ゴング格闘技かくとうぎ

ゴング格闘技かくとうぎ（ごんぐ かくとうぎ、GONG KAKUTOGI）は、アプリスタイルより発行はっこうされる格闘技かくとうぎ専門せんもん誌しである。隔へだた月刊げっかん誌しで奇き数すう月がつ23日にちに発売はつばいされている。略称りゃくしょう「ゴン格かく」または「ゴンカク」（いずれも、英字えいじ表記ひょうきは「GONKAKU」）。

ゴング格闘技かくとうぎ
GONG KAKUTOGI
愛称あいしょう・略称りゃくしょう	ゴン格かく、ゴンカク
ジャンル	スポーツ雑誌ざっし
刊行かんこう頻度ひんど	隔月かくげつ刊かん
発売はつばい国こく	日本にっぽん
言語げんご	日本語にほんご
出版しゅっぱん社しゃ	アプリスタイル
刊行かんこう期間きかん	1968年ねん3月がつ - 2007年ねん4月がつ、 2007年ねん6月がつ - 2017年ねん6月がつ、 2019年ねん5月がつ -
特記とっき事項じこう	1.1986年ねん11月がつまで『ゴング』。 2.2007年ねん6月がつ - 2008年ねん6月がつまでは『GONKAKU』。 3.2007年ねん4月がつまでの発行はっこう元もとは、日本にっぽんスポーツ出版しゅっぱん社しゃ。 4.2007年ねん6月がつ - 2017年ねん6月がつの発行はっこう元もとは、イースト・プレス。 5.2017年ねん6月がつまで月刊げっかんで刊行かんこう。

歴史れきし・概要がいよう

『ゴング』創刊そうかん

1968年ねん、同年どうねん1月がつに設立せつりつしたばかりの日本にっぽんスポーツ出版しゅっぱん社しゃ（NSP）から月刊げっかんのプロレス・ボクシング・キックボクシング専門せんもん誌し『ゴング』（Gong）として創刊そうかん（創刊そうかん号ごうは1968年ねん3月がつ号ごう）。NSPはベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ（BBM）の退社たいしゃ組ぐみにより設立せつりつされた会社かいしゃで、初代しょだい編集へんしゅう長ちょうもBBMで『プロレス&ボクシング』編集へんしゅう長ちょうを務つとめていた竹内たけうち宏ひろし介かい が就任しゅうにんした。翌よく1969年ねんには、同おなじく月刊げっかんの別冊べっさつ誌しとして『別冊べっさつゴング』（べっさつゴング）が創刊そうかんされた。誌し名めいはいずれもゴングから。

『ゴング格闘技かくとうぎ』への改題かいだい

やがて、1982年ねんにボクシングが分離ぶんりされる形かたちで『ワールド・ボクシング』（現げん：『ボクシング・ビート』）が創刊そうかんされたこともあり、プロレス中心ちゅうしんの雑誌ざっしとなっていくが、1986年ねん12月号ごう（19巻かん12号ごう通算つうさん258号ごう）より格闘技かくとうぎブームに先駆さきがけて紙面しめんを大幅おおはばに一新いっしんする形かたちで『ゴング格闘技かくとうぎ』へ改題かいだいし、格闘技かくとうぎ全般ぜんぱんを扱あつかう雑誌ざっしとなった（改題かいだい号ごうの表紙ひょうしは前田まえだ日明ひあがり）。当初とうしょは極ごく真空しんくう手しゅと当時とうじ人気にんき絶頂ぜっちょうだったUWFが誌面しめんの中心ちゅうしんで、キックボクシング、ムエタイ、マーシャルアーツ（全米ぜんべいプロ空手からて）、シュートボクシング、相撲すもうなどの他ほかにボクシングとプロレスも掲載けいさいしていた。

