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スカーレット・ウィッチ - Wikipedia
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スカーレット・ウィッチ

マーベルコミックスが出版しゅっぱんするコミック作品さくひんに登場とうじょうする架空かくうのスーパーヒーロー

スカーレット・ウィッチ（Scarlet Witch）（ワンダ・マキシモフ、Wanda Maximoff）は、マーベルコミックスが出版しゅっぱんするコミック作品さくひんに登場とうじょうする架空かくうのスーパーヒーローである。初はつ登場とうじょうは『X-MEN』第だい4号ごう（1964年ねん3月がつ）であり、スタン・リーとジャック・カービーにより創造そうぞうされた。『アベンジャーズ』誌しでは長ながらくチームのレギュラーメンバーとして登場とうじょうし続つづけ、1980年代ねんだいには当時とうじの夫おっとのビジョンとの個人こじん誌しが刊行かんこうされた。彼女かのじょはミュータント（英語えいご版ばん）であり、確かく率りつ操作そうさ、さらに現実げんじつを改変かいへんする能力のうりょくを持もっている。クイックシルバーは双子ふたごの弟おとうと、マグニートーは父ちち、ポラリスは異母いぼ姉妹しまいである。

スカーレット・ウィッチ
出版しゅっぱんの情報じょうほう
出版しゅっぱん者しゃマーベル・コミック
初はつ登場とうじょう『THE X-MEN』第だい4号ごう（1964年ねん）
クリエイタースタン・リー
ジャック・カービー
作中さくちゅうの情報じょうほう
本名ほんみょうワンダ・マキシモフ
種族しゅぞくヒューマン・ミュータント（英語えいご版ばん）
所属しょぞくチーム
著名ちょめいな別名べつめいワンダ・フランク、アナ・マキシモフ、ワンダ・マグナス
能力のうりょく確かく率りつ操作そうさ
現実げんじつ改変かいへん
因果律いんがりつ操作そうさ
ケイオスマジック

スカーレット・ウィッチは『ウィザード（英語えいご版ばん）』誌しの「歴代れきだいの偉大いだいなコミックキャラクター200」では97位い[1]、『コミックス・バイヤーズ・ガイド（英語えいご版ばん）』の「コミックのセクシーな女性じょせい100」で14位いとなった[2]。

出版しゅっぱん史し 編集へんしゅう

スカーレット・ウィッチは弟おとうとのクイックシルバー（スカーレット・ウィッチはクイックシルバーより30秒びょう早はやく生うまれた）と共ともにブラザーフッド・オブ・イビル・ミュータンツ（英語えいご版ばん）の一員いちいんとして『X-MEN』第だい4号ごう（1964年ねん3月がつ）で初はつ登場とうじょうした[3]。第だい5号ごう（1964年ねん5月がつ）、第だい6号ごう（1964年ねん7月がつ）、第だい7号ごう（1964年ねん9月がつ）、第だい11号ごう（1965年ねん5月がつ）でヴィランとして登場とうじょうするが、『アベンジャーズ』第だい16号ごう（1965年ねん5月がつ）で弟おとうとと共ともにスーパーヒーローチームのアベンジャーズに加くわわった[4]。スカーレット・ウィッチは第だい49号ごう（1968年ねん2月がつ）までセミレギュラーメンバーとして登場とうじょうする。第だい75号ごう（1970年ねん4月がつ）で復帰ふっきし、メインチームと別働隊べつどうたいチーム（ウェスト・コースト・アベンジャーズ（英語えいご版ばん）やフォース・ワークス（英語えいご版ばん）など）の一員いちいんを務つとめ、『アベンジャーズ』第だい1期きシリーズ最終さいしゅう号ごうとなる第だい503号ごうまで登場とうじょうした。アベンジャーズ復帰ふっき後ごの彼女かのじょは長年ながねんにわたってチームメイトのビジョンとの恋愛れんあい関係かんけいが描えがかれていた。ライターのロイ・トーマス（英語えいご版ばん）は「いくらかの恋愛れんあい要素ようそは『アベンジャーズ』でキャラクターを育そだてるのに役立やくだつと思おもい、その雑誌ざっしにのみ登場とうじょうするビジョン、そしてワンダは最さい有力ゆうりょくだった。そのような実際じっさい的てきな動機どうきのために彼かれらはペアとなった」と詳述しょうじゅつした[5]。2人ふたりのキャラクターは『Giant-Size Avengers』第だい4号ごう（1975年ねん6月がつ）で結婚けっこんが描えがかれた[6]。

キャラクターは『マーベル・チームアップ』第だい41-44号ごう（1976年ねん1月がつ - 4月がつ）[7]や『マーベル・ファンフェア（英語えいご版ばん）』第だい6号ごう（1983年ねん1月がつ）といった他ほかのマーベル作品さくひんにも度々たびたびゲスト出演しゅつえんした[8]。スカーレット・ウィッチと夫おっとで元もとアベンジャーズのメンバーであるビジョンの活躍かつやくを描えがいたリミテッド・シリーズ（英語えいご版ばん）『Vision and the Scarlet Witch』は2期き作つくられている。第だい1期きは脚本きゃくほんをビル・モントロ（英語えいご版ばん）、作画さくがをリック・レオナルディ（英語えいご版ばん）が務つとめ、全ぜん4号ごう（1982年ねん11月 - 1983年ねん2月がつ）が出版しゅっぱんされた[9]。第だい2期きシリーズは脚本きゃくほんをスティーブ・エングルハート（英語えいご版ばん）、作画さくがをリチャード・ハウエル（英語えいご版ばん）が務つとめ、全ぜん12号ごう（1985年ねん10月がつ - 1986年ねん9月がつ）が出版しゅっぱんされた[10]。ハウエルは後のちに『マーベルコミックス・プレゼンツ（英語えいご版ばん）』第だい60-63号ごう（1990年ねん10月がつ - 11号ごう）のスカーレット・ウィッチが単独たんどくで活動かつどうするストーリーでライター・ペンシラー・インカー・カラリストを務つとめている。1994年ねんにはソロ・リミテッド・シリーズ『Scarlet Witch』が4号ごう出版しゅっぱんされた[11]。2007年ねん10月がつにはワンショット（読よみ切きり）作品さくひん『Mystic Arcana Scarlet Witch』[12]、2012年ねん1月がつには『Avengers Origins: The Scarlet Witch & Quicksilver』が出版しゅっぱんされた[13]。

1998年ねんにアーティストのジョージ・ペレツ（英語えいご版ばん）はスカーレット・ウィッチの新あたらしい衣裳いしょうデザインをロマの影響えいきょうを受うけたものにした[14]。このデザインはペレツ以外いがいの作家さっかには滅多めったに採用さいようされず、アラン・デイヴィス（英語えいご版ばん）は自分じぶんの描画びょうがスタイルと合あわないという理由りゆうから使用しようを拒否きょひした[15]。

キャラクターは2000年代ねんだい後半こうはんにストーリーライン「アベンジャーズ・ディスアセンブルド」、リミテッドシリーズ『ハウス・オブ・M』、『アベンジャーズ: チルドレンズ・クルセイド』で重要じゅうような役割やくわりを果はたした。

