ジーコ

ジーコ（Zico、[ˈziku]）ことアルトゥール・アントゥネス・コインブラ（葡: Arthur Antunes Coimbra、1953年ねん3月3日にち - ）は、ブラジル・リオデジャネイロ出身しゅっしんの元もとプロサッカー選手せんしゅ、サッカー指導しどう者しゃ。2018年ねん7月がつからJリーグ・鹿島かしまアントラーズのコーチ兼けんテクニカルディレクターを務つとめる。

ジーコ
イラク代表だいひょう監督かんとく時代じだい（2012年ねん）
名前なまえ
本名ほんみょう	アルトゥール・アントゥネス・コインブラ Arthur Antunes Coimbra
愛称あいしょう	Galinho de Quintino（クインティーノのチキン） 白しろいペレ
ラテン文字もじ	Zico
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	ブラジル
生年月日せいねんがっぴ	(1953-03-03) 1953年ねん3月3日にち（71歳さい）
出身しゅっしん地ち	リオデジャネイロ
身長しんちょう	172cm
体重たいじゅう	72kg
選手せんしゅ情報じょうほう
ポジション	MF
利きき足あし	右足みぎあし
ユース
1967-1971	CRフラメンゴ
クラブ1
年とし	クラブ	出場しゅつじょう	(得点とくてん)
1971-1983	CRフラメンゴ	635	(476)
1983-1985	ウディネーゼ	53	(30)
1985-1989	CRフラメンゴ	97	(33)
1991-1994	住友金属すみともきんぞく / 鹿島かしまアントラーズ	64	(48)
代表だいひょう歴れき
1976-1986	ブラジル	71	(48)
監督かんとく歴れき
1999	鹿島かしまアントラーズ（代行だいこう）
2000-2002	CFZ
2002-2006	日本にっぽん代表だいひょう
2006-2008	フェネルバフチェSK
2008	FCブニョドコル
2009	PFC CSKAモスクワ
2009-2010	オリンピアコスFC
2011-2012	イラク代表だいひょう
2013-2014	アル・ガラファ
2014-2016	FCゴア
2018-2021	鹿島かしまアントラーズ（テクニカルディレクター）
1. 国内こくないリーグ戦せんに限かぎる。 ■テンプレート（■ノート ■解説かいせつ）■サッカー選手せんしゅpj

しばしば「白しろいペレ」と呼よばれることもあったが、フリーキックの名手めいしゅとして知しられ、多おおくの得点とくてんをフリーキックから挙あげた。最もっとも技術ぎじゅつのあるフィニッシャー、最もっとも優すぐれたパサーの一人ひとり、1980年代ねんだいにおける世界せかい最高さいこうの選手せんしゅとも評ひょうされる。2004年ねん3月がつには、ペレによる偉大いだいな存命ぞんめいサッカー選手せんしゅ125人にんにも名なを連つらねた。サッカー史上しじょう最高さいこうの選手せんしゅと評ひょうされるペレは、「今いままでの間あいだ、私わたしに最もっとも近ちかづいたのはジーコだった」と述のべた。キャリア通算つうさんでは、公式こうしき戦せん750試合しあい516ゴール、親善しんぜん試合しあいなどの非公式ひこうしき戦せんも含ふくめれば、1180試合しあい826ゴールを決きめている。

うち、ブラジルで在籍ざいせきしたCRフラメンゴでは2度どの在籍ざいせき期間きかん（1971-1983・1985-1989）を合あわせて同どうクラブ史上しじょう最多さいたの509ゴールを記録きろく。また、同どうクラブ本拠地ほんきょちのマラカナンでは通算つうさん史上しじょう最多さいたの435試合しあい334ゴールを達成たっせいしている。

ブラジル代表だいひょうでは、72試合しあいに出場しゅつじょうし52ゴールを挙あげており、FIFAワールドカップでは1978年ねん、1982年ねん、1986年ねんの3大会たいかいに出場しゅつじょうした。これらの大会たいかいでは優勝ゆうしょうを逃のがしたが、1982年ねんのブラジル代表だいひょうは最もっとも優すぐれたブラジル代表だいひょうの一ひとつと言いわれている。1981年ねんと1983年ねんに、雑誌ざっし「ワールドサッカー」は、世界せかい最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅに選えらんだ。

日本にっぽん代表だいひょう監督かんとくとして2006 FIFAワールドカップに出場しゅつじょうし、AFCアジアカップ2004では優勝ゆうしょうを果はたした。また、フェネルバフチェSKを指揮しきし、UEFAチャンピオンズリーグ 2007-08で準々じゅんじゅん決勝けっしょうに進出しんしゅつした。

選手せんしゅ経歴けいれき

幼少ようしょう期き

ポルトガルからの移民いみんで厳格げんかくな家庭かていであったという。祖母そぼはイタリアのカターニャ出身しゅっしん。パン職人しょくにん（後のちに洋服ようふく仕立したて屋や）で生計せいけいを立たてていた父ちちはフラメンゴとプロ契約けいやく寸前すんぜんまで行いったGKであった。ジョゼ・アントゥネス・コインブラとイタリア系けいの母ははマチウデの5男なん1女じょの末子まっしとして出生しゅっしょう。母親ははおやは息子むすこアルトゥールをピアニストにさせたかったが、彼かれの兄弟きょうだいアンツネスとエドゥアルト（エドゥ）の影響えいきょうもあり多おおくのブラジル人じんと同様どうように、サッカー選手せんしゅを目指めざす様ようになる。家業かぎょうの仕立屋したてやも多忙たぼうで父ちちジョゼの遅おそい息子むすこだった事こともあり実兄じっけいのゼッカとエドゥが両親りょうしんの代かわりにジーコの面倒めんどうを見みていた。

フラメンゴ

CRフラメンゴ時代じだい（1971年ねん）

1967年ねん、14歳さいの時ときにブラジル・リオデジャネイロのフラメンゴのユースチームのテストに合格ごうかくし加入かにゅう。155センチ37キロと小柄こがらで、細身ほそみでフィジカルも弱よわかったが、ジムで身体しんたいを鍛きたえ抜ぬくなど、弱点じゃくてんを克服こくふく、ユースチームで116試合しあい81得点とくてんという記録きろくを残のこすと1971年ねんにジーコはフラメンゴのトップチームに昇格しょうかく、17試合しあいで2得点とくてんを挙あげた。1973-74シーズンには完全かんぜんにレギュラーを掴つかんで、チームの10番ばんを任まかされた。1975年ねんに4年ねん前まえに出会であったサンドラと結婚けっこん。1980年ねん、チームは初はじめて全国ぜんこく選手権せんしゅけんでの優勝ゆうしょうを果はたした。

フラメンゴでは、10年ねん以上いじょうに渡わたって在籍ざいせきし中心ちゅうしん選手せんしゅとしてプレーし、コパ・リベルタドーレス1981やトヨタカップ、4度どのブラジレイロン（ブラジル全国ぜんこく選手権せんしゅけん）1部ぶリーグ（1980年ねん、1982年ねん、1983年ねん、1987年ねん）で優勝ゆうしょうした。コパ・リベルタドーレス1981では、11ゴールと、ゴールを量産りょうさんし、大会たいかい得点とくてん王おうに輝かがやいた。決勝けっしょうのブレロア戦たたかえ、1stレグで2ゴールを決きめて勝利しょうりに貢献こうけん、2ndレグを0-1と落おとしたが、優勝ゆうしょう決定けってい戦せんとなった3rdレグで2ゴールを決きめ、優勝ゆうしょうに大おおきく寄与きよした。同年どうねんトヨタカップではリヴァプールを3-0と破やぶり優勝ゆうしょう、ヌネスの2ゴールをアシストし大会たいかいMVPに選えらばれた。また在籍ざいせき時じの28歳さいの頃ころ、ACミランへの移籍いせきが進すすんでいたが、破談はだんになった。

CRフラメンゴの本拠地ほんきょち・エスタジオ・ド・マラカナンにおいて、ジーコはブラジレイロン1部ぶリーグ・リオ州しゅう1部ぶリーグ・ブラジル代表だいひょうを含ふくめ333ゴールをマークし、同どうスタジアムの個人こじん最多さいたゴール記録きろくを2022年ねん12月がつ現在げんざい保持ほじし続つづけている。

