長嶋ながしま茂雄しげお

長嶋ながしま 茂雄しげおまたは長島ながしま 茂雄しげお（ながしま しげお、1936年ねん〈昭和しょうわ11年ねん〉2月がつ20日はつか - ） は、千葉ちば県けん印旛いんば郡ぐん臼井うすい町まち（現げん：佐倉さくら市し）出身しゅっしんの元もとプロ野球やきゅう選手せんしゅ（内野ないや手しゅ、右みぎ投とう右みぎ打だ）・監督かんとく。読売よみうりジャイアンツ終身しゅうしん名誉めいよ監督かんとく、株式会社かぶしきがいしゃ読売よみうり巨人軍きょじんぐん専務せんむ取締役とりしまりやく、日本にっぽんプロ野球やきゅう名球会めいきゅうかい顧問こもん、ジャイアンツアカデミー名誉めいよ校長こうちょう。

長嶋ながしま 茂雄しげお / 長島ながしま 茂雄しげお

文化ぶんか勲章くんしょう受章じゅしょうに際さいして 公表こうひょうされた肖像しょうぞう写真しゃしん
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん地ち	千葉ちば県けん印旛いんば郡ぐん臼井うすい町まち（現げん：佐倉さくら市し）
生年月日せいねんがっぴ	(1936-02-20) 1936年ねん2月がつ20日はつか（88歳さい）
身長しんちょう 体重たいじゅう	178 cm 76 kg
選手せんしゅ情報じょうほう
投球とうきゅう・打席だせき	右みぎ投とう右みぎ打だ
ポジション	三塁手さんるいしゅ
プロ入いり	1958年ねん
初はつ出場しゅつじょう	1958年ねん4月がつ5日にち
最終さいしゅう出場しゅつじょう	1974年ねん10月がつ14日にち（引退いんたい試合しあい）
経歴けいれき（括弧かっこ内ないはプロチーム在籍ざいせき年度ねんど）
選手せんしゅ歴れき
千葉ちば県立けんりつ佐倉さくら第一高等学校だいちこうとうがっこう 立教大学りっきょうだいがく 読売よみうりジャイアンツ (1958 - 1974)
監督かんとく・コーチ歴れき
読売よみうりジャイアンツ (1972 - 1980, 1993 - 2001) 日本にっぽん代表だいひょう (2003 - 2004)
野球やきゅう殿堂でんどう（日本にっぽん） 殿堂でんどう表彰ひょうしょう者しゃ
選出せんしゅつ年ねん	1988年ねん
選出せんしゅつ方法ほうほう	競技きょうぎ者しゃ表彰ひょうしょう
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概要がいよう

『週刊しゅうかんベースボール』1959年ねん1月がつ14日にち号ごうの表紙ひょうしを飾かざる長嶋ながしま茂雄しげお

愛称あいしょうは「ミスタープロ野球やきゅう」「ミスタージャイアンツ」「ミスター」「チョーさん」「燃もえる男おとこ」他た。血液けつえき型がたはB型がた。

同どう時代じだいに活躍かつやくした王おう貞治さだはるとはともに「ON砲ほう」として称しょうされ、2人ふたりのバッティングは巨人きょじんのV9に貢献こうけんした。日本にっぽんのプロ野球やきゅうにおいて400本塁打ほんるいだ・2000安打あんだの同時どうじ達成たっせいは大卒だいそつでは史上しじょう初はつである。NPB最多さいた記録きろくとなる最多さいた安打あんだを10回かい獲得かくとくしセ・リーグ最多さいた記録きろくとなる首位しゅい打者だしゃを6回かい獲得かくとくした。

巨人軍きょじんぐん4番ばん出場しゅつじょう試合しあい数すう2位い（川上かわかみ哲治てつじに次つぐ）。

2001年ねんより株式会社かぶしきがいしゃよみうり（現げん：株式会社かぶしきがいしゃ読売よみうり巨人軍きょじんぐん）専務せんむ取締役とりしまりやく終身しゅうしん名誉めいよ監督かんとく。

2013年ねんに国民こくみん栄誉えいよ賞しょうを受賞じゅしょう、2021年ねんにプロ野球やきゅう界かい初はつとなる文化ぶんか勲章くんしょうを受章じゅしょうした。

氏名しめい

苗字みょうじの表記ひょうきには「長嶋ながしま」と「長島ながしま」の2種類しゅるいがあり（嶋しまは島しまの異体いたい字じ）、どちらも時期じきによって本名ほんみょうとして正式せいしきに使用しようされていた。

出生しゅっしょう時じの戸籍こせき上じょうの表記ひょうきは「長嶋ながしま」で、プロ入いり前まえはそれに従したがって「長嶋ながしま」と表記ひょうきするメディアと当用漢字とうようかんじに置おき換かえて「長島ながしま」と表記ひょうきするメディアが混在こんざいしていた。しかし、1958年ねんのプロ入いりの際さいに記者きしゃクラブと本人ほんにんの合意ごういにより、報道ほうどうの際さいは表記ひょうきの簡単かんたんな「長島ながしま」で統一とういつすることに決きまった。本人ほんにんも、入団にゅうだん当初とうしょは「長嶋ながしま」を使用しようしていたが、その後ごは現役げんえき中ちゅう一貫いっかんして「長島ながしま」をサインに使用しようするようになった。また、『巨人きょじんの星ほし』や『ドカベン』などの創作そうさく物ぶつでも長島ながしま表記ひょうきが使用しようされていた。

一方いっぽう、球団きゅうだん側がわの担当たんとう者しゃによれば、現役げんえき時代じだいの球団きゅうだんの公式こうしき名簿めいぼでは1964年ねんから1965年ねんのみ新聞しんぶん社しゃの要望ようぼうにより「長島ながしま」表記ひょうきを使用しようしていたが、その他たの年度ねんどは「長嶋ながしま」表記ひょうきにしていたという。実際じっさいに、球場きゅうじょうのスコアボードでは「長島ながしま」だけでなく「長嶋ながしま」を使用しようしたこともあり、引退いんたい試合しあいの後楽園こうらくえん球場きゅうじょうでも「長嶋ながしま」表記ひょうきだった。

引退いんたい後ご、1992年ねんに二に度目どめの監督かんとく就任しゅうにんが決きまった際さいに、本人ほんにんの要望ようぼうにより、報道ほうどうでも「長嶋ながしま」表記ひょうきが採用さいようされることになった。しかし、1999年ねんにゲン担かつぎのために現役げんえき時代じだいに広ひろく知しられていた「長島ながしま」に改名かいめいしており、読売新聞社よみうりしんぶんしゃによれば、その時点じてんで戸籍こせき上じょうの本名ほんみょうが「長島ながしま」になっているという。このため、2021年ねんに文化ぶんか勲章くんしょうを受章じゅしょうした際さいには、文部もんぶ科学かがく省しょう大臣だいじん官房かんぼう人事じんじ課かの発表はっぴょうで本名ほんみょう「長島ながしま」と表記ひょうきされ、芸名げいめい等とうとして「長嶋ながしま」が併記へいきされていた。

以下いか、本ほん記事きじでは便宜上べんぎじょう「長嶋ながしま」表記ひょうきに統一とういつして解説かいせつする。

経歴けいれき

生おい立たち

1936年ねん2月がつ20日はつか、千葉ちば県けん印旛いんば郡ぐん臼井うすい町まち（現げん：佐倉さくら市し）に生うまれた。父ちちは「利り（とし）」、母ははは「チヨ」。兄あに1人にん・姉あね2人にんの4人にん兄弟きょうだいの末すえっ子こである。生家せいかは農家のうかだったが、土地とちは貸かし出だし、父ちちは臼井うすい町まち役場やくばの収入しゅうにゅう役やくや助役じょやくをしていた。父ちちは在所ざいしょの世話せわ役やくだけに短気たんきではなく、母ははは意志いしが強つよいしっかり者しゃだった。

幼少ようしょう時代じだい、東急とうきゅうフライヤーズの青あおバットこと大下おおした弘ひろしや大阪おおさかタイガースの藤村ふじむら富美男ふみおのプレーを見みて野球やきゅう選手せんしゅを志こころざすようになる。藤村ふじむらへの憧あこがれから、当時とうじの関東かんとう在住ざいじゅう者しゃとしては珍めずらしく、幼少ようしょう期きは阪神はんしんファンだった。小学しょうがく4年生ねんせいから兄あにの影響えいきょうで野球やきゅうを始はじめたが、当時とうじは終戦しゅうせん間あいだもなくということもあって道具どうぐがあまり揃そろえられず、母親ははおやにビびー玉だまと堅かたい布ぬのでボールを作つくってもらっていたという。また、グラブも母親ははおやの手縫てぬいのもので、初はじめて握にぎったバットは青竹あおだけを割わった手製てせいのものであった。

小学校しょうがっこう6年生ねんせいの時ときに兄あにが所属しょぞくしていた地元じもとの青年せいねん野球やきゅう団だんのハヤテ・クラブに入団にゅうだんした。兄あにの下したで遊撃手ゆうげきしゅとして育そだてられた。

中学ちゅうがく時代じだい

中学ちゅうがくは臼井うすい二に町まち組合くみあい立中たつなか学校がっこう（現げん：佐倉さくら市立しりつ佐倉さくら中学校ちゅうがっこう）に入学にゅうがくし、長嶋ながしまは野球やきゅう部ぶに入部にゅうぶした。

中学ちゅうがく3年間ねんかんは同おなじ担任たんにんの先生せんせいであり、卒業そつぎょう時じにはタンスをプレゼントされたほど生徒せいとから慕したわれていたが、一人ひとりの生徒せいとが選手せんしゅのブロマイドを持もってきたことが発端ほったんとなって激怒げきどしたことがある。以前いぜん生徒せいとへのアンケートで将来しょうらいの希望きぼうを書かかせたらほとんどが「プロ野球やきゅう選手せんしゅ」と書かかれているのを見みて、あまりに野球やきゅうに熱中ねっちゅうする姿すがたに「もっと将来しょうらいを現実げんじつ的てきに考かんがえろ」と生徒せいと全員ぜんいんを机つくえの上うえに正座せいざさせた。後年こうねんになってその先生せんせいは、「長嶋ながしまがプロ野球やきゅうの大だいスターになるとは思おもわなかった。子供こどもの夢ゆめを頭あたまごなしに否定ひていしてはならない」と反省はんせいしたという。

高校こうこう時代じだい

1951年ねん4月がつ、県内けんないトップの進学校しんがくこうで甲子園こうしえん出場しゅつじょう経験けいけんもある千葉ちば県立けんりつ千葉ちば高等こうとう学校がっこうの入学にゅうがくも考かんがえたが、地元じもとの名門めいもん千葉ちば県立けんりつ佐倉さくら第一高等学校だいちこうとうがっこう（現げん・千葉ちば県立けんりつ佐倉さくら高等こうとう学校がっこう）に進学しんがくする。自宅じたくから学校がっこうへは京成電鉄けいせいでんてつ京成けいせい本線ほんせん京成けいせい臼井うすい駅えき（当時とうじの自宅じたくの最寄駅もよりえき） - 京成けいせい佐倉さくら駅えき（高校こうこうの最寄駅もよりえき）間あいだを利用りようして通学つうがくしていた。

2年生ねんせいから4番ばん打者だしゃを担になう。高校こうこう時代じだいはほぼ無名むめいだったが、高校こうこう最後さいごの大会たいかい地区ちく予選よせんで勝かち進すすみ、南関東みなみかんとう大会たいかいに千葉ちば代表だいひょう校こうとして出場しゅつじょうを果はたす。第だい1回戦かいせん、熊谷くまがい高校こうこうとの試合しあい（1953年ねん8月がつ1日にち大宮おおみや球場きゅうじょう）で、遊撃手ゆうげきしゅの長嶋ながしまは試合しあい前まえに負傷ふしょうしていた三塁手さんるいしゅ・鈴木すずき英美ひでみに代かわって三塁手さんるいしゅを務つとめた。遊撃手ゆうげきしゅで度重たびかさなるエラーをしていたことからのコンバートであり、以降いこう、三塁手さんるいしゅとして定着ていちゃく。同どう試合しあいには敗やぶれたものの、6回かい表ひょうに福島ふくしま郁夫いくお投手とうしゅから高校こうこう公式こうしき試合しあいで自身じしん唯一ゆいいつの本塁打ほんるいだを放はなった。このバックスクリーン下かの芝生しばふへの鋭するどいライナー性せいの本塁打ほんるいだを、当時とうじの新聞しんぶんは飛ひ距離きょりを350フィート（約やく107メートル）と推定すいていした。

この特大とくだいの本塁打ほんるいだにより長嶋ながしまは野球やきゅう関係かんけい者しゃから大おおいに注目ちゅうもくを集あつめることとなった。この本塁打ほんるいだを見みていた1人ひとりに朝日新聞あさひしんぶん記者きしゃ・久保田くぼた高行たかゆきがいた。久保田くぼたからその話はなしをきいた報知ほうち新聞しんぶん記者きしゃ・田中たなか茂光しげみつが、内野ないや手しゅのスカウトにあたっていた富士ふじ製鉄せいてつ室蘭むろらん野球やきゅう部ぶマネージャー・小野おの秀夫ひでおに話はなしをした。小野おのは長嶋ながしまに富士ふじ製鉄せいてつ室蘭むろらんへの入社にゅうしゃを勧すすめるも、長嶋ながしまの父親ちちおやは進学しんがくを希望きぼうし、さらに上司じょうしから北海道ほっかいどうからの新人しんじんが内定ないていしたとの連絡れんらくを受うけたため、断念だんねん。小野おのはかわりに、自みずからの出身しゅっしん校こう・水戸商みとしょう高だかの先輩せんぱいにあたる砂押すなおし邦くに信しんが監督かんとくを務つとめる立教大学りっきょうだいがくへの進学しんがくを勧すすめた。砂押すなおしの教育きょういく方針ほうしんに感銘かんめいを受うけた長嶋ながしまの父親ちちおやは、読売よみうりジャイアンツからのプロ入いりのオファーも長嶋ながしまに知しらせない上じょうで、進学しんがくを理由りゆうに勝手かってに断たっている。プロ入いり志望しぼうの長嶋ながしまは激怒げきどしたという。

同年どうねん11月がつ下旬げじゅん、静岡しずおかの伊東いとうスタジアムで行おこなわれた立教大学りっきょうだいがく野球やきゅう部ぶ推薦すいせん入学にゅうがくのセレクションが行おこなわれた。フェンス直撃ちょくげきを含ふくむ3本ほんの安打あんだを打うち（杉浦すぎうら忠ただしからも安打あんだ）、参加さんか者しゃ80人にん中ちゅう20人にんが甲子園こうしえん出場しゅつじょう組ぐみという中なかで推薦すいせん順位じゅんい2位いで合格ごうかくし（1位いは本ほん屋敷やしき錦吾きんご、3位いは杉浦すぎうら）、砂押すなおしにも認みとめられた。

大学だいがく時代じだい

東京とうきょう六ろく大学だいがく野球やきゅうでの長嶋ながしまの活躍かつやくを報ほうじる『朝日新聞あさひしんぶん』1955年ねん9月がつ11日にち付づけ朝刊ちょうかん

大学だいがく3年生ねんせいの長嶋ながしま。大学だいがく本館ほんかん前まえにて。

1957年ねん春はるの六ろく大学だいがく大会たいかいで優勝ゆうしょう。左ひだりから杉浦すぎうら忠ただし、本ほん屋敷やしき錦吾きんご、長嶋ながしま。

1954年ねん、立教大学りっきょうだいがく経済学部けいざいがくぶ経営けいえい学科がっかに進学しんがく。しかし同年どうねん6月がつに父親ちちおやが急逝きゅうせいする。長嶋ながしま家かは一家いっかの大黒柱だいこくばしらを失うしない困窮こんきゅうしたが、当時とうじの印旛いんば地区ちくでは印旛いんば地区ちく内ないや印旛いんば地区ちく外がいから千葉ちば・東京とうきょう方面ほうめんに野菜やさいを販売はんばいする行商ぎょうしょうの数かずが盛さかんだったこともあり、母親ははおやが京成けいせい本線ほんせんや京成けいせい千葉ちば線せんを利用りようして千葉ちばや東京とうきょうに出向でむいて野菜やさい売うりの行商ぎょうしょうをするなどして生計せいけいを支ささえた。

野球やきゅう部ぶでは砂押すなおし監督かんとくに目めをかけられ、ジョー・ディマジオやヨギ・ベラなどのプレイを参考さんこうにしたメジャー流りゅうの練習れんしゅうや、砂押すなおしの自宅じたくに呼よんでの練習れんしゅうなど「特別とくべつ扱あつかいの猛もう練習れんしゅう」を重かさね、正せい三塁手さんるいしゅとなる。翌よく1955年ねんに先輩せんぱいの大沢おおさわ昌あきら芳よし（大沢おおさわ啓二けいじ）らが砂押すなおし排斥はいせき運動うんどうを起おこす。このような野球やきゅう部ぶの環境かんきょうに嫌気いやけが差さし、1955年ねん（当時とうじ・大学だいがく2年生ねんせい）ごろには同期どうきの杉浦すぎうら忠ただし（南海なんかいホークス）と共ともに野球やきゅう部ぶの合宿がっしゅく所しょを抜ぬけ出だし、杉浦すぎうらの地元じもと・愛知あいち県けんに本拠地ほんきょちを置おく中日ちゅうにちドラゴンズの球団きゅうだん事務所じむしょを訪問ほうもん。その上うえで「軍隊ぐんたいのような立教りっきょう野球やきゅう部ぶが嫌いやになったので、大学だいがくを中退ちゅうたいして中日ちゅうにちで野球やきゅうをやり、金かねを稼かせぎたい。契約けいやく金きんはいらない」と申もうし出でたが、応対おうたいした中日ちゅうにちの球団きゅうだん代表だいひょうから申もうし出でを拒否きょひされた。

砂押すなおしの退任たいにん後ご、長嶋ながしまは辻つじ猛たけしの下したで同期どうきの杉浦すぎうら忠ただし投手とうしゅ、主将しゅしょうを務つとめた本ほん屋敷やしき錦吾きんご内野ないや手しゅ（阪急はんきゅうブレーブス、阪神はんしん）と共ともに「立教りっきょう三羽烏さんばがらす」と呼よばれ、東京とうきょう六ろく大学だいがく野球やきゅうにおいて、1956年ねんの春季しゅんきリーグ戦せんと1957年ねんの秋季しゅうきリーグ戦せんで首位しゅい打者だしゃを獲得かくとくする活躍かつやくを見みせた。また1955年ねん秋季しゅうきから1957年ねん秋季しゅうきまで、5シーズン連続れんぞくでリーグベストナイン（三塁手さんるいしゅ）に選えらばれる。1957年ねんには六ろく大学だいがくリーグの通算つうさん新しん記録きろくとなる8本塁打ほんるいだを放はなった。1955年ねんには第だい2回かいアジア野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかい日本にっぽん代表だいひょう（東京とうきょう六ろく大学だいがく野球やきゅうリーグ選抜せんばつチーム）に選出せんしゅつされた。リーグ通算つうさん96試合しあいに出場しゅつじょうし、打率だりつ.286（304打数だすう87安打あんだ）、8本塁打ほんるいだ、39打点だてん、22盗塁とうるい。打撃だげきに加くわえて守備しゅびや俊足しゅんそくも野球やきゅう関係かんけい者しゃから高たかい評価ひょうかを受うけ、石井いしい連れん藏ぞうは大学だいがく時代じだいの長嶋ながしまの守備しゅびについて「早稲田わせだも頑張がんばって、ずいぶん三さん遊ゆう間あいだにヒット性せいの打球だきゅうを打うちましたが、ほとんど長嶋ながしまに捕とられましたね。彼かれの守備しゅび範囲はんいは普通ふつうの人ひとの二に倍ばいくらいあったんじゃないでしょうか。しかも守備しゅび範囲はんいが荒あれていない」と評ひょうしている。

高校こうこう時代じだいから社会しゃかい人じん野球やきゅうに進すすむと思おもわれていた。だがさまざまな球団きゅうだんが長嶋ながしまとの接触せっしょくを図はかっていた が、本命ほんめいは南海なんかいホークスとされていた。

そんな中なか、読売よみうりジャイアンツ（巨人きょじん）が長嶋ながしまの家族かぞくに接触せっしょくして説とき伏ふせる作戦さくせんに出でていて、母親ははおやから「せめて在京ざいきょうの球団きゅうだんに」と懇願こんがんされたのが決きめ手て になり、長嶋ながしまは南海なんかいから一転いってん、巨人きょじんへの入団にゅうだんを決きめ、11月20日にちに契約けいやくした。背番号せばんごうは千葉ちば茂しげる（前年ぜんねん引退いんたい）のつけていた「3」に決きまった。当初とうしょ、川上かわかみ哲治てつじから「15」を勧すすめられたが辞退じたいしている。川上かわかみが勧すすめた理由りゆうは、「14」は沢村さわむら栄治えいじ、「16」は川上かわかみであるから、長嶋ながしまが「15」を付つければ「14」「15」「16」と3つ連続れんぞくで永久えいきゅう欠番けつばんになるだろうと言いう思おもいからだった。長嶋ながしまが辞退じたいした理由りゆうは「恐おそれ多おおい」とも「一いち桁けたがよかった」からだとも言いわれている。

入団にゅうだんが決きまった直後ちょくごに川上かわかみの自宅じたく近ちかくに下宿げしゅくしたといい、川上かわかみの長男ちょうなんが言いうには実際じっさいに川上かわかみと一緒いっしょにいることが多おおかったという。

契約けいやく金きんは当時とうじ最高さいこう額がくの1800万まん円えん（南海なんかいは2000万まん円えんを提示ていじしていた）、年俸ねんぽうは200万まん円えん。

後のちに大沢おおさわが語かたったところによると、先さきに南海なんかいに入団にゅうだんしていた大学だいがくの先輩せんぱいでもある大沢おおさわと二に人にんきりで話はなしをし「どうしても巨きょ人じんに行いきたいんです」と大沢おおさわに頭あたまを下さげたという。大沢おおさわは「このことがなかったら、今いまの長嶋ながしま茂雄しげおは無なかっただろう」と語かたっている。しかし、この件けんもあってその後ごも大沢おおさわには頭あたまが上あがらなかったという。

長嶋ながしまの獲得かくとくに尽力じんりょくしていた当時とうじ南海なんかいの監督かんとくであった鶴岡つるおか一人かずとには、オープン戦せんの時ときに南海なんがい行いきを断ことわったことを謝罪しゃざいした。この時とき、鶴岡つるおかは「関東かんとうの男おとこの子こが関東かんとうのチームに入はいるのは、一番いちばんええ」と笑わらって答ごたえたという。

現役げんえき時代じだい

1958年ねん

金田かねだ正一しょういちに4打席だせき連続れんぞく三振さんしんを喫きっしたデビュー戦せんの新聞しんぶん記事きじ

雑誌ざっし『週刊しゅうかんベースボール』1958年ねん4月がつ16日にち号ごう。右みぎは広岡ひろおか達朗たつろう

砂押すなおし邦くに信しんと長嶋ながしま。プロ入いり後ごに撮影さつえい。

ルーキーの1958年ねんは、オープン戦せんで7本ほんの本塁打ほんるいだを放はなつなど、活躍かつやくの期待きたいが高たかまるなかで開幕かいまく戦せんを迎むかえた。4月5日にち、対たい国鉄こくてつスワローズ戦せんに、3番ばんサードで先発せんぱつ出場しゅつじょうしてデビュー。国鉄こくてつのエース金田かねだ正一しょういちに4打席だせき連続れんぞく三振さんしんを喫きっし、そのすべてが渾身こんしんのフルスイングによる三振さんしんであったことが伝説でんせつ的てきに語かたり継つがれている。また、翌日よくじつの試合しあいでもリリーフ登板とうばんした金田かねだに三振さんしんを喫きっしている。オープン戦せんの最中さいちゅう、ある解説かいせつ者しゃが長嶋ながしまを褒ほめ称となえ「金田かなだなど打うち崩くずして当然とうぜん」といった趣旨しゅしの発言はつげんをしていたのを偶然ぐうぜん耳みみにした金田かねだは激昂げっこう、この日ひの登板とうばんのために特訓とっくんを重かさね、肩かたのピークがちょうど来くるようにしたという。しかし、その後ごは長嶋ながしまも金田かねだを打うつようになり、翌年よくねんの開幕かいまく戦せんでは本塁打ほんるいだを放はなっている。長嶋ながしまの最終さいしゅう的てきな対たい金田かねだ通算つうさん対戦たいせん成績せいせきは、打率だりつ.313、18本塁打ほんるいだ。

デビュー2日にち後ごの4月がつ7日にち、国鉄こくてつ戦せんで三さん林はやし清二せいじから初はつ安打あんだ、4月がつ10日とおかの対たい大洋たいようホエールズ戦せんで権藤ごんどう正利まさとしから初はつ本塁打ほんるいだを放はなち、8月がつ6日にちの対たい広島ひろしま戦せんから、巨人きょじんの中心ちゅうしん打者だしゃであった川上かわかみ哲治てつじに代かわる4番ばん打者だしゃとなり、チームのリーグ優勝ゆうしょうに貢献こうけんした。