2012年ねんからは『アンキャニィ・アベンジャーズ（英語えいご版ばん）』に第だい1号ごうよりレギュラー出演しゅつえんしている。

キャラクターのバイオグラフィ 編集へんしゅう

マグニートーの妻つまマグダは妊娠にんしん中ちゅうに彼かれの元もとから逃走とうそうし、ハイ・エボリューショナリー（英語えいご版ばん）の故郷こきょうであるワンダゴア山さん（英語えいご版ばん）の聖域せいいきで双子ふたごのワンダとピエトロを出産しゅっさんした。エルダー・ゴッド（英語えいご版ばん）のクトーン（英語えいご版ばん）は誕生たんじょうの際さいに彼女かのじょを変異へんいさせ、彼女かのじょが成熟せいじゅくした際さいに器うつわとして利用りようするためにミュータント能力のうりょくの他ほかに魔法まほうを使つかう力ちからを与あたえた。マグダは子供こどもたちが元もと夫おっとに見みつかるのを恐おそれて聖域せいいきから離はなれ、死亡しぼうする。双子ふたごはボヴァ（英語えいご版ばん）によって引ひき取とられる。ボヴァは妊娠にんしん中ちゅうのスーパーヒロイン・ミスアメリカを助たすけるが死産しざんし、彼女かのじょも病没びょうぼつする。ボヴァは彼女かのじょの夫おっとのロバート・フランク（ウィザー（英語えいご版ばん））に双子ふたごが彼かれの子こであると言いうが、彼かれは妻つまが死しんだショックにより逃にげ出だしてしまう[16]。ハイ・エボリューショナリーはロマのジャンゴとマーリャ・マキシモフの夫妻ふさいに双子ふたごを預あづける。ミュータント能力のうりょくに覚醒かくせいしたワンダは暴徒ぼうとによる迫害はくがいを受うけ、彼かれらが起おこした火事かじによって養母ようぼが死亡しぼうすると2人にんは逃亡とうぼうする[17]。その後ご2人にんはマグニートーによって保護ほごされるが、当時とうじは互たがいにその血縁けつえん関係かんけいを知しらなかった。2人ふたりはブラザーフッド・オブ・イヴィル・ミュータンツ（英語えいご版ばん）に加くわえられ、何なん度どもX-メンと対決たいけつする。マグニートーとその部下ぶかのトード（英語えいご版ばん）が宇宙うちゅう的てき存在そんざいのストレンジャー（英語えいご版ばん）に拉致らちされるとブラザーフッドは崩壊ほうかいし、2人ふたりはマグニートーへの恩義おんぎを果はたしたと考かんがえた[18]。

アベンジャーズ 編集へんしゅう

マグニートーが拉致らちされた直後ちょくご、スーパーヒーローのアイアンマンはスカーレット・ウィッチとクイックシルバーをアベンジャーズに引ひき入いれた。リーダーのキャプテン・アメリカ、元もとヴィランのホークアイを含ふくむこの4人にんのアベンジャーズ第だい2世代せだいは「キャップのクッキー・カルテット（Cap's Kooky Quartet）」と呼よばれた[19]。

ワンダはホークアイと親密しんみつな関係かんけいとなるが、対たいマグニートー・ミッションで誤あやま射さされてしまう。クイックシルバーは傷きずついた姉あねを連つれてアベンジャーズを脱退だったいする[20]。両者りょうしゃはマグニートーに同行どうこうし、彼かれの中部ちゅうぶ太平洋たいへいよう基地きちへ向むかい[21]、ワンダはそこで数すう週間しゅうかんにわったって傷きずを癒いやした。彼女かのじょはマグニートーがX-メンを捕とらえ[22]、ピエトロがX-メンのサイクロプス[23]やスパイダーマンと小競こぜり合あいをするのを目撃もくげきする[24]。これらとの出会であいの後のち、2人ふたりはマグニートーが本当ほんとうにヴィランであったことを認識にんしきする。ワンダとピエトロはその後ご他たのミュータントと共ともにセンチネルによって捕とらえられるが、X-メンによって救出きゅうしゅつされる[25]。

クイックシルバーはアベンジャーズに戻もどり、ワンダがアルコン（英語えいご版ばん）によって拉致らちされ、別べつ次元じげんに連行れんこうされたことを伝つたえた[26][27]・ワンダが救出きゅうしゅつされると2人にんはアベンジャーズに復帰ふっきした。その後ごワンダは元もとはアベンジャーズの敵てきのウルトロンによって創造そうぞうされ、現在げんざいはチームメイトであるアンドロイドのビジョンと恋こいに落おち、恋愛れんあい関係かんけいをき上ずきあげた[28]。2人ふたりの関係かんけいはクイックシルバーとホークアイが障害しょうがいとなって始はじまった（クイックシルバーは姉あねがロボットと恋愛れんあいすることに反対はんたいし、ホークアイはワンダを愛あいしていた）[28]。これらの障害しょうがいがあったものの、2人ふたりは結婚けっこんし、チームから祝福しゅくふくを受うけた[29]。

スカーレット・ウィッチはヘックスパワーをより完璧かんぺきにコントロールするために本物ほんものの魔女まじょのアガサ・ハークネスに師事しじする[30]。ピエトロと共ともに自分じぶんの父親ちちおやだと思おもっていたロバート・フランクに会あうが[31]、後のちにジャンゴ・マキシモフによって否定ひていされる。ワンダは一時いちじ的てきに悪魔あくまクトーン（英語えいご版ばん）に乗のり移うつられ、それを破やぶった後のち、ボヴァによってフランクもマキシモフモも実父じっぷではないと説明せつめいされる[16][32]。過去かこを探さぐるためにワンダゴアを訪おとずれたマグニートーはボヴァから自身じしんと姉あね弟おとうとの血縁けつえん関係かんけいを知しり、ピエトロの娘むすめのルナが生うまれた際さいに彼かれとワンダに真実しんじつを告つげる[33]。スカーレット・ウィッチとビジョンは休暇きゅうかでアベンジャーズを離はなれ[34]、彼女かのじょはトーマスとウィリアムという名なの双子ふたごを妊娠にんしんする。ビジョンはアンドロイドであるために彼女かのじょは魔法まほうを使つかって妊娠にんしんしたのであった[35]。ワンダは出産しゅっさんし[36]、ビジョンと共ともに東海岸ひがしかいがんを離はなれてウエストコースト・アベンジャーズ（英語えいご版ばん）に加くわわった[37]。

2人ふたりの関係かんけいはビジョンが破壊はかいされ、無む人格じんかくのアンドロイドとして再さい作成さくせいされると疎遠そえんとなった。元もとのビジョンの人格じんかくのモデルであり、スカーレット・ウィッチに片思かたおもいをしていたワンダーマン（英語えいご版ばん）は修理しゅうりされたビジョンに新あらたに自分じぶんの脳波のうはをコピーすることを拒こばんだ[38][39]。ワンダの子供こどもたちが悪魔あくまメフィスト（英語えいご版ばん）の魂たましいを含ふくんでいることが判明はんめいし、最終さいしゅう的てきに彼かれらは吸収きゅうしゅうされて失うしなってしまう。アガサ・ハークネスはワンダから子供こどもたちの記憶きおくを一時いちじ的てきに消去しょうきょした[40][41]。最終さいしゅう的てきにこの事件じけんの黒幕くろまくは彼女かのじょのパワーを奪うばおうと企たくらんでいたイモータス（英語えいご版ばん）の仕業しわざであることが判明はんめいする[42]。

イモータスの行動こうどうによりワンダのヘックスパワーは大おおきく消費しょうひされるが[43]、アガサ・ハークネスとドクター・ストレンジにより安定あんていさせられる[44]。その後ごワンダはウエストコースト・アベンジャーズのリーダーに指名しめいされる[45]。チームが解散かいさんすると[46]、ワンダは新あらたにフォース・ワークス（英語えいご版ばん）を指揮しきする[47][48]。チームは最初さいしょの任務にんむでワンダーマンを含ふくむ幾いく人にんかの死者ししゃを出だしてしまう[49]。チームがカーン絡がらみのミッションを終おえた後のち[50]、スカーレット・ウィッチはホークアイと共ともにメインチームに復帰ふっきする[51]。

スカーレット・ウィッチはミュータントヴィランのオンスロート（英語えいご版ばん）を食くい止とめるため、他たのアベンジャーズやファンタスティック・フォーと共ともに犠牲ぎせいになるが、その直前ちょくぜんにビジョンとの和解わかいを果はたした[52]。犠牲ぎせいになった者ものたちはフランクリン・リチャーズ（英語えいご版ばん）の介入かいにゅうによって平行へいこう宇宙うちゅうへと移動いどうし[53]、元もとの世界せかいへと帰還きかんした[54]。