その間あいだ、1984年ねんには『別冊べっさつゴング』がプロレス専門せんもん週刊しゅうかん誌し『週刊しゅうかんゴング』へリニューアルした（NSP公式こうしきサイト内ない会社かいしゃ沿革えんかくページなどでは、『ゴング』を改題かいだいしたものとして記述きじゅつされる場合ばあい があるが、先述せんじゅつ経緯けいいのとおり、誤あやまりである）。

1990年代ねんだいにはK-1・PRIDEなどの格闘技かくとうぎ情報じょうほうを掲載けいさいし、格闘技かくとうぎ雑誌ざっしとして一定いっていの地位ちいを得えた。1993年ねん12月号ごうでは第だい1回かいUFCの開催かいさいの2か月げつ前まえにグレイシー柔術じゅうじゅつをいち早はやく紹介しょうかいしている。

2002年ねん9月に『ワールド・ボクシング』『週刊しゅうかんゴング』・『ゴング格闘技かくとうぎ』初代しょだい編集へんしゅう長ちょうを務つとめた舟木ふなき昭太郎しょうたろうがNSPを退社たいしゃしたと同時どうじに株式会社かぶしきがいしゃアッパーを設立せつりつ。同時どうじにNSPは2002年ねん11月から2005年ねん3月がつまで本誌ほんしの制作せいさくをアッパーに委託いたくしていた。

休刊きゅうかん - 復刊ふっかん

2007年ねん3月、当時とうじ社長しゃちょうを務つとめていた前田まえだ大作だいさくの不祥事ふしょうじからNSPは事業じぎょう停止ていしに追おい込こまれ、2月がつ23日にち発売はつばいの4月がつ号ごうを最後さいごに休刊きゅうかん。同年どうねん4月がつ23日にち、発行はっこう元もとをイースト・プレスへ移うつし、題号だいごうを『GONKAKU』に改あらため復刊ふっかんした（復刊ふっかん号ごうは6月がつ号ごう）。

2008年ねん5月23日にち発売はつばいの7月がつ号ごうで、『ゴング格闘技かくとうぎ』改題かいだい22周年しゅうねんを記念きねんして同誌どうし名めいに戻もどした。題字だいじは『GONG KAKUTOGI』と表記ひょうきされる。

イースト・プレスから復刊ふっかんしてちょうど10周年しゅうねんを迎むかえる2017年ねん4月がつ22日にち発売はつばいの6月がつ号ごう（『ゴング格闘技かくとうぎ』に改題かいだいしてから通算つうさん300号ごう）をもって、再ふたたび休刊きゅうかんとなった。

2019年ねん3月23日にち、発売はつばい元もとをイースト・プレスから独立どくりつした出版しゅっぱん社しゃであるアプリスタイルに変更へんこうし、2年ねんぶりに復刊ふっかん。以降いこう、隔月かくげつ刊かん誌しとして刊行かんこうする。

誌面しめん

改題かいだい当初とうしょは極ごく真空しんくう手しゅやUWFなどが誌面しめんの中心ちゅうしんを飾かざっていたが、現げん編集へんしゅう長ちょうの松山郷まつやまごう体制たいせいになってからは誌面しめんの大幅おおはば刷新さっしんがはかられ、柔術じゅうじゅつ、空手からてなど専門せんもん誌しが存在そんざいする競技きょうぎの割合わりあいが減へり、MMA（総合そうごう格闘技かくとうぎ）中心ちゅうしんにほぼ特とく化かしている。

巻頭かんとうのカラーページでは、「MMAPLANET」と提携ていけい、そのメインライターを務つとめる高島たかしま学まなぶを登用とうようし、海外かいがいのMMAシーンの最前線さいぜんせんを掲載けいさいしているほか、国内こくないの大だい規模きぼイベントについては高こう阪ばん剛つよし、中井なかい祐樹ゆうき、高瀬たかせ大樹だいき、吉よし鷹たか弘ひろしらが座談ざだん会かい形式けいしきで議論ぎろんを交かわす「MMA委員いいん会かい」・「立だて技わざ委員いいん会かい」などを掲載けいさいしている。

