゃに護送ごそうされていたところをキャサリンと出会であい、彼女かのじょの助たすけを得えて逃亡とうぼうする。
ジェド: 演えんじ - ドウェイン・ヒックマン（英語えいご版ばん）; クレイの伯父おじ。変装へんそうが得意とくい。
サー・ヘンリー・パーシヴァル: 演えんじ - レジナルド・デニー; ウルフ・シティを支配しはいする実力じつりょく者しゃ。殺ころし屋やストローンを雇やとい、保安ほあん官かんを抱だきこんでいる。
サンライズ・キッド: 演えんじ - ナット・キング・コール; サムとともにストーリーテラーの役やくを果はたす。また、酒場さかばでは演奏えんそうを披露ひろうしている。
サム・ザ・シェイド: 演えんじ - スタッビー・ケイ; サンライズ・キッドの相方あいかた。
ティム・ストローン: 演えんじ - リー・マーヴィン; パーシヴァルに雇やとわれた殺ころし屋や。シェリーンとは深ふかい因縁いんねんがある。決闘けっとうで飛とばされた鼻はなを飾かざりで隠かくしている（この鼻はな飾かざりを作つくったのはジョン・チェンバースである^[4]）。
ブッチ・キャシディ: 演えんじ - アーサー・ハニカット（英語えいご版ばん）; 壁かべの穴あな村むらの酒場さかばの主人しゅじん。シェリーンとは旧知きゅうちの仲なか。
ジャクソン・ツー・ベアーズ: 演えんじ - トム・ナルディーニ（英語えいご版ばん）; フランキーの下したで働はたらく小間使こまづかい。田舎いなか訛なまりがある。
フランキー・バルー: 演えんじ - ジョン・マーレイ; パーシヴァルに牧場ぼくじょうを狙ねらわれ、ストローンに殺ころされてしまう。
エド・カーディガン保安ほあん官かん: 演えんじ - ジェイ・C・フリッペン（英語えいご版ばん）; パーシヴァルと通つうじており、ストローンに父ちちを殺ころされたキャサリンの訴うったえを退しりぞけた。
モルデン保安ほあん官かん: 演えんじ - ブルース・キャボット; クレイ・ブーンを護送ごそうしていた保安ほあん官かん。

キャスト

役名やくめい	俳優はいゆう	日本語にほんご吹替
役名やくめい	俳優はいゆう	NETテレビ版はん
キャット・バル―	ジェーン・フォンダ	小原おはら乃梨子のりこ
シェリーン＆ストローン	リー・マーヴィン	小林こばやし清志きよし
クレイ・ブーン	マイケル・カラン（英語えいご版ばん）	近きん石いし真ま介かい
フランキー・バール	ジョン・マーレイ	千葉ちば順二じゅんじ
パーシバル	レジナルド・デニー	大木おおき民夫たみお
ジェド	ドウェイン・ヒックマン（英語えいご版ばん）	鈴木すずきやすし
サンライズ・キッド	ナット・キング・コール
サム・ザ・シェイド	スタッビー・ケイ
ブッチ・キャシディ	アーサー・ハニカット（英語えいご版ばん）
ジャクソン・ツー・ベアーズ	トム・ナルディーニ（英語えいご版ばん）
エド・カーディガン保安ほあん官かん	ジェイ・C・フリッペン（英語えいご版ばん）
モルデン保安ほあん官かん	ブルース・キャボット
不明ふめいその他た		はせさん治ち北山きたやま年夫としお緒方おがた敏也としや千葉ちば耕こう市し稲葉いなばまつ子こ野本のもと礼三れいぞう筈見はずみ純じゅん村松むらまつ康雄やすお加茂かも喜久よしひさ大山おおやま豊ゆたか赤木あかぎ葉子ようこ

演出えんしゅつ		内池うちいけ望のぞむ博はく
翻訳ほんやく		木原きはらたけし
効果こうか		TFC
調整ちょうせい		前田まえだ仁ひとし信しん
制作せいさく		東北新社とうほくしんしゃ
解説かいせつ		淀川よどがわ長治ながはる
初回しょかい放送ほうそう		1972年ねん 11月19日にち『日曜にちよう洋画ようが劇場げきじょう』