ヒーローが帰還きかんして間あいだもなく、スカーレット・ウィッチはその現実げんじつ改変かいへん能力のうりょくを奪うばおうと企たくらむ魔女まじょモーガン＝ル・フェイ（英語えいご版ばん）によって誘拐ゆうかいされる[55]。彼女かのじょは一時いちじ的てきにワンダーマンを復活ふっかつさせ、ビジョンはル・フェイとの最終さいしゅう決戦けっせんで破損はそんした[56][57][58][59]。アガサ・ハークネスは現在げんざいワンダがケイオスマジックを使つかえることを伝つたえ、それにより彼女かのじょはより強力きょうりょくになった。ワンダはワンダーマンを永続えいぞく的てきに復活ふっかつさせ、恋人こいびと同士どうしとなった[60]。その後ごビジョンが復活ふっかつするとワンダーマンと別わかれ[61]、彼かれらは再ふたたび付つき合あい始はじめた[62]。ケイオスマジックの能力のうりょくはヴィランのスコルピオ（英語えいご版ばん）が宇宙うちゅう的てき存在そんざいのイン・ビトウィナー（英語えいご版ばん）を秩序ちつじょと混沌こんとんの存在そんざいに分割ぶんかつし、彼女かのじょがそれを元もとに戻もどした際さいに絶頂ぜっちょうに達たっした[63][64][65]。

現実げんじつ改変かいへん 編集へんしゅう

詳細しょうさいは「en:Avengers Disassembled」、「ハウス・オブ・M」、および「en:Decimation (comics)」を参照さんしょう

ワンダは自みずから創つくり出だした子供こどもたちを失うしなっていたことに気きづくと[66][67]、彼かれらを復活ふっかつさせるためにドクター・ドゥームに助たすけを求もとめ、2人ふたりはそのためのパワーを得えるために宇宙うちゅう的てき存在そんざいを呼よび出だす[68]。宇宙うちゅう的てき存在そんざいの影響えいきょうを受うけたワンダは子供こどもを失うしなった原因げんいんはアベンジャーズにあると非難ひなんし、阻止そししようとしたアガサ・ハークネスを殺ころし、彼かれらへの攻撃こうげきを開始かいしする。ビジョンは破壊はかいされ、ホークアイやスコット・ラングは死亡しぼうする。ワンダはドクター・ストレンジによって倒たおされ、マグニートーによって連つれて行いかれる[67]。

アベンジャーズとX-メンが姉あねの殺害さつがいを検討けんとうしていることを知しったクイックシルバーは、皆みなの願望がんぼうが実現じつげんし、マグニートーが支配しはいし、そしてマキシモフ一家いっかが一緒いっしょに暮くらしている世界せかいを創造そうぞうするようにスカーレット・ウィッチを唆そそのかした[69]。スカーレット・ウィッチにより現実げんじつ改変かいへんが行おこなわれたものの、幾いく人にんのヒーローたち（ホークアイ、ウルヴァリン、レイラ・ミラー）は元もとの世界せかいの記憶きおくを取とり戻もどし、「ハウス・オブ・M」を元もとに戻もどすために地球ちきゅうのヒーローたちを集あつめた[70]。その後ごマグニートーがクイックシルバーを殺害さつがいしたことに激怒げきどしたスカーレット・ウィッチは「私わたし以外いがい消きえてなくなれ」（No More Mutants）と宣言せんげんし、世界せかいを元もとに戻もどした上うえ、全ぜん世界せかいのミュータントのうち90%の能力のうりょくを消滅しょうめつさせた[71]。さらに彼女かのじょは父ちちと弟おとうとの能力のうりょくも消滅しょうめつさせ、自身じしんはワンダゴア山さんで普通ふつうの生活せいかつを送おくり始はじめた[72]。世界せかいが元もとに戻もどった際さいに復活ふっかつしたホークアイは彼女かのじょの捜索そうさくを始はじめ、最終さいしゅう的てきに発見はっけんするが記憶きおくを失うしなっていた。ホークアイは彼女かのじょとセックスした後のち、真実しんじつを明あかさずに別わかれた[73]。ミュータントのビーストは後のちに彼女かのじょを発見はっけんし、ディシメーション（英語えいご版ばん）に対処たいしょするために助たすけを求もとめたが、彼女かのじょは彼かれのことを覚おぼえていなかった[74]。

復活ふっかつ 編集へんしゅう

チルドレンズ・クルセイド 編集へんしゅう

ウィッカン（英語えいご版ばん）とスピード（英語えいご版ばん）は自分じぶんがスカーレット・ウィッチの失うしなわれた子供こどもの生うまれ変かわりであることを知しると、彼女かのじょの所在しょざいを突つき止とめようとする[75]。パワーが戻もどったマグニートーとクイックシルバー、そしてアベンジャーズも捜索そうさくした結果けっか、記憶きおくをなくした彼女かのじょはラトベリアでドクター・ドゥームと婚約こんやくしていることを知しる。アイアンラッドがチームとワンダを救出きゅうしゅつして過去かこへとテレポートするとそこでワンダは記憶きおくを取とり戻もどした。一同いちどうが現代げんだいに戻もどるとスカーレット・ウィッチは自殺じさつを試こころみる[76]。するとウィッカンは彼女かのじょの父親ちちおやと弟おとうとが生存せいぞんし、自分じぶんが彼女かのじょの息子むすこの生うまれ変かわりであることを説明せつめいする。ワンダはミュータント・パワーを失うしなった者ものたちを元もとに戻もどす手助てだすけをしてもらうためにドクター・ドゥームと共ともに行いこうとするが、彼かれは彼女かのじょの現実げんじつ改変かいへん能力のうりょくを奪うばい取とる[68]。彼かれは全能ぜんのうとなるが、ワンダとウィッカンよって新規しんきの能力のうりょくを奪うばわれる[77]。ワンダはアベンジャーズには復帰ふっきせず、1人ひとりで贖罪しょくざいの旅たびへと出でかけた[78]。

アベンジャーズvs.X-MEN 編集へんしゅう

スカーレット・ウィッチは「Avengers vs. X-Men」の際さいにアベンジャーズに復帰ふっきする[79]。スカーレット・ウィッチはミズ・マーベルとスパイダーウーマンによってアベンジャーズに誘さそわれ、消極しょうきょく的てきだったものの、アベンジャーズ・マンションへとついて行いく。マンションに着つくと2人ふたりに反はんしてビジョンは彼女かのじょの復帰ふっきを拒否きょひし、「アベンジャーズ・ディスアセンブルド」で自分じぶんを使つかって仲間なかまを殺害さつがいした件けんを責せめると、泣なき出だした彼女かのじょはミズ・マーベルに連つれられてマンションを去さる[80]。ホープ・サマーズ（英語えいご版ばん）を求もとめてユートピアを訪おとずれたアベンジャーズがフェニックス・フォース（英語えいご版ばん）に力ちからを得えたサイクロプスに敗やぶれると、スカーレット・ウィッチが到着とうちゃくし、彼かれらを援護えんごする。ホープはワンダへの同行どうこうを決意けついし、それを阻止そししようとしたサイクロプスがワンダの腕うでに触ふれると彼かれの身体しんたいに異常いじょうが起おこる[81]。

ワンダがアベンジャーズと合流ごうりゅうし、彼女かのじょを危険きけん視しするX-MENは追跡ついせきを始はじめる。戦たたかいの末すえ、マジックとエマ・フロストから逃のがれるためにテレポートする際さいにワンダを助すけようとしたホークアイは重傷じゅうしょうを負おう。ワンダの力ちからを見みたマジックは彼女かのじょがミュータントの敵てきであると他たのメンバーたちに説とく。アベンジャーズはX-MENを混乱こんらんさせるため、幻想げんそう魔法まほうを使つかって複数ふくすうの場所ばしょにワンダがいると見みせかける作戦さくせんを実行じっこうした。その間あいだのトニー・スタークの調査ちょうさにより、フェニックス・フォースとワンダのパワーには繋つながりがあることが判明はんめいした[82]。やがてサイクロプスがダークフェニックスとなると、ワンダとホープ・サマーズによって倒たおされ、フェニックスは彼かれの元もとから去さる。ホープにフェニックス・フォースが宿やどると彼女かのじょとワンダは「フェニックスなんかいらない」（No more Phoenix）と言いい、力ちからを合あわせてフェニックスを消滅しょうめつさせた。これにより分散ぶんさんしたエネルギーが世界中せかいじゅうで新あらたなミュータントを生うみ出だし、M-デイでワンダが引ひき起おこしたミュータント絶滅ぜつめつ危機ききは免まぬかれた[83]。