9月19日にちに行おこなわれた対たい広島ひろしま戦せん（後楽園こうらくえん）では、鵜う狩かり道夫みちおから新人しんじん記録きろくとなる28号ごう本塁打ほんるいだを放はなったが、一塁いちるいベースを踏ふみ忘わすれて、本塁打ほんるいだを取とり消けされた（記録きろくはピッチャーゴロ）。もしこのベースの踏ふみ忘わすれがなければ、新人しんじんとしても巨きょ人じんの選手せんしゅとしても、唯一ゆいいつのトリプルスリー（打率だりつ3割わり・本塁打ほんるいだ30本ほん・30盗塁とうるい）の記録きろくを達成たっせいしていた。長嶋ながしまは翌よく9月がつ20日はつかの対たい大阪おおさか戦せんで28号ごうを打うち直なおし、新人しんじん本塁打ほんるいだプロ野球やきゅう新しん記録きろくを達成たっせいするも、翌年よくねんに桑田くわた武たけしが31本塁打ほんるいだを記録きろくし、あっけなく破やぶられる。

最終さいしゅう打撃だげき成績せいせきは、29本塁打ほんるいだ・92打点だてんを記録きろくし、本塁打ほんるいだ王おうと打点だてん王おうの二に冠かんを獲得かくとく。打率だりつは、大阪おおさかタイガースの田宮たみや謙次郎けんじろうと首位しゅい打者だしゃ争あらそいをしたが、田宮たみやがシーズン終盤しゅうばんに欠場けつじょうして以降いこう、全ぜん試合しあい出場しゅつじょうを続つづける長嶋ながしまは打率だりつを下さげ、最終さいしゅう的てきにはリーグ2位いの.305に終おわった。しかし長嶋ながしまは最多さいた安打あんだを記録きろく、盗塁とうるいもリーグ2位いの37と活躍かつやくし、新人しんじん王おうに選えらばれた。また、二塁打にるいだ（34）もリーグ最多さいたであったが、三塁打さんるいだは田宮たみや謙次郎けんじろうに1本ほん及およばず8本ほんに終おわり、「二塁打にるいだ・三塁打さんるいだ・本塁打ほんるいだのすべてでリーグ最多さいた」という大だい記録きろくを逃のがした（その後ごも達成たっせい者しゃはなし）。

新人しんじん記録きろくでは、1956年ねんの佐々木ささき信也しんや（高橋たかはしユニオンズ）以来いらい2人にん目めの全ぜんイニング出場しゅつじょう（セ・リーグでは史上しじょう初はつ。その後ごも1961年ねんの徳武とくたけ定之さだゆき（国鉄こくてつスワローズ）、2017年ねんの源田げんた壮たけし亮あきら（埼玉さいたま西武せいぶライオンズ）のみ）。また、新人しんじんの89得点とくてんは戸倉とくら勝城かつきの90得点とくてんに次つぐ歴代れきだい2位いで、新人しんじんのセ・リーグ記録きろく。そのほかにも新人しんじん選手せんしゅとして34二塁打にるいだは歴代れきだい1位い、290塁打るいだは歴代れきだい1位い、153安打あんだはセ・リーグ記録きろく（※2019年ねんに阪神はんしんタイガースの近きん本もと光司こうじに破やぶられるまで）、92打点だてんはセ・リーグ記録きろくであり、打率だりつ・本塁打ほんるいだ・盗塁とうるいもそれぞれ新人しんじん歴代れきだい5位い以内いないに入はいっている。シーズン猛もう打だ賞しょう14回かいも新人しんじん記録きろくである。

1959年ねん

詳細しょうさいは「天覧てんらん試合しあい」を参照さんしょう

6月25日にち、後楽園こうらくえん球場きゅうじょうで行おこなわれた天覧てんらん試合しあい（対たい阪神はんしん戦せん）では、4対たい4で迎むかえた9回かい裏うら、先頭せんとう打者だしゃの長嶋ながしまが阪神はんしんの二に番手ばんて、村山むらやま実みのるからサヨナラ本塁打ほんるいだを放はなつ。この試合しあいを機きにプロ野球やきゅう人気にんきが大学だいがく野球やきゅうのそれを上回うわまわるようになったとされ、また、長嶋ながしまの勝負しょうぶ強つよさが日本にっぽん中ちゅうに知しれ渡わたるようになった。なお、同どう試合しあいでは当時とうじルーキーであった王おう貞治さだはるも本塁打ほんるいだを打うっており、106回かいあったONアベック本塁打ほんるいだの第だい1号ごうになった。

2年ねん目めとなった同年どうねんシーズンは、シーズン途中とちゅうまで、パ・リーグの葛城かつらぎとともに3冠かんペースだったが、終盤しゅうばんに本塁打ほんるいだと打点だてんが伸のびなかった。2位い・飯田いいだ徳治とくじの.296を大おおきく引ひき離はなす打率だりつ.334を記録きろくし、自身じしん初はつの首位しゅい打者だしゃを獲得かくとく。本塁打ほんるいだはリーグ3位いの27本塁打ほんるいだ、打点だてんはリーグ4位いの82打点だてんを記録きろくした。

1960年ねん

引退いんたいした1974年ねんを除のぞくと自己じこ最少さいしょうの16本塁打ほんるいだ、64打点だてんながら打率だりつ.334で2年ねん連続れんぞくの首位しゅい打者だしゃを獲えり、4番ばん打者だしゃながらリーグ2位いの31盗塁とうるいを記録きろく。

1961年ねん

打率だりつ.353で2位い・近藤こんどう和彦かずひこの.316に大差たいさをつけて3年ねん連続れんぞくとなる首位しゅい打者だしゃ、初はつのセ・リーグMVPを獲得かくとくし、28本塁打ほんるいだで本塁打ほんるいだ王おうも獲得かくとく。打点だてんはリーグ2位いの86打点だてんで、打点だてん王おうの桑田くわた武たけしには8打点だてん及およばなかった。同年どうねんの35敬遠けいえんは当時とうじの日本にっぽん記録きろく。

1962年ねん

1962年ねん撮影さつえい

打率だりつ.288でリーグ5位い（首位しゅい打者だしゃは森永もりなが勝治かつじの.307）に終おわるが、本塁打ほんるいだと打点だてんはそれぞれリーグ2位い、盗塁とうるいはリーグ3位いを記録きろくする。同年どうねんから、長嶋ながしまと王おう貞治さだはる（本塁打ほんるいだ王おうと打点だてん王おうのタイトルを獲得かくとく）が巨人きょじんの中軸ちゅうじく打者だしゃ（多おおくは3番ばん王おう・4番ばん長嶋ながしま、両者りょうしゃのコンディションの違ちがいにより打順だじゅん入いれ替かえがあった）として永ながらく活躍かつやくするようになり、MM砲ほう（ニューヨーク・ヤンキースにおけるミッキー・マントルとロジャー・マリス）になぞらえてON砲ほうとの呼称こしょうが定着ていちゃくした。

1963年ねん

「ON砲ほう」と呼よばれた王おう貞治さだはると長嶋ながしま（1963年ねん撮影さつえい）

打率だりつ.341・37本塁打ほんるいだ・112打点だてんで首位しゅい打者だしゃと打点だてん王おうを獲得かくとく。本塁打ほんるいだは王おうの40本塁打ほんるいだに次つぐリーグ2位いで、王おうの打点だてんも長嶋ながしまに次つぐリーグ2位いだった。2年ねんぶりのリーグ優勝ゆうしょう、日本一にっぽんいちに大おおきく貢献こうけんし、2度目どめのセ・リーグMVPを受賞じゅしょう。

1964年ねん

リーグ3位いタイの31本塁打ほんるいだを残のこし、打率だりつと打点だてんはリーグ4位いを記録きろく。

1965年ねん

王おうの104打点だてんに次つぐリーグ2位いの80打点だてんを残のこすなど活躍かつやくした。同年どうねんから巨人きょじんのV9が始はじまる。

1966年ねん

打率だりつ.344で5度目どめの首位しゅい打者だしゃを獲得かくとく。26本塁打ほんるいだ・105打点だてんはそれぞれ王おうに次つぐリーグ2位いだった。3度目どめのセ・リーグMVPを受賞じゅしょう。秋あきには、日米にちべい野球やきゅうで来日らいにちしたドジャースのオマリー会長かいちょうが「長嶋ながしまを譲ゆずって欲ほしい。2年間ねんかんでいい」と正力しょうりき松太郎まつたろう社主しゃしゅに打診だしんしたが、「長嶋ながしまがいなくなると、日本にっぽんの野球やきゅうは10年ねんおくれる」と断ことわったため、メジャー移籍いせきは実現じつげんしなかった。

1967年ねん

入団にゅうだん以来いらい初はじめて打率だりつベストテンから漏もれるなど、不調ふちょうに終おわった。特とくに5月27日にちの中日ちゅうにち戦せんでは9回かいの巨人きょじんが3点てんを追おう場面ばめんでONアベック砲ほうを期待きたいされていたところを監督かんとくの川上かわかみに代打だいだを告つげられて交代こうたいさせられるなどの不遇ふぐうもあった。

1968年ねん

9月18日にちの阪神はんしんとのダブルヘッダーの第だい2試合しあい。巨人きょじんが序盤じょばんからリードし、5対たい0となった4回かい表ひょうの場面ばめん、3番ばんの王おうに対たいして、阪神はんしんのジーン・バッキーが2球きゅう続つづけて死球しきゅう寸前すんぜんのボールを投なげてきた。王おうはマウンドに数すう歩ほ歩あゆみ寄よって抗議こうぎの姿勢しせいを示しめしたが、バッキーの指ゆびの滑すべりなどの身振みぶりで納得なっとくしバッターボックスに帰かえろうとした。そしてバッキーもマウンドに戻もどりロージンを拾ひろおうと屈かがんだところに、三塁さんるいコーチャーボックスにいた荒川あらかわ博ひろしが背後はいごからバッキーに飛とびケリを喰くらわせ、同時どうじに乱入らんにゅうしてきていた巨人きょじんの選手せんしゅがバッキー投手とうしゅに襲おそい掛かかった。バッキーを孤軍こぐんで守まもっていたのは捕手ほしゅの辻つじ佳則よしのりで、遅おくれて阪神はんしんベンチからも選手せんしゅ、コーチ陣じんが飛とび出だし両りょう軍ぐんは乱闘らんとうとなる。この乱闘らんとうでバッキーと巨人きょじんの荒川あらかわ博ひろし打撃だげきコーチが退場たいじょうとなった。また、明あきらかに意図いとをもってバッキー投手とうしゅに襲おそい掛かかった荒川あらかわは後日ごじつ傷害しょうがい罪ざいで起訴きそされている。バッキー投手とうしゅはこの乱闘らんとうで右みぎ手指しゅしを骨折こっせつし、このシーズンを欠場けつじょうするだけでなく、最終さいしゅう的てきに引退いんたいに追おい込こまれた。そしてバッキーに代かわって権藤ごんどう正利まさとしが登板とうばんしたが、王おうの後頭部こうとうぶを直撃ちょくげきする死球しきゅうをぶつけてしまう。

その直後ちょくご、次じ打席だせきの長嶋ながしまは、権藤ごんどうの投とうじたカーブを打うち返かえし、35号ごうの3ランを打うった。さらに8回かいにも2ランを放はなち、試合しあいに決着けっちゃくをつけた。

同年どうねんのシーズンは王おうと激はげしい打撃だげき競争きょうそうを繰くり広ひろげた長嶋ながしまであったが、結果けっかとして王おうに次つぐリーグ2位いの打率だりつ.318、王おうとデーヴ・ロバーツに次つぐリーグ3位いの39本塁打ほんるいだを残のこし、リーグ最多さいたの125打点だてんを記録きろくして打点だてん王おうとなった。39本塁打ほんるいだは2019年ねんに坂本さかもと勇人はやとに抜ぬかれるまで、巨人きょじんの生はえ抜ぬき日本人にっぽんじん右みぎ打者だしゃの1シーズン最多さいた記録きろくであった。4度目どめのセ・リーグMVPを受賞じゅしょう。

1969年ねん

1969年ねんは王おうとロバーツに次つぐリーグ3位いの打率だりつ.311、リーグ4位いの32本塁打ほんるいだを残のこし、115打点だてんで打点だてん王おうを獲得かくとく。球界きゅうかい最高さいこうの年俸ねんぽう4560万まん円えんで契約けいやく更改こうかいした。

1970年ねん

1970年ねんは打率だりつでリーグ10位いと低迷ていめいするが、一方いっぽうでリーグ5位いタイの22本塁打ほんるいだを残のこし、リーグ最多さいたの105打点だてんを記録きろくして3年ねん連続れんぞくの打点だてん王おうとなった。

1971年ねん

1月がつ20日はつか、巨人軍きょじんぐん13代目だいめのキャプテンに就任しゅうにん。5月25日にちの対たいヤクルトスワローズ戦せんにて、浅野あさの啓司けいじから史上しじょう5人にん目めとなる通算つうさん2000本ほん安打あんだを達成たっせい。1708試合しあいでの到達とうたつは、川上かわかみ哲治てつじに次ついで歴代れきだい2位いのスピード記録きろくであり、右みぎ打者だしゃでは歴代れきだい最速さいそく記録きろくである。また、大学だいがく卒そつでプロ入いりしたプロ野球やきゅう選手せんしゅでは初はつの達成たっせい者しゃとなった。同年どうねんシーズンは2位いの衣ころも笠りゅう祥雄よしおの.285を大おおきく引ひき離はなす打率だりつ.320を残のこし、6度目どめの首位しゅい打者だしゃとなった。35歳さいでの首位しゅい打者だしゃ獲得かくとくは、当時とうじ川上かわかみ哲治てつじと並ならぶNPB最年長さいねんちょう記録きろくだった（誕生たんじょう日びの関係かんけいで厳密げんみつには長嶋ながしまの方ほうが上回うわまわる。1979年ねんに大洋たいようのフェリックス・ミヤーンが更新こうしん）。34本塁打ほんるいだ、86打点だてんはそれぞれ王おうに次つぐリーグ2位いだった。シーズンオフの12月27日にちに翌よくシーズンよりコーチを兼任けんにんすることが発表はっぴょうされた。5度目どめのセ・リーグMVPを受賞じゅしょう。

1972年ねん

内野ないや手しゅ兼けん打撃だげきコーチとして迎むかえたシーズン、リーグ3位いの92打点だてん、リーグ4位いの27本塁打ほんるいだを放はなった一方いっぽう、打率だりつはベストテンから漏もれた。

1973年ねん

打率だりつ.269、20本塁打ほんるいだ、76打点だてんと成績せいせきが下降かこうした。力ちからの衰おとろえた長嶋ながしまは既すでに4番ばんの座ざを王おうに譲ゆずっていたが、9月のヤクルト戦せんでは決定的けっていてきな屈辱くつじょくを受うける。ヤクルトは四よん番ばんの王おうを5打席だせき連続れんぞくで敬遠けいえんし、全すべての打席だせきで五ご番ばんの長嶋ながしまと勝負しょうぶ。しかし、結果けっかは1安打あんだこそ放はなったものの、得点とくてん機きの打席だせきでことごとく凡退ぼんたい。敵てき将しょうの非情ひじょう采配さいはいになすすべのない自みずからを知しるにつけ、球界きゅうかいの中心ちゅうしんが長嶋ながしまから王おうへとかわったことに気きづかされた。10月11日にちの後楽園こうらくえん球場きゅうじょうでの阪神はんしん戦せんにて三塁さんるいの守備しゅびで後藤ごとう和昭かずあきの打球だきゅうを右手みぎて薬指くすりゆびに当あて骨折こっせつして負傷ふしょうしたため、残のこり試合しあいの欠場けつじょうを余儀よぎなくされた。南海なんかいホークスとの日本にっぽんシリーズでは一塁いちるいコーチとして出場しゅつじょうした。

長嶋ながしまは阪神はんしんとの直接ちょくせつ対決たいけつを翌日よくじつに控ひかえた10月9日にち、監督かんとくの川上かわかみと平河ひらかわ町まちの料亭りょうていにて会食かいしょくし、その席せきで川上かわかみからこの年とし限かぎりでの現役げんえき引退いんたいし監督かんとくに就任しゅうにんするよう勧告かんこくされる。しかし長嶋ながしまは現役げんえき続行ぞっこうを強つよく訴うったえ、川上かわかみもこれを認みとめたため翌よく1974年ねんも川上かわかみが監督かんとくを務つとめ、長嶋ながしまは現役げんえきを続行ぞっこうすることになった。

現役げんえき引退いんたい

1974年ねんオールスター戦せん出場しゅつじょう後ご、改あらためて監督かんとくの川上かわかみと球団きゅうだんに引退いんたいの意思いしを伝つたえ、当初とうしょ球団きゅうだんは正式せいしき発表はっぴょうを11月24日にちのファン感謝かんしゃデーを予定よていしていたが、自身じしんが「ファンに直接ちょくせつ感謝かんしゃの言葉ことばを捧ささげたい、優勝ゆうしょうできない場合ばあい最終さいしゅう戦せん終了しゅうりょう直後ちょくごに」と希望きぼうし、晩節ばんせつを汚よごさぬよう新聞しんぶん各紙かくしの運動うんどう記者きしゃ部長ぶちょうに箝口令かんこうれいを敷しいた。

10月12日にち、中日ちゅうにちドラゴンズのリーグ優勝ゆうしょうが決定けっていし、神宮球場じんぐうきゅうじょうにてヤクルトと試合しあい中ちゅうであった巨人きょじんのV10が完全かんぜんに消滅しょうめつした。試合しあい後ご、長嶋ながしまは監督かんとくの川上かわかみと共ともに神宮球場じんぐうきゅうじょうにて記者きしゃ会見かいけんし、「今年ことしはプレーしていて肉体にくたい的てきな衰おとろえを強つよく感かんじることがありました」「できることならば、明日あした（13日にち）のペナントレース最終さいしゅうゲームにおいて、ファンの皆様みなさまの前まえでひとつ“引退いんたい”ということを皆みなさんにお話はなしして、そしてお別わかれの言葉ことばを述のべさせてもらいたい。そういう心境しんきょうでございます」と語かたり、引退いんたいを表明ひょうめいした。長嶋ながしまはこの日ひの午前ごぜん、川上かわかみと共ともに読売新聞よみうりしんぶん本社ほんしゃの務つとむ台だい光雄みつお、オーナーの正力しょうりき亨とおるに対たいしこの年とし限かぎりでの引退いんたいを正式せいしきに伝つたえていた。

引退いんたいのセレモニーを実施じっしする予定よていだった翌よく13日にちの中日ちゅうにちとのダブルヘッダーは降雨こううのため翌よく14日にちに順延じゅんえんとなった。14日にち、長嶋ながしまは後楽園こうらくえん球場きゅうじょうでの中日ちゅうにちとのダブルヘッダーにて、第だい1試合しあいは3番ばん・三塁手さんるいしゅで出場しゅつじょうした。一方いっぽう、対戦たいせん相手あいての中日ちゅうにちはこの日ひ、名古屋なごや市内しないでの優勝ゆうしょう祝賀しゅくがパレードに参加さんかするため監督かんとくの与那嶺よなみね要よう、星野ほしの仙せん一いち、高木たかぎ守道もちら主力しゅりょく選手せんしゅは名古屋なごやに留とまり試合しあいへの欠場けつじょうを余儀よぎなくされたため、控ひかえと若手わかて主体しゅたいのオーダーで臨のぞんだ。長嶋ながしまは4回かい裏うらの第だい2打席だせきにて、村上むらかみ義則よしのりから現役げんえき最後さいごの本塁打ほんるいだとなる15号ごう2ランを打うった。またこの試合しあいで、4番ばんに座すわった王おうも7回かい裏うらに49号ごう3ランを打うち、通算つうさん106回かい目めのONアベック本塁打ほんるいだを記録きろくした。

第だい1試合しあい終了しゅうりょう後ご、長嶋ながしまは自身じしんの強つよい希望きぼうで球場きゅうじょうのファンに直接ちょくせつ挨拶あいさつをするため、一塁いちるい側がわベンチを出でてライトの外野がいや方向ほうこうへ歩あるき出だした。長嶋ながしまは歩あるきはじめると次第しだいに嗚咽おえつし、涙なみだながらにスタンドのファンに向むかって手てを振ふりながら、外野席がいやせきのフェンスに沿そって外野席がいやせきを一周いっしゅうした。この長嶋ながしまによる場内じょうない一周いっしゅうは、球団きゅうだんが計画けいかくした引退いんたいセレモニーのプログラムには入はいっていなかった。しかし「外野席がいやせきにもお別わかれと感謝かんしゃのあいさつをしたい」という長嶋ながしまが、球場きゅうじょう内ないの混乱こんらんを懸念けねんする球団きゅうだんの制止せいしを振ふり切きって、突然とつぜんの場内じょうない一周いっしゅうという行動こうどうに出でたのだった。

続つづく第だい2試合しあいは、4番ばん・三塁さんるいで出場しゅつじょう。「4番ばんサード長嶋ながしま」がアナウンスされると後楽園こうらくえん球場きゅうじょうは大だい歓声かんせいに包つつまれた。監督かんとくの川上かわかみはこの試合しあいに捕手ほしゅ・森もり昌彦まさひこ、遊ゆう撃げき・黒江くろえ透とおる修おさむを起用きようする「V9」オーダーで臨のぞんだ。長嶋ながしまは5回かい裏うらの第だい2打席だせきに中前ちゅうぜん安打あんだを打うち、これが現役げんえき最後さいごの安打あんだとなった。そして8回かい裏うら一死いっし一いち・三塁さんるいの場面ばめんで現役げんえき最後さいごの打席だせきを迎むかえ、ショートへの併殺へいさつ打だとなった。10対たい0で巨人きょじんが勝利しょうりした。

試合しあい後ご、引退いんたいセレモニーが実施じっしされ、長嶋ながしまはスピーチにて「我わが巨人軍きょじんぐんは永久えいきゅうに不滅ふめつです」と挨拶あいさつした。試合しあい後ご、球場きゅうじょう内ないのサロン・ゴールデングローブにて記者きしゃ会見かいけんし、現役げんえき引退いんたいの経緯けいいについて訊きかれ、打球だきゅうが野手やしゅの正面しょうめんを突つくようなって力ちからの衰おとろえを感かんじ、前年ぜんねんのオフに秘ひそかに引退いんたいを決意けついしていた、などと語かたった。

第だい1次じ巨人きょじん監督かんとく時代じだい

1974年ねん11月がつ20日はつか、日米にちべい野球やきゅうの全ぜん日程にっていを終了しゅうりょう後ごに川上かわかみは監督かんとくの退任たいにんを表明ひょうめい。翌よく21日にち、巨人きょじんは後楽園こうらくえん球場きゅうじょうにて記者きしゃ会見かいけんし、川上かわかみが監督かんとくを退任たいにんし、長嶋ながしまが新しん監督かんとくに就任しゅうにんすると正式せいしきに発表はっぴょうした。長嶋ながしまはこの席せきで「クリーン・ベースボール」を標榜ひょうぼうした。前ぜん監督かんとくの川上かわかみがき上ずきあげた確かく率りつ野球やきゅう（自みずからの失策しっさくを減へらし、相手あいての失策しっさくを誘さそい、そこにつけこんで勝利しょうりするスタイル）を捨すて、投とう・打だの力量りきりょう差さがそのまま勝敗しょうはいにつながるという信念しんねんのもとにチームを再編さいへん。ミスをした選手せんしゅに罰金ばっきんを課かす減点げんてん主義しゅぎを廃はいし、いいプレーを年俸ねんぽうに反映はんえいさせる加点かてん主義しゅぎに転換てんかんした。そのためヘッドコーチに関根せきね潤じゅん三さん、投手とうしゅコーチに宮田みやた征ただし典てん、守備しゅび・走塁そうるいコーチ補佐ほさに黒江くろえ透とおる修おさむ、バッテリーコーチに淡河おうご弘ひろしなどをそれぞれ招聘しょうへいした（黒江くろえ・淡河おうごは現役げんえき引退いんたい後ごからの残留ざんりゅう）。川上かわかみは作戦さくせんコーチの牧野まきの茂しげる、投手とうしゅコーチの藤田ふじた元もと司つかさの残留ざんりゅうを要請ようせいし、森もり昌彦まさひこのコーチでの残留ざんりゅう、堀内ほりうち恒夫つねおのトレードでの放出ほうしゅつをアドバイスしたが、長嶋ながしまは川上かわかみ時代じだいのコーチ陣じんを一掃いっそうし、川上かわかみのアドバイスをすべて蹴けっている。長嶋ながしまと森もりは犬猿けんえんの仲なかであった。黒江くろえによると長嶋ながしまは「川上かわかみさんみたいな暑苦あつくるしい野球やきゅうはしたくない」と言いったという。新しん背番号せばんごうは「90」。新しん背番号せばんごうを考かんがえていた長嶋ながしまは当時とうじ小学生しょうがくせいの息子むすこの一茂かずしげに相談そうだんした際さいに「現役げんえきのときは3つの3があった（打順だじゅんが3番ばん・背番号せばんごう3・三塁手さんるいしゅ）から、3を3つ足たして9」と言いわれ、それをきっかけに「90」にした（当時とうじ背番号せばんごう9は吉田よしだ孝司たかしが付つけていたため）。

長嶋ながしまは現役げんえき最終さいしゅう年ねん時点じてんでは、引退いんたいおよび監督かんとく就任しゅうにんは考かんがえておらず、現役げんえきを2・3年ねんは続行ぞっこうしたい思おもいがあったという。また、引退いんたい後ごの数すう年ねんはバックネット裏うらから野球やきゅうを研究けんきゅうしたり、コーチを経験けいけんしたりしてからの監督かんとく就任しゅうにんを考かんがえていたが、チーム事情じじょうから引退いんたい後ごに即そく監督かんとく就任しゅうにんの運はこびとなった。