ウディネーゼ

ウディネーゼ時代じだい (左ひだり)（1984年ねん）

1983年ねん、ACミラン、ユヴェントス、ASローマなどが獲得かくとくに乗のり出だしていたが、当時とうじは弱小じゃくしょうクラブに過すぎなかった、ウディネーゼへ移籍いせきした。この移籍いせきはフリウーリ地区ちくのみならず、イタリア国内こくないでも大だい騒動そうどうとなり、イタリアサッカー協会きょうかいにより移籍いせきが合法ごうほう的てきに行おこなわれたかの調査ちょうさが行おこなわれた。8月21日にちのコッパ・イタリア、グループリーグのボローニャ戦せんで移籍いせき後ご初はつゴールを決きめ、9月12日にち、セリエA開幕かいまく節ぶしのジェノア戦せんで2ゴールを挙あげ 鮮烈せんれつなイタリアデビューを飾かざり、更さらに第だい2節せつのカターニャ戦せんでも2ゴールを決きめ、その後ご、更さらに2試合しあい連続れんぞくゴールとセリエA開幕かいまく戦せんから4試合しあい連続れんぞくゴール(合計ごうけい6ゴール)を決きめた。フランコ・カウジオといいコンビネーションプレーを見みせ、一時いちじはリーグ第だい3位いと優勝ゆうしょう争あらそいを演えんじた。しかし、チームは後半こうはん失速しっそくし、UEFAカップ出場しゅつじょう権けんも逃のがした。ジーコ個人こじんはは24試合しあいで19得点とくてんを挙あげて、得点とくてんランキングの2位いとなった（怪我けがの影響えいきょうで、得点とくてん王おうのミシェル・プラティニより試合しあい出場しゅつじょうが4試合しあい少すくない。プラティニは20得点とくてん）。これらの活躍かつやくによってサポーターの人気にんきを集あつめた。1984-85シーズンは怪我けがでの離脱りだつ、長期ちょうきの出場しゅつじょう停止ていしがあったが、3月31日にちのインテルで約やく半年はんとし振ふりのゴールを決きめると、次節じせつのユベントス戦せんでもゴールを決きめたが、契約けいやくの問題もんだいで、このシーズンを最後さいごにイタリアを去さることとなった。 1989年ねんにはブラジル代表だいひょうとしての引退いんたい試合しあいをウディネーゼで開催かいさいした。また2017年ねんにチームを訪問ほうもんすると、ファンから大おおきな歓迎かんげいを受うけた。

短みじかい引退いんたい

1988年ねんには日本にっぽんのトヨタ入いりの話はなしが出でて、条件じょうけんなどが話はなし合あわれていたが、交渉こうしょうはまとまらず、トヨタが1部ぶ昇格しょうかくを逃のがしたこともあり、移籍いせきは消滅しょうめつした。 1989年ねん3月27日にちにイタリアのウーディネでブラジル代表だいひょう引退いんたい試合しあい（対たい世界せかい選抜せんばつ）が行おこなわれ、同年どうねん12月がつのブラジル全国ぜんこく選手権せんしゅけん、フルミネンセ戦せんがブラジル国内こくないの公式こうしき戦せん最後さいごの試合しあいとなった。フラメンゴ在籍ざいせき中ちゅうに731試合しあいに出場しゅつじょうし508得点とくてんの記録きろくを残のこしたが、得点とくてんはクラブ史上しじょう最多さいた記録きろくである。

翌よく1990年ねんのブラジル初はつの大統領だいとうりょう選挙せんきょによって誕生たんじょうしたフェルナンド・コロール・デ・メロ大統領だいとうりょうは、ジーコをスポーツ担当たんとう大臣だいじんに任命にんめいした。ジーコはおよそ1年間ねんかん任務にんむを務つとめていたが、ルイス・アントニオ高崎たかさきを通つうじ、1991年ねんに将来しょうらいのプロリーグ参加さんかを表明ひょうめいしていた日本にっぽんサッカーリーグ2部ぶの住友金属工業すみともきんぞくこうぎょう蹴球しゅうきゅう団だん（現げん、鹿島かしまアントラーズ）のオファーを受うけ、サッカーでの町まちおこしという、これまでに無ない挑戦ちょうせんに魅力みりょくを感かんじ、3年ねん契約けいやくで入団にゅうだんした。

住友金属すみともきんぞく、鹿島かしまアントラーズ

鹿島かしまサッカースタジアムのジーコ像ぞう

ロッカールームには所属しょぞく選手せんしゅらの汚よごれたシューズが散ちらかっていた際さいは、「こんな汚きたない所ところでは寛くつろげないよ、次つぎもこんな状態じょうたいだったら僕ぼくが全部ぜんぶ捨すてるよ」と激怒げきどするなど、日本人にっぽんじんのサッカーに対たいする姿勢しせいの改善かいぜんに苦心くしんしていた。1991年ねん7月がつ26日にちの磐田いわた市長しちょう杯はいサマーサッカー、ヤマハ発動機やまははつどうき戦せんで直接ちょくせつFKから住友金属すみともきんぞく移籍いせき後ご初はつゴールを決きめると、8月がつ18日にちのJSL、三菱みつびし戦せんで公式こうしき戦せん初はつゴールを決きめた。1991-92年ねんの日本にっぽんリーグ2部ぶでは21得点とくてんで得点とくてん王おうのタイトルを獲得かくとくする活躍かつやくで、チームの2部ぶリーグ2位い確保かくほに貢献こうけんした。1992年ねん10月がつ11日にちのJリーグカップ、サンフレッチェ広島さんふれっちぇひろしま戦せんではハットトリックを決きめるなど、準決勝じゅんけっしょうまで進出しんしゅつした。

1993年ねんのJリーグが開幕かいまく前まえにして、サントスの他ほかにもう一人ひとり外国がいこく人じんの戦力せんりょく補強ほきょうが必要ひつようだと考かんがえ、アルシンドを日本にっぽんに呼よび寄よせた。イタリア遠征えんせいを行おこなうが、セリエAのチームに次々つぎつぎ敗北はいぼく、クロアチア戦せんでは1-8と大敗たいはい、帰国きこく後ご、カシマスタジアムのこけら落おとしとなった、フルミネンセFCとの親善しんぜん試合しあいで、ジーコはカシマスタジアム第だい1号ごうとなるゴールを決きめ(自身じしんの現役げんえき通算つうさん800ゴール )、勝利しょうりした。迎むかえた開幕かいまく初戦しょせん、名古屋なごやグランパス戦せんでいきなりJリーグ初はつのハットトリックを決きめ5-0で勝利しょうりした。2節せつ以降いこうは怪我けがで欠場けつじょう、6月23日にちヴェルディ川崎ぇるでぃかわさき戦せんで復帰ふっきしたが、またも怪我けがで欠場けつじょうしたものの、アントラーズは1stステージ制覇せいは。この年としのJリーグオールスターサッカーのメンバーに選出せんしゅつされていたが、怪我けがで出場しゅつじょうを辞退じたいした。セカンドステージでは9月3日にちのジェフ市原いちはら戦せんでの延長えんちょうVゴールなど、13試合しあい6ゴールの成績せいせきを残のこし、天皇杯てんのうはいの2回戦かいせん、東北電力とうほくでんりょく戦せんではヒールボレーでその後ごも称賛しょうさんされ続つづけるゴールを挙あげた。しかしチャンピオンシップ、ヴェルディ川崎ぇるでぃかわさき戦せんの2ndレグでは退場たいじょう処分しょぶんとなった。

1994年ねん第だい1ステージは怪我けがの影響えいきょうで5月がつ14日にちのサンフレッチェ広島さんふれっちぇひろしま戦せんから復帰ふっき、6月1日にちのガンバ大阪がんばおおさか戦せんでシーズン初はつゴールを決きめ、6月8日にちの浦和うらわレッズ戦せん、6月11日にちベルマーレ平塚ひらつか戦せんでは2ゴールを決きめた。現役げんえき最後さいごの公式こうしき戦せんとなった6月がつ15日にちのジュビロ磐田じゅびろいわた戦せんでは直接ちょくせつFKを蹴けり、これがバーに当あたり1点てん目めのゴールが生うまれ、前半ぜんはん21分ふんに相馬そうま直樹なおきのパスからボレーシュートで、通算つうさん817ゴール目めとなる決勝けっしょうゴールを決きめるなど 怪我けがを押おして後半こうはん11分ふんまでプレー 、最後さいごの3試合しあいで3試合しあい連続れんぞくゴールを決きめたこととなった。試合しあい後ごには磐田いわたサポーターからもジーココールが続つづいた。この日ひ決きめた41歳さいと3か月げつ12日にちでの得点とくてんは2023年ねん5月がつの時点じてんでJ1最年長さいねんちょうゴール記録きろくである。7月23日にちのJリーグオールスターサッカーに先発せんぱつフル出場しゅつじょう したのを最後さいごに、ブラジルへ帰国きこくしたが、1994年ねん秋あきにはジーコカーニバル(引退いんたい記念きねんイベント)の一ひとつとして、カシマスタジアムで行おこなわれた、ロベルト・リベリーノ監督かんとくが率ひきいたJリーグ選抜せんばつ対たいアントラーズの試合しあいに出場しゅつじょうした。1995年ねんに鹿島かしまのテクニカル・アドバイザーに就任しゅうにんし、これ以降いこうも日本にっぽんとの関係かんけいを維持いじし続つづけた。