アンキャニィ・アベンジャーズ 編集へんしゅう

戦たたかいの後のち、キャプテン・アメリカはクラシック・アベンジャーズとX-MENの両方りょうほうで構成こうせいされる新しんチームであるアベンジャーズ・ユニティ・スクワッド（英語えいご版ばん）にスカーレット・ウィッチを勧誘かんゆうした[84]。その後ご、彼女かのじょは友人ゆうじんのジャネット・ヴァン・ダインとワンダーマン（英語えいご版ばん）に新しんチームに入はいって後援こうえんするように頼たのんだ[85]。アポカリプス・ツインズ（英語えいご版ばん）を巡めぐる事件じけんの際さい、スカーレット・ウィッチはウルヴァリンの力ちからを得えたローグによって刺さされた後のちに死亡しぼうした[86]。この死しは生いき残のこったユニティ・スクワッドのメンバーがローグの行動こうどうはアポカリプス・ツインズの策略さくりゃくであるものであることを知しり、カーンたちの協力きょうりょくで時間じかん跳躍ちょうやくしてそれを阻止そししたことにより無効むこうとなった[87]。

他たのバージョン 編集へんしゅう

エイジ・オブ・アポカリプス 編集へんしゅう

「エイジ・オブ・アポカリプス（英語えいご版ばん）」のストーリーラインで登場とうじょうした世界せかいのスカーレット・ウィッチはマグニートーが率ひきいるX-MENのメンバーであり、ワンダゴア山さんの基地きちと生徒せいとたちをネメシスの襲撃しゅうげきから守まもるために犠牲ぎせいとなった。死しの間際まぎわに彼女かのじょはマグニートーの妻つまのローグに父ちちの世話せわを頼たのむとい残いのこした[88]。

ヒーローズ・リボーン 編集へんしゅう

オンスロートとの戦たたかいの末すえに転送てんそうされた「ヒーローズ・リボーン」の世界せかいでは、彼女かのじょはミュータント遺伝子いでんしを保有ほゆうしておらず、アガサ・ハークネスによって育そだてられた[89]。

マーベル1602 編集へんしゅう

マーベル1602（英語えいご版ばん）の世界せかいでは、シスター・ワンダと弟おとうとのピエトロはスペイン・カトリック教会きょうかいの宗教しゅうきょう裁判官さいばんかんのエンリケに従したがっている[90]。

マーベル・ノワール 編集へんしゅう

『X-MEN ノワール（英語えいご版ばん）』の世界せかいでのワンダ・マグナスは裕福ゆうふくなソーシャライトであり、エリック・マグナス警部けいぶの娘むすめである[91]。

アルティメット・マーベル 編集へんしゅう

アルティメット・マーベルでのスカーレット・ウィッチは、当初とうしょは父ちちマグニートー率ひきいるブラザーフッド・オブ・ミュータント・スプレマシーの一員いちいんであったが、後のちに双子ふたごの弟おとうとのクイックシルバーと共ともにアルティメツへと加くわわった。姉あね弟おとうとは近親きんしん相姦そうかん関係かんけいである。

『アルティメッツ3』でスカーレット・ウィッチはドクター・ドゥームが操あやつるウルトロンによって殺害さつがいされる[92]。後のちにブロブの子供こどものテディ、クイックシルバー、ミスティークと共ともにワンダゴアで生存せいぞんしていたかと思おもわれていたが[93]、アポカリプス（英語えいご版ばん）による幻影げんえいであった[94]。

他たのメディア 編集へんしゅう

テレビ 編集へんしゅう

映画えいが 編集へんしゅう

「#MCU版ばん」を参照さんしょう

2014年ねんの映画えいが『X-MEN:フューチャー&パスト』でスカーレット・ウィッチを登場とうじょうさせる計画けいかくがあったが、監督かんとくのブライアン・シンガーは最終さいしゅう的てきにカットしたことを明あかした[95]。2016年ねんの映画えいが『X-MEN:アポカリプス』では、前作ぜんさくにも登場とうじょうした「クイックシルバー」ことピーター・マキシモフのバックボーンとしてマグニートーに捨すてられた家族かぞくであることが明言めいげんされた一方いっぽうで、本ほん作さくにも彼女かのじょは登場とうじょうすることはなかったが、同おなじくマグニートーを父ちちとする「クイックシルバー」の異母いぼ姉妹しまいニーナが登場とうじょうしている。この異母いぼ兄弟きょうだい同士どうしに面識めんしきはなく、彼女かのじょは動物どうぶつと交歓こうかん、使役しえきする能力のうりょくを持もっていたが、自みずからを人質ひとじちとして父ちちマグニートーが拘束こうそくされようとした祭まつりに能力のうりょくを暴走ぼうそうさせ、それに恐怖きょうふした当局とうきょくの手てによって殺害さつがいされている。

ゲーム 編集へんしゅう

MCU版ばん 編集へんしゅう

マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）では、エリザベス・オルセンがマキシモフ兄妹きょうだいの妹いもうとであるワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチを演えんじる[97][98]。日本語にほんご吹替は行くだり成なりとあが担当たんとう。オルセンとピエトロ・マキシモフ/クイックシルバー役やくのアーロン・テイラー＝ジョンソンは複数ふくすうの映画えいがに同名どうめいキャラクター役やくで出演しゅつえんする契約けいやくを交かわしている[99]。

キャラクター像ぞう 編集へんしゅう

1990年ねん生うまれ。東欧とうおうの小国しょうこくである“ソコヴィア”出身しゅっしんの女性じょせいで、10歳さいの頃ころに家いえに着弾ちゃくだんした砲撃ほうげきにより両親りょうしんのオレグとイリーナを失うしない、さらに続つづけて兄妹きょうだいの近ちかくに着弾ちゃくだんした“スターク・インダストリーズ”製せいの砲弾ほうだんは不発ふはつだったものの、それから2日間にちかん、いつ爆発ばくはつするとも知しれない恐怖きょうふに怯おびえ続つづけたという過去かこを持もつ。それ以来いらい、マキシモフ兄妹きょうだいはトニー・スターク/アイアンマンと彼かれが所属しょぞくする“アベンジャーズ”を憎悪ぞうおするようになり、反対はんたい運動うんどうに参加さんか後ご、“ヒドラ”の人体じんたい実験じっけんに志願しがんし、念ねん動力どうりょくとテレパシーをはじめとする超ちょう能力のうりょくを行使こうしできる強化きょうか人間にんげんとなった。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』から『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の中盤ちゅうばんまでは、ヒドラの実験じっけん台だい及およびアベンジャーズの敵対てきたい者しゃとして、それ以降いこうから『アベンジャーズ/エンドゲーム』まではアベンジャーズの一員いちいんとして、そして『ワンダヴィジョン』では主役しゅやくとして登場とうじょうする。

情感じょうかん豊ゆたかかつ考かんがえ深ふかい性格せいかくで、強大きょうだいな力ちからを持もちながらも、本心ほんしんでは自分じぶんを一人ひとりの普通ふつうの人間にんげんとして見みてもらうことを望のぞんでいる。いつも気丈きじょうそうに振ふる舞まう反面はんめん、自身じしんの過あやまちで目めの前まえの現状げんじょうが悪化あっかすると激はげしく動揺どうようしてしまう位くらいにメンタルが不安定ふあんていな部分ぶぶんもあるなど、ピエトロとは対照たいしょう的てきな女性じょせいである。お気きに入いりの『ザ・ディック・ヴァン・ダイク・ショー』をはじめ、『奥おくさまは魔女まじょ』、『アイ・ラブ・ルーシー』、『アダムズのお化ばけ一家いっか』、『マルコム in the Middle』などのシットコムの視聴しちょうを幼おさない頃ころから嗜好しこうしている。