球団きゅうだんとしては戦後せんご初はつの非ひ日系にっけいの外国がいこく人じん選手せんしゅ であるデーブ・ジョンソンを獲得かくとくし、自みずからの後継こうけい三塁手さんるいしゅとした。なお、ジョンソンはメジャーリーグ情報じょうほうを長嶋ながしまに伝つたえるパイプとしての役割やくわりもあり、度々たびたび長嶋ながしま家かにメジャーの試合しあいを録画ろくがしたものを持もち寄より、長嶋ながしま一家かずやとともに鑑賞かんしょうしていた。この場ばに立たち会あっていた息子むすこの一茂かずしげはメジャーに憧あこがれ、野球やきゅう（リトルリーグ）や、独学どくがくでウエイトトレーニングを始はじめた。

1975年ねんのシーズンは、球団きゅうだん創設そうせつ以来いらい初はつの最下位さいかいに終おわった。当時とうじ巨人きょじんの選手せんしゅだった柴田しばた勲いさおは、「長嶋ながしまさんが引退いんたいして森もり昌彦まさひこさん、黒江くろえ透とおる修おさむさんも引退いんたいし戦力せんりょくが落おちたのもあるが、コーチ陣じんを一新いっしんしたり、一体いったいどういう野球やきゅうをしたいのかがわからなかった」、「コーチ陣じんと上手うまくいっているように見みえなかった」と述のべている。この時とき、長嶋ながしまは自身じしんの野球やきゅう人生じんせいは「波乱万丈はらんばんじょう」だと思おもったという。

そのため1975年ねんのオフには「クリーン・ベースボール」「チャレンジ・ベースボール」を標榜ひょうぼうし、勝かつ野球やきゅうへのシフトチェンジを行おこなった。日本にっぽんハムファイターズから、「安打あんだ製造せいぞう機き」と呼よばれた張本ちょうほん勲くんを高橋たかはし一三かずみ・富田とみた勝まさるとの交換こうかんで獲得かくとく。さらにトレードで太平洋たいへいようクラブ・ライオンズから先発せんぱつも抑おさえもできる加藤かとう初はじめも獲得かくとくした（このとき東尾ひがしお修おさむもトレード候補こうほだった）外野がいやの名手めいしゅである高田たかだ繁しげるを内野ないやの三塁手さんるいしゅに、当時とうじとしては異例いれいのコンバートをし、ジョンソンを本来ほんらいの二塁手にるいしゅに移動いどうするなど、チーム強化きょうかに着手ちゃくしゅした。阪神はんしんの江夏えなつ豊ゆたかは水面すいめん下かで移籍いせきを打診だしんさせ巨人きょじん関係かんけい者しゃと打うち合あわせしたが新聞しんぶん社しゃにスッパ抜ぬかれ破談はだんになった。コーチ陣じんも前年ぜんねんから一軍いちぐんコーチで留任りゅうにんしたのは黒江くろえのみで打撃だげきコーチには二に軍ぐん監督かんとくだった国松くにまつ彰あきらが就任しゅうにんした。投手とうしゅコーチに就任しゅうにんした杉下すぎした茂しげるは鈴木すずき龍二りゅうじセ・リーグ会長かいちょうからの要請ようせいで就任しゅうにんした。フロントはさらに極秘ごくひで、ヘッドコーチとして長嶋ながしまと同どう学年がくねんである南海なんかいの選手せんしゅ兼任けんにん監督かんとく野村のむら克也かつやに接触せっしょく。巨人きょじんの当時とうじ球団きゅうだん常務じょうむだったロイ佐伯さいき、広報こうほう担当たんとうの張ちょう江え五ごが交渉こうしょうし、選手せんしゅ兼任けんにんヘッドコーチというオファーを打診だしんした。当時とうじ、チーム内ないの派閥はばつ抗争こうそうに巻まき込こまれ孤立こりつしていた野村のむらはこれを快諾かいだくしたが、肝心かんじんの長嶋ながしまが首くびを縦たてに振ふらなかった為ため、“巨人きょじん・野村のむら克也かつや”は幻まぼろしに終おわり、野村のむらは選手せんしゅ兼任けんにん監督かんとくで南海なんかいに残留ざんりゅうした。

翌よく1976年ねんには最下位さいかいから一転いってん、リーグ優勝ゆうしょうを果はたした。日本にっぽんシリーズは阪急はんきゅうブレーブスに3勝しょう4敗はいで敗やぶれた。

1977年ねんシーズン中ちゅうにヤクルトから倉田くらた誠まこととの交換こうかんで当時とうじ巨人きょじんキラーと言いわれていた浅野あさの啓司けいじを獲得かくとくするなどし、2位いに15ゲーム差さをつけてリーグ優勝ゆうしょうを果はたす（V2）。日本にっぽんシリーズは1勝しょう4敗はいで2年ねん連続れんぞくで阪急はんきゅうに敗やぶれた。オフには大洋たいようホエールズからジョン・シピンを獲得かくとくし、正せい二塁手にるいしゅとした。

1978年ねんはシーズン当初とうしょから低迷ていめいが続つづき、8月がつ後半こうはん、一旦いったんは首位しゅいに立たつものの力尽ちからつき、結局けっきょく、2ゲーム差さでOBの広岡ひろおか達朗たつろうが率ひきいるヤクルトが優勝ゆうしょうした。同年どうねんオフに江川えがわ事件じけんが起おきており、江川えがわ卓たくとの交換こうかんトレードで、エースの小林こばやし繁しげるが阪神はんしんに移籍いせき。

1979年ねんは5位いに終おわった。この年としのオフ退団たいだんした張本ちょうほんは、低迷ていめいの要因よういんを新聞しんぶん記者きしゃに問とわれ、「言いいたいことはたくさんある。これだけは断言だんげんできる。チームは間違まちがえた方向ほうこうに向むかっている」と答こたえている。これについて著書ちょしょで、「立たつ鳥とり跡あとを濁にごさず、別わかれた女おんなの悪口わるぐちなど言いわないつもりでいたが、コーチ陣じんの保身ほしんが目立めだった。長嶋ながしま監督かんとくを助すけようとはせず、多おおくのコーチがフロントにゴマをすって、地位ちいを守まもろうとしていた。巨人きょじんのコーチなら給料きゅうりょうも高たかいし、マスコミにも多おおく取とり上あげられておいしい思おもいもできる。長嶋ながしま監督かんとくはナンバー2を置おかなかったから、コーチ陣じんを一ひとつにまとめ上あげる人ひともいなかった。私わたしが巨人きょじんのユニフォームを着きた最後さいごの年としは5位いに沈しずみ、長嶋ながしま監督かんとくの次つぎは王おうだろう。王おうにすり寄よる連中れんちゅうも出でてきた。私わたしが間違まちがった方向ほうこうと言いったのは、そういったチーム内ないの雰囲気ふんいきのことだった」と記しるしている。

長嶋ながしまはV9時代じだいを知しらない若手わかて選手せんしゅを「シンデレラ・ボーイ」と呼よび、伊東いとうスタジアムの秋季しゅうきキャンプに集結しゅうけつさせた。これは後のちに地獄じごくの伊東いとうキャンプと呼よばれるようになった。江川えがわ・西本にしもと聖きよし・角すみ三男みつお・藤城ふじしろ和明かずあき・鹿取かとり義隆よしたか・赤嶺あかみね賢けん勇いさむ・山倉やまくら和博かずひろ・笠間かさま雄二ゆうじ・中畑なかはた清きよし・淡あわ口こう憲治けんじ・篠塚しのづか利夫としお・松本まつもと匡史ただし・平田ひらた薫かおる・山本やまもと功児こうじ・中ちゅう司つかさ得三とくぞう・河かわ埜和正ただし・中井なかい康之やすゆき・二宮にのみや至いたるの18人にんが参加さんか。キャンプ中ちゅうに行おこなわれた練習れんしゅう試合しあいで若手わかてが全まったく活躍かつやくせず、ベテランだけが活躍かつやくしたこともあり、当初とうしょは1976年ねんオフの再来さいらいとも言いわれたが、このキャンプで若手わかての結束けっそく力りょくが高たかまり、後のちに藤田ふじた元もと司つかさ時代じだいの主力しゅりょく選手せんしゅとなる。

張本ちょうほんがロッテオリオンズに放出ほうしゅつされ、ニューヨーク・ヤンキースでプレーしたロイ・ホワイトを獲得かくとくした。ホワイトは張本ちょうほんに代かわり、1980年ねんのシーズン中ちゅうには40歳さいを迎むかえる王おうとともに打線だせんの中軸ちゅうじくを担になう人材じんざいとして期待きたいされた。スタッフでは、長嶋ながしまの理解りかい者しゃであり、伊東いとうキャンプでも臨時りんじコーチを務つとめた青田あおた昇のぼるをヘッドコーチに招請しょうせいするなど、チーム再建さいけんを企図きとした。しかし青田あおたは週刊しゅうかん誌しのインタビューで、暴力団ぼうりょくだんと自身じしんの交際こうさいを認みとめるような発言はつげんをしたため問題もんだいとなった（青田あおた舌禍ぜっか事件じけん）。この責任せきにんを取とり青田あおたはシーズン前まえに辞任じにんする。

野球やきゅうマスコミやファンの間あいだでは、栄光えいこうのV9時代じだいを懐なつかしみ、前ぜん監督かんとくの川上かわかみ哲治てつじの待望たいぼう論ろんが徐々じょじょに出でるようになっていった。実際じっさいに川上かわかみ派はと呼よばれる巨人きょじんOBが長嶋ながしまのチーム作づくりに干渉かんしょう（前述ぜんじゅつの1976年ねんオフの柴田しばたのトレード失敗しっぱいなど）するようになり、また、1976年ねんオフに山やまごもりのパートナーでもあり、自みずからが監督かんとくになる際さいにコーチに抜擢ばってきした淡河おうご弘ひろを原はら辰たつ徳とくのドラフト騒動そうどうの時ときに失うしない（原はらの家いえに長嶋ながしまの密書みっしょを持もっていったという理由りゆうで解任かいにんされた）、1979年ねんオフには前述ぜんじゅつの騒動そうどうで青田あおた昇のぼるを失うしなったのを筆頭ひっとうに、1975年ねんから1979年ねんまでの間あいだ、フロントが11人にんのコーチ（福田ふくだ昌久まさひさ・須藤すとう豊ゆたか・関根せきね・宮田みやた・淡河おうご・中村なかむら稔みのる・瀧たき安治やすじ・黒江くろえ・国松くにまつ・町田まちだ行彦ゆきひこ・鈴木すずき章介しょうすけ）を解任かいにんにした。黒江くろえは1978年ねんに退任たいにんしているが長嶋ながしまから「片腕かたうでとしてよくやってくれたけど、球団きゅうだんの考かんがえなんだ。申もうし訳わけないが辞やめてくれ」と言いわれ、黒江くろえは涙なみだながらに長嶋ながしまに「片腕かたうでの黒江くろえを切きるなら私わたしも辞やめますと、なぜ言いってくれなかったのですか」と言いったという。

長嶋ながしま批判ひはんが渦巻うずまく中なか、1980年ねん8月がつに当とうの川上かわかみが、青田あおた昇のぼる・牧野まきの茂しげる・藤田ふじた元もと司つかさ・国松くにまつ彰あきららを集あつめて週刊文春しゅうかんぶんしゅんの座談ざだん会かいを開ひらき、取材しゅざい担当たんとうの瀧たき安治やすじにオフレコにする条件じょうけんとして長嶋ながしまの後継こうけい監督かんとくについて色々いろいろと話はなし合あった。ところが数日すうじつ後ごにその記事きじが掲載けいさいされ、長嶋ながしま降おろしの波なみは避さけられないものとなった。最終さいしゅう的てきに、球団きゅうだんのオーナーである正力しょうりき亨とおるではなく、読売新聞社よみうりしんぶんしゃ社長しゃちょうの務つとむ臺だい光雄みつおが、1980年ねんのシーズン終了しゅうりょう前まえに長嶋ながしまの監督かんとく解任かいにんを決断けつだんした。球団きゅうだんがAクラスを確保かくほすれば続投ぞくとうと公言こうげんしていたものが一転いってんした形かたちで、「陰謀いんぼう」と騒さわがれることになった。川上かわかみ派はの批判ひはんに晒さらされ続つづけた長嶋ながしまは、川上かわかみ（とその一派いっぱ）による数すう年ねんかけた裏うら工作こうさくの結果けっかとみなし、長嶋ながしまの川上かわかみへの悪感情あくかんじょうは決定的けっていてきなものになった。川上かわかみがOB会かい会長かいちょうになった後のちはOB会かいへの欠席けっせきを続つづけ、1990年ねんに、OB会かいから今年ことし出席しゅっせきしないと除籍じょせきという勧告かんこくを受うけて、しぶしぶ出席しゅっせきしたのをきっかけに川上かわかみと「和解わかい」した。

長嶋ながしまは辞任じにんという名なの「事実じじつ上じょうの解任かいにん」後ご、正力しょうりきからフロントへの入閣にゅうかくを進すすめられたが、フロントは性せいに合あわないと拒否きょひして退団たいだん届とどけを提出ていしゅつし、個人こじん事務所じむしょ「オフィスエヌ」を設立せつりつし、浪人ろうにん時代じだいを始はじめる。

後継こうけい監督かんとくには藤田ふじた元もと司つかさが就ついたが、藤田ふじたは前述ぜんじゅつの座談ざだん会かいに参加さんかしており、また同どう座談ざだん会かいで川上かわかみが後継こうけい監督かんとくとして名前なまえを挙あげていたこともあり、「長嶋ながしま派は」のマスコミからバッシングの対象たいしょうとされ、1981年ねんに日本一にっぽんいちになった際さいにもそれは続つづいた。

1980年ねんオフ、西武せいぶ監督かんとく根本ねもと陸夫むつおから「西武せいぶの監督かんとくやってくれないか」と声こえをかけられた。

第だい1次じ巨人きょじん監督かんとく退任たいにん以降いこう

浪人ろうにん時代じだいは野球やきゅうのみならずスポーツ全般ぜんぱんの伝道でんどう者しゃ的てき役割やくわり、「スポーツ外交がいこう官かん」的てき役割やくわりを演えんじた。特とくに浪人ろうにん1年ねん目め、1981年ねんは、2月がつキューバ文化ぶんか視察しさつ、同月どうげつ（設立せつりつ前まえの）韓国かんこく野球やきゅう委員いいん会かいでの講演こうえん、同年どうねん6月がつ中国ちゅうごく棒ぼう塁るい協会きょうかいでの野球やきゅう指導しどう、同年どうねん10月がつワールドシリーズ観戦かんせんなどと世界中せかいじゅうを駆かけ巡めぐった。

この時期じきからスポーツ番組ばんぐみのみならずバラエティ番組ばんぐみにも出演しゅつえん。独特どくとくのキャラクターが受うけ、「面白おもしろいオジサン」のイメージが定着ていちゃく。翌よく1982年ねん1月がつに報知新聞社ほうちしんぶんしゃの客員きゃくいん評論ひょうろん家かに就任しゅうにんするとともに、日本テレビ放送網にほんてれびほうそうもう系けいでもプロ野球やきゅう中継ちゅうけいの解説かいせつ者しゃとして年数ねんすう試合しあい担当たんとうしていた。1988年ねんには一茂かずしげがヤクルトに入団にゅうだんした。

この間あいだ、他た球団きゅうだんから相次あいついで監督かんとく就任しゅうにんの打診だしんがあったが、巨人きょじんへの思おもいからそれらを全すべて断ことわった。長嶋ながしまによると大洋たいよう・日本にほんハム・ヤクルトから監督かんとく就任しゅうにんの要請ようせいがあったという。中なかでも大洋たいようが長嶋ながしまの監督かんとく就任しゅうにんに最もっとも積極せっきょく的てきに動うごいていた(当時とうじ捕手ほしゅの層そうが薄うすかった大洋たいように、アメリカのマイナーリーグのチームに所属しょぞくしていた若菜わかな嘉晴よしはるの獲得かくとくを進言しんげんした。)が、最終さいしゅう的てきには「もう少すこし勉強べんきょうしていたい」という理由りゆうで断ことわった。西武せいぶからも監督かんとく要請ようせいを受うけるが即そく断ことわり、3番目ばんめの候補こうほだった広岡ひろおか達朗たつろうが監督かんとくに就任しゅうにんした。一茂かずしげが在籍ざいせきしていたヤクルトから1989年ねんオフに関根せきね潤じゅん三さんの後任こうにんとして監督かんとく要請ようせいを受うけるが、家族かぞくの反対はんたいもあり辞退じたい、野村のむら克也かつやが就任しゅうにんした。1990年ねんオフにはオリックス・ブレーブスから監督かんとくの要請ようせいを受うけるが断ことわり、神戸こうべ出身しゅっしんで長嶋ながしまの大学だいがく・巨人きょじんの後輩こうはい土井どい正三しょうさんを推薦すいせんし土井どいが監督かんとくに就任しゅうにんした。

第だい2次じ巨人きょじん監督かんとく時代じだい

1990年ねんの川上かわかみ哲治てつじとの和解わかい、1991年ねんの務つとむ臺だい光雄みつおの死去しきょ、渡邉わたなべ恒雄つねおの読売新聞社よみうりしんぶんしゃ社長しゃちょう就任しゅうにんなど、長嶋ながしまの監督かんとく再さい就任しゅうにんへの道筋みちすじが徐々じょじょに出来上できあがり、1992年ねんオフに報知新聞社ほうちしんぶんしゃ客員きゃくいんを辞任じにんし、1992年ねん10月がつ12日にちに第だい13代だい監督かんとくとして復帰ふっき会見かいけんを行おこなう。新しん背番号せばんごうは「33」（3を2つ合あわせたもの）。コーチ陣じんはヘッドコーチの須藤すとう豊ゆたかをはじめ、中畑なかはた清きよし・山倉やまくら和博かずひろなど気心きごころの知しれた人ひとを起用きようした。同年どうねん11月がつ21日にちのドラフト会議かいぎにおいて、星稜せいりょう高等こうとう学校がっこうの松井まつい秀喜ひできを引ひき当あてた。長嶋ながしまの監督かんとく復帰ふっきは翌年よくねんに発足ほっそくを控ひかえたJリーグへの対策たいさくという意味いみもあった。

監督かんとくに復帰ふっきした長嶋ながしまは長ながらく「スピード&チャージ」（後のちに「チャージ&チャージ」）を標榜ひょうぼう。浪人ろうにん時代じだいに感銘かんめいを受うけたキューバ野球やきゅうの実践じっせんを目指めざした。現役げんえき大だいリーガーだったジェシー・バーフィールドを入団にゅうだんさせ、また右みぎ打者だしゃが不足ふそくしていたチーム事情じじょうから一茂かずしげをヤクルトから金銭きんせんトレードで獲得かくとくし、親子おやこで巨人きょじんの一員いちいんとなる。

選手せんしゅの指導しどう、日常にちじょう生活せいかつはコーチ陣じんに任まかせ、試合しあいの采配さいはいに専念せんねんする大だいリーグ方式ほうしきを導入どうにゅうし、長嶋ながしまは「前回ぜんかいの監督かんとくの時ときは西本にしもと聖きよし・角すみ三男みつおなど能力のうりょくを秘ひめた若手わかてがふがいない投球とうきゅうすると手てを出だしていたが、2回かい目めの監督かんとくの時ときはそういうことはしなかったので拍子抜ひょうしぬけしたんじゃないかなと。」と述のべている。

復帰ふっき初年度しょねんどの1993年ねんは2年ねん連続れんぞく優勝ゆうしょうのヤクルトに全まったく付ついていけず3位いに終おわった。投手とうしゅ陣じんは斎藤さいとう雅樹まさきらの奮闘ふんとうで好調こうちょうを維持いじするも、全まったくの期待きたい外はずれであったバーフィールドを始はじめ、原はら辰たつ徳とく、駒田こまだ徳いさお広ひろらベテラン勢ぜいが挙こぞって不振ふしん、新任しんにんの中畑なかはた清きよし打撃だげきコーチが立たて直なおせず、打線だせんは低迷ていめいしチーム打率だりつは12球団きゅうだん最下位さいかいだった。そのオフ、フリーエージェント制度せいどが導入どうにゅうされると、中日ちゅうにちドラゴンズから落合おちあい博満ひろみつを獲得かくとくした。駒田こまだ徳いさお広ひろがFAで横浜よこはまへ移籍いせきした。

翌よく1994年ねんには中日ちゅうにちと同率どうりつ最終さいしゅう戦せんに勝利しょうりし、リーグ優勝ゆうしょう達成たっせい。長嶋ながしまは最終さいしゅう試合しあいを試合しあい前まえから「国民こくみん的てき行事ぎょうじ」とコメントしており、後のちに「10.8決戦けっせん」と語かたり継つがれる名めい試合しあいとなった。日本にっぽんシリーズではパ・リーグ5連覇れんぱの西武せいぶライオンズと対戦たいせんし、前ぜん評判ひょうばんは圧倒的あっとうてき西武せいぶ有利ゆうりだったが、4勝しょう2敗はいで勝利しょうりした。監督かんとくとして初はじめて日本一にっぽんいちとなり、正力しょうりき松太郎まつたろう賞しょうを受賞じゅしょう。

1995年ねん、都民とみん文化ぶんか栄誉えいよ章あきらを受章じゅしょう。ヤクルトからFAで広沢ひろさわ克己かつみと自由じゆう契約けいやくになったジャック・ハウエル、広島ひろしまからもFAで川口かわぐち和久かずひさ、メジャーリーグ・ミネソタ・ツインズからシェーン・マックを4億おく円えんで獲得かくとくするなど30億おく補強ほきょうとも言いわれた大型おおがた補強ほきょうを敢行かんこうしたが広沢ひろさわ・松井まついら大型おおがた打線だせんが落合おちあいを除のぞき全体ぜんたい的てきに調子ちょうしが上あがらず、桑田くわた真澄ますみの故障こしょうによる長期ちょうき離脱りだつなどチーム状態じょうたいが上向うわむかずヤクルトの後塵こうじんを終始しゅうし拝はいし続つづけ3位いに終おわる。9月30日にちのヤクルト戦せんでは目めの前まえで優勝ゆうしょうを決きめられ、20年ねんぶり相手あいて球団きゅうだんの胴上どうあげを許ゆるした。

1996年ねんには広島ひろしまに最大さいだい11.5ゲーム差さをつけられたが、リーグ優勝ゆうしょうを果はたし、前年ぜんねんに果はたせなかった2年ねん越ごしの「メークドラマ」を完成かんせいさせる（1999年ねんは「メークミラクル」、2001年ねんは「ミラクルアゲイン」をそれぞれキャッチコピーとして使用しようしたが、いずれもV逸いっに終おわっている）。しかし日本にっぽんシリーズではオリックスに1勝しょう4敗はいで敗退はいたいし、同年どうねんオフ、一茂かずしげに自みずから戦力せんりょく外がい通告つうこくを行おこない、現役げんえき引退いんたいさせる。

1997年ねんは西武せいぶからFAで清原きよはら和博かずひろ、ロッテからエリック・ヒルマン、近鉄きんてつから交換こうかんトレードで石井いしい浩ひろし郎ろうを獲得かくとくするなど大型おおがた補強ほきょうを行おこなったが補強ほきょう戦力せんりょくが不振ふしんや故障こしょうに泣なき、またエース斎藤さいとう雅樹まさきの不振ふしんもあり4位いに終おわり、若手わかても伸のび悩なやむなどで長嶋ながしまへの批判ひはんも多おおくなる。

1998年ねんは大物おおものルーキー高橋たかはし由ゆかり伸しんの加入かにゅうで野手やしゅの若返わかがえりが進すすみ、開幕かいまく5連勝れんしょうを飾かざるなど順調じゅんちょうなスタートを切きったが、6月がつ以降いこう斎藤さいとうや桑田そうでんなどベテラン投手とうしゅ陣じんに疲つかれが見みえ徐々じょじょに失速しっそく。7月に横浜よこはまに7点てん差さを逆転ぎゃくてんされた試合しあいが契機けいきになり以後いごは3位いでシーズンを終おえた。開幕かいまく初はつの4番ばんに座すわった松井まついがプロ初はつタイトルで本塁打ほんるいだ・打点だてんの二に冠かんを獲得かくとくした。

その間あいだも長嶋ながしまは監督かんとくに留とまり続つづけるが、シーズンオフになる度たびに後継こうけい監督かんとく候補こうほとして、堀内ほりうち恒夫つねお一軍いちぐんヘッドコーチ（当時とうじ）や森もり祇晶ぎしょう、江川えがわ卓たくなどのOBの名なが取とり沙汰ざたされた。その中なか、後任こうにんとさせるために1999年ねんより原はら辰たつ徳とくを一軍いちぐん野手やしゅ総合そうごうコーチとして入閣にゅうかくさせる。（2000年ねん・2001年ねんは一軍いちぐんヘッドコーチ）

一方いっぽう、原はらはコーチ時代じだいについて、「長嶋ながしまさんにはいろいろ助言じょげんもしたが、最終さいしゅう的てきに全すべて長嶋ながしまさんが決断けつだんをしていた。無責任むせきにんのようだけど、3年間ねんかん自分じぶんは座すわっているだけだった」と述のべたことがある。