毎号まいごう、挑戦ちょうせん的てきな誌面しめん作づくりをしており、たとえば2008年ねん10月がつ号ごうではジョシュ・バーネット×板垣いたがき恵めぐみ介かい（『刃は牙きば』『餓かつえ狼おおかみ伝でん』）、岡見おかみ勇信ゆうしん×森もり恒二つねじ（『ホーリーランド』）、2009年ねん1月がつ号ごうでは魔裟斗まさと×井上いのうえ雄彦たけひこ（『スラムダンク』『バガボンド』『リアル』）という、漫画まんが家かと格闘かくとう家かによる対談たいだんを実現じつげんしている。この2009年ねん1月がつ号ごうは「格闘技かくとうぎを読よむ」という特別とくべつ特集とくしゅうを組くんでおり、前記ぜんきの対談たいだんのほか前田まえだ日明ひあがりの読書どくしょ論ろん、須藤すとう元気げんき×ロバート・ハリスの対談たいだん、大槻おおつきケンヂの書評しょひょうなども載のせた。

連載れんさいでは「新しん★書評しょひょうの星座せいざ」の吉田よしだ豪つよし、「教おしえて、教授きょうじゅ!」の松原まつばら隆一郎りゅういちろう（東大とうだい教授きょうじゅ、東大とうだい柔道じゅうどう部長ぶちょう、大道だいどう塾じゅくビジネスマンクラス師範代しはんだい）、「木村きむら政彦まさひこはなぜ力道山りきどうざんを殺ころさなかったのか」の増田ますだ俊也としや（作家さっか、七なな帝みかど柔道じゅうどう出身しゅっしん）など、多彩たさいな人材じんざいを起用きようしているのも他たの格闘技かくとうぎ誌しとの大おおきな違ちがいである。

UFCを中心ちゅうしんに総合そうごう格闘技かくとうぎ、ブラジリアン柔術じゅうじゅつの報道ほうどうに力ちからを入いれ、柔道じゅうどうやサンボ、レスリングなど、他たのアマチュア格闘かくとう競技きょうぎの問題もんだいも積極せっきょく的てきに載のせている。特とくに柔道じゅうどうに力ちからを入いれ、専属せんぞく柔道じゅうどう評論ひょうろん家かの柏崎かしわざき克彦かつひこ（1975年ねんウィーン世界せかい選手権せんしゅけん63kg級きゅう準じゅん優勝ゆうしょう、1981年ねんマーストリヒト世界せかい選手権せんしゅけん65kg級きゅう優勝ゆうしょう）の鋭するどい切きり口くち、磯部いそべ晃あきら人じんの深ふかい取材しゅざいが柔道じゅうどう界かいでも人気にんきを集あつめている。

北京ぺきんオリンピックの日本にっぽん柔道じゅうどう敗北はいぼくについては、柏崎かしわざき克彦かつひこが「日本人にっぽんじんが負まけたのはルールの問題もんだいじゃない。謙虚けんきょに外国がいこくの柔道じゅうどうを認みとめよ。だって昔むかしはタックル（双手そうしゅ刈かり）する選手せんしゅがいなかったの?たくさんいたわけだよね」、松原まつばら隆一郎りゅういちろうが「日本にっぽんは一本いっぽんを取とる柔道じゅうどう、世界せかいはポイントを取とるJUDOなんて、まったくの嘘うそである。日本人にっぽんじんはみんな一本いっぽん取とられているじゃないか。横文字よこもじのJUDOは駄目だめだとか、日本にっぽん的てきな柔道じゅうどう以外いがいの戦略せんりゃくを取とるなとか本気ほんきで言いうのなら、オープン化かしたこと自体じたいが間違まちがい。スポーツが国際こくさい化かしたら、それぞれ別べつの戦略せんりゃくを取とるのは当あたり前まえです」と、柔道じゅうどう専門せんもん誌しでは書かけない角度かくどからの論評ろんぴょうを行おこなっている。ロンドンオリンピック評論ひょうろんでは溝口みぞぐち紀子のりこも登場とうじょうしてアカデミックな議論ぎろんを展開てんかいした。