アベンジャーズへ同どう時期じきに加入かにゅうしたヴィジョンとは、徐々じょじょに惹ひかれあっていき、相思相愛そうしそうあいの仲なかとなった。クリント・バートン/ホークアイとは、彼かれが後述こうじゅつの経緯けいいからピエトロに恩義おんぎを感かんじていることもあって、義理ぎりの父ちち娘むすめ若もしくは義兄ぎけい妹いもうとを髣髴ほうふつさせる間柄あいだがらである。

やがて彼女かのじょ自身じしんが潜在せんざい的てきな魔女まじょとして生うまれ、マインド・ストーンが彼女かのじょの生うまれつきの能力のうりょくを強化きょうかさせていたことが後のちに発覚はっかく[注釈ちゅうしゃく 1]。これを機きに、禁断きんだんの書しょ“ダークホールド”に記しるされた魔女まじょ“スカーレット・ウィッチ”へと覚醒かくせいする。

コスチューム 編集へんしゅう

ウルトロン軍団ぐんだんとの決戦けっせんでは、アベンジャーズ加入かにゅうから暫しばらくの間あいだまで普段着ふだんぎとしていたエスニック調ちょうの衣服いふくの上うえに赤あかいレザージャケットを羽織はおる。アベンジャーズに加入かにゅうすると、コルセット風ふうブラウスとレザーコート、さまざまな動うごきができる柔軟じゅうなん性せいのある素材そざいのパンツ[100]、ソコヴィア風ふうのニーハイ丈たけレザーブーツ[100]を戦闘せんとう用ようコスチュームとして着用ちゃくようするようになる。やがて魔女まじょに完全かんぜん覚醒かくせいすると、レザーコートの代かわりに新あらたに出現しゅつげんした着脱ちゃくだつ可能かのうなフード付つきマントと、ティアラを身みに付つける。

能力のうりょく 編集へんしゅう

戦闘せんとうでは“セプター（マインド・ストーン）”の接触せっしょく実験じっけんで発現はつげんした以下いかの超ちょう能力のうりょくや魔法まほうを、攻撃こうげきや防御ぼうぎょ・仲間なかまのサポートにまで幅広はばひろく駆使くし・応用おうようする。能力のうりょくを駆使くしする際さいには、両手りょうてに緋色ひいろのオーラが現あらわれ、瞳ひとみも緋色ひいろに光ひかる。能力のうりょくの強弱きょうじゃくはワンダ自身じしんの精神せいしん状態じょうたいに大おおきく左右さゆうされる。また、英語えいごのほかにも母国ぼこく語ごであるソコヴィア語ごとスペイン語ごを話はなす。

超ちょう能力のうりょく 編集へんしゅう

マインド・ストーンを使つかったヒドラの実験じっけんにより強化きょうか人間にんげんとなったことで発現はつげんした特殊とくしゅ能力のうりょく。この能力のうりょくは、エネルギー操作そうさの一種いっしゅと言いわれている。念ねん動力どうりょくやエネルギー波はなど、身体中からたじゅうのエネルギーを媒体ばいたいにした能力のうりょくが多おおいため、海外かいがいメディアなどでは超ちょう能力のうりょくに加くわえエネルギー操作そうさ能力のうりょくと紹介しょうかいされていることもある。

念ねん動力どうりょく
主おもな戦法せんぽうとして行使こうしするテレキネシス。放はなった光ひかりで包つつんだ対象たいしょうの動うごきを金縛かなしばりの如ごとく止とめ、そのまま宙ちゅうに浮うかび上あげたり放ひり投なげる。実体じったいある物体ぶったい以外いがいにも効果こうかがあり、ガスのような気体きたいを浮上ふじょうさせたり、爆発ばくはつの化学かがく反応はんのうを抑おさえることもできる。ワンダの力ちからが最高潮さいこうちょうの段階だんかいでは超ちょう常つね的てきな力ちからを持もつヴィジョンや強大きょうだいなヴィランのサノス、とてつもない巨体きょたいを誇ほこる“スラッシャー”や“リヴァイアサン”まで押おさえ込こんで、逆ぎゃくに押おし返かえしてしまうほどの効果こうかを発揮はっきする。ドクターストレンジ2では、ワンダゴア山さんをそのまま持もち上あげていたりなど、テレキネシスの成長せいちょうを示しめした。
空中くうちゅう浮遊ふゆう
地面じめんにエネルギー波はを放はなち、その反動はんどうで短時間たんじかん飛行ひこうする。エンドゲームからはこの力ちからの制度せいどが上あがっており、より高たかく、より長ながく浮遊ふゆうすることが可能かのうになった。
エネルギー操作そうさ
赤あかいエネルギーで攻撃こうげきしたり、空そらを飛とんだり、ものを操あやつったりする。エネルギー波はは光ひかり弾だん状じょうと光線こうせん状じょうの2種類しゅるいが存在そんざいし、“ワカンダ”での戦たたかいの頃ころにワンダは、最高潮さいこうちょうの段階だんかいに高たかめたこの技わざでヴィジョンやマインド・ストーンすらも破壊はかいすることができるまで、自身じしんの力ちからが増大ぞうだいしていた。エイジ・オブ・ウルトロンでは、エネルギーを相手あいてに流ながし込こむことで攻撃こうげきしている描写びょうしゃだったが、その後ごの作品さくひんでは光ひかり弾だん状じょうなどに成形せいけいして投なげつける形かたちで表現ひょうげんされた。
念力ねんりき分解ぶんかい
怒いかりと悲かなしみによって力ちからが暴走ぼうそうする形かたちで全身ぜんしんから放出ほうしゅつされる炎ほのお状じょうのエネルギー波は。ウルトロンとの決戦けっせんでピエトロの最期さいごを感知かんちした際さいに発現はつげんし、自身じしんを取とり巻まいて襲おそい掛かかろうとしていたウルトロン・セントリー群ぐんを一瞬いっしゅんで消滅しょうめつさせる。
バリア
敵てきからの攻撃こうげきに対たいする防御ぼうぎょ壁かべ。銃弾じゅうだんやウルトロン・セントリーの突撃とつげきなどは防ふせげるが、極度きょくどに強つよい攻撃こうげき(サノスの戦艦せんかんの砲撃ほうげきなど)は防ふせげずに体からだが吹ふっ飛とぶことがある。
テレパシー
光ひかりを浴あびせた他者たしゃの心しんに入はいり込こむ能力のうりょく。相手あいての心しんの中なかを読よみ取とることができ[注釈ちゅうしゃく 2]、遠方えんぽうにいる人物じんぶつの現状げんじょうを感知かんちすることも可能かのう。使用しようする時ときは虹彩こうさいが赤あかく光ひかる。
心理しんり攻撃こうげき
テレパシーをかけた相手あいてに、対象たいしょう者しゃの負まけの感情かんじょうや暗くらい過去かこなどが反映はんえいされた幻覚げんかくを見みせつけて茫然ぼうぜん自失じしつとさせる能力のうりょく。この攻撃こうげきを受うけた者ものは、マインド・ストーンの能力のうりょくと同様どうように、幻覚げんかくから覚さめても暫しばらくの間あいだ目眩めまいなどの体調たいちょう不良ふりょうに襲おそわれてしまう。
マインドコントロール
テレパシーをかけた者ものの行動こうどうや感覚かんかく・記憶きおくなどを操あやつる能力のうりょく。
マインド・ストーンへの干渉かんしょう
マインド・ストーンに手てをかざしてその意思いしを読よみ取とるほか、ストーンの力ちからにかかった人物じんぶつのマインドコントロールを解とくことや、ストーンを持もつヴィジョンを弱体じゃくたい化かさせることも可能かのう。

魔法まほう 編集へんしゅう

ヴィジョンを弔とむらえずに喪うしなったことに関かんする絶望ぜつぼうから覚醒かくせいした“魔女まじょ”としての特殊とくしゅ能力のうりょく。この力ちからを手てにしてからは以前いぜんの超ちょう能力のうりょくと同おなじように緋色ひいろのオーラで表現ひょうげんされるが、より暗くらい赤あかや黒くろが混まざったオーラで表現ひょうげんされるようになった。