1998年ねん、7月がつ31日にちの対たい阪神はんしん戦せん（阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょう）において判定はんていを巡めぐりバルビーノ・ガルベスが主審しゅしんの橘高きったか淳あつしを目掛めがけてボールを投なげ付つける事件じけんが発生はっせいした。長嶋ながしまは監督かんとくとしての責任せきにんから、球団きゅうだん社長しゃちょうの渡邉わたなべ恒雄つねおに辞表じひょうを提出ていしゅつしたが慰留いりゅうされ、カード終了しゅうりょうの次つぎの日ひに頭あたまを丸まるめた。1999年ねんは大物おおものルーキー上原うえはら浩ひろし治ちが20勝しょうを挙あげ、同おなじく新人しんじんの二に岡おか智宏ともひろも遊ゆう撃げきに定着ていちゃく、2年ねん目めの高橋たかはしは3割わり30本ほんを記録きろくするなど若手わかてが活躍かつやくしたが、桑田くわたや斎藤さいとう、ガルベスのベテラン投手とうしゅ陣じんに衰おとろえが目立めだち、シーズン終盤しゅうばんにこの年とし好調こうちょうだった高橋たかはしが故障こしょうで離脱りだつ。高橋たかはしや松井まついではなく大だい不振ふしんの清原きよはらを4番ばんに置おき続つづけた長嶋ながしまの采配さいはいも疑問ぎもん視しされ2位いに終おわり優勝ゆうしょうを逃のがした。

2000年ねんには、FAで獲得かくとくした江藤えとう智さとしに背番号せばんごう「33」を譲ゆずり、長嶋ながしまは現役げんえき時代じだいの背番号せばんごう「3」に変更へんこう。当初とうしょ、この背番号せばんごう3を長嶋ながしまは、ユニフォームの上うえに上着うわぎを着きて、マスコミ・ファンには隠かくしていた。世間せけんの背番号せばんごう3の長嶋ながしまが見みたいという気運きうんが高たかまった頃ころにユニフォームを公開こうかいし、当時とうじ、話題わだい性せいに欠かけていたチームの話題わだい作づくりに大おおいに貢献こうけんした。またダイエーからFAしていた工藤くどう公こう康やすし、阪神はんしんを自由じゆう契約けいやくになっていたダリル・メイ、ドラフトで高橋たかはし尚しょう成なりを獲得かくとくした。この年としは4年ねんぶりのリーグ優勝ゆうしょうを果はたした。日本にっぽんシリーズの相手あいては王おう貞治さだはる監督かんとくが率ひきいる前年ぜんねん日本一にっぽんいちのダイエーで、ON対決たいけつとして注目ちゅうもくを集あつめた。シリーズは第だい1・2戦せんを落おとすという苦くるしい展開てんかいだったがその後ご4連勝れんしょうして日本一にっぽんいちを達成たっせいした。

翌よく2001年ねん、この年としをもって監督かんとく業ぎょうから勇退ゆうたいした。9月28日にちに監督かんとく退任たいにんと、専務せんむ取締役とりしまりやく終身しゅうしん名誉めいよ監督かんとくへの就任しゅうにんが発表はっぴょうされ、9年間ねんかんの監督かんとく生活せいかつにピリオドを打うった（後任こうにんは一軍いちぐんヘッドコーチの原はら）。発表はっぴょう記者きしゃ会見かいけんで吉田よしだ填はま一郎いちろう（日本にほんテレビアナウンサー）からの「長嶋ながしまさんにとって野球やきゅうとは何なにですか?」という質問しつもんに「野球やきゅうというスポーツは人生じんせいそのものです」と答こたえた。

第だい2次じ巨人きょじん監督かんとく退任たいにん以降いこう

2017年ねん6月がつ11日にち、明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょうにて

野球やきゅう殿堂でんどう博物館はくぶつかんに展示てんじされた国民こくみん栄誉えいよ賞しょう記念きねん品ひんなど

文化ぶんか勲章くんしょう受章じゅしょうに際さいして公表こうひょうされた肖像しょうぞう写真しゃしん（2021年ねん11月3日にち）

長嶋ながしま茂雄しげお記念きねん岩名いわな球場きゅうじょう

2002年ねん2月がつ20日はつかに宮崎みやざき市し名誉めいよ市民しみん、同年どうねん3月がつに佐倉さくら市し名誉めいよ市民しみん顕彰けんしょう。4月22日にちアテネ五輪ごりんを目指めざす日本にっぽん代表だいひょうの強化きょうか委員いいん長ちょうに選出せんしゅつされる。7月には立教りっきょう学院がくいん栄誉えいよ賞しょう（第だい1号ごう）を受賞じゅしょうする。12月2日にちアテネオリンピック出場しゅつじょうを目指めざす野球やきゅう日本にっぽん代表だいひょうチームの監督かんとくに就任しゅうにん。

2003年ねん11月に行おこなわれたアジア選手権せんしゅけんで中国ちゅうごく・台湾たいわん・韓国かんこくに勝利しょうりして優勝ゆうしょうし、オリンピック出場しゅつじょうが決定けっていしたが、2004年ねん3月4日にち、脳のう梗塞こうそくで倒たおれ、入院にゅういん。一命いちめいは取とり留とめたものの、右みぎ半身はんしんに麻痺まひが残のこり、言語げんご能力のうりょくにも影響えいきょうが出でた。長嶋ながしまや周囲しゅういはアテネオリンピックでの復帰ふっきを考かんがえていたが、短期間たんきかんでの病状びょうじょう回復かいふくは不可能ふかのうと判断はんだんされ、一茂かずしげが「（アテネには）行いかせられない」と記者きしゃ会見かいけんを行おこなった ため、肩書かたがきはそのままだったが長嶋ながしまが現地げんちアテネで指揮しきを執とることはできなかった。長嶋ながしまの代理だいりとしてヘッド兼けん打撃だげきコーチの中畑なかはた清きよしがチームの指揮しきを執とったが、結果けっかは3位いに終おわった。

2005年ねん7月がつ3日にち、長嶋ながしまは東京とうきょうドームの巨人きょじん対たい広島ひろしま戦せんを観戦かんせんし、病気びょうきで倒たおれてから約やく1年ねん4か月げつぶりに公おおやけの場ばに姿すがたを現あらわした。同どう観戦かんせんには同年どうねん1月がつ1日にちから「球団きゅうだん代表だいひょう特別とくべつ補佐ほさ」となった一茂かずしげが同行どうこうした。この時ときは事実じじつ上じょう読売よみうりグループの独占どくせん取材しゅざいとなり、長嶋ながしまの肉声にくせいは伝つたえられなかったが、同年どうねん11月がつ4日にちに皇居こうきょで行おこなわれた天皇てんのう・皇后こうごうとの懇談こんだん会かいに出席しゅっせきした際さいには、軽かるく受うけ答こたえできる長嶋ながしまの姿すがたが伝つたえられた。

2005年ねん11月3日にち、平成へいせい17年度ねんど文化ぶんか功労こうろう者しゃ（スポーツ振興しんこう）に決定けっていされる。

2006年ねんには少年しょうねんの野球やきゅう教室きょうしつに飛とび入いりで参加さんかし、リハビリの成果せいかもあって少すこしずつ公おおやけの活動かつどうを拡大かくだいした。また、アテネオリンピックの代表だいひょう選手せんしゅ達たちを中心ちゅうしんに2005年ねんから始はじめられた「長嶋ながしま茂雄しげおドリームプロジェクト」 にも特別とくべつゲストとしての参加さんかが可能かのうとなり、子こども達たちへの野球やきゅう指導しどうを行おこなった。

2007年ねん7月がつ、日本経済新聞にほんけいざいしんぶんの「私わたしの履歴りれき書しょ」に登場とうじょうした。2010年ねんには『週刊文春しゅうかんぶんしゅん』誌上しじょうで阿川あがわ佐和子さわこと対談たいだんを行おこない、発病はつびょう時じの様子ようすを振ふり返かえっている。

2012年ねん11月、キューバより、友好ゆうこう勲章くんしょうを授与じゅよされる。

2013年ねん4月がつ16日にち、国民こくみん栄誉えいよ賞しょうを松井まつい秀喜ひできと同時どうじ受賞じゅしょうした。5月5日にちの東京とうきょうドームの巨人きょじん対たい広島ひろしま戦せんの試合しあい前まえに、松井まついの引退いんたいセレモニーと合あわせて、授与じゅよ式しきが行おこなわれ、8年ねんぶりに公おおやけでスピーチを行おこない、試合しあい前まえの始球しきゅう式しきでは長嶋ながしまが片かた手打てうちで打席だせきに入はいり、投手とうしゅに松井まつい、捕手ほしゅは巨人きょじんの監督かんとくの原げん辰たつ徳とく、球審きゅうしんは首相しゅしょうの安倍晋三あべしんぞうが務つとめた。

これに続つづいて、5月31日にちに千葉ちば県けん県民けんみん栄誉えいよ賞しょう、7月がつ12日にちに佐倉さくら市民しみん栄誉えいよ賞しょうをそれぞれ受賞じゅしょうした。後者こうしゃの受賞じゅしょうに合あわせて、会場かいじょうの佐倉さくら市し岩名いわな運動公園うんどうこうえん第だい一いち野球やきゅう場じょうが同日どうじつより長嶋ながしま茂雄しげお記念きねん岩名いわな球場きゅうじょうに改称かいしょうされた。

2014年ねん8月がつ、東京とうきょう都と名誉めいよ都民とみんの授与じゅよが決定けっていし、10月1日にち、顕彰けんしょう式しきが行おこなわれた。

2014年ねん12月、日本にっぽんプロ野球やきゅう名球会めいきゅうかいの理事りじを退任たいにんし、顧問こもんに就任しゅうにん。

2018年ねん7月がつ初旬しょじゅんに体調たいちょうが優すぐれずに入院にゅういん。検査けんさで胆石たんせきが見付みつかり、そのまま治療ちりょうを継続けいぞくした。同年どうねん末まつに退院たいいんし、自宅じたくでの療養りょうよう、リハビリを継続けいぞくした。

2020年ねん開催かいさい予定よていだった東京とうきょうオリンピックの聖火せいかランナーの有力ゆうりょく候補こうほに挙あげられていたが、胆石たんせきでの長期ちょうき入院にゅういんによって以前いぜんのリハビリで鍛きたえた筋力きんりょくが入院にゅういん生活せいかつで落おちてしまい、夏なつの時点じてんでは参加さんかが不可能ふかのうな状況じょうきょうだった。しかし、東京とうきょうオリンピックの開催かいさいが2021年ねんに延期えんきされ、長嶋ながしまは秋あきからリハビリを再開さいかい。胆石たんせきでの入院にゅういん以降いこう、表おもて舞台ぶたいにあまり登場とうじょうしなくなっていた長嶋ながしまだが、2021年ねんには東京とうきょうドームで開幕かいまく戦せんを観戦かんせんするまでに回復かいふく。そして、2021年ねん、6月がつ下旬げじゅん頃ごろに大会たいかい組織そしき委員いいん会かいから正式せいしきにオファーを受うけ、迎むかえた2021年ねん7月がつ23日にちのオリンピック開会かいかい式しき、国立こくりつ競技きょうぎ場じょうでの聖火せいかリレーに王おう貞治さだはる、松井まつい秀喜ひできとともに参加さんか。吉田よしだ沙すな保里ほりと野村のむら忠宏ただひろから、長嶋ながしまが左手ひだりてに持もったトーチにトーチキスを受うける役割やくわりを担になった。そのトーチを王おうに渡わたし、松井まついに背中せなかを支ささえられながらゆっくりと場内じょうないを歩あゆんだ。

2021年ねん10月がつ26日にち、日本国にっぽんこく政府せいふは長嶋ながしまに文化ぶんか勲章くんしょうを授さづけることを発表はっぴょうした。

2024年ねん5月がつ3日にち、東京とうきょうドームにおける巨人きょじん対たい阪神はんしん戦せんは巨人軍きょじんぐん創設そうせつ90周年しゅうねん記念きねん特別とくべつ試合しあい「長嶋ながしま茂雄しげおDAY」として行おこなわれ、5回かい裏うら終了しゅうりょう時じには長嶋ながしま本人ほんにんがグラウンドに登場とうじょうし、阿部あべ慎まこと之の助監督じょかんとく、松井まつい秀喜ひできと3人にんで記念きねん撮影さつえいに応おうじた。

選手せんしゅとしての特徴とくちょう

打撃だげき

金田かねだ正一しょういち・村山むらやま実みのる・権藤ごんどう博ひろし・足立あだち光宏みつひろ・江夏えなつ豊ゆたか・板東ばんどう英二えいじ・稲尾いなお和久かずひさなど複数ふくすうの投手とうしゅ、また捕手ほしゅとしてオールスターゲームや日本にっぽんシリーズで対戦たいせんした野村のむら克也かつやが長嶋ながしまを「計算けいさんできないバッター」と評ひょうしている。権藤ごんどうや足立あだちは「長嶋ながしまさんは打うてそうもないコースでもバットを投なげ出だしたり瞬間しゅんかん的てきに腕うでを畳たたんだりしてヒットにするバッターだった」と評ひょうしており、「王おうは打うてるボールを確実かくじつに打うつ。ポテンシャルが高たかいのでほとんどのストライクゾーンに来くるボールは王おうにとって『打うてるボール』になってしまうのだが、打うてないボールまで何なんとか打うつというタイプではなかった」と王おうと対比たいひしながら語かたっている。江夏えなつは「打席だせきごとになぜ打うたれたのか、なぜ打うち取とれたのかが全まったく分わからない」と長嶋ながしまについて語かたっており、野村のむらは長嶋ながしまを「来きた球たまを打うてる天才てんさい」と称しょうしている。

極端きょくたんとも言いえるアウトステップが特徴とくちょうだった。長嶋ながしまの踏ふみ出だしでのアウトステップは、スイングの悪癖あくへきの例れいとして解説かいせつ者しゃに批判ひはんされたこともあり、相手あいてチームの守備しゅび陣じんから「顔かおの方向ほうこうとまったく関係かんけいなく打球だきゅうが飛とぶから守まもりにくい」と評ひょうされたこともあったという。一方いっぽうで腰こしと肩かたは開ひらかずヘッドを高たかい位置いちに保たもち、球たまを引ひき付つけて左ひだり膝ひざもギリギリまで踏ふん張ばっていたため、アウトステップしながらも球たまを強つよくたたくことができた。これについて川上かわかみ哲治てつじは「並なみの打者だしゃなら1割わりもおぼつかないフォーム。長嶋ながしまは天性てんせいの能力のうりょくでバットのヘッドを最後さいごまで残のこしていたため、あんなフォームでもいろいろなボールに対応たいおうできた」と評ひょうしており、少年しょうねん野球やきゅう教室きょうしつなどでは「あの打うち方かたは長嶋ながしまだからできるもの。真似まねしてはいけない」と諭さとしていた。この点てんは金田かねだ正一しょういちも触ふれており、「シゲシゲはどんなに体勢たいせいが崩くずれていても、バットのヘッドが最後さいごの最後さいごまで残のこっていたので、最後さいごの瞬間しゅんかんまで油断ゆだんできなかった。凄すごい迫力はくりょくだった」と語かたっている。

広島東洋ひろしまとうようカープの「王おうシフト」を生うみだすきっかけとなった東洋工業とうようこうぎょうのコンピューターは、当然とうぜん長嶋ながしまについても同様どうようのデータを分析ぶんせきしたが、長嶋ながしまについては特徴とくちょう的てきな傾向けいこうが全まったく見みられなかったため、「長嶋ながしまシフト」を作つくることはできなかったという。岡崎おかざき満義みつよしは、「王おうシフトを作つくらせ、それをものともせずホームランを打うち続つづけた王おうは本当ほんとうに偉大いだい。しかし同時どうじに長嶋ながしまシフトを作つくらせなかった長嶋ながしまも凄すごい」と評ひょうしている。

長嶋ながしまの空振からぶりは脱ぬげたヘルメットが三塁さんるいベンチの方ほうへ飛とんで行いったと言いわれる程ほどで、豪快ごうかいな空振からぶりでファンを沸わかせた。三振さんしんした際さいの画がを考かんがえ、わざと小ちいさめで楕円だえん形がたのヘルメットをアメリカから取とり寄よせ、ヘルメットの飛とんでいく角度かくどなど空振からぶりの練習れんしゅうをしていたこともあったという。そのような豪快ごうかいな空振からぶりやデビュー時じの4打席だせき4三振さんしんなどから三振さんしんのイメージが強つよいが、実際じっさいには三振さんしんは少すくない方ほうだった。三振さんしん数すうの打数だすうに対たいする割合わりあい.090は、通算つうさん400本塁打ほんるいだ以上いじょうを放はなった15人にんの中なかでは張本ちょうほん勲くん・土井どい正博まさひろに次ついで低ひくい。また、400本塁打ほんるいだ以上いじょうを記録きろくした打者だしゃの中なかで三振さんしん率りつが1割わりを切きっているのはこの3人にんだけである。

首位しゅい打者だしゃを獲得かくとくしたシーズンはいずれも安打あんだ数すうでもリーグトップだった。シーズン最多さいた安打あんだ10回かいはプロ野球やきゅう記録きろく（6年ねん連続れんぞくを含ふくむが、これもプロ野球やきゅう記録きろく）。また、6回かいの首位しゅい打者だしゃのうち最もっとも2位いとの差さが小ちいさかったのは1963年ねん・古こ葉は毅あつしとの2厘りん差さで、それ以外いがいの5回かいは全すべて1分ふん5厘りん以上いじょうの差さをつけての文句もんくなしの首位しゅい打者だしゃだった。6回かいの首位しゅい打者だしゃのうち2回かい（1959年ねん・1971年ねん）は長嶋ながしまがセ・リーグ唯一ゆいいつの3割わり打者だしゃである。

長嶋ながしまが全盛期ぜんせいきだった時代じだいはリーグ平均へいきん打率だりつが.230など極端きょくたんな打だ低てい投とう高だかの環境かんきょう下かであり、さらに1974年ねんの現役げんえき引退いんたい後ごには打者だしゃに有利ゆうりなラビットボールが普及ふきゅうし、翌よく1975年ねん以降いこうはセ・リーグの打だ高だか化かが一気いっきに進すすんだ。そのため、傑出けっしゅつ値ちをはかるセイバーメトリクス（RC関連かんれん、XR関連かんれん、長打ちょうだ率りつ傑出けっしゅつ度どやOPS傑出けっしゅつ度どなど）においては、ほとんどの通算つうさん記録きろく指標しひょうで長嶋ながしまはプロ野球やきゅう歴代れきだい3位い以内いないに位置いちする。打率だりつ傑出けっしゅつ度ど（RBA）でも右みぎ打者だしゃ歴代れきだい1位いであり、その時代じだいで傑出けっしゅつした打者だしゃだったことが分わかる。また、当時とうじ行おこなわれていた日米にちべい野球やきゅう戦せんでは、他たの多おおくの選手せんしゅが通算つうさん打率だりつ1割わり台だいから2割わり前後ぜんこうの中なか、長嶋ながしまは69試合しあいで打率だりつ.295（200打数だすう59安打あんだ）と高たかいアベレージを記録きろくしており、通算つうさんで場外じょうがい本塁打ほんるいだを含ふくむ6本塁打ほんるいだや27打点だてん・26四死球ししきゅう・5盗塁とうるいなどを残のこした。

打率だりつ・本塁打ほんるいだ・打点だてんの部門ぶもんにおいて、「二に冠かん王おう、残のこりの1部門ぶもんがリーグ2位い」のシーズンを1958年ねん・1961年ねん・1963年ねんの通算つうさん3回かい残のこしたが、これは王おうの5回かいと中西なかにし太ふとしの4回かいに次ついで歴代れきだい3位いの記録きろくである。

通算つうさん205敬遠けいえん、打率だりつベストテン入いり通算つうさん13回かいなどは右みぎ打者だしゃ歴代れきだい1位いであり、通算つうさん2471安打あんだは金本かなもと知とも憲けんに抜ぬかれるまで長ながらく大卒だいそつ選手せんしゅの歴代れきだい最多さいた記録きろくであった。セ・リーグ一筋ひとすじで活躍かつやくし、通算つうさんにおいて、三塁打さんるいだ・長打ちょうだ・打点だてん・犠飛ぎひ数すう全すべての右みぎ打者だしゃのセ・リーグ記録きろくを保持ほじしている。また、通算つうさん安打あんだを実働じつどう年数ねんすうで割わった平均へいきん安打あんだ数すうは145本ほんに達たっし、同どう時代じだいに活躍かつやくした張本ちょうほん勲くん134本ほん・榎本えのもと喜八きはち128本ほん・福本ふくもと豊ゆたか127本ほん・王おう貞治さだはる126本ほん・大杉おおすぎ勝男かつお117本ほん・野村のむら克也かつや111本ほん・衣ころも笠りゅう祥雄よしお110本ほん・門田かどた博光ひろみつ106本ほんなど他たの一流いちりゅう打者だしゃの平均へいきん本数ほんすうと比くらべても突出とっしゅつしており、現役げんえき時代じだいは右みぎ打者だしゃながらハイペースで安打あんだを積つみ重かさねた。通算つうさん打率だりつ.305は7,000打数だすう以上いじょうの選手せんしゅ中ちゅうでは歴代れきだい4位い、8,000打数だすう以上いじょうの選手せんしゅ中ちゅうでは歴代れきだい2位い（右みぎ打者だしゃでは歴代れきだい1位い）である。

大だい一番いちばんでの勝負しょうぶ強つよさが印象いんしょう付つけられている。日本にっぽんシリーズでは通算つうさん68試合しあいに出場しゅつじょうして出塁しゅつるい率りつ.402・長打ちょうだ率りつ.694・OPS1.096の成績せいせきを残のこし、シリーズの初戦しょせんでは通算つうさん12試合しあいで打率だりつ.429（49打数だすう21安打あんだ4本塁打ほんるいだ）を記録きろくした。日本にっぽんシリーズMVP通算つうさん4回かい獲得かくとくは史上しじょう最多さいたである。2本塁打ほんるいだを放はなった天覧てんらん試合しあいについては、チームメイトの広岡ひろおか達朗たつろうは「天覧てんらん試合しあいは長嶋ながしまのためにあったようなもの」と語かたっており、「彼かれがああいう舞台ぶたいで力ちからをきっちり出だせるのは、実力じつりょくもさることながら物ものの考かんがえ方かた（大だい舞台ぶたいに物怖ものおじせず、むしろ楽たのしむ）が素晴すばらしいものを持もっていたのが大おおきい」と評ひょうしている。1966年ねん11月6日にちの日米にちべい野球やきゅう戦せん・天覧てんらん試合しあいでも場外じょうがい本塁打ほんるいだを放はなっており、皇室こうしつ観戦かんせん試合しあいでは通算つうさん10試合しあいで打率だりつ.514（35打数だすう18安打あんだ7本塁打ほんるいだ）を記録きろくした。

捕手ほしゅによる「ささやき戦術せんじゅつ」が全まったく効きかなかったことも伝つたえられている。野村のむら克也かつやは動揺どうようを誘いざなおうとしてバッティングフォームがおかしいと指摘してきしたところ、長嶋ながしまは素振そぶりをした後のちで次つぎ球だまを本塁打ほんるいだしてしまい、ホームインした長嶋ながしまから「教おしえてくれてありがとう」と言いわれ唖然あぜんとしたエピソードを紹介しょうかいしている。また、辻つじ恭彦やすひこには「おいダンプ（辻つじの愛称あいしょう）、やかましい! 野球やきゅうをやれ野球やきゅうを!」と怒鳴どなり、放屁ほうひで攻撃こうげきしたことがある。バッターボックスでの集中しゅうちゅう力りょくの強つよさのあまり、打席だせきに入はいった後のちの空振からぶりでその辻つじの頭あたまにバットが当あたってしまい失神しっしん、それに気きづくも「何なにやってんだ!」と思おもわず一喝いっかつしたというエピソードも残のこされている。

大学だいがく時代じだい、監督かんとくの砂押すなおしと共ともにジョー・ディマジオ、ヨギ・ベラ、ミッキー・マントル、ロジャー・マリス、フランク・ロビンソンらの連続れんぞく写真しゃしんを研究けんきゅうし打撃だげきフォーム、バットの構かまえ方かた、スタンス、腰こしの回転かいてんなどを徹底的てっていてきに身みに付つけた。また、バットは現役げんえき生活せいかつ17年間ねんかんのほとんどで、ルイビルスラッガーなどのアメリカ製せいを使用しようしていた（三井物産みついぶっさん経由けいゆの入手にゅうしゅ）。

苦手にがてのコースや球たま種しゅの少すくない長嶋ながしまは、敬遠けいえんを受うけることが多おおかった。初年度しょねんどの1958年ねんには6試合しあい連続れんぞく敬遠けいえんを記録きろく。1961年ねんには年間ねんかん敬遠けいえん数すうが35にも達たっし、8月がつ29日にちの阪神はんしん戦せんでは小山こやま正明まさあきに走者そうしゃ無なしの場面ばめんで敬遠けいえんされた。1960年ねんの国鉄こくてつとの開幕かいまく戦せんでは、5回かい二死にし一塁いちるいの場面ばめんで、カウント1ストライク2ボールとなったところで捕手ほしゅの平岩ひらいわ嗣朗が立たちあがり、長嶋ながしまを敬遠けいえんしようとした。村田むらた元一げんいちは捕手ほしゅの構かまえた位置いちに投なげたが、長嶋ながしまは強引ごういんにバットを振ふりに行いき、左翼さよく席せき中段ちゅうだんへの本塁打ほんるいだとなった。同年どうねん7月がつ16日にちには、投手とうしゅが敬遠けいえんで投なげた球たまを無理むりやり打うちに行いき、二塁打にるいだを記録きろくした。また、1962年ねん7月がつ12日にちの中日ちゅうにち戦せんでも、9回かい表ひょうの二死にし二に・三塁さんるいの打席だせきで河村かわむら保彦やすひこの敬遠けいえん球だまを打うちにいき、レフト前まえに逆転ぎゃくてん適時てきじ打だを放はなっている。