プロとしての現役げんえきからは退しりぞいたものの、ビーチサッカーのブラジル代表だいひょうではプレーしており、ビーチサッカーチャンピオンシップ（後ごのFIFAビーチサッカーワールドカップ）では1995年ねんと1996年ねんの2大会たいかいで優勝ゆうしょうし、1995年ねんの大会たいかいではMVPおよび得点とくてん王おうにも輝かがやいていた。1996年ねんにリオデジャネイロでCFZ（ジーコFootballセンター）を設立せつりつ、ブラジル国内こくないの選手せんしゅ育成いくせいや、かつては鹿島かしまの若手わかて選手せんしゅ育成いくせいの場ばとして用もちいられていた。以降いこう、このCFZ運営うんえい資金しきんの為ために、監督かんとく業ぎょうに本格ほんかく的てきに乗のり出だした。

ブラジル代表だいひょう

1976年ねん2月がつ25日にちのウルグアイ代表だいひょうとの親善しんぜん試合しあいにブラジル代表だいひょうとして初はつ選出せんしゅつされ、その試合しあいで得意とくいのFKからゴールを決きめるデビューを果はたし、次つぎの29日にちアルゼンチン代表だいひょうとの親善しんぜん試合しあいでもゴールを決きめた。FIFAワールドカップには1978年ねん、1982年ねん、1986年ねんの3大会たいかいに出場しゅつじょうした。

初はつのワールドカップ出場しゅつじょうとなった1978年ねんのFIFAワールドカップ・アルゼンチン大会たいかいでは、初戦しょせんのスウェーデン戦せんで先発せんぱつ出場しゅつじょう(フル出場しゅつじょうは同どう試合しあいのみ)。終了しゅうりょう間際まぎわのコーナーキックからの得点とくてんが取とり消けされた（ウェールズ人じん主審しゅしんのクライブ・トーマスはジーコがシュート体勢たいせいに入はいる直前ちょくぜん、ボールが空中くうちゅうにある状態じょうたいで試合しあい終了しゅうりょうの笛ふえを吹ふいたと主張しゅちょう。）。2次じリーグのペルー戦せんではゴールを決きめたが、この2次じリーグではいずれの試合しあいでも僅わずかな出場しゅつじょう時間じかんしか得えられず、最終さいしゅう節ぶしのポーランド戦せんでは先発せんぱつするも、僅わずか7分ふんで負傷ふしょう交代こうたい、チームは3-1と勝利しょうりしたが、最終さいしゅう節ぶしでアルゼンチンが大勝たいしょうしたことで、逆転ぎゃくてんされ決勝けっしょうには進出しんしゅつ出来できず、また3位い決定けってい戦せんとなったイタリア戦せんでも出番でばんを得えられないなど、不本意ふほんいな大会たいかいとなった。

1982年ねん、FIFAワールドカップ・スペイン大会たいかいでは名将めいしょうテレ・サンタナ監督かんとくの下したでソクラテス、ファルカン、トニーニョ・セレーゾと共ともに「黄金おうごんのカルテット」（クワトロ・オーメンジ・オロ）を形成けいせい。技巧ぎこう的てきなパスワークと攻撃こうげき力りょくで優勝ゆうしょう候補こうほの大だい本命ほんめいと目めされた。1次じリーグでは第だい2戦せんのスコットランド戦せんでは直接ちょくせつFKから1ゴール、第だい3戦せんのニュージーランド戦せんで2ゴールを決きめ、2次じリーグに進出しんしゅつ、アルゼンチン戦せんでは1ゴール 2アシストの活躍かつやくで勝利しょうりに貢献こうけん、最終さいしゅう戦せんでのイタリア戦せんでは、クラウディオ・ジェンティーレの執拗しつようなマンマークにあう。5分ふんにイタリアのパオロ・ロッシに先制せんせいされたブラジルは12分ふん、ハーフウェイラインを超こえドリブルして来きたソクラテスがジーコにスルーパスを出だすと、ジーコはクラウディオ・ジェンティーレのマークをターンで外はずし、そのままゴールに走はしり込こんだソクラテスにリターンのスルーパスを出だし、同点どうてんゴールをアシストした、しかし2-2で迎むかえた75分ふん、ブラジルはDFのミスからロッシに3点てん目めを決きめられて敗戦はいせんし、準決勝じゅんけっしょうには進すすめなかった（現在げんざいの規定きていでベスト8相当そうとう）、しかし、この時ときに披露ひろうしたサッカーは「ブラジルサッカー史上しじょう最もっとも魅了みりょうしたチーム」と称となえられている。

1986年ねん、FIFAワールドカップ・メキシコ大会たいかい直前ちょくぜんのユーゴスラビアとの親善しんぜん試合しあいではハットトリックを決きめたが、膝ひざの負傷ふしょう（国内こくないリーグ戦せんの、対たいバングー戦せんで相手あいてDFの悪質あくしつなタックルを受うけた）によって数すうヶ月かげつ間あいだプレーを中断ちゅうだん、膝ひざの負傷ふしょうは癒いえず、控ひかえに回まわった。最後さいごのワールドカップは、グループリーグ最終さいしゅう戦せんの北きたアイルランド戦せん(カレッカのゴールをアシスト)、ラウンド16のポーランド戦せんでいずれも途中とちゅう出場しゅつじょう、準々じゅんじゅん決勝けっしょうのフランス戦せんでは交代こうたい出場しゅつじょう直後ちょくごにみせたスルーパスによって獲得かくとくしたPKを自みずからが蹴けるが、これをバツに防ふせがれ、延長えんちょうPKの末すえに敗やぶれ、現役げんえきを通つうじてワールドカップ制覇せいはを成なし遂とげることは出来できなかった。

指導しどう者しゃ経歴けいれき

1998年ねんに鹿島かしまのテクニカル・アドバイザー在任ざいにん中ちゅうに、ブラジルサッカー連盟れんめいの要請ようせいを受うけブラジル代表だいひょうのテクニカル・ディレクターに就任しゅうにんし、FIFAワールドカップ・フランス大会たいかいにスタッフとして参加さんかした。準じゅん優勝ゆうしょうに導みちびいたザガロ監督かんとくを補佐ほさした。

1999年ねんシーズンでは鹿島かしまアントラーズのゼ・マリオ監督かんとくが8月がつに解任かいにんされたことにより、ジーコは事実じじつ上じょうの「監督かんとく」として残のこりのシーズンの現場げんばの指揮しきを執とった。

2002年ねん～2006年ねん（日本にっぽん代表だいひょう監督かんとく）

2002 FIFAワールドカップ終了しゅうりょう後ご、フィリップ・トルシエの後任こうにんとして2002年ねん7月がつ22日にちに日本にっぽん代表だいひょう監督かんとくに就任しゅうにん。日本にっぽん代表だいひょう監督かんとく最高さいこう額がくの年俸ねんぽうだった。それまで監督かんとく経験けいけんは無なかったものの、ブラジル代表だいひょうのスタッフを務つとめた経験けいけんや、鹿島かしまの選手せんしゅやテクニカルディレクターとして同どうクラブの躍進やくしんに尽力じんりょくした経験けいけんからの抜擢ばってきであり、日本にっぽんサッカー協会きょうかい会長かいちょうの川淵かわぶち三郎さぶろうの意向いこうでもあった。

ジーコはAFCアジアカップ2004に優勝ゆうしょう。FIFAコンフェデレーションズカップ2005では初戦しょせんのメキシコには敗やぶれたもののギリシャに勝利しょうりし、ブラジルとは2 - 2で引ひき分わけた。またワールドカップ地区ちく予選よせんを世界中せかいじゅうの国くにに先駆さきがけて最もっとも早はやく突破とっぱしW杯はい直前ちょくぜんのドイツとの親善しんぜん試合しあいを引ひき分わけるなどの結果けっかを残のこした反面はんめん、細こまかな規律きりつを設もうけない選手せんしゅの自主じしゅ性せいに任まかせた指導しどう（後述こうじゅつ）は様々さまざまな波紋はもんを呼よび議論ぎろんの的まととなった。