カオス・マジック（Chaos Magic）
ワンダが放はなつエネルギーを浴あびた物体ぶったいの分子ぶんしの極性きょくせいを操作そうさし、現実げんじつを歪ゆがめて造つくり替かえる無むから有ゆうを創造そうぞうする能力のうりょく。この能力のうりょくを受うけた存在そんざいは姿すがたと形かたちに加くわえ、役割やくわりや記憶きおくまでワンダが望のぞむものに現実げんじつ改変かいへんされる。
S.W.O.R.D.本部ほんぶを後のちにして生前せいぜんのヴィジョンが購入こうにゅうしていたウエストビューの土地とちに来訪らいほうしたワンダは、極度きょくどの絶望ぜつぼう感かんによってこのエネルギーを全身ぜんしんから暴発ぼうはつさせてしまい、ウエストビュー全体ぜんたいを覆おおい尽つくすと、お気きに入いりの“シットコムに基もとづく理想りそうの世界せかい”を造つくり上あげた。このことが、“マキシモフ事変じへん”と呼よばれる騒動そうどうの発端ほったんとなる。
また、神かみにも等ひとしいこの力ちからの存在そんざいによって、「スカーレット・ウィッチは“至高しこうの魔術まじゅつ師し”すらも超こえる」とアガサ・ハークネスが言及げんきゅうしている。
生命せいめい体たい創造そうぞう
ワンダが放はなつカオス・マジックのエネルギーで、人間にんげんなどの生物せいぶつをも創造そうぞうする能力のうりょく。ワンダはウエストビューに理想りそうの世界せかいを造つくり上あげた後のちに、ヴィジョンも創造そうぞうし、さらに彼かれとの間あいだに双子ふたごのトミーとビリーを妊娠にんしん・出産しゅっさんした。ただしこの力ちからで生うみ出だされた存在そんざいは、カオス・マジックで造つくり上あげた空間くうかんである通称つうしょう“ヘックス”の内部ないぶでしか存在そんざいを保たもつことができず、ヘックスから強引ごういんに脱出だっしゅつすると苦くるしみと共ともに分解ぶんかいされてしまう。
物体ぶったい召喚しょうかん
自身じしんが必要ひつようとした物ものを瞬時しゅんじに出現しゅつげんさせる能力のうりょく。ウエストビューでの生活せいかつをはじめたワンダは、主おもに自宅じたくでの生活せいかつにこの能力のうりょくを多用たようする。
時間じかん操作そうさ
周囲しゅういの時間じかんの流ながれを停止ていしさせたり、巻まき戻もどす能力のうりょく。ワンダはウエストビューでの生活せいかつが破綻はたんし掛かけた際さいにこの能力のうりょくを用もちいて、シットコムに”検閲けんえつ”を何なん度どもかけている。
瞬間しゅんかん移動いどう
自身じしんや他者たしゃを任意にんいの場所ばしょにテレポーテーションさせる能力のうりょく。
物質ぶっしつ変換へんかん
物体ぶったいの状態じょうたいを変化へんかさせる能力のうりょく。ベッドの位置いちのスライドや、ピアノの書かき割わり化か、絵画かいがや玩具おもちゃの生物せいぶつ化か、衣服いふくの瞬間しゅんかん着用ちゃくようなど、変化へんかの種類しゅるいは極きわめて多様たようである。
気象きしょう操作そうさ
任意にんいの場所ばしょの天候てんこうを操あやつる能力のうりょく。
防御ぼうぎょ呪文じゅもん
ルーン文字もじによる、防御ぼうぎょのための結界けっかいを貼はるルーン魔術まじゅつ。この結界けっかいの中なかでは、それを作つくり上あげた魔女まじょだけが魔法まほうを行使こうしできる。アガサとの決戦けっせんでワンダは、相手あいてのこの魔術まじゅつをヘックスの壁面へきめんに見様見真似みようみまねでルーン文字もじを刻印こくいんして成功せいこうさせ、逆転ぎゃくてんの糸口いとぐちをつかむ。
魔力まりょく吸収きゅうしゅう
敵てきの魔力まりょくを奪うばい取とり自身じしんのものにする能力のうりょく。アガサとの決戦けっせんでワンダは、この能力のうりょくで相手あいての魔力まりょくを全すべて吸収きゅうしゅうしてアガサを無力むりょく化かさせ、勝敗しょうはいを決けっする。
アストラル投射とうしゃ
“アストラル体たい（精神せいしん体たい）”を肉体にくたいから分離ぶんりさせて“アストラル次元じげん”へ移うつす魔術まじゅつ。“マスターズ・オブ・ミスティック・アーツ”の魔術まじゅつ師しが行使こうしする魔術まじゅつだが、隠遁いんとん生活せいかつをはじめたワンダもこの術じゅつをものにする。

またワンダは、前述ぜんじゅつのスターク社しゃ製せい砲弾ほうだんが不発ふはつだった理由りゆうが、彼女かのじょが無自覚むじかくに放はなった“確かく率りつ操作そうさの魔法まほう”で爆発ばくはつを止とめたからとアガサから主張しゅちょうされたが[注釈ちゅうしゃく 3]、真相しんそうは不明ふめい。