石井いしい慧としのプロ転向てんこう騒動そうどうでは山口やまぐち香かおり（全日本ぜんにほん柔道じゅうどう連盟れんめい女子じょし強化きょうか委員いいん）も登場とうじょうし、「石井いしいは柔道じゅうどう家かとして三さん流りゅうです。強つよいだけならゴリラを調教ちょうきょうすればいい」と過激かげきな発言はつげんを載のせ、一方いっぽうで増田ますだ俊也としやの「本当ほんとうに総合そうごうに行いく気きなら（大学だいがくを）中退ちゅうたいして早はやく総合そうごう用ようの技術ぎじゅつを身みに着つけたほうがいい」という擁護ようご論ろん、松原まつばら隆一郎りゅういちろうの「石井いしいほど総合そうごうについて理解りかいしている現役げんえきの柔道じゅうどう選手せんしゅはいないと思おもうんです。柔術じゅうじゅつに出稽古でげいこを重かさね日本にっぽん柔道じゅうどうの寝技ねわざとの違ちがいも分わかっていて、それなりに総合そうごうの試合しあいも見みているでしょう。柔術じゅうじゅつや柔道じゅうどう出身しゅっしん者しゃの試合しあいを通とおして、自分じぶんがやればどうなるかもわかっているはず。それなのに日本にっぽん柔道じゅうどう界かいでもっともクレバーな石井いしいがなぜそんなに（転向てんこうを）焦こげるのか」という懐疑かいぎ論ろんと、いろいろな角度かくどからバランスある論評ろんぴょうをしている。

備考びこう

当初とうしょ、題字だいじの上うえには「プロレス」「ボクシング」の文字もじが入はいっていたが、1972年ねん9月がつ号ごうより「キック」が加くわわった。これらの文字もじは1984年ねん2月がつ号ごうまで記入きにゅうされていた。

NSPから『ゴング』の題号だいごうで発行はっこうしていた時代じだいには、格闘技かくとうぎ以外いがいのスポーツを特集とくしゅうした増刊ぞうかん号ごうも発行はっこうしていた。参考さんこうとして、1972年ねん9月がつに札幌さっぽろオリンピックのフィギュアスケート競技きょうぎで活躍かつやくしたジャネット・リンを特集とくしゅうした『銀盤ぎんばんの妖精ようせい ジャネット・リン特集とくしゅう号ごう』を、1975年ねん4月がつにプロ野球やきゅうの特集とくしゅう号ごうとして長嶋ながしま茂雄しげおが監督かんとく就任しゅうにんしたばかりの読売よみうりジャイアンツ（巨人軍きょじんぐん）を扱あつかった『飛とべ!長嶋ながしま巨人軍きょじんぐん』をそれぞれ発行はっこうしていた。

関連かんれん項目こうもく

• RINGSTARS
• 格闘技かくとうぎ通信つうしん - ライバル誌し。1986年ねんから2010年ねんにかけてBBMより発行はっこうしていた。

外部がいぶリンク

• ゴング格闘技かくとうぎ
• ゴング格闘技かくとうぎ (gong_kakutogi) - note
• ゴング格闘技かくとうぎ (@gong_kakutogi) - X（旧きゅうTwitter）
• ゴング格闘技かくとうぎ (gong.kakutogi) - Facebook
• ゴング格闘技かくとうぎ (@gongkakutogi) - Instagram
• NSP時代じだいの公式こうしきサイト保存ほぞんキャッシュ一覧いちらん ※インターネットアーカイブより（2005年ねん12月24日にち - 2007年ねん12月20日にち）。