長嶋ながしまが苦手にがてにしていたボールとして内角ないかくのシュートがあげられる。昭和しょうわ40年代ねんだい、プロ野球やきゅう界かいではサイン覗のぞき（いわゆる「スパイ行為こうい」）が広ひろまっていた（元々もともとは西鉄にしてつライオンズの三原みはら脩おさむ監督かんとくがサイン覗のぞきをやらせたのが始はじまりと言いわれる）。野村のむら克也かつやが巨きょ人じんから南海なんかいにトレードで来きた相羽あいば欣厚から伝つたえ聞きいたところによると当時とうじ、巨きょ人じんではキャッチャーのサインを見みてベンチからの声こえでサインを伝つたえていたという。それに対たいし、長嶋ながしまは「内角ないかくのシュートが来くるときだけ教おしえてくれ」と言いっており、野村のむらは「内角ないかくのシュート」以外いがいは教おしえてもらわなくても打うてるということだったのだろうと語かたっている。

また、内角ないかくへのシュートを得意とくいとしていた平松ひらまつ政次まさじに対たいしては長嶋ながしま自みずからが「平松ひらまつのシュートは打うてなかった」と悔くやしそうに振ふり返かえっており、平松ひらまつも「(シュートを使つかい始はじめた)この年とし以降いこう、長嶋ながしまさんに打うたれた記憶きおくはないですね」と語かたっている。シュートを使つかう前まえからの通算つうさんでも対たい平松ひらまつの.打率だりつは193であった。

敬遠けいえん策さくへの抗議こうぎとして、長嶋ながしまは打席だせき上じょうで素手すでで構かまえたことがある。1968年ねん5月がつ11日にちの中日ちゅうにち戦せん、二死にし二塁にるいの場面ばめんで山中やまなか巽たつみ投手とうしゅは敬遠けいえん策さくを取とった。長嶋ながしまはこれに対たいして3球きゅう目めからバットを持もたずに打席だせきに入はいり、素手すでだけで構かまえて抗議こうぎに出でた。球場きゅうじょう内ないはどよめいたが、絶対ぜったい打うつことができない長嶋ながしまを、山中さんちゅうはそのまま2球きゅうボールを続つづけて歩あるかせた。1971年ねん6月がつ17日にちの広島ひろしま戦せんでは、7回かい二死にし三さん塁るいという場面ばめんで、広島ひろしまの井上いのうえ善夫よしお、水沼みずぬま四郎しろうのバッテリーは、敬遠けいえん策さくで長嶋ながしまとの勝負しょうぶを回避かいひしようとした。3球きゅう続つづけてボールが投なげられたところで長嶋ながしまはバットを捨すて、素手すでで構かまえた。スタンドが騒然そうぜんとする中なか、絶対ぜったいに打撃だげきはありえないにも関かかわらず4球きゅう目めも敬遠けいえんのボールが投なげられて四球しきゅうとなり、一塁いちるいに歩あるくこととなった。

守備しゅび

普通ふつうの三塁手さんるいしゅよりも1.5メートルほど後うしろに守まもり、特とくに横よこ（一塁いちるい側がわに向むかうライン）の守備しゅび範囲はんいが広ひろく、遊撃手ゆうげきしゅや投手とうしゅの守備しゅび範囲はんいの打球だきゅうも横取よこどりするようにキャッチすることが多おおかった。長嶋ながしまは「あの範囲はんいの打球だきゅうは三塁手さんるいしゅの最大さいだいの見みせ場ば」と語かたっており、守備しゅびについては打撃だげきよりも「ファンと一体いったいになれる守備しゅびのほうが好すきだった」と述のべている。また、ゴロには15種類しゅるいあると語かたり、捕とるのが難むずかしいゴロを簡単かんたんに捕と球たまするのがプロだと述のべている一方いっぽう、「逆ぎゃくに盛もり上あげようと思おもって、何なんでもないゴロを難むずかしそうに捕とったりしたこともありましたけどね（笑）」と振ふり返かえっている。一方いっぽうでフライについては1種類しゅるいしかないと感かんじ、遊撃手ゆうげきしゅの黒江くろえ透とおる修おさむに任まかせていた。長嶋ながしまは「だってフライは遊あそびや芸げいを入いれることができないから、捕とっても面白おもしろくないんだもの（笑）」と語かたっている。このように華はなのある守備しゅびで知しられ、スローイングの後のちに右手みぎてをヒラヒラさせる独特どくとくの動作どうさを行おこなっていたが、これは歌舞伎かぶきの動うごきから取とったものであるという。

何なんでもないゴロをトンネルする珍ちんプレーがテレビで取とり上あげられるなど、失策しっさくの場面ばめんがよく放送ほうそうされ、守備しゅびの名手めいしゅとして語かたられるより華はなやかさや面白おもしろさが多おおく話題わだいに上のぼる。しかし実際じっさいは数値すうち上じょうでは守備しゅび能力のうりょくが非常ひじょうに高たかい選手せんしゅであり、通算つうさん守備しゅび率りつ.965は角すみ富士夫ふじおの.975に次ついで三塁手さんるいしゅセ・リーグ歴代れきだい2位い（1000試合しあい以上いじょう対象たいしょう。角かくは通算つうさん1350試合しあい・3296守備しゅび機会きかい）に位置いちし、1500試合しあい以上いじょう対象たいしょうや4500守備しゅび機会きかい以上いじょうを対象たいしょうにする場合ばあいは三塁手さんるいしゅプロ野球やきゅう歴代れきだい1位いとなる。デビューから晩年ばんねんまで試合しあいに出場しゅつじょうし続つづけ、7353守備しゅび機会きかいをはじめ、試合しあい数すう・刺殺しさつ数すう・補殺ほさつ数すう・併殺へいさつ数すうなど、失策しっさく数すうを除のぞくあらゆる通算つうさん守備しゅび記録きろくで他たの三塁手さんるいしゅを圧倒あっとうしている（全すべて三塁手さんるいしゅのプロ野球やきゅう歴代れきだい1位い）。

シーズンにおいても、守備しゅび指標しひょうのRRF（レンジファクター）でデビュー以来いらい7年ねん連続れんぞくを含ふくめて三塁手さんるいしゅリーグトップを通算つうさん8回かい（1958年ねん - 1964年ねん、1967年ねん）記録きろくしており、当時とうじの他ほかの三塁手さんるいしゅと比くらべると極きわめて突出とっしゅつした数値すうちを残のこした。1968年ねんからプラスの数値すうちが少すくなくなり、1970年ねん以降いこうは1973年ねん以外いがいの4シーズンでマイナスを記録きろくしており、34歳さい以降いこうから守備しゅびに衰おとろえが見みられる。リーグトップを7年ねん連続れんぞく・通算つうさん8回かいは共ともに三塁手さんるいしゅ歴代れきだい1位いの成績せいせきであり、プラスシーズンの合計ごうけい値ちも三塁手さんるいしゅ歴代れきだい1位いである。数値すうちからは、全盛期ぜんせいきは打球だきゅうをアウトにする能力のうりょくが非常ひじょうに高たかく、守備しゅび範囲はんいの広ひろい三塁手さんるいしゅであったことが窺うかがえる。シーズン214守備しゅび機会きかい連続れんぞく無む失策しっさくという三塁手さんるいしゅのプロ野球やきゅう記録きろくも保持ほじしている（連続れんぞくシーズンでは2012年ねんに宮本みやもと慎也しんやが更新こうしん）。

立教大学りっきょうだいがく時代じだい、砂押すなおしが導入どうにゅう・研究けんきゅうしたMLBのステップやグラブ捌さばきなど当時とうじの最先端さいせんたん技術ぎじゅつを取とり入いれ、練習れんしゅうしていた。

若手わかての頃ころは僅わずかながら遊撃手ゆうげきしゅや外野がいや手しゅとしても出場しゅつじょうしている。

広岡ひろおか達朗たつろうは長嶋ながしまの守備しゅびについて「3年ねん目めまでは上手うまかった。守備しゅび範囲はんいも広ひろかったし、凄すごい奴やつが入はいってきたなと思おもったが、4年ねん目めぐらいから動うごけなくなった。」と評価ひょうかしている。

走塁そうるい

若わかい頃ころは大変たいへんな俊足しゅんそくと思おもい切きりの良よい走塁そうるいが持もち味あじのひとつだった。ランニング本塁打ほんるいだを3回かい記録きろくしており、1958年ねんの日本にっぽんシリーズでも記録きろくしている。特とくに1960年ねん7月がつ17日にちの大洋たいよう戦せんでは敬遠けいえん球だまを打うちにいってランニング本塁打ほんるいだを記録きろくした。また、1960年ねん8月がつ21日にちの国鉄こくてつ戦せんでは、一死いっし一いち・二塁にるいで王おうが打うち上あげたレフトフライで、一塁いちるい走者そうしゃだった長嶋ながしまは勢いきおいよくスタートを切きり、二塁にるいに戻もどろうとした二塁にるい走者そうしゃだった藤尾ふじお茂しげるを追おい抜ぬいてアウトとなっている。

新人しんじん時代じだいに4番ばん打者だしゃも務つとめながら37盗塁とうるいを記録きろくするなど、若わかい頃ころは盗塁とうるいが多おおかった。しかし長嶋ながしま本人ほんにんは「走はしることは大好だいすき」と言いいつつも、「一塁いちるいから二塁にるいへの走塁そうるいはあまり興味きょうみなかった。一塁いちるいから三塁さんるいへの距離きょり感かんが大好だいすきだった」と語かたっている。長嶋ながしまの三塁打さんるいだは通算つうさん74本ほん（歴代れきだい8位い、右みぎ打者だしゃでは広瀬ひろせ叔功よしゆきに次ついで歴代れきだい2位い）と多おおく、1960年ねん5月がつには4試合しあい連続れんぞく三塁打さんるいだの日本にっぽん記録きろくも作つくった。長嶋ながしまは「観客かんきゃくに一番いちばんアピールして喜よろこんでもらえるのは三塁打さんるいだであるという理由りゆうから、自分じぶんのプロとしての売うり物ものは三塁打さんるいだだと考かんがえていた」と述のべている。現役げんえき時代じだいの項こうで述のべた「ホームラン取消とりけし事件じけん」は、ショート頭上ずじょうすれすれをラインドライブするような当あたりだったので「よし、三塁打さんるいだだ!」と思おもって全力ぜんりょく疾走しっそうしたために起おきたという。

30歳さい前後ぜんこうになるまでは、単打たんだ性せいの当あたりでも隙すきがあれば積極せっきょく的てきな走塁そうるいで果敢かかんに次つぎの塁るいを狙ねらい、三塁打さんるいだが多おおい一方いっぽうで二塁打にるいだも多おおかった（通算つうさん418本ほんは歴代れきだい9位い、右みぎ打者だしゃでは山内やまうち一弘かずひろ、坂本さかもと勇人はやとに次ついで歴代れきだい3位い）。リーグ最多さいた二塁打にるいだ通算つうさん3回かいというセ・リーグタイ記録たいきろくも持もっている。

ホームスチールを6回かい試こころみて2回かい成功せいこうさせている。その他た、一塁いちるい走者そうしゃとして、後続こうぞく打者だしゃの外野がいやフライにより二塁にるいを回まわった地点ちてんから帰かえり塁るいする際さい、二塁にるいを空そら過すごして一塁いちるいに帰かえるという三角さんかくベース事件じけんを、1960年ねん・1964年ねん・1968年ねんの3回かい起おこしている。その一方いっぽうで敵てきチームの三角さんかくベースも3回かい発見はっけんしている。

人物じんぶつ

人柄ひとがら・性格せいかく

長嶋ながしまは、ミスタータイガース（長嶋ながしまの憧あこがれの野球やきゅう選手せんしゅである藤村ふじむら富美男ふみお、及および長嶋ながしまのライバルである村山むらやま実みのるの称号しょうごう）に倣ならって、「ミスタージャイアンツ」という愛称あいしょうが現役げんえき時代じだいから広ひろく使つかわれている。現役げんえき引退いんたい後ごには、すでに巨きょ人じんだけでなくプロ野球やきゅうを象徴しょうちょうする存在そんざいであるとの意図いとから、巨人きょじんファン以外いがいの野球やきゅうファンからもその功績こうせきを讃たたえられて、「ミスタープロ野球やきゅう」、あるいは単たんに「ミスター」とも呼よばれるのが一般いっぱん的てきになっている。

また、チームメイト等とうからは、長嶋ながしまの長ちょうを音読おんよみした「チョーさん」の愛称あいしょうで親したしまれている。この他ほか、「ハリケーン」「燃もえる男おとこ」「皇室こうしつ男おとこ」、高校こうこう時代じだいは自身じしんの出身しゅっしん地ちの郡ぐん名めいと、出身しゅっしん地ち近ちかくの佐倉さくら地区ちくの名所めいしょの一ひとつである印旛沼いんばぬまにちなんで「インバ」などの愛称あいしょうもある。

自身じしんの性格せいかくについて長嶋ながしまは「セッカチですが、物事ものごとを放ほうり出だすことはありません。投なげ出ださずに一いち歩ほずつコツコツ物事ものごとを続つづけるのは、習ならい性せいになっています。毎日まいにち少すこしでも物事ものごとを積つみ上あげ、最後さいごまであきらめない」と述のべている。

座右ざゆうの銘めいは「快かい打だ洗心せんしん」。飛田ひだ穂みのる洲しゅうの「一いち球きゅう入魂じっこん、快かい打だ洗心せんしん」から拝借はいしゃくしたもので、現役げんえき時代じだいのサインにはこの言葉ことばを添そえることが多おおかったが、監督かんとく時代じだいのサインには快かい打だを取とり「洗心せんしん」あるいは洗あらいまで取とり「心しん」という言葉ことばを添そえていた。

立教大学りっきょうだいがく監督かんとくの砂押すなおし邦くに信しんから教おしえられたMLB流りゅうの「個性こせいの重視じゅうし」「お客きゃくさんに評価ひょうかされる自分じぶんの野球やきゅうのスタイルを自分じぶんでつくること」という考かんがえ方かたに影響えいきょうを受うけ、野球やきゅう人生じんせいを通つうじて周まわりの人ひとを喜よろこばせ、自分じぶんをどう表現ひょうげんするかを常つねに考かんがえ続つづけた。MLBのスーパースターであったジョー・ディマジオのファンであり、ディマジオのプレイスタイル、プロ意識いしきから大おおいに影響えいきょうを受うけた。

好すきな歴史れきし上じょうの人物じんぶつは二宮にのみや尊徳そんとく（金次郎きんじろう）で、長嶋ながしま家かの庭にわには二宮にのみや金次郎きんじろうの石像せきぞうがある。長嶋ながしまは「豪雨ごうう被害ひがいのニュースを新聞しんぶんで読よみ、テレビで見みて、溜息ためいき交まじりで庭にわに目めをやると金次郎きんじろうが目めに入はいる。その姿すがたに奮ふるい立たつのです」と語かたっている。

1961年ねん10月がつ3日にち付づけ朝日新聞あさひしんぶんの「わたしが記者きしゃなら」というインタビュー記事きじに以下いかのような一節いっせつがあり、物議ぶつぎを醸かもした。

「

なんてったってボクら、保守党ほしゅとうの方ほうですからね。社会党しゃかいとうの天下てんかになったら野球やきゅう、野球やきゅうっていってられるかどうか、分わかりませんからねェ。（本気ほんきでそう思おもいこんでいるような調子ちょうし）でも、これだけさかんになってれば、全然ぜんぜんダメになるってこともないですよ、ね?

」

常人じょうじんには計はかり知しれない独特どくとくの感覚かんかくを持もち、それにまつわる逸話いつわが数多かずおおく持もっている。それらの話はなしには信憑しんぴょう性せいが定さだかではないものも含ふくまれる。

他人たにんの名前なまえの記憶きおくが不安定ふあんてい（仲なかの良よい人ひとでも忘わすれることがある一方いっぽう、一度いちど会あっただけの人ひとは覚おぼえていたりする）だったり、諺ことわざの誤用ごようや二に重じゅう表現ひょうげんなどをよくしたりと初はつ聞では何なにを言いってるのかわからないことが多々たたある。ただし、会話かいわ自体じたいよりボディ・ランゲージでコミュニケーションを取とるタイプの人間にんげんでもある。そのため、誰だれが見みてもわかってしまう、意味いみのないブロックサイン（有名ゆうめいなものにバントのブロックサインを出だした際さい、最後さいごにバントの構かまえをしていた）を出だしてしまうことが時折ときおりあった。1979年ねんには対たい中日ちゅうにち戦せんでナゴヤ球場きゅうじょうに遠征えんせいした際さい、自身じしんが出だしたサインがその日ひ中部日本放送ちゅうぶにっぽんほうそうで解説かいせつを務つとめていた板東ばんどう英二えいじにことごとく見破みやぶられ放送ほうそう中ちゅうに指摘してきされたこともあった。

また、その独特どくとくの感覚かんかくは選手せんしゅ時代じだいや日常にちじょう生活せいかつのみならず、引退いんたい後ごにおいても遺憾いかんなく発揮はっきし、第だい1次じ監督かんとく退任たいにん後ごの評論ひょうろん家か時代じだいにスランプに陥おちいり電話でんわ越ごしにアドバイスを求もとめた掛かけ布ぬの雅之まさゆきに対たいし、また第だい2次じ監督かんとく退任たいにん後ごにはニューヨーク・ヤンキースに移籍いせきしていた松井まつい秀喜ひできに対たいしては、国際こくさい電話でんわ越ごしにその場ばでバットで素振そぶりさせ、素振そぶりの音おとを電話でんわ越ごしに聞きいて打撃だげき指導しどうをしたことが有あり、両者りょうしゃとも引退いんたい後ごに印象いんしょうに残のこったエピソードにこの電話でんわ越ごしの指導しどうを挙あげている。

選手せんしゅとしての実力じつりょくはもちろん、練習れんしゅうに対たいする姿勢しせいも真摯しんしであり、野村のむら克也かつやからも「長嶋ながしまと王おうの練習れんしゅうする姿勢しせいは手本てほんになる」と称しょうされた。

家族かぞく・親族しんぞく

長嶋ながしまと西村にしむら亜希子あきこ。1964年ねん11月26日にちの婚約こんやく発表はっぴょう会見かいけんにて。

生家せいかは農家のうかだった。父ちち・利りは臼井うすい町まち役場やくばの収入しゅうにゅう役やくや助役じょやくを務つとめていたが、1954年ねんに急死きゅうし。死因しいんを心臓しんぞう病びょうとする文献ぶんけんと脳溢血のういっけつとする文献ぶんけんがある。母はは・チヨは1994年ねん7月がつ9日にちに老衰ろうすいで死去しきょ。

1964年ねん10月がつ、王おう貞治さだはるとともに報知ほうち新聞しんぶんの特別とくべつ記者きしゃとして東京とうきょうオリンピックを取材しゅざいし、コンパニオンの女性じょせい達たちと対談たいだんをした際さいに、その中なかの一人ひとり西村にしむら亜希子あきこと知しり合あい、同年どうねん11月がつ26日にちに婚約こんやくを発表はっぴょう。翌よく1965年ねん1月がつ26日にちに結婚けっこん。後のちに2男なん2女じょをもうける。

長男ちょうなん・長嶋ながしま一茂かずしげはプロ野球やきゅう選手せんしゅからタレント、次女じじょ・長島ながしま三奈みなはスポーツキャスター、次男じなん・長島ながしま正ただし興きょうは自動車じどうしゃレーサーから環境かんきょう活動かつどう家か。一茂かずしげによると、家族かぞく6人にんそろって旅行りょこうも食事しょくじもしたことはなく、それが長嶋ながしま家かにとっては普通ふつうだったという。長嶋ながしま一家かずやは「球界きゅうかいのロイヤルファミリー」と呼よばれる圧倒的あっとうてきな知名度ちめいどを持もつ。

なお、公おおやけの場ばでは、茂雄しげお本人ほんにんと亜希子あきこ・一茂かずしげは「長嶋ながしま」を、三奈みな・正せい興きょうは「長島ながしま」表記ひょうきを常用じょうようしている。

交友こうゆう関係かんけい

• 長嶋ながしまは自宅じたくの他ほかに数すうか所しょの不動産ふどうさんを所有しょゆう（その管理かんりが長嶋ながしまの個人こじん事務所じむしょオフィスエヌの主要しゅよう業務ぎょうむ）している。政治せいじ家かの間あいだで「世田谷せたがやに住すむと出世しゅっせする」というゲン担かつぎがあったことから、中曽根なかそね康弘やすひろが長嶋ながしま所有しょゆうの世田谷せたがや区く上北沢かみきたざわの家いえ（現役げんえき時代じだい、田園調布でんえんちょうふに引ひっ越こす前まえに住すんでいた家いえ）を借かりて、1980年ねん初頭しょとうから2001年ねんまで居住きょじゅうしていた。中曽根なかそねの総理そうり大臣だいじん指名しめいの日ひの朝あさには、この家いえの玄関げんかんに中曽根なかそねと長嶋ながしまが並ならんで立たつ姿すがたがニュースに映うつされた。
• 大学だいがく4年生ねんせいの時ときに岐阜ぎふ県立けんりつ岐阜ぎふ商業しょうぎょう高等こうとう学校がっこう野球やきゅう部ぶへとコーチに行いき、当時とうじ1年生ねんせいだった高木たかぎ守道もちを指導しどうした。長嶋ながしまは高木たかぎに「センスはあるが、肩かたが弱よわい。二塁にるいならプロで通用つうようする」と述のべ、監督かんとくに高木たかぎをレギュラーとして使つかうように薦すすめ、その結果けっか、高木たかぎはすぐにレギュラーを取とりチームの中核ちゅうかくとなった。後のちに長嶋ながしまと高木たかぎは10.8決戦けっせんで監督かんとく同士どうしとして対決たいけつした。
• 1学年がくねん上じょうの石原いしはら裕次郎ゆうじろうと、裕次郎ゆうじろうの実兄じっけい石原いしはら慎太郎しんたろうは共ともに親友しんゆうであり、1962年ねん1月がつには裕次郎ゆうじろうと長嶋ながしまの2人ふたりで米国べいこく旅行りょこうしている。その際さい、長嶋ながしまが機内きないで煙草たばこを吸すい始はじめて、スチュワーデスに「No Smoking!」と注意ちゅういされるやいなや、自みずからの腕うでに吸殻すいがらを押おし付つけて消けしたという「事件じけん」があり、裕次郎ゆうじろうは度々たびたびネタにしていた。また、裕次郎ゆうじろうらと副業ふくぎょうで四谷よつやにレストランを開業かいぎょうしたことがある。なお、裕次郎ゆうじろうは1959年ねんには長嶋ながしまの応援おうえん歌か「男おとこの友情ゆうじょう背番号せばんごう・3」を発表はっぴょうしている（2000年ねんに「ミレニアム・バージョン」として再発さいはつ）。
• 高倉たかくら健けんとの親交しんこうは知しられており、長男ちょうなんの一茂かずしげが箱根はこね神社じんじゃで結婚式けっこんしきを執とり行おこなった際さい、冠婚葬祭かんこんそうさいの場ばに滅多めったに現あらわれないことで知しられる高倉たかくらが出席しゅっせきしたため、取材しゅざい陣じんが驚おどろいた一幕ひとまくがあった。また若わかかりし頃ころの高倉たかくらと長嶋ながしまは成田山新勝寺なりたさんしんしょうじにて共ともに初詣はつもうでを行おこなっていたこともある。1994年ねんの俗ぞくに言いう巨人きょじん中日ちゅうにちの10.8決戦けっせん前夜ぜんや、桑田くわた真澄ますみは長嶋ながしまの部屋へやに呼よばれ翌日よくじつの途中とちゅう登板とうばんを告つげられた。電話でんわが鳴なり、長嶋ながしまが「ケンちゃん」と呼よぶ人物じんぶつとの通話つうわを終おえると「ケンちゃんも応援おうえんしてくれている。桑田そうでんも知しってるだろう？ケンちゃん」と言いわれた。桑田くわたが「志村しむらけんさんですか？」と問とうと、長嶋ながしまは「高倉たかくらの健けんちゃんだよ」と答こたえた。
• 立教大学りっきょうだいがく時代じだいの同期生どうきせいに野際のぎわ陽子ようこがいる。
• 大学だいがく時代じだいには北原きたはら怜子れいことも交流こうりゅうがあった。
• ビリー・マーチンとも仲なかがよく、自著じちょにはよく登場とうじょうした。
• 長嶋ながしまの巨人きょじん入団にゅうだん後ご、最初さいしょのキャッチボール相手あいてが野球やきゅう選手せんしゅ時代じだいのジャイアント馬場ばばであり、馬場ばばとはそれ以来いらいの親友しんゆうであった。
• 著名ちょめいな番ばん記者きしゃに佐藤さとう安弘やすひろ（日刊にっかんスポーツ）、瀬古せこ正ただし春はる（報知ほうち新聞しんぶん、後ごの作家さっか：新宮しんぐう正せい春はる）がいる。
• ニッポン放送にっぽんほうそうOBの深澤ふかざわ弘ひろしは「取材しゅざい者しゃと選手せんしゅの関係かんけいを超こえた」大だい親友しんゆう。引退いんたい試合しあい開催かいさい2週間しゅうかん前まえの1974年ねん10月がつ1日にちに「オレの引退いんたい試合しあいはアンタがしゃべってくれ」と自みずから依頼いらいし、『ショウアップナイター』はラジオ独占どくせん生せい中継ちゅうけいを行おこなった。深澤ふかさわはその後ごも、落合おちあい博満ひろみつの巨人きょじん入団にゅうだんにあたってフィクサーとして暗躍あんやくするなどした。
  「深澤ふかざわ弘ひろし#来歴らいれき・人物じんぶつ」および「ニッポン放送にっぽんほうそうショウアップナイター#概要がいよう」も参照さんしょう
• 長嶋ながしまの第だい2次じ監督かんとく時代じだい、長嶋ながしまの後援こうえん会かい「燦燦さんさん会かい」が設立せつりつされている。呼よびかけ人にんは渡邉わたなべ恒雄つねお。会員かいいんは東京電力とうきょうでんりょくの平岩ひらいわ外四がいし、アサヒビールの樋口ひぐち廣太ひろた郎ろう、ソニーの盛田もりた昭夫あきおら。
• 1982年ねん9月がつ、バチカン市し国こくにてロろーマ法王まほうおうに謁見えっけん。1988年ねん3月がつにバチカン有功ゆうこう十じゅう字じ勲章くんしょうを授与じゅよされている。現役げんえき時代じだいからマスコミには出でない形かたちで社会しゃかい福祉ふくし活動かつどうに携たずさわっていたことが評価ひょうかされたもの。
• 新しん浦うら壽夫としおの三星みつぼしライオンズ入いりの際さいに尽力じんりょくし、三星みつぼしのオーナーから珍ちん島とう犬いぬをプレゼントされた。輸入ゆにゅう禁止きんし品目ひんもくだったが、超ちょう法規ほうき的てき措置そちがとられたと言いわれている。
• 安倍あべ晋すすむ太郎たろうと親交しんこうがあった。
• 2015年ねんには自身じしんが通かようリハビリ施設しせつで脳出血のうしゅっけつの後遺症こういしょう治療ちりょうのため同おなじく通院つういんしていた俳優はいゆうの塩見しおみ三省みつよしと出会であい、一緒いっしょにリハビリに取とり組くんだ。
• 堀内ほりうち恒夫つねお夫妻ふさいの媒酌人ばいしゃくにんでもある。