日本にっぽん代表だいひょう監督かんとくでの国際こくさいAマッチ指揮しき試合しあい（71試合しあい）と勝利しょうり数すう（38勝しょう）はいずれも歴代れきだい1位いの記録きろくであり、日本にっぽんサッカー史しにおいて4年間ねんかん通つうじて指揮しきを執とりプレーオフも無なくW杯はい地区ちく予選よせん突破とっぱを果はたした最初さいしょの監督かんとくになった。成績せいせき等とうについては下したの諸しょ項目こうもくを参照さんしょうのこと。

2002年ねん

10月16日にち、ジャマイカに臨のぞみ、これが初はつ試合しあいとなった。中田なかた英寿ひでとし、中村なかむら俊輔しゅんすけ、小野おの伸二しんじ、稲本いなもと潤一じゅんいちの4人にんを初はじめて同時どうじに起用きようし（黄金おうごんのカルテット）話題わだいを呼よんだが、結果けっかは1-1の引ひき分わけ。

11月20日にちのアルゼンチン戦せんで実母じつぼマチウデ訃報ふほうの連絡れんらくを受うける。本人ほんにんはサッカー日本にっぽん代表だいひょう指揮しきを全まっとうすることを優先ゆうせんして帰国きこくを渋しぶるも周囲しゅういの説得せっとくで翻意ほんいして母国ぼこくへ緊急きんきゅう帰国きこく、「僕ぼく個人こじんの予定よていで他たの人ひとの手てを煩わずらわせたくない」との理由りゆうでジーコ帰国きこく前日ぜんじつに葬儀そうぎ。数日すうじつ後ごに執とり行おこなわれたミサに合流ごうりゅう。ジーコ監督かんとく不在ふざい時じは臨時りんじで替かわった山本やまもと昌邦まさくにコーチが監督かんとく代行だいこうを務つとめた。

2003年ねん

4月がつ16日にち、ソウルワールドカップ競技きょうぎ場じょうでの韓国かんこくとの日にち韓かん戦せんで試合しあい終了しゅうりょう間際まぎわFW永井ながい雄一郎ゆういちろうのゴールで勝利しょうりを挙あげる。

6月8日にち、キリンカップ2003でのアルゼンチン戦せんで1-4で完敗かんぱい。これを機きにディフェンスライン4人にんを全員ぜんいん入いれ替かえた。

6月18日にちからのFIFAコンフェデレーションズカップ2003のグループリーグ、1勝しょう2敗はいの成績せいせきに終おわり決勝けっしょうトーナメント進出しんしゅつを逃のがした。

8月がつ20日はつかのナイジェリア戦せんでホームゲーム初はつ勝利しょうり。

2004年ねん

2月がつ7日にち、ジーコの慣なれ親したしんだ鹿島かしまにて、親善しんぜん試合しあいマレーシア戦せんを行おこなう。このドイツW杯はい予選よせんを控ひかえた日本にっぽん代表だいひょうの鹿島かしま合宿がっしゅく中ちゅうに市内しないのキャバクラに久保くぼ竜彦たつひこ、奥おく大介だいすけ、小笠原おがさわら満男みつお、山田やまだ卓也たくや、都築つづき龍太りゅうた、茂庭もにわ照幸てるゆき、大久保おおくぼ嘉人よしと、山田やまだ暢とおる久ひさ（但ただし山田やまだ暢とおる久ひさは入いれ店てんせず）が無断むだん外出がいしゅつして問題もんだいを起おこし、スキャンダルとして取とり上あげられてしまい、ジーコは「信頼しんらい関係かんけいを失うしなった」とコメント、(「裏切うらぎり行為こういと感かんじた」とも)代表だいひょうチームへの一時いちじ招集しょうしゅうを見送みおくられることになった。

2月がつ18日にち、2006 FIFAワールドカップ・アジア予選よせん（1次じ）初戦しょせん、オマーンと戦たたかい、これを1-0で勝利しょうり。続つづくシンガポール戦せんも藤田ふじた俊哉としやの決勝けっしょう点てんで勝利しょうりした。この内容ないようを「苦戦くせん」であるとした一部いちぶのサポーターが解任かいにんデモを行おこなった。

4月がつに行おこなわれた欧州おうしゅう遠征えんせいで欧州おうしゅうの代表だいひょうチームと相次あいついで親善しんぜん試合しあいを行おこなった。初戦しょせんのハンガリー戦せんで敗やぶれたものの、強豪きょうごうチェコを1-0と破やぶった。6月の欧州おうしゅう遠征えんせいではイングランドと戦たたかい小野おの伸二しんじの同点どうてんゴールで1-1のドローに持もち込こんだ。

7月がつ、中国ちゅうごくで行おこなわれたAFCアジアカップ2004で優勝ゆうしょう。大会たいかい2連覇れんぱを達成たっせいした。

9月、インド　コルカタでW杯はい大会たいかいアジア1次じ予選よせん第だい4戦せんでインドに4-0で勝利しょうり、ハーフタイム中ちゅうにスタジアムの照明しょうめいが停電ていでんするトラブルがあった。この時とき、ベンチにいたジーコは、多数たすうの現地げんち記者きしゃ・カメラマンからサイン攻ぜめに合あう光景こうけいをテレビカメラがとらえ、インドでも、現役げんえき時代じだいの名声めいせいが轟とどろいていることを証明しょうめいした。

10月、W杯はい大会たいかいアジア1次じ予選よせん第だい5戦せんでオマーンに1-0で勝利しょうり、1次じ予選よせんの突破とっぱを全ぜん試合しあい勝利しょうりで決きめる。

2005年ねん

W杯はいドイツ大会たいかい最終さいしゅう予選よせんにおいて、テヘランでイランに敗やぶれた試合しあい以外いがいは全勝ぜんしょう。1次じ予選よせんとの通算つうさん成績せいせきで11勝しょう1敗はいで終おえ、B組ぐみ1位い通過つうかを果はたした。この結果けっかにより、世界せかい最速さいそくで予選よせんを突破とっぱし本ほん大会たいかいへの出場しゅつじょう権けん（開催かいさい国こくのドイツは除のぞく）を獲得かくとくすることになった。

2005年ねんFIFAコンフェデレーションズカップでは1勝しょう1敗はい1分ふん。メキシコには1-2で敗やぶれたが、ギリシャに1-0で勝利しょうり、ブラジル戦せんでも2-2の引ひき分わけ。グループリーグ敗退はいたいに終おわったものの、試合しあい内容ないように対たいしては一部いちぶの現地げんちメディアでも高たかい評価ひょうかを得えた。

7月がつから8月がつにかけての東ひがしアジアサッカー選手権せんしゅけん2005では北朝鮮きたちょうせんに0-1で敗戦はいせん。続つづく中国ちゅうごく戦せんではGKを含ふくむスタメンを総そう入いれ替かえし若手わかて選手せんしゅを起用きようする采配さいはいをしたが、2-2の引ひき分わけに終おわる。韓国かんこくに1-0で勝かちして、2位いという結果けっかで終おえた。

小泉こいずみ純一郎じゅんいちろうと（2006年ねん5月がつ、内閣ないかく総理そうり大臣だいじん官邸かんてい）

2006年ねん

親善しんぜん試合しあいを消化しょうか。W杯はいメンバー発表はっぴょうまでの7試合しあいは3勝しょう2敗はい2分ふん。

5月15日にち、ドイツW杯はい23人にんのメンバーを発表はっぴょう。

• ジーコジャパンにおいて一番いちばん多おおく得点とくてんを決きめ（11得点とくてん）、本ほん大会たいかいのエースとして期待きたいされた久保くぼ竜彦たつひこと、フランスリーグ・アンでアシストランク3位いだった松井まつい大輔だいすけをメンバーから外はずし、ドイツブンデスリーガで1得点とくてんの高原こうげん、日本にっぽんJリーグで1得点とくてんの玉田たまだを招集しょうしゅうしたことに物議ぶつぎをかもした。特とくに久保くぼは、2006年ねんに行おこなわれたW杯はいメンバー発表はっぴょう前まえの代表だいひょう戦せんすべてに先発せんぱつ出場しゅつじょうした上うえでの落選らくせんだったが、腰痛ようつうから復帰ふっきしたばかりではあった。また、一番いちばん若わかい年齢ねんれいの選手せんしゅが駒野こまの友一ともかずの24歳さいで、アテネ五輪ごりん代表だいひょうメンバーからの選出せんしゅつは駒野こまの・茂庭もにわ照幸てるゆきの2名めいだけだった（茂庭もにわの招集しょうしゅうは田中たなか誠まことの怪我けがによる追加ついか招集しょうしゅう。茂庭もにわはバカンスに入はいっていたハワイから緊急きんきゅう帰国きこく、代表だいひょうに合流ごうりゅうした）。