各かく作品さくひんでの活躍かつやく 編集へんしゅう

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
エンドロール後ごにカメオ出演しゅつえんする形かたちでMCU初はつ登場とうじょう。ヒドラのソコヴィア基地きちのブース内ないで念ねん動力どうりょくを使つかい、複数ふくすうの小ちいさなキューブを浮うかばせて粉砕ふんさいする姿すがたを見みせる。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
本ほん作さくでは、物語ものがたりの中盤ちゅうばんまでアベンジャーズへの復讐ふくしゅう心しんに駆かられてピエトロと共ともにヒドラやウルトロンに加担かたんし、後半こうはん以降いこうはアベンジャーズと共闘きょうとうする。
ソコヴィア基地きちに攻せめ込こんできたアベンジャーズに対抗たいこうするため、バロン・ストラッカーらの指示しじを待またずに参戦さんせん。その力ちからでスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカを一瞬いっしゅん怯ひるませた後のち、トニーに幻覚げんかくを見みせつけてセプターを回収かいしゅうさせ、ストラッカーらがアベンジャーズに捕縛ほばくされるとピエトロと共ともに一いち度ど行方ゆくえを眩くらました。
新あらたに誕生たんじょうしたウルトロンと結託けったくし、南みなみアフリカ沖おきで彼かれとユリシーズ・クロウの取引とりひきに赴おもむくと、再ふたたび現あらわれたアベンジャーズの面々めんめんに幻覚げんかくを見みせつけるも、クリントにあしらわれて体調たいちょうを崩くずし、ウルトロンが一度いちど倒たおされると、ブルース・バナー/ハルクにマインドコントロールをかけてハルクに変身へんしん・暴走ぼうそうさせ、その場ばから退しりぞいだ。
だがウルトロンの心しんを読よみ取とって彼かれの真しんの目的もくてきが人類じんるい絶滅ぜつめつであることを知しると、ソウルでウルトロンに挑いどむスティーブを援護えんごし、戦闘せんとうに巻まき込こまれた電車でんしゃの乗客じょうきゃくたちをピエトロと2人ふたりで救すくった。そこからスティーブの説得せっとくを受うけてアベンジャーズに協力きょうりょくすることを決きめ、母国ぼこくを救すくうために国民こくみんたちの避難ひなん活動かつどうと、ウルトロン軍団ぐんだんとの戦たたかいに身みを投とうじる。
一時いちじはウルトロンによってソコヴィアの首都しゅとが浮上ふじょうした事実じじつに落胆らくたんするが、クリントの励はげましで持もち直なおして勇躍ゆうやく。戦たたかいの末すえに、クリントたちを庇かばったピエトロの命いのちを奪うばった“アルティメット・ウルトロン”のコアを引ひき抜ぬき、浮上ふじょうした首都しゅとから逃にげ遅おくれるも、ヴィジョンに救すくわれた。
物語ものがたりのラストでは、アベンジャーズに正式せいしきに加入かにゅうする。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
本ほん作さくではソコヴィアでの戦たたかい以降いこう、自身じしんの力ちからが無関係むかんけいの人間にんげんへ被害ひがいをもたらすことに辟易へきえきしているにもかかわらず、後述こうじゅつの過失かしつや“ソコヴィア協定きょうてい”の件けんで立場たちばが危あやうくなってしまい、その現状げんじょうで“アベンジャーズの内乱ないらん”に身みを置おくことになる。同時どうじに、ヴィジョンとの関係かんけいが本格ほんかく的てきに描写びょうしゃされはじめる。
冒頭ぼうとうのラゴスでの戦たたかいでブロック・ラムロウ/クロスボーンズの自爆じばく攻撃こうげきからスティーブを救すくった代かわりに、ワカンダの親善しんぜん使節しせつ団だんを犠牲ぎせいにしてしまい、ニュースでその一いち件けんを名指なざしで謗そしられたことも手伝てつだって苦悩くのうに拍車はくしゃがかかることとなった。ソコヴィア協定きょうていへの調印ちょういんには保留ほりゅうを表明ひょうめいし、料理りょうりを通とおしてヴィジョンと仲なかを深ふかめ合あうが、自分じぶんが軟禁なんきんされていることに気付きづき、スティーブたちがバッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーを巡めぐる騒動そうどうに巻まき込こまれると、クリントの説得せっとくでヴィジョンを押おし退のけ、自みずから行動こうどうすることを決意けついし、スティーブたちに加勢かせいする。
ライプツィヒ・ハレ空港くうこうでの大だい乱戦らんせんでは、積極せっきょく的てきに攻せめることは少すくなかったものの、クリントとの連携れんけいでトニーに立体りったい駐車ちゅうしゃ場じょうの自動車じどうしゃを多数たすうぶつけるなど、いざという時ときには容赦ようしゃない攻撃こうげきを披露ひろうした。ナターシャの攻撃こうげきからクリントを守まもったり、バッキーとティチャラの戦たたかいに介入かいにゅうしてバッキーを救すくうなど、サポートに徹てっすることが多おおかった。スティーブとバッキーの“クインジェット”搭乗とうじょうを援護えんごした際さいにローディが放はなった超ちょう音波おんぱを浴あびて倒たおれ、“ラフト刑務所けいむしょ”に拘束こうそく具ぐ姿すがたで収監しゅうかんされるが、物語ものがたりのラストでスティーブに救すくわれる。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
アベンジャーズの内乱ないらん後ごの本ほん作さくでは、ヴィジョンと逃走とうそうしつつ彼かれへの愛あいを深ふかめていき、相思相愛そうしそうあいの関係かんけいになって共ともに隠遁いんとん生活せいかつを送おくっていた。
ヴィジョンとエディンバラを後のちにしようとした夜よる、マインド・ストーンを狙ねらう“ブラック・オーダー”の襲撃しゅうげきを受うけるも、スティーブたちに救すくわれて難なんを逃のがれる。“アベンジャーズ・コンパウンド”で事情じじょうを聞きいた後のち、ヴィジョンから万まん一いちのときのマインド・ストーンの破壊はかい役やくを任まかされ激はげしく苦悩くのうするが、ブルースの提案ていあんで希望きぼうを見みいだし、皆みなとワカンダへ向むかった。
ワカンダでの決戦けっせんでは、シュリによるストーンの摘出てきしゅつ手術しゅじゅつを受うけるヴィジョンに付つき添そいシュリとヴィジョンの護衛ごえいを担になうも、途中とちゅうでスラッシャーによってピンチに陥おちいったナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウとオコエの前まえに現あらわれスラッシャーを退しりぞけ、現あらわれたプロキシマ・ミッドナイトと戦たたかい、打倒だとうする。やがて現あらわれたサノスがヴィジョンの前まえに立たちはだかると、戦たたかいに応戦おうせんしようとするが仲間なかまが倒たおされる様ようを見みたヴィジョンは、「時間じかんがない」とワンダに自分じぶんの破壊はかいを頼たのんだ。ワンダは断腸だんちょうの思おもいで応こたえ、サノスを片手かたてで止とめながらもう一方いっぽうの手てで彼かれをマインド・ストーンごと破壊はかいしたが、結局けっきょくサノスがヴィジョンごと復元ふくげんさせたストーンを奪うばってしまい、ヴィジョンの亡骸なきがらの横よこで涙なみだしたのも束つかの間ま、サノスが引ひき起おこした“デシメーション”により、塵ちりと化かして消滅しょうめつする。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
本ほん作さくではデシメーションから5年ねんもの間あいだ消滅しょうめつしたままだったが、アベンジャーズの尽力じんりょくにより復活ふっかつし、クライマックスにおける2014年ねんからタイムトラベルしてきたサノスの群ぐん勢ぜいとの決戦けっせんの際さいに、戦地せんちと化かしたアベンジャーズ・コンパウンド跡地あとちへ開ひらいたゲートウェイから登場とうじょうし参戦さんせん。
大だい乱闘らんとうの中なか、“ナノ・ガントレット”を運はこぶティ・チャラ/ブラックパンサーを襲おそったサノスに立たちはだかり、ヴィジョンを奪うばわれた怒いかりをぶつける形かたちで挑いどんだことで、互角ごかく以上いじょうに接近せっきん戦せんを繰くり広ひろげただけでなく、ブレードを折おり、サノスを拘束こうそくし、相手あいてが身みに纏まとっていた鎧よろいを半壊はんかいさせるほど苦くるしめた。また、ナノ・ガントレットを“量子りょうしトンネル”へ運はこばせるために多おおくの女性じょせいヒーローたちと共闘きょうとうした際さいには、単身たんしんでリヴァイアサンを一体いったい撃破げきはした。
トニーによってサノスの群ぐん勢ぜいが消滅しょうめつし、戦たたかいが終おわった後日ごじつ、皆みなと共ともにトニーの葬儀そうぎに参列さんれつし、その傍かたわらで「（ナターシャにも）平和へいわを取とり戻もどしたことを教おしえてやりたかった」と呟つぶやくクリントに「きっと知しってる。2人ふたり（ナターシャとヴィジョン）とも」と励はげます。
『ワンダヴィジョン』
本ほん作さくでは主役しゅやくであると同時どうじに、物語ものがたりの一連いちれんの騒動そうどうを引ひき起おこした張本人ちょうほんにんとしても登場とうじょうする。また、ハロウィンの日ひには原作げんさくコミックスのスカーレット・ウィッチに基もとづくコスプレを披露ひろうした[注釈ちゅうしゃく 4]。
サノスの群ぐん勢ぜいとの決戦けっせん後ご、ヴィジョンを弔とむらうために彼かれの遺体いたいを回収かいしゅうしていたS.W.O.R.D.本部ほんぶに来訪らいほう[注釈ちゅうしゃく 5]。しかし、暫定ざんてい長官ちょうかんのタイラー・ヘイワードに返還へんかんを求もとめたヴィジョンの遺体いたいがS.W.O.R.D.によって解体かいたい・実験じっけん台だいにされた事実じじつを目まの当あたりにして引ひき取とることもできず、向むかったウエストビューですべてに絶望ぜつぼうしたことで感情かんじょうを爆発ばくはつさせ、力ちからの暴走ぼうそうとヘックスの構築こうちくによるウエストビューの町並まちなみの作つくり替かえ、町まちの住人じゅうにんたちの洗脳せんのうと制御せいぎょ、そしてヴィジョンの創造そうぞうなど、恐おそるべき行為こういをとってしまう。
そこからヴィジョン（カオス・マジック）と共ともにウエストビューへ引ひっ越こしてきた新婚しんこん夫婦ふうふとしてシットコムの様ような世界せかいで新しん生活せいかつを送おくりはじめ、普通ふつうの人間にんげんの暮くらしに溶とけ込こみ、周まわりに馴染なじめるように日々ひび奮闘ふんとうしながら、隣人りんじんのアグネスとの交流こうりゅうやヴィジョンの上司じょうし夫妻ふさいとのディナー・町まちの資金しきん集あつめのイベントなどを経へてトミー&ビリーの2人ふたりの息子むすこにも恵めぐまれ、幸しあわせな生活せいかつをおくるも、突如とつじょ現あらわれたジェラルディン（モニカ・ランボー）や“白目しろめ作戦さくせん”達成たっせいのために彼女かのじょへ濡衣ぬれぎぬを着きせて始末しまつしようとするヘイワードらS.W.O.R.D.の干渉かんしょうによって生活せいかつが脅おびやかされると感かんじ取とり、ヘックスの外周がいしゅうにいるヘイワードらの前まえに現あらわれると、自分じぶんたちの生活せいかつに立たち入いらないよう彼かれらへ警告けいこくした。
そこから突如とつじょ現あらわれたピエトロが亡なくなった筈はずの本人ほんにんとは違ちがう人相にんそうとかすかに感かんじ取とったにもかかわらず、渋々しぶしぶながらも迎むかえ入いれてしまうほど精神せいしん的てきに混乱こんらんし、自身じしんの力ちからについて質問しつもん攻ぜめする彼かれがピエトロの偽者にせものであると察さっしたが、アグネス（アガサ）が自身じしんの力ちからを狙ねらう魔女まじょであると本性ほんしょうを現あらわし、その力ちからの実態じったいを探さぐろうと披露ひろうした魔術まじゅつで記憶きおくを辿たどられることになってしまう。そして“スカーレット・ウィッチ”の力ちからの存在そんざいを確信かくしんして奪うばおうと襲おそい掛かかるアガサとの決戦けっせんに突入とつにゅうするも、自みずからの超ちょう能力のうりょくが通用つうようせず、エネルギーを消耗しょうもうして劣勢れっせいとなることに加くわえ、アガサに洗脳せんのうを解とかれたウエストビューの住人じゅうにんたちに詰つめ寄よられて自身じしんの力ちからが人々ひとびとを苦くるしめている事実じじつに直面ちょくめんし、ヘイワードらの参入さんにゅうまで発生はっせいして混戦こんせん状態じょうたいとなった。だがヴィジョン（カオス・マジック）やトミー&ビリー、そしてモニカとダーシー・ルイスの加勢かせいもあり、再ふたたびアガサとの一騎討いっきうちちとなった際さいに魔女まじょへと完全かんぜんに覚醒かくせい。アガサから魔力まりょくを全すべて奪うばい取とり、カオス・マジックで彼女かのじょをウエストビューの住人じゅうにんの一人ひとりに変かえて勝利しょうりした。
ヴィジョン（カオス・マジック）とトミー&ビリーと帰宅きたくすると、ウエストビューを元もとに戻もどすことを戦闘せんとう中ちゅうに決きめたことから、息子むすこたちを寝ねかせて「ママに選えらんでくれてありがとう」と愛あいを伝つたえ、ヴィジョン（カオス・マジック）ともまた会あえると励はげまし合あってキスを交かわす。すると、縮小しゅくしょうしてきたヘックスが自宅じたくに到達とうたつしたことでヴィジョン（カオス・マジック）やトミー&ビリーは消滅しょうめつし、自宅じたくも空あき地ちに、町まち全体ぜんたいも元もとに戻もどった。
そして町中まちなかに出でると、住人じゅうにんたちから冷つめたい視線しせんを浴あびせられるも、何なん度どか拒絶きょぜつしながらも力ちからになろうとしてくれたモニカに見送みおくられてウエストビューを飛とび去さる。数日すうじつ後ごには、何処どこかの雪山ゆきやまの麓ふもとの山小屋やまごやに一人ひとりで隠遁いんとん生活せいかつを送おくりつつ、アストラル体たいを駆使くしして入手にゅうしゅしたダークホールドに目めを通とおしながら、マルチバースの解明かいめいをする内うちに、トミー&ビリーと自身じしんが共ともに暮くらしているユニバースを発見はっけんする。
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』
本ほん作さくでは、アメリカ・チャベスの能力のうりょくを狙ねらうメインヴィランとして登場とうじょうする。
マルチバースに本格ほんかく的てきに意欲いよくを示しめしたのち、アメリカの存在そんざいを知しり、彼女かのじょの元もとに怪物かいぶつを送おくり込こみ確保かくほしようとする。しかしそれに介入かいにゅうしたドクター・ストレンジに接触せっしょくされ、自身じしんがアメリカの能力のうりょくを欲ほっしている事ことに勘かんづかれると、ストレンジが匿かくまっているアメリカを引ひき渡わたすよう要求ようきゅうする。しかしストレンジがこれを断ことわった事ことにより、カマータージにてマスターズ・オブ・ミスティック・アーツと応戦おうせんする事こととなる。戦闘せんとうの末すえ、アメリカとストレンジは別べつユニバースに移動いどう、ダークホールドは燃もやされてしまう。しかしウォンに対たいする拷問ごうもんで、ダークホールドの原本げんぽんがワンダゴア山やまにある事ことを知しり、ダークホールドによる魔術まじゅつを使用しようするためにワンダゴア山やまへ向むかう。ワンダゴア山さんに到着とうちゃくすると、自身じしんの魂たましいを別べつユニバースに自分じぶんに移うつし操あやつる魔術まじゅつ、ドリームウォークを行おこない、別べつユニバースに移動いどうしていたチャベスとストレンジを追おう。ウルトロン・セントリーやイルミナティを惨殺ざんさつし、クリスティーンとストレンジをさらに別べつのユニバースに追おいやると、ワンダゴア山さんに戻もどりチャベスの能力のうりょくを奪うばおうとする。しかしそこに、別べつユニバースからアース616にあるディフェンダー・ストレンジの遺体いたいを利用りようしてドリームウォークを行おこなったストレンジが現あらわれ再ふたたび応戦おうせんするが返かえり討うちに合あわせ、遺体いたいごと魔法まほうで焼やき払はらおうと試こころみるも、能力のうりょくを完全かんぜんに覚醒かくせいさせたチャベスによって阻止そしされる。最終さいしゅう的てきにはチャベスによって別べつユニバースで幸しあわせに暮くらしている自身じしんと子供こども達たちを目まの当あたりにさせられ、自身じしんの行おこないが子供こども達たちを怖こわがらせている事ことから、間違まちがいだった事ことを知しる。そして元凶げんきょうであるダークホールドを消滅しょうめつさせるため、ワンダゴア山さんを破壊はかいし、自身じしんもその下敷したじきとなり消息しょうそくを絶たった。