趣味しゅみ・嗜好しこう

多趣味たしゅみであり、立教大学りっきょうだいがく4年ねんの時ときには淀川よどがわ長治ながはるが編集へんしゅう長ちょうの雑誌ざっし『映画えいがの友とも』のインタビューを受うけたことがある。そのインタビューでは「最近さいきん見みた映画えいが」として、エリア・カザン監督かんとくの『群集ぐんしゅうの中なかの一ひとつの顔かお』、ロベール・ブレッソン監督かんとくの『抵抗ていこう』などを挙あげた。特とくに『抵抗ていこう』は心理しんり描写びょうしゃに徹てっした異色いしょく作さくで「スポーツ選手せんしゅがこんな映画えいがを選えらぶとは」と淀川よどがわを驚おどろかせた。なお、映画えいがの好このみについては「甘あまったるい映画えいがは、ちょうどアウトコース低ひくめにくるボールと同おなじで、僕ぼくは苦手にがてなんですよ。性分しょうぶんにあわない」と語かたっていた。

その他たの趣味しゅみには読書どくしょ（現役げんえき時代じだいは歴史れきし小説しょうせつや戦記せんき小説しょうせつ、監督かんとく時代じだいは管理かんり学がくの本ほんや確率かくりつ論ろんの本ほんなど）、絵画かいが鑑賞かんしょう（モディリアーニを好このむ）、将棋しょうぎなど。将棋しょうぎに関かんしては中原なかはら誠まことから名誉めいよ三さん段だんの免状めんじょうを授与じゅよされているほか、1995年ねんにはフジテレビの特別とくべつ番組ばんぐみの企画きかくで羽生はぶ善治よしはると対談たいだんした際さいに、羽生はぶから名誉めいよ五ご段だんの免状めんじょうを授与じゅよされた。

渋谷しぶやに2003年ねんまであった東急とうきゅう文化ぶんか会館かいかん3階かい（現在げんざいは渋谷しぶやヒカリエがある）には、長嶋ながしま茂雄しげおが贔屓ひいきにする理容りよう店てん・文化ぶんか理髪りはつ室しつがあった。当とう施設しせつ閉館へいかん後ご、文化ぶんか理髪りはつ室しつは大田おおた区く北千束きたせんぞくに移転いてん。店名てんめいは変かわらず、長嶋ながしまも変かわらず来店らいてんしている。

演歌えんかや歌謡かよう曲きょくが好すきだった。浪人ろうにん時代じだいに「長嶋ながしま茂雄しげおを励はげます会かい」が開催かいさいされ長嶋ながしまのイメージから合唱がっしょう団だんが童謡どうようを中心ちゅうしんに歌うたった。ところが、長嶋ながしまはマイクを掴つかむと「ねぇ、『王将おうしょう』歌うたえないの?」と言いい出だし、合唱がっしょう団だんが困惑こんわくして「出来できない」とこたえると更さらに「じゃあ『悲かなしい酒さけ』は?」とリクエストした。

エピソード

村山むらやま実みのるとのライバル関係かんけい

1959年ねん6月がつ25日にち（木曜日もくようび）の天覧てんらん試合しあいでサヨナラ本塁打ほんるいだを放はなった長嶋ながしまであるが、このときのサヨナラ本塁打ほんるいだを打うたれたのが当時とうじ阪神はんしんの大卒だいそつ新人しんじんであり、後のちに2代目だいめミスタータイガースと呼よばれることになる村山むらやま実みのるであった。この天覧てんらん試合しあい以降いこうふたりのライバル関係かんけいが始はじまったとされ、たびたびテレビなどのマスメディアでは「昭和しょうわの名めい勝負しょうぶ」などといわれることがある。

1966年ねん6月がつ8日にち、村山むらやまはあと4つと迫せまった通算つうさん1500奪だつ三振さんしんに際さいし、「1500奪だつ三振さんしんは長嶋ながしまさんから獲える」と宣言せんげん。一方いっぽう、長嶋ながしまは試合しあい前まえに「バントしてでも三振さんしんはしない」と報道陣ほうどうじんに語かたった。村山むらやまは5回かいまでに3つの三振さんしんを獲えり、6回かい表ひょうに長嶋ながしまとの対戦たいせんとなった。長嶋ながしまは2ストライク1ボールのカウントから4球きゅう目めのフォークボールを空振からぶり、三振さんしん。2球きゅう目めと4球きゅう目めに計けい2回かいスイングしたが、どちらもフルスイングで、三振さんしんを喫きっした4球きゅう目めのスイングではヘルメットが脱ぬげた。長嶋ながしまは試合しあい後ご、「あれは打うてなくても仕方しかたない」と語かたり、予告よこくを達成たっせいしたライバルへ敬意けいいを示しめした。村山むらやまはその後ごの1969年ねん8月がつ1日にち、通算つうさん2000奪だつ三振さんしんも長嶋ながしまから奪うばっている。

2人ふたりは現役げんえき時代じだいは口くちも利きかなかったが、引退いんたい後ごには意気投合いきとうごうし、お互たがいに「チョーさん」「ムラさん」と呼よび合あう仲なかになった。村山むらやまの死後しご、長嶋ながしまは「彼かれ（村山むらやま）は一いち球きゅうたりともアンフェアな球たま（ビーンボール）を投なげなかった」と述懐じゅっかいしている。

サイン破やぶりからサイン無なしへ

いつ頃ごろ扱あつかいが変かわったのかは明あきらかにされていないが、1964年ねん8月がつ6日にちに起おきた広岡ひろおか達朗たつろうの試合しあい途中とちゅう帰宅きたく事件じけん（広岡ひろおかの打席だせきで長嶋ながしまがホームスチールを行おこない、それをサインプレーと勘違かんちがいした広岡ひろおかが監督かんとく批判ひはんをした上うえに試合しあい中ちゅうにもかかわらずそのまま帰宅きたくした事件じけん）時じ以前いぜんには既すでに扱あつかいが変かわっていた。

広岡ひろおかは後のちに自著じちょ『監督かんとく論ろん』で、当時とうじあのプレーはサインプレーだったと思おもい込こんでいたこと、以前いぜんにも長嶋ながしまがホームスチールをしていて頭あたまにきていたことなどを語かたり、長嶋ながしまの特別とくべつ扱あつかいの件けんにも触ふれている。

長嶋ながしま茂雄しげお球場きゅうじょう

1985年ねん10月がつから日本にっぽんトライアスロン連盟れんめいの会長かいちょうを務つとめ、毎年まいとし熊本くまもと県けん天草あまくさで開ひらかれていたトライアスロンの国際こくさい大会たいかいのスターターを担当たんとうしていた。その縁えんから大会たいかいのスタート地点ちてんである本渡ほんど市し（現げん：天草あまくさ市し）にある市営しえい広瀬ひろせ公園こうえん野球やきゅう場じょう（1989年ねん完成かんせい）を、1991年ねんに「長嶋ながしま茂雄しげお球場きゅうじょう」に改称かいしょうして長嶋ながしまの業績ぎょうせきを称たたえることになった。

更さらに、国民こくみん栄誉えいよ賞しょうの受賞じゅしょうを記念きねんして、佐倉さくら市しが市営しえい岩名いわな野球やきゅう場じょうを「長嶋ながしま茂雄しげお記念きねん岩名いわな球場きゅうじょう」とすることを発表はっぴょうし、2013年ねん7月がつ、新しん球場きゅうじょう名めいの銘板めいばんお披露目ひろめ式しきと、市民しみん栄誉えいよ賞しょうの表彰ひょうしょう式しきが同地どうちにて盛大せいだいに行おこなわれた。2017年ねん6月がつ4日にち、リニューアルオープンした「長嶋ながしま茂雄しげお記念きねん岩名いわな球場きゅうじょう」で行おこなわれた二に軍ぐんの巨人きょじん・ロッテ戦せん始球しきゅう式しきに背番号せばんごう3で登場とうじょう。

長嶋ながしまゲート

1980年ねんに巨人軍きょじんぐん監督かんとくを辞任じにんしたが選手せんしゅ時代じだいの活躍かつやくを讃たたえ、後楽園こうらくえん球場きゅうじょうが閉場へいじょうとなる1987年ねんまで3番ばんゲートは「長嶋ながしまゲート」と称しょうされた。また閉場へいじょうの際さい、選手せんしゅ時代じだいに巨人軍きょじんぐんの三塁手さんるいしゅとして活躍かつやくしたことから同どう球場きゅうじょうの三塁さんるいベースも寄贈きぞうされている。東京とうきょうドームとなってこのゲートの名前なまえは一旦いったん無なくなるも、1998年ねんに開場かいじょう10周年しゅうねんを記念きねんして同どう球場きゅうじょうで3番ばんゲートは「長嶋ながしまゲート」として復活ふっかつした。

長嶋ながしま語録ごろく

会話かいわ中ちゅうに「いわゆる」「ひとつの」「ややもすると」などというフレーズが入はいることが多おおい。

日本語にほんごと英語えいごが不自然ふしぜんに混まじった、あるいは英語えいごにしなくてもいい部分ぶぶんまで英語えいごにしてしまう「ミスターイングリッシュ」も有名ゆうめい（例れい：「失敗しっぱいは成功せいこうのマザー」、鯖さばのことを「さかなへんにブルー」）。一説いっせつによれば、結婚けっこん後ごに家庭かてい内ないで英語えいごで会話かいわしていたからこのような話はなし方かたになったという。肉離にくばなれを表現ひょうげんした「ミートグッバイ」などの言葉ことばもある。

感覚かんかくを重視じゅうしするが故ゆえに「パアーッと」「ダアーッと」「パーン」「パッ」「サッ」「タッ」「ブワァー」「ヒュッ」「キュッ」「スパーン」「ブン」「シュン」「ガッといく」などの擬音ぎおんを多用たようするため、理解りかいできない選手せんしゅも少すくなくないが、引退いんたいしてから長嶋ながしまの指導しどうの意味いみが理解りかい出来できたと話はなす選手せんしゅもいる。

これらの長嶋ながしまの独特どくとくなキャラクターはものまねの対象たいしょうになりやすく、多おおくのお笑わらい芸人げいにんが長嶋ながしまのものまねをレパートリーに加くわえている。特とくにプリティ長嶋ながしまは、長嶋ながしまに似にていたことがきっかけで芸能げいのう界かい入いりした。

• 王おうの一本いっぽん足あし打だ法ほうを「フラミンゴ」と言いう。
• 「松井まつい君くんにはもっとオーロラを出だしてほしい」
• 「監督かんとくの言いうことを聞きいちゃだめじゃないか」
• 「目めに入はいる範囲はんいがストライクゾーン」
• 名球会めいきゅうかいでオーストラリアに行いき、日系にっけい企業きぎょうの赤井電機あかいでんきが協賛きょうさんしていた野球やきゅうチームを指導しどうした。ユニフォームにチーム名めいが「AKAI」と書かかれているが、長嶋ながしまは1選手せんしゅに「きみAKAI君くんかぁ。君きみも赤井あかい君くんかぁ?赤井あかい君くん多おおいな」と言いい、周囲しゅういから「あのAKAIというチームなんですけど」と教おしえられ、恥はずかしかった長嶋ながしまは「ん?高木たかぎ（守道もち）代かわれ」と逃にげ出だした。
• 大久保おおくぼ博ひろし元もとは長嶋ながしまから「鯖さばという字じは魚うおへんにブルー」と教おしえられた。

また重言じゅうげんを多用たようしたことでも知しられる。代表だいひょう的てきなものに

• 「疲労ひろうの疲つかれ」
• 「体力たいりょくの力ちから」
• 「秋あきの秋季しゅうきキャンプ」
• 「状態じょうたいの良よい状態じょうたい」
• 「お昼ひるのランチタイム」
• 「大だい変身へんしんはイメージチェンジ」

その他た

• 一茂かずしげが小学生しょうがくせいの頃ころ、神宮球場じんぐうきゅうじょうでのヤクルトスワローズ戦せんに連つれて行いったが、試合しあい後ご、連つれてきた一茂かずしげを球場きゅうじょうに置おき去ざりにして帰かえってしまい、帰宅きたく後ご、妻つまに「一茂かずしげは?」聞きかれ、「あ、忘わすれた」と気きが付つき、慌あわてて神宮球場じんぐうきゅうじょうに電話でんわをしたところ、一茂かずしげは審判しんぱん室しつに保護ほごされていたというエピソードが有名ゆうめいだが、大久保おおくぼ博ひろし元もとが中畑なかはた清きよしとの対談たいだんで、一茂かずしげから「1回かい、2回かいじゃないよ。何なん回かいもあるよ」と、長嶋ながしまは球場きゅうじょうに連つれて行いった一茂かずしげを何なん回かいも球場きゅうじょうに置おき去ざりにしていた。

• 2002年ねん8月がつ7日にちに「長女ちょうじょの三奈みなと写真しゃしんを撮とらせろ！いないのか！」などと言いって家政かせい婦ふを脅おどした刃物はものを持もった男おとこが自宅じたくに乱入らんにゅうし、長嶋ながしまは着替きがえて来くるから待まっていてと、対応たいおうした。男おとこは逃走とうそうしてしまった。

• 長嶋ながしまは、プロ野球やきゅうを始はじめ日本にっぽんのスポーツ界かいの活性かっせい化かに尽力じんりょくしてきたが、「長嶋ながしまジャパンドリームプロジェクト」に賛同さんどうしているセガサミーグループから、同社どうしゃが主催しゅさいするセガサミーカップゴルフトーナメントの大会たいかい名誉めいよ会長かいちょう就任しゅうにんの要請ようせいを受うけ、2007年ねんから同どう大会たいかいを「長嶋ながしま茂雄しげおInvitational セガサミーカップゴルフ大会たいかい」として行おこなうことになった。長嶋ながしまは表彰ひょうしょう式しきを始はじめとした期間きかん中ちゅうのイベントに毎年まいとし顔がおを出だしている。これまで日本にっぽんの男子だんしゴルフ大会たいかいでは中村なかむら寅吉とらきちをたたえた「日経にっけいカップ 中村なかむら寅吉とらきちメモリアル」があったが、ゴルファー以外いがいの著名ちょめい人じんの冠かんむりが大会たいかい名めいに入はいるのは、ツアー公認こうにんの公式こうしき戦せんでは初はじめてとなった（ほかに後援こうえん競技きょうぎ⁼賞金しょうきん加算かさん対象たいしょう外がいとして「大橋おおはし巨泉きょせんゴルフトーナメント」があった）。

• 成田空港なりたくうこう問題もんだいを抱かかえていた地域ちいきに近ちかい佐倉さくらの出身しゅっしんである長嶋ながしまは、成田空港なりたくうこう周辺しゅうへんで花はなと緑みどりに囲かこまれた社会しゃかいづくりを推進すいしんする「花はなと緑みどりの農芸のうげい財団ざいだん」の設立せつりつに協力きょうりょくした。江本えもと孟紀たけのりによれば、長嶋ながしまは単たんに名義めいぎを財団ざいだんに貸かしただけでなく、実際じっさいに新東京国際空港公団しんとうきょうこくさいくうこうこうだん総裁そうさいの要請ようせいを受うけて三里塚さんりづか芝山しばやま連合れんごう空港くうこう反対はんたい同盟どうめいと空港くうこう公団こうだんの話はなし合あいに何なん度ども参加さんかして反対はんたい派はの重要じゅうよう人物じんぶつとの和解わかいへ導みちびいたという。

• 第だい2次じ監督かんとく時代じだいのとある試合しあいで、ネクストバッターサークルに大久保おおくぼ選手せんしゅが代打だいだの準備じゅんびをしている際さいに、長嶋ながしまが「代打だいだ大久保おおくぼ」を間違まちがえて「代打だいだ元木もとき」と審判しんぱんに伝つたえてしまう。大急おおいそぎで出でて行いった元木もとき選手せんしゅはその試合しあいの決勝けっしょう適時てきじ打だを放はなつ活躍かつやくをした。しかし、長嶋ながしまは試合しあい後ごのインタビューで「広沢ひろさわよく打うったねー」と関係かんけいのない広沢ひろさわ選手せんしゅに感心かんしんした。

• 1996年ねんの春季しゅんきキャンプ中ちゅうの2月がつ20日はつか、にTVカメラが回まわっている中なかでブルペンの一角いっかくに報道陣ほうどうじんが集あつまり、赤あかいちゃんちゃんこを着きて還暦かんれき祝いわいを行おこなったが、この時とき「初はじめて還暦かんれきを迎むかえたわけで…」と迷言めいげんを残のこした。

• 2015年ねん、伊豆いずの国くに市しに、「読売よみうり巨人軍きょじんぐん長嶋ながしま茂雄しげおロード」と「読売よみうり巨人軍きょじんぐん長嶋ながしま茂雄しげおランニングロード」が誕生たんじょうする。

• 山口やまぐち県けん周しゅう南市みなみいちに存在そんざいする人間にんげん魚雷ぎょらい回天かいてんの資料しりょうなどを展示てんじする『回天かいてん記念きねん館かん』の敷地しきち内ないには、長嶋ながしま茂雄しげおが揮毫きごうした英霊えいれい鎮魂ちんこんの碑いしぶみが建立こんりゅうされている。

• 2016年ねん12月、出身しゅっしん地ちである佐倉さくら市し臼井うすいに、長嶋ながしまと雷電らいでん爲ため右みぎエ門もん（夫人ふじんが佐倉さくら市し出身しゅっしん）を題材だいざいにしたねぶたがお披露目ひろめされた。このねぶたは、毎年まいとし8月がつに佐倉さくら市し臼井うすいで行おこなわれる「臼井うすいふるさとにぎわい祭まつり」に、柏かしわねぶたと共ともに運行うんこうされる。

• 巨人きょじんの選手せんしゅでは、堀内ほりうち恒夫つねお・篠塚しのづか和典かずのり・元木もとき大介だいすけの仲人なこうどを務つとめている。

• 長嶋ながしまをモチーフにした楽曲がっきょく「栄光えいこうの男おとこ」を発表はっぴょうした桑田くわた佳祐けいすけ（サザンオールスターズ）を始はじめとして、大友おおとも康平やすひら・大和田おおわだ伸也しんや・大瀧おおたき詠一えいいち・ビートたけし・田母神たもかみ俊雄としお・テリー伊藤いとう・水谷みずたに豊ゆたか・関根せきね勤つとむ・松本まつもと潤じゅんなど長嶋ながしまを敬愛けいあいする著名ちょめい人じんも多おおい。

• 現役げんえきを引退いんたいした当日とうじつ、長嶋ながしま家かはいつもと変かわらぬ1日にちであったという。妻つま・亜希子あきこへは球場きゅうじょうに来くるよう誘さそったが、亜希子あきこは「取とり乱みだすから」との理由りゆうで断ことわった。また、長男ちょうなん・一茂かずしげ（当時とうじ8歳さい）は引退いんたい試合しあいのこと自体じたいを知しらず、試合しあいを一切いっさい見みていない。当初とうしょ長嶋ながしまは一茂かずしげに引退いんたいのことは告つげずに始球しきゅう式しき担当たんとうを持もちかけたが、事情じじょうを何なにも知しらない一茂かずしげは「始球しきゅう式しきでストライクが入はいらなかったら恥はずかしい」との理由りゆうで拒否きょひした。当日とうじつの引退いんたいセレモニーの時間じかんに一茂かずしげは歯科しか医いにかかっていて、そこの女性じょせい歯科しか衛生えいせい士しから初はじめて長嶋ながしまの引退いんたいを知しらされたという。

• 野村のむら克也かつやからは長年ながねんにわたって監督かんとくとしての力量りきりょうを批判ひはんされることが多おおく、野村のむらは、長嶋ながしまは監督かんとくの器うつわではないと晩年ばんねんにも発言はつげんしている。

• 現役げんえき時代じだいのプレースタイルについてデータ軽視けいしの「カンピュータ野球やきゅう」と評ひょうされることもあるが、元もと広島東洋ひろしまとうようカープの山本やまもと一義かずよしによれば、対戦たいせん相手あいての配はい球だまデータをノートにまとめたものを確認かくにんしてから試合しあいに臨のぞむのが長嶋ながしまのルーティーンだった。第だい2次じ政権せいけん時じにスコアラーとして仕つかえた三井みつい康浩やすひろも、長嶋ながしまが球場きゅうじょう入いりすると「まず監督かんとく室しつにスコアラーを呼よび、30 - 40分ふんほど先発せんぱつの予想よそうと対策たいさくについて話はなしをした」「（長嶋ながしまも）独自どくじにデータを集あつめていて、質問しつもんに答こたえられないと『お前まえそんなことも調しらべてないの？』となじられた」と証言しょうげんしている。
• スイカを三角さんかくにカットして上うえの部分ぶぶんだけ食たべる。バナナを一いち口くち食たべてゴミ箱ごみばこに捨すてるなどのかなりの偏食へんしょく家かであった。

詳細しょうさい情報じょうほう

年度ねんど別べつ打撃だげき成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	試ためし 合ごう	打だ 席せき	打だ 数かず	得とく 点てん	安やす 打だ	二に 塁るい 打だ	三さん 塁るい 打だ	本ほん 塁るい 打だ	塁るい 打だ	打だ 点てん	盗ぬすめ 塁るい	盗ぬすめ 塁るい 死し	犠 打だ	犠 飛ひ	四よん 球たま	敬けい 遠とお	死し 球たま	三さん 振ふ	併 殺ころせ 打だ	打だ 率りつ	出で 塁るい 率りつ	長なが 打だ 率りつ	O P S
1958	巨人きょじん	130	550	502	89	153	34	8	29	290	92	37	10	1	6	36	15	5	53	3	.305	.353	.578	.931
1959		124	526	449	88	150	32	6	27	275	82	21	6	0	3	70	17	4	40	9	.334	.426	.612	1.038
1960		126	524	452	71	151	22	12	16	245	64	31	12	0	2	70	32	0	28	8	.334	.422	.542	.964
1961		130	543	448	84	158	32	9	28	292	86	14	11	1	5	88	35	1	34	14	.353	.456	.652	1.108
1962		134	584	525	69	151	38	5	25	274	80	18	7	0	3	51	7	5	61	14	.288	.354	.522	.876
1963		134	577	478	99	163	28	6	37	314	112	16	3	0	10	86	18	3	30	14	.341	.437	.657	1.094
1964		133	566	459	81	144	19	6	31	268	90	13	2	0	6	96	15	5	34	8	.314	.433	.584	1.017
1965		131	560	503	70	151	23	5	17	235	80	2	6	0	5	50	12	2	42	16	.300	.363	.467	.830
1966		128	543	474	83	163	31	3	26	278	105	14	7	0	8	58	14	3	39	17	.344	.413	.586	.999
1967		122	515	474	65	134	25	3	19	222	77	2	3	0	3	37	4	1	37	24	.283	.334	.468	.802
1968		131	569	494	80	157	21	4	39	303	125	8	3	1	5	66	12	3	74	19	.318	.398	.613	1.011
1969		126	546	502	71	156	23	2	32	279	115	1	1	0	4	38	1	2	58	15	.311	.359	.556	.915
1970		127	525	476	56	128	22	2	22	220	105	1	2	0	9	40	1	0	52	15	.269	.320	.462	.782
1971		130	547	485	84	155	21	2	34	282	86	4	3	0	1	59	8	2	45	20	.320	.395	.581	.976
1972		125	520	448	64	119	17	0	27	217	92	3	2	0	8	63	11	1	34	23	.266	.352	.484	.836
1973		127	530	483	60	130	14	0	20	204	76	3	2	1	8	37	3	1	35	20	.269	.318	.422	.740
1974		128	476	442	56	108	16	1	15	171	55	2	1	1	4	24	0	5	33	18	.244	.288	.387	.675
通算つうさん：17年ねん		2186	9201	8094	1270	2471	418	74	444	4369	1522	190	81	5	90	969	205	43	729	257	.305	.379	.540	.919