6月12日にち、W杯はい本ほん大会たいかい初戦しょせんのオーストラリア戦せんでは残のこり15分ふんで3失点しってんを喫きっし1-3の逆転ぎゃくてん負まけ。続つづくクロアチア戦せんは0-0で引ひき分わけ、最後さいごのブラジル戦せんでは前半ぜんはんに先制せんせいするも、後半こうはんで3点てんを入いれられ逆転ぎゃくてん負まけ。2敗はい1分ふんでグループリーグ最下位さいかいで敗退はいたいした。W杯はい後ご、日本にっぽん代表だいひょう監督かんとくを退任たいにん、15年間ねんかんに及およんだ自身じしんと日本にっぽんとの直接的ちょくせつてきな関係かんけいはここで一いち度ど途切とぎれることになった。最後さいごの会見かいけんで日本にっぽんが取とり組くむべき課題かだいとして「身長しんちょう差さ、体格たいかく差さを乗のり越こえ怪我けがをしないためのフィジカルトレーニングの模索もさく」「安定あんていした判断はんだん力りょくの涵養かんよう」を挙あげた。

2006年ねん～2016年ねん（日本にっぽん代表だいひょう監督かんとく退任たいにん後ご、各国かっこくでのクラブ・代表だいひょう監督かんとくなど）

2006 FIFAワールドカップ終了しゅうりょう後ご、日本にっぽん代表だいひょう監督かんとくを契約けいやく満了まんりょうにより退任たいにん。2006年ねん6月26日にちの退任たいにん会見かいけんでは「チャンスがあれば、欧州おうしゅうで監督かんとくをしたいという気持きもちもある」と話はなしていたが、直後ちょくごの7月がつ4日にちにトルコ・シュペルリガのフェネルバフチェの監督かんとくに就任しゅうにん。2006-07シーズンは、カップ戦せんは取とれずに終おわったが、リーグ戦せんでは序盤じょばんで首位しゅいに立たってから一いち度どもその座ざを譲ゆずることなく2007年ねん5月13日にちに優勝ゆうしょうした。

2008年ねんに行おこなわれたUEFAチャンピオンズリーグの決勝けっしょうトーナメントへ同どうクラブを初はじめて導みちびいた。決勝けっしょうトーナメントではセビージャにPK戦せんの末すえ勝利しょうりし、ベスト8に進出しんしゅつ。準々じゅんじゅん決勝けっしょうでは強豪きょうごうチェルシーと対戦たいせん。圧倒的あっとうてきな不利ふりの下馬評げばひょうの中なか、ホームでは2-1で勝利しょうりした。しかし、続つづくアウェイでの試合しあいでは0-2と敗やぶれ、ベスト4進出しんしゅつはならなかった。2007-08シーズンの国内こくないリーグでは2位い。シーズン終了しゅうりょう後ご、任期にんき満了まんりょうに伴ともない延長えんちょう交渉こうしょうを受うけたが、クラブとの条件じょうけんが合あわず退任たいにん。

2008シーズンはウズベキスタンの強豪きょうごうチームブニョドコルでリーグ戦せん途中とちゅうから指揮しきを執とることになった。就任しゅうにん直後ちょくごに行おこなわれたAFCチャンピオンズリーグはアデレード・ユナイテッドに敗退はいたい（1勝しょう1敗はい・合計ごうけいスコア　1-3）したが、ウズベキスタンカップとウズベキスタンリーグはともに優勝ゆうしょうし、二に冠かんに輝かがやいた。また、ウズベキスタン代表だいひょうのアドバイザーも兼任けんにんしていた。2010 FIFAワールドカップ・アジア4次じ予選よせん（最終さいしゅう予選よせん）の対たい日本にっぽん代表だいひょう戦せん（10月がつ15日にち・さいたまスタジアム）に自身じしんが来日らいにちして視察しさつするのは断念だんねんしたものの、日本にっぽん代表だいひょう対策たいさくをカシモフ監督かんとくに伝授でんじゅし、アウエーでの1-1の引ひき分わけ（勝かち点てん1獲得かくとく）に貢献こうけんした。ブニョドコルとの契約けいやく期間きかんは2009年ねん12月がつまでだったが、ロシアプレミアリーグのCSKAモスクワがガザエフ監督かんとくの後任こうにんとしてジーコに興味きょうみを示しめした為ために、クラブとの話はなし合あいの末すえ、円満えんまん退団たいだんした。

2009年ねん1月がつ、CSKAモスクワの監督かんとくに就任しゅうにん。契約けいやく期間きかんは3年間ねんかん。UEFAカップ 2008-09ではラウンド16で敗退はいたいした。ロシア国内こくないでは国内こくないカップ戦せんで優勝ゆうしょうしたものの、リーグ戦せんは首位しゅいに勝かち点てんを大おおきく引ひき離はなされ4位いと低迷ていめいしていた。CSKAモスクワはジーコが来くる前まえの過去かこ6シーズンで優勝ゆうしょう3回かい、準じゅん優勝ゆうしょう2回かいのロシアリーグの強豪きょうごうであり、2009年ねん9月がつ10日とおかにジーコは成績せいせき不振ふしんで解任かいにんされた。ジーコが率ひきいた2009シーズンの成績せいせきは巨額きょがくスポンサーと契約けいやくを結むすび、黄金おうごん時代じだいが到来とうらいした2003年ねん以降いこうの中なかでワースト記録きろくとなっている(2014年ねん現在げんざい)。

2009年ねん9月がつ16日にち、ギリシャ・スーパーリーグのオリンピアコスの監督かんとくに就任しゅうにんした。チャンピオンズリーグではベスト16に進出しんしゅつするも、国内こくないカップ戦せんでフルメンバーを率ひきいて2部ぶチームに1回戦かいせんで敗退はいたいし、リーグ戦せんでも一時いちじは勝かち点てん2差さの2位いに付つけたもののその後ご勝かち点てん7差さまで引ひき離はなされて解任かいにんされた。

2010年ねん1月がつ28日にち、2022 FIFAワールドカップ日本にっぽん開催かいさい招致しょうちアンバサダーに就任しゅうにん。

2010年ねん6月がつにフラメンゴのテクニカルディレクターに就任しゅうにんしたが、10月にはクラブ内ないでの対立たいりつを理由りゆうに辞任じにんを表明ひょうめいした。

2011年ねん4月がつ、同年どうねん3月がつに起おこった東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの惨事さんじを悼いたみ日本にっぽんでのチャリティーマッチとは別べつに南米なんべいでチャリティーマッチを行おこなった。Jリーグで活躍かつやくしたブラジル人じんを中心ちゅうしんにアルシンド、ドゥンガ、ロマーリオなどが参加さんかした。なお、三浦みうら知良かずよしにも参加さんかを要請ようせいしたが、「Jリーグに専念せんねんしたい」と言いう理由りゆうで辞退じたいしている。

2011年ねん6月がつ、5年ねんぶりに来日らいにちし、6月4日にちにカシマスタジアムで行おこなわれた慈善じぜん試合しあいに出場しゅつじょうし、決勝けっしょうゴールを決きめた。

2011年ねん7月がつ、リオデジャネイロで行おこなわれた2014 FIFAワールドカップ・ブラジル大会たいかいの大陸たいりく別べつ予選よせん組くみ合あわせ抽選ちゅうせん会かいのくじ引びきでアジアを担当たんとうした。

2011年ねん8月がつ、イラク代表だいひょう監督かんとく就任しゅうにんの報道ほうどうが出でる。8月29日にち、正式せいしきにイラク代表だいひょう監督かんとくに就任しゅうにんする。契約けいやく期間きかんは、1年ねん。元々もともとイラクをW杯はいに出場しゅつじょうさせた経験けいけんを持もつ、ジーコの兄あにエドゥに来きたオファーだったが兄あにから譲ゆずられジーコがイラク代表だいひょう監督かんとくに就任しゅうにんした。