脚注きゃくちゅう 編集へんしゅう

注釈ちゅうしゃく 編集へんしゅう

  1. ^ アガサ・ハークネスは、「一人ひとりも生いき残のこらなかった被験者ひけんしゃの中なかで、元々もともと持もっていた力ちからを増大ぞうだいさせた」と分析ぶんせきした。
  2. ^ ウルトロンに対たいしては、出会であって暫しばらくはその意思いしを読よみ取とることができなかったが、彼かれがヘレン・チョに造つくらせた人工じんこう生体せいたいボディへ意識いしきをダウンロードし始はじめた際さいには読よみ取とれた。
  3. ^ 同時どうじにアガサはワンダを少女しょうじょのころから「シットコムに夢中むちゅうな駆かけ出だしの魔女まじょ」だと断定だんていした。
  4. ^ ワンダはこのコスプレは何なになのかをトミーとビリーに問とわれた際さいに“ソコヴィアの占うらない師し”と答こたえ、ハロウィンが終おわった翌朝よくあさまでこの格好かっこうで眠ねむってしまった。
  5. ^ この際さいにナンバープレート“EXCELSIOR” と記しるされたビュイック・ベラーノ（初代しょだい）を愛車あいしゃとして運転うんてんしていたが、物語ものがたりの最終さいしゅう話ばなしで本ほん車両しゃりょうはウエストビューに置おき去ざりとなった。

出典しゅってん 編集へんしゅう

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参考さんこう文献ぶんけん 編集へんしゅう

外部がいぶリンク 編集へんしゅう

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