• 各かく年度ねんどの太字ふとじはリーグ最高さいこう

年度ねんど別べつ打撃だげき成績せいせき所属しょぞくリーグ内ない順位じゅんい

年とし 度ど	年とし 齢よわい	リ ｜ グ	打だ 率りつ	安やす 打だ	二に 塁るい 打だ	三さん 塁るい 打だ	本ほん 塁るい 打だ	打だ 点てん	盗ぬすめ 塁るい	出で 塁るい 率りつ
1958	22	セ・リーグ	2位い	1位い	1位い	2位い	1位い	1位い	2位い	5位い
1959	23		1位い	1位い	2位い	11位い	3位い	4位い	7位い	1位い
1960	24		1位い	1位い	8位い	1位い	7位い	6位い	2位い	1位い
1961	25		1位い	1位い	1位い	2位い	1位い	2位い	8位い	1位い
1962	26		5位い	1位い	1位い	3位い	2位い	2位い	3位い	6位い
1963	27		1位い	1位い	2位い	1位い	2位い	1位い	9位い	2位い
1964	28		4位い	6位い	19位い	4位い	3位い	4位い	12位い	2位い
1965	29		5位い	2位い	4位い	3位い	8位い	2位い	-	4位い
1966	30		1位い	1位い	2位い	10位い	2位い	2位い	7位い	2位い
1967	31		12位い	6位い	6位い	11位い	9位い	6位い	-	14位い
1968	32		2位い	1位い	13位い	10位い	3位い	1位い	16位い	2位い
1969	33		3位い	1位い	5位い	11位い	4位い	1位い	-	5位い
1970	34		10位い	5位い	6位い	15位い	5位い	1位い	-	12位い
1971	35		1位い	1位い	4位い	15位い	2位い	2位い	-	2位い
1972	36		-	16位い	19位い	-	4位い	3位い	-	11位い
1973	37		13位い	9位い	20位い	-	6位い	4位い	-	19位い
1974	38		-	-	18位い	-	18位い	14位い	-	-

• -は20位い未満みまん

オールスター通算つうさん打撃だげき成績せいせき

試ためし 合ごう	打だ 数かず	得とく 点てん	安やす 打だ	二に 塁るい 打だ	三さん 塁るい 打だ	本ほん 塁るい 打だ	塁るい 打だ	打だ 点てん	盗ぬすめ 塁るい	盗ぬすめ 塁るい 死し	犠 打だ	犠 飛ひ	四よん 球たま	敬けい 遠とお	死し 球たま	三さん 振ふ	併 殺ころせ 打だ	打だ 率りつ
43	150	21	47	10	0	7	78	21	8	3	0	1	17	0	0	13	6	.313

日本にっぽんシリーズ通算つうさん打撃だげき成績せいせき

試ためし 合ごう	打だ 数かず	得とく 点てん	安やす 打だ	二に 塁るい 打だ	三さん 塁るい 打だ	本ほん 塁るい 打だ	塁るい 打だ	打だ 点てん	盗ぬすめ 塁るい	盗ぬすめ 塁るい 死し	犠 打だ	犠 飛ひ	四よん 球たま	敬けい 遠とお	死し 球たま	三さん 振ふ	併 殺ころせ 打だ	打だ 率りつ
68	265	49	91	14	2	25	184	66	3	6	0	3	27	1	1	21	5	.343

年度ねんど別べつ守備しゅび成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	三塁さんるい						遊ゆう撃げき						外野がいや
		試ためし 合ごう	刺とげ 殺ころせ	補ほ 殺ころせ	失しつ 策さく	併 殺ころせ	守もり 備 率りつ	試ためし 合ごう	刺とげ 殺ころせ	補ほ 殺ころせ	失しつ 策さく	併 殺ころせ	守もり 備 率りつ	試ためし 合ごう	刺とげ 殺ころせ	補ほ 殺ころせ	失しつ 策さく	併 殺ころせ	守もり 備 率りつ
1958	巨人きょじん	130	129	385	25	31	.954	-						-
1959		123	103	370	15	25	.969	-						-
1960		123	92	362	19	30	.960	10	14	24	2	4	.950	-
1961		129	125	369	16	30	.969	8	12	17	1	4	.967	-
1962		134	120	341	15	29	.968	-						1	0	0	0	0	.---
1963		132	114	374	13	33	.974	-						-
1964		133	118	385	16	30	.969	-						-
1965		131	117	317	14	24	.969	-						-
1966		127	109	314	14	20	.968	-						-
1967		121	88	274	13	29	.965	-						-
1968		131	111	285	19	31	.954	-						-
1969		126	109	305	12	22	.972	-						-
1970		127	88	256	19	8	.948	-						-
1971		129	79	262	14	21	.961	-						-
1972		124	103	237	10	28	.971	-						-
1973		127	96	279	12	25	.969	-						-
1974		125	66	210	15	18	.948	-						-
通算つうさん		2172	1767	5325	261	434	.965	18	26	41	3	8	.957	1	0	0	0	0	.---

• 各かく年度ねんどの太字ふとじはリーグ最高さいこう、赤あか太字ふとじはNPBの三塁手さんるいしゅにおける歴代れきだい最高さいこう
• 太字ふとじ年ねんはダイヤモンドグラブ賞しょうの受賞じゅしょう

年度ねんど別べつ監督かんとく成績せいせき

年とし 度ど	球たま 団だん	順じゅん 位くらい	試ためし 合ごう	勝かち 利り	敗はい 戦せん	引 分ぶん	勝かち 率りつ	ゲ ｜ ム 差さ	本ほん 塁るい 打だ	打だ 率りつ	防ぼう 御お 率りつ	年とし 齡よわい
1975	巨人きょじん	6位い	130	47	76	7	.382	27	117	.236	3.53	39歳さい
1976		1位い	130	76	45	9	.628	-	167	.280	3.58	40歳さい
1977		1位い	130	80	46	4	.635	-	181	.280	3.48	41歳さい
1978		2位い	130	65	49	16	.570	3	136	.270	3.61	42歳さい
1979		5位い	130	58	62	10	.483	10.5	154	.259	3.85	43歳さい
1980		3位い	130	61	60	9	.504	14	153	.243	2.95	44歳さい
1993		3位い	131	64	66	1	.492	16	105	.238	3.22	57歳さい
1994		1位い	130	70	60	0	.538	-	122	.258	3.41	58歳さい
1995		3位い	131	72	58	1	.554	10	139	.252	3.40	59歳さい
1996		1位い	130	77	53	0	.592	-	147	.253	3.47	60歳さい
1997		4位い	135	63	72	0	.467	20	150	.251	3.69	61歳さい
1998		3位い	135	73	62	0	.541	6	148	.267	3.74	62歳さい
1999		2位い	135	75	60	0	.556	6	182	.265	3.84	63歳さい
2000		1位い	135	78	57	0	.578	-	203	.263	3.34	64歳さい
2001		2位い	140	75	63	2	.543	3	196	.271	4.45	65歳さい
通算つうさん：15年ねん			1982	1034	889	59	.538	Aクラス12回かい、Bクラス3回かい

※1 太字ふとじは日本一にっぽんいち

※2 1975年ねんから1996年ねんまでは130試合しあい制せい

※3 1997年ねんから2000年ねんまでは135試合しあい制せい

※4 2001年ねんから2004年ねんまでは140試合しあい制せい

タイトル

• 首位しゅい打者だしゃ：6回かい（1959年ねん - 1961年ねん、1963年ねん、1966年ねん、1971年ねん）※6回かいは右みぎ打者だしゃ記録きろく、セ・リーグ記録きろく。3年ねん連続れんぞくは右みぎ打者だしゃタイ記録たいきろく、セ・リーグタイ記録たいきろく。
• 本塁打ほんるいだ王おう：2回かい（1958年ねん、1961年ねん）
• 打点だてん王おう：5回かい（1958年ねん、1963年ねん、1968年ねん - 1970年ねん）※セ・リーグ右みぎ打者だしゃ記録きろく
• 最多さいた出塁しゅつるい数すう：3回かい（1959年ねん - 1961年ねん）
• 最多さいた安打あんだ：10回かい（1958年ねん - 1963年ねん、1966年ねん、1968年ねん - 1969年ねん、1971年ねん）※6年ねん連続れんぞく・通算つうさん10回かいは共ともに日本にっぽん記録きろく。当時とうじ連盟れんめい表彰ひょうしょうなし。

表彰ひょうしょう・栄典えいてん

• 最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ：5回かい（1961年ねん、1963年ねん、1966年ねん、1968年ねん、1971年ねん）※歴代れきだい2位いタイ、右みぎ打者だしゃ最多さいたタイ
• 新人しんじん王おう（1958年ねん） ※本塁打ほんるいだ王おうとの同時どうじ受賞じゅしょうは史上しじょう初はつ、ただし翌年よくねんに桑田くわた武たけしも達成たっせい（史上しじょう二に人にんのみ）。打点だてん王おうとの同時どうじ受賞じゅしょうは史上しじょう唯一ゆいいつ
• ベストナイン：17回かい（1958年ねん - 1974年ねん）※入団にゅうだんから引退いんたいまで現役げんえき全ぜんシーズンのベストナイン受賞じゅしょうは史上しじょう唯一ゆいいつ。
• ダイヤモンドグラブ賞しょう：2回かい（1972年ねん、1973年ねん）※セ・リーグ三塁手さんるいしゅの初代しょだい受賞じゅしょう者しゃ。
• 野球やきゅう殿堂でんどう競技きょうぎ者しゃ表彰ひょうしょう（1988年ねん）
• 日本にっぽんシリーズMVP：4回かい（1963年ねん、1965年ねん、1969年ねん、1970年ねん）※歴代れきだい1位い。
• 日本にっぽんシリーズ優秀ゆうしゅう選手せんしゅ賞しょう：2回かい（1966年ねん、1972年ねん）
• 日本にっぽんシリーズ打撃だげき賞しょう：2回かい（1969年ねん、1970年ねん）
• 日本にっぽんプロスポーツ大賞たいしょう（1971年ねん）
• 正力しょうりき松太郎まつたろう賞しょう（1994年ねん）※監督かんとくとして表彰ひょうしょう
• ベストドレッサー賞しょう特別とくべつ賞しょう（1976年ねん）
• ベスト・ファーザー イエローリボン賞しょう（1983年ねん）
• 東京とうきょうスポーツ映画えいが大賞たいしょう監督かんとく賞しょう（1992年ねん）
• ナンバーMVP賞しょう（1994年ねん）
• 毎日まいにちスポーツ人じん賞しょう
  • ファン賞しょう（1994年ねん）
  • グランプリ（2001年ねん）
• 都民とみん文化ぶんか栄誉えいよ賞しょう（1994年ねん）
• 新語しんご・流行りゅうこう語ご大賞たいしょう 年間ねんかん大賞たいしょう（1996年ねん、「メークドラマ」）
• 世界せかいの名士めいし録ろく（1996年ねん）
• 報知ほうちプロスポーツ大賞たいしょう特別とくべつ功労賞こうろうしょう：2回かい（2000年ねん、2001年ねん）
• 朝日あさひスポーツ賞しょう（2001年ねん）
• 宮崎みやざき市し名誉めいよ市民しみん（2002年ねん）
• 佐倉さくら市し名誉めいよ市民しみん顕彰けんしょう（2002年ねん）
• 文化ぶんか功労こうろう者しゃ（2005年ねん）
• ビートたけしのエンターテインメント賞しょう50周年しゅうねん特別とくべつ賞しょう（2009年ねん）
• キューバ友好ゆうこう勲章くんしょう（2012年ねん
• ビッグスポーツ賞しょう特別とくべつ功労賞こうろうしょう（2013年ねん）
• 千葉ちば県けん県民けんみん栄誉えいよ賞しょう（2013年ねん）
• 佐倉さくら市し市民しみん栄誉えいよ賞しょう（2013年ねん）
• 国民こくみん栄誉えいよ賞しょう（2013年ねん）
• 名誉めいよ都民とみん（2014年ねん）
• 文化ぶんか勲章くんしょう（2021年ねん）

記録きろく

初はつ記録きろく

• 初はつ出場しゅつじょう・初はつ先発せんぱつ出場しゅつじょう：1958年ねん4月がつ5日にち、対たい国鉄こくてつスワローズ1回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、3番ばん・三塁手さんるいしゅで先発せんぱつ出場しゅつじょう
• 初はつ安打あんだ：1958年ねん4月がつ6日にち、対たい国鉄こくてつスワローズ3回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、4回かい裏うらに三さん林はやし清二せいじから中越なかごえ二塁打にるいだ
• 初はつ打点だてん：1958年ねん4月がつ9日にち、対たい大洋たいようホエールズ2回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、8回かい裏うらに秋山あきやま登のぼるから右中間うちゅうかんへ2点てん適時てきじ二塁打にるいだ
• 初はつ本塁打ほんるいだ：1958年ねん4月がつ10日とおか、対たい大洋たいようホエールズ3回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、3回かい裏うらに権藤ごんどう正利まさとしから左ひだり越こし2ラン

節目ふしめの記録きろく

• 100本塁打ほんるいだ：1961年ねん10月がつ6日にち、対たい国鉄こくてつスワローズ26回戦かいせん（明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょう）、9回かい表ひょうに巽たつみ一はじめから左ひだり越えつソロ ※史上しじょう23人にん目め
• 150本塁打ほんるいだ：1963年ねん8月がつ4日にち、対たい大洋たいようホエールズ18回戦かいせん（川崎球場かわさききゅうじょう）、3回かい表ひょうに鈴木すずき隆たかしから左ひだり越えつ先制せんせいソロ ※史上しじょう15人にん目め
• 1000安打あんだ：1964年ねん6月がつ20日はつか、対たい国鉄こくてつスワローズ18回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、4回かい裏うらに佐藤さとう進すすむから右前みぎまえ安打あんだ ※史上しじょう50人にん目め
• 200本塁打ほんるいだ：1965年ねん5月がつ31日にち、対たい中日ちゅうにちドラゴンズ8回戦かいせん（中日ちゅうにちスタヂアム）、1回かい表ひょうに中山なかやま俊しゅん丈たけから左中間さちゅうかんへ先制せんせい2ラン ※史上しじょう11人にん目め
• 1000試合しあい出場しゅつじょう：1965年ねん8月がつ18日にち、対たい中日ちゅうにちドラゴンズ20回戦かいせん（中日ちゅうにちスタヂアム）、3番ばん・三塁手さんるいしゅで先発せんぱつ出場しゅつじょう ※史上しじょう102人にん目め
• 250本塁打ほんるいだ：1967年ねん8月がつ14日にち、対たいサンケイアトムズ19回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、1回かい裏うらに渋谷しぶや誠司せいじから左ひだり越えつ先制せんせい決勝けっしょう3ラン ※史上しじょう6人にん目め
• 1500安打あんだ：1967年ねん9月がつ17日にち、対たいサンケイアトムズ25回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、6回かい裏うらに石戸いしど四よん六ろくから右中間うちゅうかんへ2点てん適時てきじ三塁打さんるいだ ※史上しじょう20人にん目め
• 300二塁打にるいだ：1968年ねん8月がつ14日にち、対たい阪神はんしんタイガース18回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、6回かい裏うらにジーン・バッキーから右中間うちゅうかん二塁打にるいだ ※史上しじょう7人にん目め
• 3000塁打るいだ：1969年ねん4月がつ27日にち、対たい広島東洋ひろしまとうようカープ2回戦かいせん（広島ひろしま市民しみん球場きゅうじょう）、7回かい表ひょうに大だい羽はね進すすむから右中間うちゅうかん二塁打にるいだ ※史上しじょう6人にん目め
• 1000打点だてん：1969年ねん5月がつ4日にち、対たい大洋たいようホエールズ5回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、9回かい裏うらに平松ひらまつ政次まさじから右みぎ越えつ同点どうてん犠飛ぎひ ※史上しじょう6人にん目め
• 300本塁打ほんるいだ：1969年ねん5月がつ22日にち、対たいサンケイアトムズ9回戦かいせん（明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょう）、1回かい表ひょうに藤原ふじわら真しんから右中間うちゅうかんソロ ※史上しじょう4人にん目め
• 1500試合しあい出場しゅつじょう：1969年ねん8月がつ17日にち、対たい大洋たいようホエールズ16回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、4番ばん・三塁手さんるいしゅで先発せんぱつ出場しゅつじょう ※史上しじょう29人にん目め
• 1000得点とくてん：1970年ねん10月がつ6日にち、対たい広島東洋ひろしまとうようカープ21回戦かいせん（広島ひろしま市民しみん球場きゅうじょう）、7回かい表ひょうに土井どい正三しょうさんの中前ちゅうぜん決勝けっしょう適時てきじ打だで生還せいかん ※史上しじょう8人にん目め
• 350二塁打にるいだ：1970年ねん10月がつ18日にち、対たい広島東洋ひろしまとうようカープ25回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、7回かい裏うらに外そと木場きば義郎よしおから左中間さちゅうかん二塁打にるいだ ※史上しじょう5人にん目め
• 3500塁打るいだ：1971年ねん4月がつ11日にち、対たい広島東洋ひろしまとうようカープ2回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、3回かい裏うらに外そと木場きば義郎よしおから左前ひだりまえ安打あんだ ※史上しじょう4人にん目め
• 350本塁打ほんるいだ：1971年ねん4月がつ14日にち、対たい中日ちゅうにちドラゴンズ3回戦かいせん（中日ちゅうにちスタヂアム）、9回かい表ひょうに土屋つちや紘ひろしから左ひだり越えつソロ ※史上しじょう3人にん目め
• 2000安打あんだ：1971年ねん5月がつ25日にち、対たいヤクルトアトムズ9回戦かいせん（明治めいじ神宮じんぐう野球やきゅう場じょう）、8回かい表ひょうに浅野あさの啓司けいじから左前ひだりまえ安打あんだ ※史上しじょう5人にん目め
• 400本塁打ほんるいだ：1972年ねん6月がつ22日にち、対たい中日ちゅうにちドラゴンズ15回戦かいせん（中日ちゅうにちスタヂアム）、8回かい表ひょうに若生わこう和也かずやから左ひだり越こし2ラン ※史上しじょう3人にん目め
• 4000塁打るいだ：1973年ねん4月がつ17日にち、対たい広島東洋ひろしまとうようカープ1回戦かいせん（広島ひろしま市民しみん球場きゅうじょう）、2回かい表ひょうに白石しらいし静生しずおから左中間さちゅうかんフェンス直撃ちょくげき二塁打にるいだ ※史上しじょう3人にん目め
• 400二塁打にるいだ：1973年ねん9月がつ8日にち、対たい大洋たいようホエールズ22回戦かいせん（川崎球場かわさききゅうじょう）、4回かい表ひょうに山下やました律夫りつおから左中間さちゅうかん二塁打にるいだ ※史上しじょう4人にん目め
• 2000試合しあい出場しゅつじょう：1973年ねん9月がつ16日にち、対たい中日ちゅうにちドラゴンズ17回戦かいせん（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）、4番ばん・三塁手さんるいしゅで先発せんぱつ出場しゅつじょう ※史上しじょう6人にん目め
• 1500打点だてん：1974年ねん8月がつ6日にち、対たい中日ちゅうにちドラゴンズ14回戦かいせん（中日ちゅうにちスタヂアム）、5回かい表ひょうに渋谷しぶや幸春ゆきはるから右前みぎまえ2点てん適時てきじ打だ ※史上しじょう3人にん目め

レギュラーシーズン

• シーズン打率だりつ3割わり以上いじょう：11回かい（1958年ねん - 1961年ねん、1963年ねん - 1966年ねん、1968年ねん、1969年ねん、1971年ねん）※歴代れきだい5位いタイ、右みぎ打者だしゃ歴代れきだい1位いタイ
• シーズン150安打あんだ以上いじょう：11回かい（1958年ねん - 1963年ねん、1965年ねん、1966年ねん、1968年ねん、1969年ねん、1971年ねん）※日本にっぽん記録きろく
• 打率だりつベストテン入いり：13回かい（1958年ねん - 1966年ねん、1968年ねん - 1971年ねん）※歴代れきだい4位い、右みぎ打者だしゃ歴代れきだい1位い
• シーズン二塁打にるいだ数すうリーグ1位い：3回かい（1958年ねん、1961年ねん、1962年ねん）※セ・リーグタイ記録たいきろく
• シーズン塁打るいだ数すうリーグ1位い：4年ねん連続れんぞく6回かい（1958年ねん - 1961年ねん、1963年ねん、1971年ねん）※ともに歴代れきだい2位い、デビューから4年ねん連続れんぞくは史上しじょう最長さいちょう
• シーズン20本塁打ほんるいだ到達とうたつスピード：42試合しあい（1968年ねん）※歴代れきだい4位い、2001年ねんにアレックス・カブレラ（38試合しあい）に更新こうしんされるまでは歴代れきだい1位い
• 6年ねん連続れんぞくシーズン150安打あんだ以上いじょう（1958年ねん - 1963年ねん）※歴代れきだい4位いタイ、2003年ねんに松井まつい稼頭央ひさしに更新こうしんされるまでは歴代れきだい1位い
• 17年ねん連続れんぞくシーズン100安打あんだ以上いじょう（1958年ねん - 1974年ねん）※歴代れきだい4位いタイ、右みぎ打者だしゃ歴代れきだい1位いタイ。入団にゅうだん1年ねん目めからの記録きろくとしてはセ・リーグ記録きろく（歴代れきだいでは張本ちょうほん勲くんに次ついで2位い）
• 2年ねん連続れんぞくシーズン30敬遠けいえん以上いじょう（1960年ねん - 1961年ねん）※日本にっぽんタイ記録たいきろく
• 6試合しあい連続れんぞく敬遠けいえん：2回かい（1958年ねん9月がつ7日にち - 9月15日にち、1961年ねん8月がつ16日にち - 8月がつ22日にち）※日本にっぽん記録きろく
• 4試合しあい連続れんぞく三塁打さんるいだ（1960年ねん5月がつ8日にち - 5月14日にち）※日本にっぽん記録きろく
• シーズン守備しゅび機会きかい連続れんぞく無な失策しっさく：214（1969年ねん7月がつ17日にち - 10月9日にち）※三塁手さんるいしゅ当時とうじの日本にっぽん記録きろく
• 5年ねん連続れんぞく開幕かいまく戦せん本塁打ほんるいだ（1970年ねん - 1974年ねん）※日本にっぽん記録きろく
• 通算つうさん開幕かいまく戦せん本塁打ほんるいだ：10本ほん（1959年ねん、1960年ねん、1963年ねん2本ほん、1968年ねん、1970年ねん - 1974年ねん） ※日本にっぽん記録きろく
• 通算つうさんサヨナラ安打あんだ：14本ほん ※歴代れきだい4位いタイ、セ・リーグ右みぎ打者だしゃ記録きろく
• 通算つうさんサヨナラ本塁打ほんるいだ：7本ほん（1959年ねん、1961年ねん、1962年ねん、1963年ねん、1966年ねん2本ほん、1973年ねん）※歴代れきだい6位いタイ、セ・リーグ右みぎ打者だしゃ記録きろく
• 通算つうさん猛もう打だ賞しょう：186回かい ※セ・リーグ記録きろく
• 通算つうさん2000本ほん安打あんだ到達とうたつスピード：1708試合しあい（1971年ねん5月がつ25日にち）※歴代れきだい3位い、右みぎ打者だしゃ歴代れきだい2位い
• 最高さいこう長打ちょうだ率りつ：4年ねん連続れんぞく5回かい ※ともに王おう貞治さだはるに次つぐセ・リーグ2位い、新人しんじんから3年ねん以上いじょう連続れんぞくは史上しじょう最長さいちょう
• 首位しゅい打者だしゃ、最高さいこう出塁しゅつるい率りつ、最高さいこう長打ちょうだ率りつを同時どうじ獲得かくとく：3年ねん連続れんぞく（1959 - 1961年ねん） ※王おうと並ならぶ最長さいちょうタイ記録たいきろく

その他たの記録きろく

• 同どう一いち球場きゅうじょうで1000安打あんだ（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）
• 同どう一いち球場きゅうじょうで200二塁打にるいだ（後楽園こうらくえん球場きゅうじょう）※史上しじょう初はつ