2012年ねん7月がつ28日にち、ジーコ自身じしんの公式こうしきHPで、ジーコは5か月げつ間あいだ、スタッフは10か月げつ間あいだ給料きゅうりょう未払みはらいであることや9月がつ11日にちに予定よていされている2014 FIFAワールドカップ・アジア4次じ予選よせんB組ぐみ第だい4戦せん日本にっぽん戦せんに出場しゅつじょう予定よていのイラク代表だいひょう選手せんしゅ7名めいの所属しょぞくクラブが無なく、練習れんしゅうが困難こんなんという状況じょうきょうに対たいしてイラクサッカー協会きょうかいが何なんら手てを打うたないことを理由りゆうとして、イラク代表だいひょう監督かんとく辞任じにんを示唆しさしたが、8月がつ7日にちから弁護士べんごしを通つうじて、給与きゅうよ未払みはらい問題もんだいについては支払しはらい先さきの銀行ぎんこう口座こうざを再さい確認かくにんするなどの条件じょうけんのもと、2014年ねん夏なつまでの契約けいやく継続けいぞくを確認かくにんした。契約けいやくの細部さいぶの見直みなおしなどを終おえてからイラクでの監督かんとく活動かつどうを再開さいかいした。9月11日にちには予定よてい通どおり対たい日本にっぽん代表だいひょう戦せん（埼玉さいたまスタジアム）を指揮しきした。試合しあい後ごの会見かいけんでは、1-0で勝利しょうりした日本にっぽん代表だいひょうを称賛しょうさんし、（6年ねん前まえの日本にっぽん代表だいひょう監督かんとく退任たいにん時じに指摘してきした）フィジカルの問題もんだいは、日本にっぽんの選手せんしゅの多おおくが欧州おうしゅうに渡わたり問題もんだいなくプレーしていると評価ひょうかした。翌日よくじつ午前ごぜん中ちゅうには古巣ふるす・鹿島かしまアントラーズを訪問ほうもんし、リーグ12位いに苦くるしむチームを激励げきれいし、同日どうじつ夜よる離日りにちした。しかし、11月27日にちイラク代表だいひょうの監督かんとくを辞任じにんした。

2013年ねん8月がつ、カタールのアル・ガラファの監督かんとくに就任しゅうにん。しかしわずが5ヶ月かげつ後ごの2014年ねん1月がつに成績せいせき不振ふしんにより監督かんとくを解任かいにんされた。ジーコは「結果けっかがついてこなかった。残念ざんねんだがサッカーとはこういうものだ」と自身じしんのフェイスブックで語かたった。CSKAモスクワ、オリンピアコスに続つづきクラブチームの監督かんとくとして3回かい連続れんぞくで成績せいせき不振ふしんで解任かいにんとなった。

2014年ねん7月がつ19日にち～24日にちまで来日らいにちし、23日にちにはJ1第だい16節せつ・鹿島かしまアントラーズ対たい大宮おおみやアルディージャ戦たたかえ（鹿島かしまスタジアム）を観戦かんせんした。

2014年ねん9月がつ、インディアン・スーパーリーグのFCゴアの監督かんとくに就任しゅうにん。

2016年ねん以降いこう（日本にっぽんサッカー殿堂でんどう入いり、鹿島かしまのテクニカルディレクター・クラブアドバイザー）

2016年ねん8月がつ、日本にっぽんサッカー殿堂でんどう顕彰けんしょうが日本にっぽんサッカー協会きょうかいより発表はっぴょうされた。

2016年ねん12月、FIFAクラブワールドカップ2016・決勝けっしょうでは、ヨーロッパ王者おうじゃのレアル・マドリード（スペイン）を相手あいてに延長えんちょう戦せんの末すえ2-4で敗やぶれた古巣ふるす・鹿島かしまアントラーズの健闘けんとうを称となえ、「鹿島かしまのことを誇ほこりに思おもう」とコメントした。試合しあい前まえに自身じしんがデザインされたビッグフラッグが登場とうじょうしたことについては、「このような大おおきな試合しあいの前まえに、スピリット オブ ジーコのフラッグを見みた時ときは、ものすごく感動かんどうしたよ。日本にっぽんを離はなれてもう随分ずいぶんと日ひが経たつが、まだこのような形かたちで敬意けいいを示しめしてくれていることは、すごく嬉うれしい」と、コメントした。

2017年ねん8月がつ10日とおか～17日にちまで来日らいにちして、8月がつ15日にちにはさいたまスタジアムでのスルガ銀行するがぎんこうチャンピオンシップ2017・浦和うらわレッズvsシャペコエンセ戦せんを観戦かんせんし、その試合しあい前まえには前年ぜんねんに掲額けいがくされた日本にっぽんサッカー殿堂でんどうの記念きねんセレモニーが行おこなわれた。8月17日にちには、鹿島かしまアントラーズのクラブハウスを約やく5年ねんぶりに訪問ほうもんした。

2018年ねん7月がつ、鹿島かしまアントラーズのテクニカルディレクターに就任しゅうにんすると発表はっぴょうされ、8月がつにはコーチとして役員やくいん登録とうろくされた。

2021年ねんシーズン終了しゅうりょうをもって、鹿島かしまアントラーズのテクニカルディレクターを退任たいにんしてブラジルに帰国きこく。2022年ねんからは、クラブアドバイザーとしてブラジルから鹿島かしまの側面そくめん支援しえんを行おこなう。

人物じんぶつ

学歴がくれき

カステロブランコ大学だいがく体育たいいく学科がっか出身しゅっしん。

愛称あいしょう

ブラジルサッカー界かいの英雄えいゆうであるペレになぞらえ「白しろいペレ」とも呼よばれていた。

ガリーニョ・デ・キンチーノ」（キンチーノ地区ちくの雄鶏おんどり小僧こぞう） と呼よばれた。 フラメンゴ時代じだいやブラジル代表だいひょう時代じだいの関係かんけい者しゃ間あいだでは「ガーロ」の愛称あいしょうで呼よばれている。ウディネーゼ時代じだいにはジーコと呼よばれることはなく、本名ほんみょうのアルトゥール・コインブラまたはその略称りゃくしょうでアルトゥーと呼よばれていた。

家族かぞく

1975年ねんにサンドラ夫人ふじんと結婚けっこん。3人にんの息子むすこをもうける。長男ちょうなんのジュニオールは元もとサッカー選手せんしゅ、サガン鳥栖とすでプレイしていた時ときにはジーコも鳥栖とすまで訪おとずれた。なお、ジュニオールの妻つまは日系にっけい人じんである。次男じなんはブラジルで有名ゆうめいな歌手かしゅブルーノ・コインブラ。実兄じっけいはエドゥ（元もと鹿島かしまアントラーズ監督かんとく、元もと日本にっぽん代表だいひょうテクニカルディレクター）。

ジーコレーベルとサンバ

1994年ねんには友人ゆうじんであるファギネルが来日らいにちした際さいのアルバムにコーラスで参加さんか。ポニーキャニオンでは、ホベルト・メネスカルと組くんでジーコレーベルと称しょうして、何なん組くみかのアーティストのアルバムを発売はつばい、また息子むすこであるブルーノもパゴージ（サンバの一いち形態けいたい）でCDデビューを果はたし、ブラジルでは100万まん枚まいを売うり上あげるヒットとなった。

退場たいじょう処分しょぶんなど

人格じんかく者しゃとして知しられているが、ウディネーゼでの2シーズン目めには審判しんぱんへの暴言ぼうげんで長期ちょうき出場しゅつじょう禁止きんし処分しょぶんを受うけた。また1994年ねん1月がつに国立こくりつ霞ヶ丘かすみがおか競技きょうぎ場じょうで行おこなわれたJリーグチャンピオンシップ第だい2戦せんでは三浦みうら知良かずよしのPKの際さいにボールへつばを吐はく非ひ紳士しんし的てき行為こういで退場たいじょう（この日ひ2枚まい目めの警告けいこく）となった。のちにジーコ本人ほんにんは「Jリーグ初年度しょねんどの優勝ゆうしょう決定けってい戦せんという歴史れきし的てきな記念きねん試合しあいであのような行為こういをした事ことを申もうし訳わけなく思おもう」と反省はんせいの弁べんを語かたっている。愚行ぐこうに至いたった理由りゆうとしては相手あいてチームに有利ゆうりな開催かいさい地ちに不満ふまんがあったことと、ビハインドの展開てんかいでの不利ふりな判定はんていに対たいする憤いきどおりがあったと振ふり返かえっている。上記じょうきの様ようにプレー中ちゅうは熱あつくなることもある。