日本にっぽんシリーズ

• 通算つうさん試合しあい出場しゅつじょう：68（1958年ねん、1959年ねん、1961年ねん、1963年ねん、1965年ねん - 1972年ねん）※歴代れきだい5位い
• 通算つうさん打率だりつ：.343（265打数だすう91安打あんだ）※100打数だすう以上いじょうでは歴代れきだい2位い、160打数だすう以上いじょうでは歴代れきだい1位い
• 通算つうさん打数だすう：265 ※歴代れきだい1位い
• 通算つうさん得点とくてん：49 ※歴代れきだい2位い
• 通算つうさん安打あんだ：91 ※歴代れきだい1位い
• 通算つうさん二塁打にるいだ：14 ※歴代れきだい1位い
• 通算つうさん三塁打さんるいだ：2 ※歴代れきだい5位いタイ
• 通算つうさん本塁打ほんるいだ：25 ※歴代れきだい2位い
• 通算つうさん塁打るいだ：184 ※歴代れきだい1位い
• 通算つうさん長打ちょうだ：41 ※歴代れきだい1位い
• 通算つうさん打点だてん：66 ※歴代れきだい1位い
• 通算つうさん四球しきゅう：27 ※歴代れきだい5位い
• シリーズ打率だりつ4割わり以上いじょう：4回かい（1966年ねん、1968年ねん - 1970年ねん）※シリーズ記録きろく
• シリーズ4本塁打ほんるいだ（1969年ねん、1970年ねん）※シリーズタイ記録たいきろく。1970年ねんは5試合しあいシリーズ記録きろく。2回かい記録きろくしたのは長嶋ながしまと城島じょうしま健司けんじ（2000年ねん、2003年ねん）のみ
• 連続れんぞく打席だせき本塁打ほんるいだ：3（1970年ねん）※シリーズ記録きろく

オールスターゲーム

• 出場しゅつじょう：16回かい（1958年ねん - 1963年ねん、1965年ねん - 1974年ねん） ※1964年ねんにもファン投票とうひょうで選出せんしゅつされるも負傷ふしょうにより出場しゅつじょうを辞退じたい
• プロ入いりから引退いんたいまで現役げんえき17年ねん連続れんぞくファン投票とうひょう1位い
• 通算つうさん打率だりつ：.313（150打数だすう47安打あんだ） ※100打数だすう以上いじょうでは歴代れきだい5位い、130打数だすう以上いじょうでは歴代れきだい1位い
• 通算つうさん安打あんだ：47 ※歴代れきだい2位いタイ
• 通算つうさん二塁打にるいだ：10 ※歴代れきだい2位い
• 通算つうさん四球しきゅう：17 ※歴代れきだい2位い
• 通算つうさん盗塁とうるい：8 ※歴代れきだい3位い

皇室こうしつ観戦かんせん試合しあい

• 通算つうさん打率だりつ：.514（35打数だすう18安打あんだ） ※歴代れきだい1位い
• 通算つうさん本塁打ほんるいだ：7 ※歴代れきだい1位い

総合そうごう

• 公式こうしき戦せん、日本にっぽんシリーズ、オールスターの全すべてで通算つうさん打率だりつ3割わり以上いじょう ※史上しじょう唯一ゆいいつ

背番号せばんごう

• 3（1958年ねん - 1974年ねん、2000年ねん - 2001年ねん）（永久えいきゅう欠番けつばん）
• 90（1975年ねん - 1980年ねん）
• 33（1993年ねん - 1999年ねん）

著作ちょさく

• 『燃もえた、打うった、走はしった！』（新版しんぱん・中公ちゅうこう文庫ぶんこ BIBLIO20世紀せいき、2001年ねん12月がつ） ISBN 4-122-03953-3
  • 『燃もえた、打うった、走はしった！』（改訂かいてい版ばん・中央公論ちゅうおうこうろん新しん社しゃ、2020年ねん9月がつ） ISBN 4-12-005338-5
  • 『燃もえた、打うった、走はしった！』（日本にっぽん図書としょセンター「人間にんげんの記録きろく」、1997年ねん）ISBN 4-8205-4281-8。初版しょはん（講談社こうだんしゃ、1974年ねん）の復刻ふっこく
• 『ネバーギブアップ : キューバの太陽たいようカリブの海うみに誓ちかう』集英社しゅうえいしゃ、1981年ねん4月がつ7日にち。
• 『長島ながしま茂雄しげおのトランジットタイム : はじめてのエッセイ 旅たびと野球やきゅうと充電じゅうでんの3年間ねんかん』電通でんつう、1984年ねん4月がつ。ISBN 4-885-53402-X。
• 『ありがとうシノ―名人めいじん・篠塚しのづか利夫としお』（恒文社こうぶんしゃ 熱球ねっきゅう文庫ぶんこシリーズ、1985年ねん1月がつ）、ISBN 978-4770406033
• 『長嶋ながしま茂雄しげお 笑顔えがおの言葉ことば』（文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう編へん・刊かん、2001年ねん12月がつ）ISBN 4-16-358200-2
• 『人生じんせいの知恵袋ちえぶくろ ミスターと7人にんの水先案内みずさきあんない人じん』（幻冬舎げんとうしゃ、2004年ねん1月がつ）ISBN 4-344-00457-4。対談たいだん集しゅう
• 『長嶋ながしま茂雄しげおからのメッセージ 元気げんきと笑顔えがおを、あなたへ』（小林こばやし信也しんや編へん、東邦とうほう出版しゅっぱん、2005年ねん11月）ISBN 4-8094-0494-3
  • 『長島ながしま茂雄しげお語録ごろく』（小林こばやし信也しんや編へん、河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ〈河出かわで文庫ぶんこ〉、新版しんぱん2013年ねん4月がつ）ISBN 4-309-41221-1
• 『野球やきゅうは人生じんせいそのものだ』（日本経済新聞にほんけいざいしんぶん出版しゅっぱん社しゃ、2009年ねん11月 ISBN 4-532-16723-X／中公ちゅうこう文庫ぶんこ、2020年ねん12月がつ）ISBN 4-12-207007-4。「私わたしの履歴りれき書しょ」連載れんさいに増補ぞうほ
• 『野球やきゅうへのラブレター』（文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう〈文春ぶんしゅん新書しんしょ〉、2010年ねん8月がつ）ISBN 4-16-660764-2
• 『野球やきゅう人じんは1年ねんごとに若返わかがえる』（KADOKAWA、2016年ねん2月がつ）ISBN 978-4046015051
• 『ミスタープロ野球やきゅう・魂たましいの伝言でんごん』（PHP研究所けんきゅうじょ、2016年ねん11月）ISBN 978-4-569-83451-1。ロングインタビュー

出演しゅつえん

フィクションについてはフィクションを参照さんしょう。

テレビ番組ばんぐみ

• 日本にほんテレビプロ野球やきゅう中継ちゅうけい（客員きゃくいん解説かいせつ者しゃとして年数ねんすう試合しあい出演しゅつえん）

中継ちゅうけい解説かいせつ以外いがい

• さよならミスタージャイアンツ（引退いんたい特番とくばん、日本にほんテレビ）
• 日曜にちよう特集とくしゅう・長嶋ながしま茂雄しげおと時事じじ放談ほうだん（1981年ねん4月がつ19日にち・TBSテレビ）
• 長嶋ながしま茂雄しげお、世界せかいを翔かける（日本にほんテレビ）
• 『ビッグマンクラブ』長嶋ながしま・尾崎おざき・五木いつき（テレビ朝日てれびあさひ）
• 『激突げきとつヒーロー列伝れつでん〜長嶋ながしま茂雄しげおを超こえるのは誰だれだ〜』（テレビ朝日てれびあさひ）
• 名球会めいきゅうかいVSビートたけし&芸能げいのう界かいドリームチーム（テレビ朝日てれびあさひ）
• 第だい51回かいNHK紅白こうはく歌合戦うたがっせん 審査しんさ員いん（2000年ねん、NHK）
• 徳光とくみつ&所しょのスポーツえらい人ひとグランプリ（日本にほんテレビ）
• ドキュメンタリー人間にんげん劇場げきじょう「誰だれも知しらない長嶋ながしま茂雄しげお」（テレビ東京てれびとうきょう）
• 情熱じょうねつ大陸たいりく「もうひとりの長嶋ながしま茂雄しげお」（毎日放送まいにちほうそう）
• THE・サンデー（激論げきろんバトル など、日本にほんテレビ）
• NHKスペシャル ONの時代じだい（全ぜん2回かい、NHK総合そうごう）
• 24時じ間あいだテレビ（1985年ねん・2011年ねん、日本にほんテレビ）
• 徹子てつこの部屋へや（テレビ朝日てれびあさひ）
• 長嶋ながしま茂雄しげおがここにいる −いま日本人にっぽんじんに伝つたえたいこと−（2013年ねん3月がつ10日とおか、BSフジ）
• 独占どくせん!長嶋ながしま茂雄しげおの真実しんじつ～父ちちと娘むすめの40年ねん物語ものがたり～（2015年ねん1月がつ3日にち、TBSテレビ） - 長島ながしま三奈みなとインタビューに答こたえる
• 100年ねんインタビュー「長嶋ながしま茂雄しげお」（2015年ねん11月19日にち、NHK）
• 深層しんそうNEWS「長嶋ながしま茂雄しげお-野球やきゅうの魅力みりょくと五輪ごりん」（2017年ねん1月がつ9日にち、BS日にっテレ）
• 長嶋ながしまさんと中居なかいくん（2017年ねん12月28日にち、テレビ朝日てれびあさひ）
• 82歳さい、長嶋ながしま茂雄しげおの今いま（2018年ねん3月がつ10日とおか、日本にほんテレビ）

映画えいが

• ミスター・ジャイアンツ 勝利しょうりの旗はた（1964年ねん、東宝とうほう） - 主演しゅえん・長嶋ながしま茂雄しげお 役やく
• 燃もえる男おとこ 長島ながしま茂雄しげお 栄光えいこうの背番号せばんごう3（1974年ねん、東宝とうほう） ※主演しゅえんのドキュメント映画えいが
• 巨人軍きょじんぐん物語ものがたり 進すすめ!!栄光えいこうへ（1977年ねん、東宝とうほう） - 長嶋ながしま茂雄しげお 役やく
• ジャイアンツのこども野球やきゅう教室きょうしつ（1977年ねん、東映とうえい） - 長嶋ながしま茂雄しげお 役やく

テレビドラマ

• 君きみは海うみを見みたか 第だい5回かい（1970年ねん、NTV） - 長嶋ながしま茂雄しげお 役やく ※王おう貞治さだはる、高橋たかはし一三かずみと本人ほんにん役やくでゲスト出演しゅつえん
• ザ・ネットワーク / 長島ながしま監督かんとくごめんなさい（1978年ねん、CX） - 長嶋ながしま茂雄しげお 役やく
• 前橋まえばし市制しせい100周年しゅうねん記念きねんドラマ 遥はるかなる八はち月がつの詩し（1992年ねん8月がつ29日にち、群馬ぐんまテレビ）

テレビアニメ

• ミスター・ジャイアンツ 栄光えいこうの背番号せばんごう3（1981年ねん4月がつ、日本にほんテレビ）
• 二死にし満塁まんるい（1982年ねん、フジテレビ） - 長嶋ながしま茂雄しげお 役やく ※本人ほんにん役やくで特別とくべつ出演しゅつえん、冒頭ぼうとうでコメントも担当たんとう
• ちびまる子こちゃん（2000年ねん、フジテレビ） - 長嶋ながしま茂雄しげお 役やく ※本人ほんにん役やくで特別とくべつ出演しゅつえん、実写じっしゃパートでおいメッセージも寄よせた

ラジオ

• 「TOYOTAメイクハッピー・ようこそ!長嶋ながしま茂雄しげおです」（ニッポン放送にっぽんほうそう）

CM（※順不同じゅんふどう）

• カルピス - 三島みしま海雲かいうん（当時とうじの社長しゃちょう）からのオファーによる。プロ野球やきゅう選手せんしゅでは最初さいしょにCM出演しゅつえんしたほか、藤田ふじた元もと司つかさ、広岡ひろおか達朗たつろう、金田かねだ正一しょういちとも共演きょうえんした。
• 新しん日本石油にほんせきゆ（現げん・ENEOS）
• 住友すみともVISAカード（1990年ねん）
• セコム（1990年ねん - ）
• 全日本ぜんにほん空そら輪わ
• 住友不動産すみともふどうさん（1991年ねん - 1993年ねん）
• 日立製作所ひたちせいさくしょ「長嶋ながしまさん、フローラでパソコンデビュー」（1995年ねん - 1996年ねん）
• 住友生命すみともせいめい
• SEIKO「クレドール」（1980年ねん）
• トヨタ自動車とよたじどうしゃ「マークII グランデリミテッド」
• 三陽商会さんようしょうかい「バーバリースーツ」
• サッポロ飲料いんりょう（現げん・ポッカサッポロフード&ビバレッジ） - リボンシトロン（林はやし寛子ひろこと共演きょうえん）。
• 片岡物産かたおかぶっさん「バンホーテン・ココア」
• いすゞ自動車ずじどうしゃ「ベレル」
• JR東海とうかい（1993年ねん）
• ロッテ - 当時とうじロッテオリオンズ監督かんとくだった金田かねだ正一しょういちとユニフォーム姿すがたで共演きょうえん。「ガムはロッテ、野球やきゅうは巨人きょじん」のコピーが台詞せりふだった。
• 三共さんきょう（現げん・第だい一いち三共さんきょうヘルスケア）「ビオタミン・ゴールド」（1966年ねん）
• 資生堂しせいどう「ヴィンテージ」
• 三菱みつびしUFJ信託しんたく銀行ぎんこう（2006年ねん）一茂かずしげと親子おやこで出演しゅつえん（撮影さつえいは発病はつびょう以前いぜんのもの）。
• 田辺製薬たなべせいやく（現げん・田辺たなべ三菱みつびし製薬せいやく）「アスパラC」「アスパラエース」「アスパラゴールドA」
• 千葉銀行ちばぎんこう「冬ふゆのボーナス」 - 肖像しょうぞう権けんの都合つごう上じょう、切きり紙かみ細工ざいくによるポスターへの登場とうじょうだった。（1981年ねん）
• 日本にっぽんケロッグ「ケロッグスペシャルK」
• 日本にっぽん強化きょうか精麦せいばく協会きょうかい 麦むぎごはん

DVD, VHS

• 「ミスタージャイアンツ背番号せばんごう3」VHS、ポニーキャニオン（1983年ねん8月がつ21日にち）
• 「長嶋ながしま茂雄しげお現役げんえき引退いんたい試合しあい 栄光えいこうの背番号せばんごう3」DVD、バップ（2001年ねん2月がつ21日にち）
• 「さらばミスタージャイアンツ 長嶋ながしま茂雄しげお全ぜん記録きろく1958～2001」DVD、バップ（2002年ねん1月がつ23日にち）
• 「21世紀せいきへの伝説でんせつ史し『長嶋ながしま茂雄しげお』」DVD3巻かんセット＋愛蔵あいぞう本ほん3冊さつ、株式会社かぶしきがいしゃトップアスリート（DVD発売はつばい日び: 2007年ねん4月がつ20日はつか）※元もとはVHS版ばんであったものを追加ついか収録しゅうろくをしたDVD版ばん。サントラ（音楽おんがく:冨田とみた勲いさお）がCDとして出でている。
• 「長嶋ながしま茂雄しげおドリーム・トレジャーズ・ブック」産経新聞さんけいしんぶん出版しゅっぱん（2012年ねん12月13日にち）

音楽おんがく

• 「長嶋ながしま茂雄しげおにあこがれて」飯塚いいづかまもる（2013年ねん）
• 「男おとこの友情ゆうじょう背番号せばんごう・3」石原いしはら裕次郎ゆうじろう（1959年ねん）
• 「燃もえる男おとこのバラード/長嶋ながしま茂雄しげおその栄光えいこうのドキュメント」LP、日本にほんコロムビア、品番ひんばん：XMS-10501-J（1971年ねん）当時とうじ、10万まん枚まいの売上うりあげ

長嶋ながしまが監督かんとく復帰ふっきした1993年ねんにCDで再発さいはつ。CDアルバム、日本にほんコロムビア、品番ひんばん：COCA-10573（1993年ねん2月がつ1日にち）

• 「背番号せばんごう3 長嶋ながしまさんありがとう!!」CDアルバム、テイチク、品番ひんばん：TECE-35293（2002年ねん3月がつ21日にち）
• 果はてしない夢ゆめを（1993年ねん6月がつ9日にち発売はつばい）「ZYYG、REV、ZARD&WANDS featuring長嶋ながしま茂雄しげお」名義めいぎ
• 「21世紀せいきへの伝説でんせつ史し 長嶋ながしま茂雄しげお」CDアルバム（（記録きろく映像えいぞうビデオのサントラ、作曲さっきょく：冨田とみた勲いさお）メディアファクトリー、品番ひんばん:ZMCZ-657（2000年ねん11月29日にち）
• それ行いけナガシマさん!!（1993年ねん1月がつ25日にち発売はつばい、歌うた：秋吉あきよし恵美えみ & ヨネスケ、作詞さくし・作曲さっきょく：石坂いしざかまさを）
• 栄光えいこうの男おとこ（2013年ねん8月がつ7日にち発売はつばい「ピースとハイライト」のカップリング。歌うた：サザンオールスターズ、作詞さくし・作曲さっきょく：桑田くわた佳祐けいすけ）タイトルの「栄光えいこうの男おとこ」や「あの人ひと」と表現ひょうげんされているように、当時とうじ国民こくみん栄誉えいよ賞しょうを受賞じゅしょうした長嶋ながしま茂雄しげおをイメージして作つくった曲きょくであり、作者さくしゃの桑田くわた佳祐けいすけは大学生だいがくせい時代じだいに長嶋ながしまの引退いんたい試合しあいを青山あおやまの喫茶店きっさてんで見みていたといい、一ひとつの時代じだいの終おわりを感かんじたのと同時どうじに長嶋ながしまの人生じんせいと桑田くわた自身じしんを比較ひかくし、人目ひとめをはばからず号泣ごうきゅうしたと語かたっている。桑田くわた自身じしんはこの曲きょくの歌詞かしについて「大人おとなになったつもりの今いま、『栄光えいこうの男おとこ』とは程遠ほどとおい自分じぶん自身じしんを鼓舞こぶしているかのよう」と述のべている。なお、この曲きょくの歌詞かしでは長嶋ながしまが実際じっさいに発言はつげんした「永久えいきゅうに不滅ふめつ」というフレーズが「永遠えいえんに不滅ふめつ」と誤用ごようされているが、ディレクターが再三さいさん訂正ていせいを促うながしても桑田くわたはスムーズに歌うたえるという理由りゆうで拒こばんでいた。2015年ねんにローソンで配布はいふされた「スペシャルマガジン 総力そうりょく特集とくしゅう サザンオールスターズ『葡萄ぶどう』」では、「もしもサザンが引退いんたいしたら」という仮定かていで長嶋ながしまを皮切かわきりに、黒柳くろやなぎ徹子てつこ、太田おおた光ひかり（爆笑ばくしょう問題もんだい）、代々木よよぎ忠ちゅう、森永もりなが卓郎たくろう、角田つのだ信しん朗ろうによる計けい6名めいの著名ちょめい人じんの寄稿きこうが掲載けいさいされた。長嶋ながしまはこの曲きょくに対たいして「桑田くわたさんの素晴すばらしい音楽おんがくに私わたしの野球やきゅうがいくらかでも貢献こうけんできたと思おもうと大変たいへんうれしい気持きもちです」と述のべている。また、長嶋ながしまは『独占どくせん!長嶋ながしま茂雄しげおの真実しんじつ』（TBSテレビ、2015年ねん1月がつ3日にち放送ほうそう）の中なかで桑田そうでんの人柄ひとがらと功績こうせきを「素晴すばらしい。歌うたをはじめ、他たの面めんにおいてもすごい方ほう」と称たたえる発言はつげんをしている。

フィクション

漫画まんが・テレビドラマ

アストロ球団きゅうだん - テレビドラマ版ばんでは神保じんぼ悟志さとしが演えんじた。

栄光えいこうの背番号せばんごう3 長嶋ながしま茂雄しげおの一番いちばん長ながい日ひ - 渡辺わたなべ裕之ひろゆきが演えんじた。

漫画まんが・アニメ

巨人きょじんの星ほし - アニメ版ばんの声こえは朝戸あさと鉄也てつやが担当たんとうした。

侍さむらいジャイアンツ - アニメ版ばん第だい42話わ「爆発ばくはつ!長島ながしま流りゅう喧嘩けんか野球やきゅう」の極意ごくいを番場ばんばに教おしえるシーンで登場とうじょう。サブタイトル画面がめんでは実写じっしゃの映像えいぞうとして王おう・黒江くろえと共ともに毎回まいかい登場とうじょうしている。朝日あさひソノラマのソノシートで王おう貞治さだはると共ともに出演しゅつえんしている。声こえは山田やまだ俊司しゅんじが担当たんとう。

新しん巨きょ人じんの星ほし - アニメ版ばんの声こえは池水いけみず通洋みちひろが担当たんとうした。

野球やきゅう狂きょうの詩し - 第だい1次じ監督かんとく時代じだいにアニメ、原作げんさくにも時折ときおり登場とうじょうしていた。

がんばれ!!タブチくん!!（劇場げきじょう版ばんアニメ）声こえは伊武いぶ雅之まさゆきが担当たんとう。

タイガーマスク二に世せい - アニメ版ばん第だい13話わ「長嶋ながしま茂雄しげおの千本せんぼんノック」にて、主人公しゅじんこうに特訓とっくんを行おこなった（ライナーを鷹たかに見立みたてた特訓とっくん）。声こえは野田のだ圭一けいいちが担当たんとう。

漫画まんが

リトル巨きょ人じんくん

男おとこどアホウ甲子園こうしえん

ドカベン プロ野球やきゅう編へん - オールスター戦せんのオールセントラルおよび日本にっぽんシリーズ巨きょ人じんの監督かんとくとして登場とうじょう。

あぶさん

クラッシュ!正宗まさむね

1・2のアッホ!! - （流りゅう目めシゲオ）読捨拒こばめ人じん軍ぐんの監督かんとく。現役げんえき時代じだいは外角がいかくに逸はぐれたクソボールを打うつ悪あく球たま打うちの天才てんさいとして知しられていた。モデルは長嶋ながしま茂雄しげお。

ストッパー毒島ぶすじま

ワイルドリーガー

かっとばせ!キヨハラくん

ゴーゴー!ゴジラッ!!マツイくん

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• 玉木たまき正之まさゆき編へん『定本ていほん 長嶋ながしま茂雄しげお』ISBN 4-16-753402-9（文春ぶんしゅん文庫ぶんこ）
• 中公新書ちゅうこうしんしょラクレ編集へんしゅう部ぶ・織田おだ淳あつし太郎たろう編へん『論争ろんそう・長嶋ながしま茂雄しげお』ISBN 4121500199（中公新書ちゅうこうしんしょラクレ）
• 阿川あがわ佐和子さわこ著ちょ 『阿川あがわ佐和子さわこのこの人ひとに会あいたい 8』 ISBN 9784167435219（文春ぶんしゅん文庫ぶんこ）
• 新宮しんぐう正せい春はる『長嶋ながしま茂雄しげお―甦よみがえるミスタープロ野球やきゅう』
• 織田おだ淳あつし太郎たろう 「20世紀せいき完全かんぜん版ばん長嶋ながしま茂雄しげお大だい辞典じてん」（2001年ねん 新潮しんちょうOH!文庫ぶんこ）
• 坪内つぼうち道則みちのり「ミスターをマンマと逃のがした中村なかむら代表だいひょうのお説教せっきょう」『風雪ふうせつの中なかの野球やきゅう半はん世せい記き』（第だい1版はん第だい1刷さつ）ベべースボすぼール・マガジン社るまがじんしゃ、1987年ねん3月がつ25日にち、162-163頁ぺーじ。ISBN 978-4583026268。 
• 杉井すぎい輝あきら応おう「長嶋ながしま茂雄しげお」『鶴田つるた浩二こうじ』（第だい1刷さつ発行はっこう）有限ゆうげん会社かいしゃセイント・マークス（発売はつばい元もと：扶桑社ふそうしゃ）、1997年ねん6月がつ16日にち、244-246頁ぺーじ。ISBN 978-4594022617。 
• 近藤こんどう唯ゆい之これ「第だい3話わ 長嶋ながしま茂雄しげお VS. 王おう貞治さだはる 元もと中日ちゅうにち球団きゅうだん代表だいひょうが語かたった仰天ぎょうてんエピソード」『プロ野球やきゅう 運命うんめいの出会であい 男おとこたちの人生じんせいを変かえたもの』（第だい1版はん第だい1刷さつ）PHP研究所けんきゅうじょ〈PHP文庫ぶんこ〉、2006年ねん4月がつ19日にち、56-63頁ぺーじ。ISBN 978-4569666082。https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-66608-2。 

関連かんれん項目こうもく

• 千葉ちば県けん出身しゅっしんの人物じんぶつ一覧いちらん
• 立教大学りっきょうだいがくの人物じんぶつ一覧いちらん
• 読売よみうりジャイアンツの選手せんしゅ一覧いちらん
• 読売よみうりジャイアンツ歴代れきだい4番ばん打者だしゃ一覧いちらん
• 久保くぼ正雄まさお – 親代おやがわり

外部がいぶリンク

• 個人こじん年度ねんど別べつ成績せいせき 長嶋ながしま茂雄しげお - NPB.jp 日本にっぽん野球やきゅう機構きこう
• 選手せんしゅの各国かっこく通算つうさん成績せいせき Baseball-Reference (Japan)
• 野球やきゅう殿堂でんどう 長嶋ながしま茂雄しげお
• 長嶋ながしま茂雄しげお選手せんしゅ引退いんたい - NHK放送ほうそう史し
• ウィキメディア・コモンズには、長嶋ながしま茂雄しげおに関かんするカテゴリがあります。
• ウィキクォートには、長嶋ながしま茂雄しげおに関かんする引用いんよう句くがあります。
• 選手せんしゅ情報じょうほう - 週刊しゅうかんベースボールONLINE