その他た

ロベルト・バッジオは幼少ようしょうの頃ころジーコに憧あこがれ、フリーキックの蹴けり方かたを真似まねていた。またバッジオから、自身じしんのフリーキックの精度せいど向上こうじょうのため、フリーキックを蹴ける映像えいぞうを送おくって欲ほしいと依頼いらいされ、ジーコは自みずから多おおくの時間じかんを割さいて、映像えいぞうを編集へんしゅうしたビデオを送付そうふした。

毎年まいとし12月がつになると、ブラジルリーグのシーズンオフを利用りようしてジーコ主催しゅさいのチャリティーマッチを行おこなっている。チャリティーマッチにもかかわらず会場かいじょうのマラカナンには5万まん人にんもの観客かんきゃくが集あつまり、歴代れきだいブラジル代表だいひょうの名めい選手せんしゅたちが一堂いちどうに会かいする。また、試合しあいの収益しゅうえきはリオの貧困ひんこんにあえぐ子こどもたちに経済けいざい的てき支援しえんという形かたちで寄付きふされる。

日本にっぽんとジーコ

初はつ来日らいにち

• 1990年ねんに住友金属すみともきんぞくに入団にゅうだんする前まえからフラメンゴの選手せんしゅとして1981年ねんのトヨタカップ、1986年ねんのキリンカップで来日らいにち、1989年ねんにも日本にっぽんで開催かいさいされたワールドウドマスターズサッカーでもプレーするなど日本にっぽんとは縁えんがあった。
• 2011年ねん6月がつに来日らいにちした際さい、「長男ちょうなんの妻つまは日系にっけい人じん」であることを明あかし、自身じしんの孫まごが日本人にっぽんじんの血ちを引ひくことに「日本にっぽんとの関係かんけいがさらに深ふかくなるのは嬉うれしいこと」と語かたっている。

愛車あいしゃ

1981年ねんトヨタカップのMVP副賞ふくしょうで獲得かくとくした1983年ねん型がたトヨタ・セリカ（セリカ2.0 GT）を、2020年代ねんだい時点じてんまで40年ねんに渡わたり大切たいせつに保有ほゆうしている。1981年ねん型がたでないのは、当時とうじ不況ふきょうが深刻しんこくなブラジルは外国がいこく製品せいひんに対たいして厳きびしい輸入ゆにゅう制限せいげんを設もうけていて納車のうしゃが1983年ねんになったためである。

親善しんぜん大使たいし

2015年ねん、日本にっぽんとブラジルの外交がいこう関係かんけいが樹立じゅりつして120周年しゅうねんを迎むかえるにあたり、在ざいリオデジャネイロ日本にっぽん総領事館そうりょうじかんより親善しんぜん大使たいしに任命にんめいされた。

その他た

• ファミリーコンピュータソフト「キャプテン翼つばさII スーパーストライカー」に「アルツール・アンチネス・コインブラ」という選手せんしゅがゲームのラストボスとして登場とうじょうする。また、スーパーファミコンで発売はつばいされた続編ぞくへん「キャプテン翼つばさV 覇者はしゃの称号しょうごうカンピオーネ」ではクリア後ごに戦たたかえる隠かくしチーム「カナリアスターズ」の一員いちいんとしてアンツネスの名なで登場とうじょうする。
• 1994年ねん、エレクトロニック・アーツよりスーパーファミコンソフト「ジーコサッカー」が発売はつばいされた。
• 1994年ねん6月がつ22日にち、当時とうじの総理そうり大臣だいじん羽田はた孜つとむより、日本にっぽんサッカー界かいへの貢献こうけんを評価ひょうかして内閣ないかく総理そうり大臣だいじん顕彰けんしょうが贈おくられた。2022年ねん現在げんざいでも外国がいこく人じん個人こじんとして唯一ゆいいつの受賞じゅしょう者しゃである。
• 嫌きらいな日本にっぽん食しょくは、きつねうどん。
• 1998年ねんのブラジル映画えいが「陽ひだまりのイレブン」（原題げんだい Uma Aventura de Zico ズィッコの冒険ぼうけん）にジーコ本人ほんにん役やくと、厳格げんかくなジーコと陽気ようきなジーコに分裂ぶんれつした「ジーコピー」の3役やくで出演しゅつえん。なお、夫人ふじんと息子むすこもカメオ出演しゅつえんしている。
• 茨城いばらき県けん鹿嶋かしま市しにあるショッピングセンターチェリオ1階かいには「ジーコ広場ひろば」があり、ジーコのブロンズ像ぞうが置おかれている。2004年ねん2月がつ8日にちには直筆じきひつの特大とくだいサイン、アントラーズに在籍ざいせきしたブラジル人じん選手せんしゅのサイン寄よせ書がきを壁面へきめんに配置はいちし、「ジーコ・ミニ・ミュージアム」と呼称こしょうし、当時とうじ日本にっぽん代表だいひょう監督かんとくだったジーコ本人ほんにんが除幕じょまくを行おこなうイベントを行おこなった。
• 1991年ねんの天皇杯てんのうはい予選よせんでは、当時とうじ日本にっぽん大学だいがく1年生ねんせいの岡野おかの雅行まさゆき（後のちに浦和うらわレッズ加入かにゅう）と対戦たいせんしている。当時とうじ、日本にっぽん大学だいがくサッカー部ぶは大学だいがくリーグ二に部ぶであり、翌年よくねんからプロチームとなる住友金属すみともきんぞくとしてはずっと格下かくしたであったため、ジーコはベンチスタートであった。しかし岡野おかの雅行まさゆきが2得点とくてん、他たの選手せんしゅも得点とくてんし前半ぜんはん終了しゅうりょう時点じてんで3-0で負まけている状況じょうきょうに、ジーコが慌あわててウォーミングアップを開始かいし。後半こうはん最初さいしょからジーコ投入とうにゅうとなった。岡野おかの雅行まさゆきの感想かんそうによると、「ジーコがピッチに出でた途端とたん、全すべての空気くうきが変かわった。まずレフェリーの態度たいどが変かわった。明あきらかに相手あいて（住金すみきん）のファウルでこちら（日大にちだい）のボールのはずなのに、判定はんていは相手あいてボールだという。さあ、ジーコさん、フリーキックどうぞって。」結局けっきょく、後半こうはんのジーコの活躍かつやくにより住友金属すみともきんぞくが勝利しょうりしたとのこと。結果けっかは日大にちだい4-5住金すみきん（前半ぜんはん　日大にちだい3-0住金すみきん、後半こうはん　日大にちだい1-5住金すみきん））。
• ジーコが加入かにゅうした当時とうじの住金すみきんサッカー部ぶは選手せんしゅたちのアマチュア意識いしきが抜ぬけなかった。そのため夕食ゆうしょく後ごに寮りょうを抜ぬけ出だしてスナック菓子すなっくがしなどのジャンクフードを買かいこんでくる選手せんしゅたちが多おおかった。ジーコは彼かれらにプロ意識いしきを叩はたきこむため、毎晩まいばん選手せんしゅ寮りょうの出入でいりを見張みはり、「プロ選手せんしゅのカラダ造づくりに菓子かしは必要ひつようない」と激怒げきどした。

統計とうけい

所属しょぞくチーム	ゴール数すう	試合しあい数すう	ゴール確かく率りつ
フラメンゴ	508	731	0.69
ウディネーゼ	56	79	0.69
住友金属すみともきんぞく、鹿島かしまアントラーズ	54	88	0.61
ブラジル代表だいひょう	48	71	0.68
オリンピック	1	8	0.12
マスターエイジ	10	18	0.55
ティーンエイジ	81	116	0.69
その他た	50	52	0.90
総そう合計ごうけい	826	1180	0.70

個人こじん成績せいせき

国内こくない大会たいかい個人こじん成績せいせき
年度ねんど	クラブ	背番号せばんごう	リーグ	リーグ戦せん		リーグ杯はい		オープン杯はい		期間きかん通算つうさん
				出場しゅつじょう	得点とくてん	出場しゅつじょう	得点とくてん	出場しゅつじょう	得点とくてん	出場しゅつじょう	得点とくてん
ブラジル				リーグ戦せん		ブラジル杯はい		オープン杯はい		期間きかん通算つうさん
1971	フラメンゴ		全国ぜんこく1部ぶ	15	2
1972				6	0
1973				35	8
1974				50	32
1975				55	41
1976				47	32
1977				47	36
1978				22	19
1979				22	27
1980				45	21
1981				41	28
1982				36	20
1983				48	42
イタリア				リーグ戦せん		イタリア杯はい		オープン杯はい		期間きかん通算つうさん
1983-84	ウディネーゼ		セリエA	24	19
1984-85				16	3
ブラジル				リーグ戦せん		ブラジル杯はい		オープン杯はい		期間きかん通算つうさん
1985	フラメンゴ		全国ぜんこく1部ぶ	3	2
1986				4	3
1987				17	6
1988				18	4
1989				19	4
日本にっぽん				リーグ戦せん		JSL杯はい/ナビスコ杯はい		天皇杯てんのうはい		期間きかん通算つうさん
1991-92	住金すみきん	10	JSL2部ぶ	22	21	2	1	-		24	22
1992	鹿島かしま	-	J	-		10	6	2	1	12	7
1993				16	9	3	1	4	2	23	12
1994				7	5	0	0	-		7	5
通算つうさん	ブラジル		全国ぜんこく1部ぶ	530	327
	イタリア		セリエA	40	22
	日本にっぽん		J	23	14	13	7	6	3	42	24
	日本にっぽん		JSL2部ぶ	22	21	2	1	-		24	22
総そう通算つうさん				615	384

その他たの公式こうしき戦せん

• 1993年ねん
  • Jリーグチャンピオンシップ 1試合しあい0得点とくてん
• Jリーグ初はつ出場しゅつじょう：1993年ねん5月がつ16日にち 対たい名古屋なごやグランパスエイト戦たたかえ（茨城いばらき県立けんりつカシマサッカースタジアム）
• Jリーグ初はつ得点とくてん：同上どうじょう
• JSL（2部ぶ）初はつ出場しゅつじょう：1991年ねん9月がつ7日にち 対たい大塚製薬おおつかせいやく戦たたかえ（住友金属すみともきんぞく鹿島かしま総合そうごうグラウンド）
• JSL（2部ぶ）初はつ得点とくてん：同上どうじょう

主おもな監督かんとく成績せいせき

• 鹿島かしまアントラーズ
  • 1999年ねん ヤマザキナビスコカップ　準じゅん優勝ゆうしょう
• 日本にっぽん代表だいひょう
  • 2003年ねん FIFAコンフェデレーションズカップ2003 グループリーグ敗退はいたい（通算つうさん1勝しょう2敗はい）
  • 2003年ねん 東ひがしアジアサッカー選手権せんしゅけん2003 準じゅん優勝ゆうしょう
  • 2004年ねん AFCアジアカップ2004 優勝ゆうしょう
  • 2005年ねん FIFAコンフェデレーションズカップ2005 グループリーグ敗退はいたい（通算つうさん1勝しょう1敗はい1分ふん）
  • 2005年ねん 東ひがしアジアサッカー選手権せんしゅけん2005 準じゅん優勝ゆうしょう
  • 2005年ねん 2006 FIFAワールドカップ出場しゅつじょう権けん獲得かくとく（通算つうさん11勝しょう1敗はい アジア予選よせんB組ぐみ1位い通過つうか）
  • 2006年ねん 2006 FIFAワールドカップ本ほん大会たいかいグループリーグ敗退はいたい（通算つうさん2敗はい1分ふん）
  • 通算つうさん成績せいせき 33勝しょう12分ふん15敗はい
• フェネルバフチェ
  • トルコスーパーリーグ2006-07
  • トルコスーパーカップ2007
  • UEFAチャンピオンズリーグ2007-08 ベスト8
• ブニョドコル
  • ウズベキスタンリーグ2008
  • ウズベキスタンカップ2008
• CSKAモスクワ
  • ロシアカップ2009
  • ロシアスーパーカップ2008-09

タイトル

選手せんしゅ時代じだい

フラメンゴ

• カンピオナート・カリオカ : 1972, 1974, 1978, 1979, 1979 (extra), 1981, 1986
• カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA : 1980, 1982, 1983
• コパ・ウニオン : 1987
• コパ・リベルタドーレス : 1981
• トヨタカップ : 1981

監督かんとく時代じだい

フェネルバフチェ

• スュペル・リグ : 2006-07

ブニョドコル

• ウズベク・リーグ : 2008
• ウズベキスタン・カップ : 2008

CSKAモスクワ

• ロシア・カップ : 2008-09

日本にっぽん代表だいひょう

• AFCアジアカップ : 2004

個人こじんタイトル

エル・グラフィコ誌しから表彰ひょうしょうされた（左ひだりから）ジーコ、ディエゴ・マラドーナ、ウバルド・フィジョール（1981年ねん）

• ブラジル最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ : 1974, 1982
• 南米なんべい年間ねんかん最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ : 1977, 1981, 1982
• カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA得点とくてん王おう : 1980, 1982
• コパ・リベルタドーレス得点とくてん王おう : 1981
• トヨタカップ最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ : 1981
• FIFAワールドカップベストイレブン : 1982
• JSL2部ぶ得点とくてん王おう : 1991-92
• IFFHS選定せんてい20世紀せいき世界せかい最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ 14位い 1999
• IFFHS選定せんてい20世紀せいき南米なんべい最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ 7位い 1999
• 英えい誌しワールドサッカー選出せんしゅつ世界せかい年間ねんかん最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ : 1983
• 英えい誌しワールドサッカー選出せんしゅつ20世紀せいきの偉大いだいなサッカー選手せんしゅ100人にん 18位い　1999
• ビーチサッカーワールドチャンピオンシップ得点とくてん王おう : 1995
• ビーチサッカーワールドチャンピオンシップ最優秀さいゆうしゅう選手せんしゅ : 1995
• フラメンゴ クラブ歴代れきだい最多さいた得点とくてん記録きろく（508得点とくてん）
• マラカナンスタジアム歴代れきだい最多さいた得点とくてん記録きろく（333得点とくてん）
• FIFA 100 2004
• ゴールデンフット賞しょう (all time legend) 2006
• アントラーズ功労賞こうろうしょう　2009
• 日本にっぽんサッカー殿堂でんどう 2016

脚注きゃくちゅう

参考さんこう文献ぶんけん

• 『1990-1991JSLイヤーブック』日本にっぽんサッカーリーグ編へん、南雲なぐも堂どう、1990 ISBN 4-523-31032-7
• 『1991-1992JSLイヤーブック』日本にっぽんサッカーリーグ編へん、南雲なぐも堂どう、1991 ISBN 4-523-31033-5
• 『日本にっぽんサッカーリーグ全ぜん史し』日本にっぽんサッカーリーグ、1993
• 『Jリーグオフィシャルガイド1992-1993』、小学館しょうがくかん、1992 ISBN 4-09-102301-0
• 『Jリーグオフィシャルガイド1993・サントリーシリーズ』、小学館しょうがくかん、1993 ISBN 4-09-102303-7
• 『Jリーグオフィシャルガイド1993・ニコスシリーズ ヤマザキナビスコカップ』、小学館しょうがくかん、1993 ISBN 4-09-102305-3
• 『Jリーグオフィシャルガイド1994・サントリーシリーズ』、小学館しょうがくかん、1994 ISBN 4-09-102310-X
• 『Jリーグオフィシャルレコード&データ1994』、小学館しょうがくかん、1994 ISBN 4-09-102309-6
• 『Jリーグオフィシャルレコード&データ1995』、小学館しょうがくかん、1995 ISBN 4-09-102317-7
• 『J.LEAGUE YEARBOOK 1999』、トランスアート、1999 ISBN 4-88752-099-9

関連かんれん項目こうもく

• ジーコサッカー（ジーコが監修かんしゅうしたゲームソフト）
• エドゥアルド・アントゥネス・コインブラ （ジーコの実兄じっけい）

外部がいぶリンク

• 公式こうしきウェブサイト （ポルトガル語ご）
• 公式こうしきウェブサイト （日本語にほんご）
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• ジーコ (@ziconarede) - X（旧きゅうTwitter） （ポルトガル語ご）
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• ジーコ - National-Football-Teams.com (英語えいご)
• ジーコ - Soccerway.com (英語えいご)
• ジーコ - FootballDatabase.eu (英語えいご)
• ジーコ - WorldFootball.net (英語えいご)
• ジーコ - Transfermarkt.comによる選手せんしゅデータ (英語えいご)
• ジーコ - Transfermarkt.comによる指導しどう者しゃデータ (英語えいご)
• ジーコ - FIFA主催しゅさい大会たいかい成績せいせき (英語えいご)
• ジーコ - UEFA (英語えいご)
• ジーコ - J.League Data Siteによる選手せんしゅデータ
• ジーコ - J.League Data Siteによる監督かんとくデータ
• ジーコ - IMDb（英語えいご）
• ジーコ Zico - 日本にっぽんサッカー協会きょうかい（JFA）による日本にっぽんサッカー殿堂でんどう掲額けいがく者しゃの紹介しょうかい